![]() | 子ひつじは迷わない うつるひつじが4ひき (角川スニーカー文庫) 玩具堂 籠目 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-10-29 by G-Tools |
なるたまや佐々原。そしてなぜか仙波もきていた山奥のアルバイト先。そこは一切鏡が無く、中も外も全て白黒の不思議な館。主人の少女の言動もどこか不可解で――! 「鏡をみたら……」館の謎に仙波が挑む!!
人を見て、己を知る
お人好しな少年とツンダラ少女が推論と過程で事件の真実を暴いていくミステリー。
学園を離れての館もの。事件が起こらない謎ときに頭をひねるのが面白い。
夏休みに奥深い山奥の館へとアルバイトへやってきたなるたまと仙波たちに、館の主人・芳花が出す館の謎と、そこから明らかになっていく彼女の一族にまつわる秘密が興味深かい。
お泊りイベントで普段は見られない素顔を覗かせる女の子たちの姿に胸の高鳴りがとまりません!
いつも尻に敷いていた弟分にしっぺ返しを食らって調子を狂わされる会長さんが妙に可愛い。
好きでもないが、かと言って嫌いなわけでもない、佐々原さんと仙波の微妙な関係も気になる。
佐々原さんは自分で言うほどに周囲に流されてるようなタイプじゃないと思うけどなぁ。むしろ社交的だけれど、どこかで一線を引いて自分を守ってるタイプのように見えるのだけれど……。
仙波もどうしてあそこまで自己評価が低いんだろう。事件に関わって成田のお節介焼きに振り回されるうちに、それぞれ影響を受けあって変わっていく二人の少女の成長ぶりが初々しいですね。
ただ肝心のミステリー部分は、あっさりしすぎてました。いや、それ推理じゃないやん。認知心理学でしょう。わかってたわー俺マジわかってたわー。母親の日記が登場した時からわかってたわー。
今回は長編でしたけれど、いつもの学園編の短編形式になれてしまうとちょっと違和感があるなぁ。
それほど大事件という程でもなく、際立った論理や推理があったわけでもないので、物足りない感が。
それでも、いままでよりはキャラクターにスポットを当てた話になっていて、個々の感情がより掘り下げられていたのが大きかったかな。まあ夏休みの番外編としては方向性を変えるのも悪くなかったです。


