ダフロン

2011年04月09日

それがるうるの支配魔術 Game 1:ルールズ・ルール/土屋つかさ

4044740097それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)
土屋 つかさ さくらねこ
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-03-31

by G-Tools

入学式の朝、“世界災厄の魔女”こと水那斗るうるに出会った俺。知らぬ間に彼女の“理操魔術”とやらを破ってしまい、それは普通あり得ないことらしい。だからと言って、『俺は危険人物→味方にすれば安心→伴侶として相応しいか見極める→常に一緒にいる』ってのはどういう論法だ?

 ゲームは、もう始まっている

 この世の理をねじ曲げる魔女とその魔術を唯一破れる男子との常識と魔術を巡る学園ストーリー。

 やー、面白かった。パズル本やゲームブック感覚で頭をひねりながら一気に読んでしまいました。
 “理操魔術”という世界の常識を操る魔術を用いることで、どんなことでも自由自在であるが故に世界中から危険視される少女・るうるの孤独を正面から打ち破る主人公・タマキの活躍ぶりが痛快でした。
 非電源ゲーム好きの作者ならではの遊び心に満ちた世界観がワクワクされてくれて楽しかった。

 言葉だけで魔法を打ち消せる特殊体質のタマキだけれど、それには魔術で歪められたルールの違和感に気づいて言葉にしなくてはいけないという制限があって、そこに謎解き要素やゲーム要素がうまれ、仕掛けた魔術師との駆け引きや知恵比べを演出していて、単純な学園異能と違って奥が深い。
 勝負事となると熱くなってしまうタマキがルールを見抜いたときの高揚感、達成感が伝わってくる。

 世の中には常識や規則に縛られていることを窮屈に感じる人が多いと思いますが、逆にゲームなどはルールや縛りがあるからこそ、その枠の中で試行錯誤するのが面白いんだと思います。
 ルールを勝手に作れるのなら簡単にゲームに勝てるけれど、それではつまらない。それよりも遥かに大きい苦悩を抱えてきたるうるは、タマキの存在でようやく皆と対等になることができたんだろうなぁ。

 ゆるふわ天然系のるうるは可愛いことは可愛いのですが、前作『放課後の魔術師』の魅力だった女子力の高いヒロインがいなくなったのが残念かな。ただ今回は脇役が一筋縄でいかないようで興味深い。
 聞くところによると作中で出てくる『Rule's Rule』の元ネタになったボドゲは、『三つの掟』だそうです。何人かtwitterで「次のボドゲ会で『Rule's Rule』やろうず!」とか言ってたけど、やるならボクもまぜてー。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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