![]() | ラキア 周防 ツカサ メディアワークス 2006-06 by G-Tools |
◆PHASE 1 日々反復
【永戸貴壱はかけた覚えのない目覚ましで起きた。この時からループする7月1日の日々が始まった・・・】
『同じ日』などない
ループ世界の終焉が、そのまま二人の別れに繋がる。
できることなら、ずっとこの世界で二人だけでいたい、
されどこの停滞したループから出なくてはいけない。
お互い臆病で告白できない貴壱と麻衣が切ない純愛路線。
7月1日が繰り返される世界に巻き込まれた男女の物語。
そして彼らの前に現れる黒衣の少女『ラキア』。
どんな単調で退屈なありふれた日常も、自分が動けばいくらでも変化が生まれる、というのがテーマなのでしょう。
それをまさにループした世界の中で描く発想が興味深い。
このまま別れ離れかと想像させるループ最後の日でしたが、
平行世界で幸せにイチャってる二人を出すのは、話の流れとして違和感があるような・・・。認識の違いですか。
ときにこの二人の頭には遠距離恋愛という言葉はないのか。
◆PHASE 2 世界の異常、二つのルール
【リピート世界を調べて回る美和と亮介。彼らは、まだこの世界の危険性を知らなかった】
危険は日常に潜む
リピート世界に順応して遊び回る美和と、振り回される亮介。
ほぼPHASE1と同様のボーイミーツガール風。
そしてさらに悪意をもつ第三者の存在で、サスペンス風味を帯びてくるストーリーが一味違います。
どんな犯罪を犯しても、翌日にはすべてがリセットされる。
リピート世界の奇妙なルールを話のメインに据えています。
「意識遡行」の話は超心理学の分野ではありうるらしいね。
精神には、そもそも時間がないとかいう論理で。んなバカな。
◆PHASE 3 夢の中、橋の上
【投身自殺の少女を止めた真司。それでも自殺をあきらめない彼女に説得を始めるが・・・】
リピートする世界の中で自殺を繰り返す沙貴子と、
必死に彼女を引き止めようと説得を続ける真司。
繰り返しに気づかず、何度も自殺するヒロインと、流されがちで説得力のない少年のやり取りが、なんというかシュール。
ある意味、この巻で一番コミカルかもしれない・・・。
リピート世界で意識を失っても、リピートからは抜けないのか。
曖昧な夢を見たようになるということなんですが、
沙貴子だけに起こる現象だったのか、うーん???
◆PHASE 4 外れた世界へ
【大学を中退し親友の家に居候する三尾。リピート世界から戻った彼女の選択とは・・・】
ヒロインの三尾由佳だけループにハマってたせいか、
恭二とのラヴ的進展がイマイチ盛り上がらなかったかも。
もう一声、三尾さんと恭二が親密になっていけるような、
エロいイベントを起こしてほしかったな。
登場人物の好みでいうと、4>2>3>1。
シナリオの面白さだと、2>3>1>4かな。
三尾さんみたいなエキセントリックな「だめあね」ならホスィ。
3はお得意の毒舌を乱されて戸惑うラキアの表情がいいね。
ループネタの手法はDEARシリーズが近いか。
ただしあの毒舌幼女はトーカじゃなくて、案内人シリーズのナヴィだって意見は否定しない。
あとがきによると、現在は本作の続編を執筆中らしいです。
この毒舌ゴスロリの正体も気になりますが、
私としては「ユメ視るネコとカノジョの行方」のシリーズ化の方が喜ばしいんですけどな。
ちなみに『今日できることは、明日もできる』が私の108あるモットーの1つ。
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