![]() | 晴れた空にくじら 浮船乗りと少女 (GA文庫 お 3-5) refeia ソフトバンククリエイティブ 2008-07-15 by G-Tools |
いつか、届く、あの空に
成層圏の上空に棲む不思議な生き物「浮鯨」から採れる器官「浮珠」を利用し、空を飛ぶ船「浮船」。
輸送会社を営む雪平の元に突然やってきた「鯨撃ち」の少女クニは、開口一番「浮船を譲ってくれ」と言い出して・・・。
戦争の始まった空で展開されるボーイミーツガールもの。
主人公の雪平がお調子者の阿呆にしかみえん。
つーか、お人好しな性格の主人公は全然アリだが、それは何も考えていない能天気なバカとは違うぞ。
なんかこちらの彼はその場のノリで、女の子の前で調子のいいことを言ってるだけっぽいんですよね。
緊迫感のあるシーンでも真剣味が感じられなくて萎える。
結果的になんとかなっているだけで、どうにも燃えない。
あと話の中で、船を空に浮かべる動力となる「浮珠」についてですが、250kgもの浮力があるということは、船と球体の接触面に250kgの圧力がかかっているということだろう?
なぜ割れないんだよ。すっごく割れやすいんじゃないのかよ。
そもそも降下するときにいちいち球を割ってるのって、貴重品なのにかなり勿体無くないか。てか、割る必要ないだろう。
要は空中で錘を調達する方法があればいいんでしょうよ。
例えば出発地と目的地に公共の港を作って、地上とロープで結ばれた船をあらかじめ上空に浮かべておく。
そして100mくらいごとに給水口を用意して、地上からポンプで汲み上げて船に給水しながら徐々にに降りてくればよくね?
浮船は昔からある技術なんだし、企業とか政府でもいいが、その程度の運航システムは確立してるもんじゃないかねぇ。
気球といっしょで、戦闘機じゃないんだから、戦術的に空中戦をやらせて機動運用させるものじゃないな。
それよかもし本当に作中のような機動を船にさせてたら、乗員全員、高山病で死んでるよ。
船内の気圧を一定に保つという考えがないようですね。
「仕様です」といわれればそれまでなんだが、ところどころ科学的っぽい雰囲気を出そうとしてるだけに、色々ひっかかる。
この話の世界観のキモともいえる部分なのだから、もっと応用をきかせて欲しかった。
前作の「ジョン平とぼくと」でも感じていましたが、いかにも昭和人っぽい作者の感性が合わないんだよなぁ。
懐古趣味的というよりは、ただボロいだけのような。
そのジェネレーションギャップを良い意味でのギャップと捉えるか、悪い意味と捉えるかで好みが分かれそうですね。
それよりもまず練りが足りねぇ、あと10年は練ってくれ。
続編はどうだろう、買わないなきっと。
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