ダフロン

2008年01月01日

正しい積読の崩し方

毎日、積読に励んでいるみなさん、こにゃにゃちわ。
部屋の大部分を占領している積読の処理にお困りのアナタ。
本日お教えするのは愛咲流忍法『積読山崩しの術』です。
これさえ会得すれば、もう積読なんか怖くない!(多分)
いざ、憎くき積読を読破しよう! 略して積読破ッ!!

0.はじめに
まず積読から抜け出せない原因を自覚しましょう。
それは主に次の3つの要因によります。

@量が多くて整理できない
Aどれから読めばいいのかわからない
B読む本はあるのに新刊を買ってしまう

その他の積読の理由として、「忙しくて読んでいる暇がない」というのをよく聞きますが、それはいい訳です。
買っただけで満足してしまっているのは、ただのアホ。
「こんなに積読してます」と写真まで晒して自慢しているのは、自虐ネタが大好きなM男。ずっとそのままでいればいいよ。

すなわち、『積読山崩しの術』とは、その三つの要因を解消するための方法である。『積読山崩しの術』をマスターするためには、まず以下の三つの術を習得していきましょう。

@整理術
A段取り術
B目利き術

では、次から順々に解説していきます。


1.積読は、整理しない。
整理できないくらいに溜まってしまっている場合。
改めて整理してはいけません。買う度に積み上げていったのなら、それはすでに"発売順"に整理されている状態といえます。年期の入った積読地層の崩落は危険です。

ここで出版日が一年以上前のものは、古本屋に売り払うか、友人にあげるか、潔く棄ててしまってください。
どうしても整理できないときは、とにかく整理可能な範囲内まで棄ててしまうしかありません。

ライトノベルは出版サイクルが非常に早いので、一年以上前の作品はもはや時代遅れ。
それに部屋の貴重なスペースを占領してまで後生大事にとっておいても、紙魚に食われて汚れていく一方です。それよりも状態が綺麗なうちに高く売ってしまった方がマシです。
あとで読みたくなったら、また買い戻せばいいのです。

整理できるようになったら、さらに「これは絶対に読む!」と強く思うものだけ20〜30冊まで絞ってください。
それ以外の本は、やはり売るか棄ててください。
判断に迷うレベルの本は、棄てる認識でお願いします。
人にもよりますが、読者ひとりが処理できる積読許容値は最大で30冊前後です。それ以上は読みきれません。

整理術といいながら、ここまで売ったり、棄てたりといったことばかり強調していますが、そもそもどんなに上手く整理したとしても、根本的な量は変わりません。
読みきれない本の山は、やはり"読みきれない"のです。

積読に対して唯一有効な『整理術』は、『売る。譲る。棄てる。』この三つだけだと理解してください。
さて、整理ができたら次は読んでいく順序を決めましょう。


2.積読は、読書計画を立てない。
積読の量が減ったからといって、「この本はこの日に、このシリーズは次の週に」とか細かい読書計画を立てないで下さい。
どうせ守れません。そもそも自分に計画性がないから積読に陥ってるワケで、同じことを繰り返さないように。

どうせ学習能力がないのですから、直感で選びましょう。
整理した積読の本を床に並べてください。
表紙が一番眼についた本はどれですか?
はい、決定です。まずその本を読んでください。

ここで「適当すぐる!」と思ったアナタは負け組。
積読に対して決まった段取り術なんてありません。
絶対に自分の思う通りにいかないのが積読で、人生です。
その場、その場のアドリブで切り抜けていくのが最善です。

とはいえ、まったく無秩序に読み進めていっても続きません。
ただのルーチンワークになってしまってもいけないので、自分なりに優先順位の目安を作るのもありです。
ただし、その際はできるだけ簡単で単純なルールにすること。
「薄い本から読む」、「出版日が最近のものから読む」など。

本当の『段取り術』とは、『いま最優先でしなくてはいけないことだけを最優先で行う』です。
コレと決めた本を読んでるときに、割り込みで他の本を読み始めるのだけは絶対に禁止です。
途中で読む気がなくなったら、いっそ売り払ってください。


3.新刊を買っても、積読は減らせる
積読が残っている状態でも、新刊は買ってかまいません。
流行に乗り遅れてしまったせいで、これ以上、アナタが空気を読めない人間になってしまっては一大事です。
なので新刊を読んでもらって結構ですが、条件として新刊を読んだら次は必ず積読の本を読んでください。

積読ばかり読もう読もうと思っていると余計にプレッシャーになって読めなくなります。逆に新刊ばかり読んでいても、大量の積読の山が気になってしまうと思います。
慣れない習慣を実施するには、そこに山と谷を作ることが肝心です。緩急を生み出し、自分の行動にメリハリをつけることで積読に飽きてしまわない工夫をしましょう。

それと新刊と積読の未読本は、両方とも常に持ち歩いてください。人間には、一日の間必ずなにもない時間というのが出来るはずです。そして一冊読み終わってもすぐに次が読み出せるように常時携帯しておくべきです。

また前述した通り、未読本の合計値は30冊を越えないようにしてください。ですから、新刊を買うためには、先に積読の本を読む必要があるわけです。

そして読書は読みたい本を読むのが一番集中できます。
いくら人気があって、周囲が騒いでいても、自分に合いそうにないものは無理して読む必要はありません。
一見して興味がないのなら最初から手を伸ばさないこと。
手当たり次第に目に着いたものをあれもこれもと買い求めるのは、本読みにとって邪道の選び方です。
他人の評価を求める前に、まず自分で見極めてください。

『目利き術』というのは、『己を信じて貫くこと』です。
ラノベの知識や情報はこの際必要ありません。まず自分にとってのラノベ購入における判定基準を頭で整理してください。
『目利き』というは、自分自身に対して行う行為でもあります。
自分はどんな作品が好きなのか、自分はどれだけの本を読めるのか。自分と向かい合っていま一度考えてみてください。

00.おわりに
さて、ここまでいろいろ偉そうに語ってきましたが、上記であげた方法で絶対確実に積読が解消できるとは限りません。
というか、あくまでもこれは私の実践している方法であって、アナタにまで通用するかなんて保障は出来るはずないです。

愛咲流『積読山崩しの術』の極意は、『見切り』です。
悪く言ってしまえば、その裏にあるのは『見棄て』です。
自分好みの本を読むために、その他の本を棄てる方法です。
自分の気に入らない本、自分にとって不要な本。そうした本をキッパリと読み棄てる冷酷さがなければ、達成できません。

しかし、私の方法だけが、一つの解答ではありません。
本読みの数だけ独自の『積読山崩しの術』があります。
本当に積読に立ち向かう術を身につけるつもりならば、自分に合った『積読山崩しの術』を探すことが一番重要です。

だからもし積読破に失敗しても、諦めずに追い求めてください。もしかすると、『諦めないこと』が唯一本当の『積読山崩しの術』なのかもしれません。
たとえここで私の力およばず、積読が拡大し続けようとも、
いつの日かアナタが積読に打ち勝つ未来を私は信じます。

せめて今は祈っています。

いつか積読なき、平和な世界が訪れんことを。


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2007年12月25日

「ライトノベル2.0」とは?

長文が嫌な人はこっちで。

◆ライトノベル2.0とは?
今後、各レーベルが目指すべき企業指針。


◆戦略的ポジショニング

・プラットフォームとしてのライトノベル
 →もっとメディアミックス作品を増やしていこう

◆ユーザーポジショニング
・読者一人一人が審査員
 →「ラ板大賞」、「ラノサイ杯」、「このラノ」の結果に注目しよう

◆コアコンピタンス(中核能力)
・ブロゴスフィアを活用する。
 →ライトノベルサイトを巡回して、最新の情報を収集しよう

・メディア関連企業を、共同制作者として扱う。
 →新たなビジネスモデルを開拓しよう

・シェアードワールドの開発。
 →他のレーベルが真似できない特色を持とう

・ライトノベルや一般文芸としての枠を超えた物語を提供する。
 →特定の読者層にとらわれない作品を作ろう

・軽量なキャラクター、軽量な会話、そして軽量なストーリーを採用する。
 →ライトノベルの原点に帰ろう

・Webサービスの提供。
 →もっとウェブを利用して、読者を引き込もう

◆で、結局ライトノベル2.0ってなんなのさ?
将来、ライトノベルの表紙がヒロインのピン絵ばっかりになる時代である。
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2007年12月24日

ライトノベル2.0(下)

6.単一分野の枠を超えたライトノベル
ライトノベルの特徴のひとつは、固定のプラットフォームに限定されない、無節操なまでのジャンルの幅広さにある。
その強みを活かして、ライトノベル作家でありながら、一般文芸の場で活躍している桜庭一樹、橋本紡らのことを「越境作家」と呼び始めたのは、すでにかなり以前の話である。

レーベルも一般層にむけてイラストを入れないハードカバー作品、有川浩の「図書館戦争」、うえお久光の「シフト ―世界はクリアを待っている」といったタイトルを出版するようになったし、中には「十二国記」や「氷菓」、「EDGE」、「おいしいコーヒーのいれ方」など、当初はライトノベルレーベルから刊行されたものを一般文芸として売り出している例もある。また雪乃紗衣の「彩雲国物語」は高齢女性の間でブームである。

また2007年6月に集英社から出版された「人間失格」の新装版では、表紙を小畑健が担当したことで、中高生を中心に話題を呼び、発売から1か月半で75,000部という古典文学としては異例の販売数となっている。これもライトノベルの特徴であるイラスト効果を利用した好例といえるだろう。

また出版氷河期といわれる一般文芸から、中高生に売り上げを伸ばしているライトノベルでの出版を試みる作家もいる。
73歳でライトノベル作家としては最高齢となるSF作家の筒井康隆である。

一般文芸からライトノベルへと移ってくる作家のことを、「越境作家」の対義語として「離島作家」と(勝手に)呼んでいるが、一般文芸とライトノベルの融合がこの勢いで加速して行けば近い将来、そんな呼び名はどちらも死語となるだろう。

今後、ライトノベルを出筆する際には、ライトノベル専門の読者層だけではなく、一般文芸の読者層も視野にいれ、ユニバーサルな作品を提供していくべきである。

7.リッチな読者経験
ライトノベルの電子書籍化は、早くもケータイ向け電子書籍サイト「ちょく読み」によって配信サービスが開始されている。
デバイスは携帯電話オンリーだが、現在、市販されているブックリーダーの性能からいえば、携帯電話で十分である。

ライトノベルの電子書籍化は様々な可能性を提示する。
まず電子出版による大幅な出版コストの削減により、これまで資金面の問題で参入できなかった小さな出版社でもライトノベル業界への新規参入を可能とする。
それにより作家需要が高まり、新人作家にも活躍の場が広がるし、作家デビューのチャンスも増加する。したがって、ライトノベルの出版サイクルは、これまで以上に加速する。

また作品単価が下がったため、メイン読者層となる中高生にも購入し易くなり、ライトノベル読者の増加も見込まれる。
「ちょく読み」では、100円から大抵の作品が読めるが、利用するユーザーがさらに増えれば、いずれ100円均一で好きなライトノベルを読み漁れる日がくるかもしれない。

ライトノベルを購入するスタイルも、ウェブ上ならば、カラオケやケーキバイキングのように、時間制限で「ライトノベル読み放題サービス」なんてもありうるし、たとえば図書館に行かずとも「ライトノベルレンタルサービス」なんかも可能だ。
短編集なら、気になる話だけ細かく一話だけ買ってもいい。
読みたいと思ったら、発売日当日でも売り切れを気にせずに、すぐに読むことが出来るというメリットは大きい。

現在、紙媒体での売り上げは、上昇傾向にあるが、あくまでこれは一過性のものであり、電子媒体への移行が進むにつれて売り上げ低下を余儀なくされるだろう。
そのため紙媒体は限定版、特典版など、電子媒体にはない付加価値をつけての商品展開を図る必要がある。

しかし、ウェブ上でライトノベルを読むという考えが広く受け入れられるようになるまでには、まだまだ問題は山積みで、文庫本に馴れ親しんできた読者ほど理解を隔てる壁は分厚い。
そうした読者を、いかに納得させるサービスを提供できるかが、いまネット書店に求められている。

00.おわりに
ライトノベルがある種の転換期を迎えているのは確かだ。
しかし、これまで語ってきたことは、その変化のごく一部でしかない。そもそもなにをもってライトノベル2.0とし、どこからどこまでがライトノベル1.0だったのかと訊かれると正確には答えられない。

けれども上記の7つの原則を踏まえ、敢えてライトノベル2.0における「ライトノベル」を定義するとすれば、

『小説をプラットフォームとして位置づけ、エンターテイメント志向・キャラクター重視・表現の自在性といったライトノベル本来の特性を活かす思想に則って提供されるコンテンツの次世代フレームワーク』

というところになるだろうか。

これまで「作者⇒レーベル⇒読者」と一方通行だった流れが、「作者⇔レーベル⇔読者」と双方向にインタラクティブな流動性を見せはじめ、そこから何が生み出されるかは未知数である。「静的なライトノベル」から、「動的なライトノベル」へ。「ライトノベル」から「ライブノベル」へ、略して「ラノベ」である。

ライトノベルに終わりはない。
つまり、ライトノベルは、永久にベータ版である。

参考資料:Wikiとか
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ライトノベル2.0(中)

3.シェアードワールドは、次世代の「インテル・インサイド」
レーベルには、必ずそれを支える代表的な作品がある。
富士見ファンタジア文庫の「フルメタルパニック」、角川スニーカー文庫の「涼宮ハルヒ」、電撃文庫の「灼眼のシャナ」、MF文庫Jの「ゼロの使い魔」などだ。
それらはなによりレーベル自体が備える特色でもある。

2006〜07年までに、GA文庫HJ文庫講談社BOXゼータ文庫B's-LOG文庫ガガガ文庫ルルル文庫と、いくつかのレーベルが立て続けに創刊したが、いち早くレーベル乱立の混戦状態から抜け出して独走しているのがGA文庫である。

ここまで抜きん出た理由は、人気作家の起用だろうか?
いや、けれどHJ文庫は、榊一郎、五代ゆう、葛西伸哉、水城正太郎ら、錚々たるメンバーで創刊したはずだ。
講談社BOXについては、西尾維新の「刀語」「化物語」、奈須きのこの「DDD」、それとあとは竜騎士04の「ひぐらしがなく頃に」しか注目されず、他はさっぱり売れていない。
ゼータ文庫にいたっては、賀東招二と神代創というベテラン作家がついたにも拘らず、すでにドロップアウトしている。

GA文庫が実際に行ったことはただひとつ。
いずれも創刊したばかりで、レーベルの独自色というものが曖昧だった時期に、この文庫だけは「神曲奏界ポリフォニカ」というタイトルでもって読者に自らの方向性を明示したのである。
以来、「神曲奏界ポリフォニカ」は、旗手の榊一郎を始め、大迫純一、高殿円、築地俊彦らによるシェアードワールドとして確立し、19ヶ月連続刊行という驚異の記録を打ち立てた。

これは1990年代に、富士見ファンタジア文庫が「ソードワールド」というシェアワールドを展開することで、ファンタジーファンの読者の支持を勝ち得た流れと酷似している。

この結果は、現在、激しい競争が繰り広げられているライトノベル市場において、レーベルの核となる作品を所有することが、競争力を維持する上でいかに重要かを示している。

とくにシェアードワールドが出版社に貢献度は大きい。
別々の作家の作品を、それぞれ繋がりの無い作品として出版するよりも読者の購買意欲をそそるのである。
簡単に言えば、ポリ赤を読んだ読者は、かなりの頻度でポリ黒やポリ白にも手を伸ばすということである。

レーベル競争の激化に対し、いまやレーベルの垣根を越えて執筆活動を続ける作家たちによって、レーベルのコモディティ化が進みつつある現状で、富士見ファンタジア文庫と角川スニーカー文庫は、沖方丁による「シュピーゲルプロジェクト」による連携アイデンティティの可能性を模索しているが、やはり一人の作家による完全な完結を前提にしたものではなく、例えひとつのシリーズが完結したとしても、その作品の財産価値を次の作品に継承していくことが重要である。

何人もの作家が次々と手を加えていくことで、シェアードワールドの世界観は複雑化し、物語の背景を深めていく。
シェアードワールドを矛盾なくコントロールすることは難しいが、その自由度と可能性は無限大である。
シェアードワールドはライトノベルのオープンソースとなる。といっていいだろう。

蛇足だが、「ポリフォニカ」の語源は、音楽用語で多重音声を意味する「ポリフォニー(多声性)」からきているという。
複数の作家が参加するシェアードワールドにとって、実に相応しい名前である。

4.ライトノベル・リリースサイクルの終焉
「1.プラットフォームとしてのライトノベル」でも述べた通り、現代のライトノベルの決定的な特徴のひとつは、それが小説ではなく、コンテンツとして提供される点にある。
この事実は、メディア企業のビジネスモデルに数々の根本的な変化をもたらす。

「涼宮ハルヒ」を例にとると、音楽会社のランティスは、その高いキャラクター性に着目し、販売したキャラクターソングは、初動売上枚数は最高2万枚(Vol.1 涼宮ハルヒ)、最低でも1.3万枚(Vol.8 古泉一樹)と従来のキャラクターソングシングルを大きく上回る売り上げを記録しており、オリコン10位以内にランクインすることもしばしばあった。

そこからさらに2007年3月18日、大宮ソニックシティにてライブイベント「涼宮ハルヒの激奏」が行われた。
たかが小説ひとつから、コンサートまで開かれるなどというのは、まったくの異例ではあるが、一旦ルートが開拓されてしまった以上、これだけで終わるとは到底思えない。

これを見ていたメディア企業は、我々には予想もつかない新たなビジネスモデルを模索していることだろう。
こうしてライトノベルは、レーベルを紙媒体に出版するだけの印刷会社から総合メディア企業へと引き上げていくのである。

5.軽量なストーリーモデル
「ツンデレ」が流行語になると、作家たちはわれ先にストーリー構成や物語の雰囲気に合う合わないを度外視して、ツンデレヒロインを己の複雑な世界観に組み込み始めた。

そうしてとにかく「ツンデレ」にとっかえひっかえジャンルを着せ替えさせた結果、おそらく最も成功を収めたのは、竹宮ゆゆこの「とらドラ!」の逢坂大河である。
これを得て、単純な「学園ラブコメ」こそ、「ツンデレ」というヒロイン像を活かすのに一番相応しい、というファイナルアンサーを導き出してしまってもよいだろう。
最近ではMF文庫J、夏緑の「ぷいぷい!」の座堂シエラ、「渚フォルテッシモ」の麻生渚が、「最もツンデレらしいツンデレ」として「ツンデレ」のスタンダードとなりつつある。

そして時代のニーズは、「ツンデレ」から「ヤンデレ」へと変わってきている。この純愛系でありながら精神を病んだヒロインというのは、ヒロイン属性の組み合わせによる革新である。
この特異なヒロインを活かすことできるジャンルは、入間人間の「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」、翅田大介の「カッティング」といった猟奇的な「サスペンス」しかありえない。

それ以外のジャンルの作品に登場させたとしても、キャラクターの異常性がストーリーを食ってしまう。
流行だからといって、作家は意識しすぎる必要はない。
ファンタジーでアクションなラブコメディのロードストーリーなどと、作家がアレコレとジャンルをツギハギにして複雑怪奇極まる世界観にしてしまうと読者も理解困難である。
メインに際立たせたい部分だけ特化すればいい。

シンプル・イズ・ベスト。結局のところ、読者が求めるのは王道ストーリーであり、定番のパターンであり、お約束の安心感なのである。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(3) | ラノベ評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ライトノベル2.0(上)

0.はじめに
ふと、そういえば今年は「ライトノベル進化論」を見てないなと気付いたので、梅田望夫の「ウェブ時代をゆく」を読みすぎた俺が現在のライトノベル事情について語ってみる。

1.プラットフォームとしてのライトノベル
近年、ライトノベルのコミック化、アニメ化が相次いでいる。
ごく最近のアニメ作品だけでも「ご愁傷さま二ノ宮くん」、「ストレイト・ジャケット」、「レンタルマギカ」、「バッカーノ!」、「ムシウタ」。「灼眼のシャナ」と「ゼロの使い魔」、「撲殺天使ドクロちゃん」にいたっては第ニ期シリーズの放送である。

コミック化については、富士見系の「ドラゴンエイジ」、角川系の「ビーズエース」などに続き、ライトノベルのコミック化のためだけに「コミックアライブ」、「ノベルジャパン(現在は「キャラの!」に改名)」といった漫画雑誌そのものを創刊させるほどであり、「とある魔術の禁書目録」にいたっては、「電撃大王」と「ガンガン」の二誌にわたる連載開始である。

2008年にも、「狼と香辛料」、「我が家のお稲荷様。」、「狂乱家族日記」、「リリアとトレイズ」、「」、「乃木坂春香の秘密」、「かのこん」、「図書館戦争」、「シゴフミ」、「まじしゃんず・あかでみい」といった人気タイトルのアニメ化が目白押しである。

ライトノベルのメディアミックスは、コミック化、アニメ化だけではない。一部の劇場ではあるが「空の境界」、「学校の階段」は映画化したし、「しにがみのバラッド。」、「半分の月がのぼる空」は実写ドラマ化して地上波で放送された。
アニメと平行して放送されているwebドラマも各々好調だ。

さらに「灼眼のシャナ」と「ゼロの使い魔」はすでにゲーム化しているし、「涼宮ハルヒ」にいたってはPSP版、PS2版の二本がまもなく発売され、wii版は現在開発中。

その他、フィギュアや副読本、雑多な関連グッズを含めれば、ライトノベルを原作とする製品の総数は膨大な数に上る。

以上のように、現在、ライトノベルは単なる小説という枠を越えて、アキバ産業の重要なコンテンツ・リソースとなっている。
本来、ライトノベルはそうしたメディアへの変換がしやすいものであったし、消費者であるオタクたちが読者層として重なっていて、スムーズに受け入れられたことも大きい。

もはやライトノベルとメディアミックスの関係は切っても切り離せないものとなっており、各レーベルはメディアミックスをも考慮にいれての作品作りを展開せねばならなくなった。
これは文庫本の形態で完結してしまっていた、1990時代には、まったく存在しなかったミームである。

したがって、ライトノベル2.0におけるライトノベルの価値とは、様々なメディアミックスに対応できる拡張性にある。
といっても過言ではない。

2.ブロゴスフィアの利用
レーベル競争が激化してゆく中で、ライトノベルレーベルの代表格である電撃文庫、角川スニーカー文庫、富士見ファンタジア文庫のいわゆる御三家と呼ばれるレーベルは、常に読者のニーズに的確に応えることで売り上げを伸ばしてきた。

しかし、日々、めまぐるしく変化していく読者の嗜好を、迅速かつ正確に捉えていくことは非常に困難である。
レーベルが作品の評価を知るには、読者アンケートの葉書か書店での売り上げ実績から読み取るしか方法がない。
それに面倒な読者アンケートの質問に答えて送ってくるような読者は、大抵作者のコアなファンであって、肯定的な内容に偏りがちだし、書店の売り上げというものは、最低でも1〜3ヶ月は計測しなければデータとして当てにはならない。

そこでレーベルやライトノベル作家たちが、最近になって目をつけているのが、世のアマチュア書評家たちが自らのブログ上に掲載している書評である。
書き手は未熟ながらも、その特筆すべきはレスポンスの速さであり、新刊の発売日即日に、すでに読了して書評を掲載しているようなライトノベルサイトはいくつも存在する。
さらにサイトの中では好評と悪評が入り混じり、忌憚無い公平な評価を下し、お互いにライトノベルの状況について盛んな情報交換やブレインストーミングを行っている。
ライトノベルサイトを定期的にチェックするだけで、このような有益な情報をリアルタイム、かつ無料で取得できる。出版社側にとっては有難い状況になってきているのである。

だが、これら書評の評価に果たして信憑性はあるのか。
それについては、ライトノベルサイトの持つ潜在能力を表すいくつかの例がある。

富士見ファンタジア文庫で「鋼殻のレギオス」というシリーズがベストセラーとなって富士見書房のHPでフェアを行っている。
だが、ネット上のライトノベルサイトの管理人たちの間では、1巻の出版から、すでにこのタイトルは富士見ファンタジア文庫を代表するタイトルになるという確信を誰もが抱いていた。

わずか2年目の新人にもかかわらずアニメ化するほどの人気を博してしまった電撃文庫の「狼と香辛料」についても、デビュー時、同期でそれよりも格上の電撃大賞を受賞したはずの「お留守バンシー」などまったく歯牙にもかけない大絶賛の声がライトノベルサイト界隈に満ちていた。
同じく、ファミ通文庫の「”文学少女”シリーズ」についても、その評価は当初から高かった。

「2chライトノベル板大賞」で、しばしばライトノベルサイトの管理人たちによる陰謀説が囁かれることがあるが、誤解を恐れずに言えば、管理人たちは結託している。
しかし、それはどこかの大手サイトの扇動によって下っ端サイトたちが蠢いているような秘密結社的なものではなくて、どこかのあるサイトが歩きだすと、他のサイトもつられて一斉に同じ方向へ歩き出すという、いわばペンギンの習性に近い。
別に特定のボスに従っているわけでもないのに、である。

だが、管理人たちに協調性があるのかと訊かれれば、実態はそろって独善的で偏屈な人間ばかりとしか言い様がない。
同じ作品を読んでもその評価はバラバラであったりする。
纏ろうとしても絶対に纏らない、まったく不毛な集団である。

ネット書評家たちの好みは、一般市場からズレているとはよく言われるが、逆に月に20冊以上もの本を読んでいるコアな読者であるネット書評家たちにウケないものが、果たして一般人にウケるのだろうか。

ここで、ベストセラーを作り出しているのは、出版社ではなく、読者であるという認識をいま一度思い出してもらいたい。
読者が本当に耳を傾けているのは、一部の大賞選考委員の評ではなく、同じ読者の無数の声なのである。

それを体現しているのが、「2chライトノベル板大賞」、「ライトノベルサイト杯」、「このライトノベルがすごい!」である。
現実として各レーベルの新人賞でデビューを果しても、これらのランキングで上位にランクインしなければ、新人作家が生き残っていくのは難しい。
これら読者参加型のイベントの結果が、しばらくの後、一般市場の売り上げに顕在化してゆくのである。

ここで取り違えないで欲しいのは、ネット書評家たちが持つ市場への影響力は、皆無、または限りなく小さいということだ。
ネット書評家たちはフリッカーであって、トリガーではない。
しかし、ライトノベルサイト界隈でヒットしたタイトルは、確かに半年〜1年後に一般市場でヒットしているのである。

読者に評価されることで、読者を広げていくバリューチェーンこそが、レーベルにとって理想である。
ライトノベル2.0時代では、読者によるネットワーク効果が市場優位を獲得する鍵となるだろう。
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2007年11月21日

このライトノベルがすごい!2008

4796661409このライトノベルがすごい!2008
『このライトノベルがすごい!』編集部
宝島社 2007-11-21

by G-Tools


2007年度ランキングBEST10

1位 フルメタル・パニック!
2位 「涼宮ハルヒ」シリーズ
3位 「文学少女」シリーズ
4位 とらドラ!
5位 狼と香辛料
6位 キノの旅
7位 ミミズクと夜の王
8位 バカとテストと召喚獣
9位 黄昏色の詠使い
10位 灼眼のシャナ

フルメタにハルヒ、文学少女と順当すぎる結果かな。
強豪古豪の人気シリーズひしめく中で、「ミミズクと夜の王」、「バカとテストと召喚獣」、「黄昏色の詠使い」、16位の「みーまー」といった、今年の新人もまあまあ健闘した方でしょう。

今回は作品部門、キャラ部門、イラストレーター部門、それぞれweb票の影響が大きかったようですね。
先物買いマイナー傾向の強い協力者票に対し、一般的な人気シリーズの固定ファンが多いモニター&web票が多数で押しきったような印象を受けます。

まあ「今が旬の」と銘打ってるわりには昔ながらの作品が多い気がしますが、ラノベ全体を平均化するとこんなもんですか。
30位までは、今年なにかしら騒がれた作品ばかりなので、それほど目新しい発見はありませんでした。

ちなみに私の投票は、「黄昏色の詠使い」、「化物語」、「ユーフォリテクニカ」、「バカとテストと召喚獣」、「時載りリンネ!」。
40位の「時載りリンネ!」はこれからに期待です。

また60位までで、まったく読んだことがないのは、「銀盤カレイドスコープ」、「戦う司書」シリーズ、「断章のグリム」のみ。
なんでよりによってそんな名作ばかり!とお怒りの声もあることでしょうが、これまで読む機会がなかったんですよ。
まあおいおい時間があれば読んでみますよ。多分。おそらく。

賀東招ニ、いのうのいぢ両先生へのインタビュー記事は、
作り手の気魂が伝わってくるお言葉ばかりで感動しました。
今回、一番の見所はここだったのではないかと。

目利きガイドについては各人趣味に走ってる気もしますが、私が挙げるとすれば、海原育人、田中ロミオ、清野静ですかね。
ジャンル別ガイドにしても見知った作品ばかりでしたが、コラムで取り上げられている沖方丁の「シュピーゲルプロジェクト」と「神曲奏界ポリフォニカ」シリーズの動向は要注目、絶対必須です。

最後の総括では、新規レーベルの紹介と一迅社の登場を絡めて今後のライトノベルの将来をレポートとしてますが、ハードカバーへの進出がライトノベルからの脱却につながるというのはやや的外れな違和感があります。

概ね納得のいく出来でしたが、もう本誌も4年目なので、アンケート調査の結果をただ報告するのではなく、もうちょっと作家や専門家、レーベル側の意見も聞こえるといいなあと思います。
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2007年11月12日

富士見ミステリー文庫の敗北

富士見ミステリー文庫ついに勝つ@一本足の蛸

富士ミス文庫はどこで間違ってしまったのかという話。
ちなみに私としては、なんだか変な方向性に行ってしまった原因となったのは、↓じゃねぇかと思うわけですよ。

@2003年09月
ROOM NO.1301 おとなりさんはアーティスティック!?
著:新井輝/イラスト:さっち

A2004年08月
描きかけのラブレター
著:ヤマグチノボル/イラスト:松本規之

B2005年12月
ニライカナイをさがして
著:葉山透/イラスト:山都エンヂ

C2006年12月
ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン
著:新井輝・築地俊彦・水城正太郎・師走トオル・田代裕彦・吉田茄矢・あざの耕平/イラスト:駒都え〜じ / ほか


富士ミスは当初から、『ハード・デイズ・ナイツ』、『Dクラッカーズ』、『東京タブロイド』の三強タイトルが大ヒットして、それから続く作品も、ちゃんとした純ミステリやってて、そこそこ高水準で安定していたのですよ。

そんな穏かな水面に一石を投じた問題作がエロス全開ギャル満載ミステリ要素皆無の『ROOM NO.1301』だったわけです。ミステリの文庫で完全に場違いな作品ながらも無視できないその内容が当時は相当騒がれたものです。

翌月から『かりん増血記』や『がらくたのフロンティア』といったミステリとは関係のない話もボチボチ出現しはじめるわけですが、2004年01月『GOSICK』と『平井骸惚此中ニ有リ』という傑作誕生で決定打にはならず、影響は相殺できていたのです。

その後も『さよならトロイメライ』、『タクティカル・ジャッジメント』のおかげでなんとかミステリ文庫として軌道を修正していた矢先に、そのときすでにツンデレ作家として名を馳せていたヤマグチノボルの『描きかけのラブレター』の不意打ちを食らったのです、そしてここから徐々にミステリ文庫にLOVEの嵐が・・・。

『ハイスクール・ミッション!』、『カラっぽの僕に、君はうたう。』等純愛路線が強みを見せるなか、2005年02月に『キリサキ』、2005年06月『ロクメンダイス、』といった名作と地雷作が混交して登場し、気風はおりしも『食卓にビールを』のごときカオスな様相を呈していきます。

そんな文庫全体が不安定だった2005年12月、『ニライカナイをさがして』という純愛モノが2ch大賞TOP10にランクイン。そうしてここから「ミステリの文庫でも、ラブコメがあってもいいんじゃないか」というような肯定的意見も出始め、富士見ミステリ文庫が、"L・O・V・E文庫"としてのレールを珍走し始める。

2006年01月からは、メイド萌え狙いの『ぼくのご主人様!?』。学園ラブコメの『待ってて、藤森くん!』、『うれしの荘片恋ものがたり』といった作品が、富士見ミステリ文庫をオタク色に染め上げていき。
ヤマグチノボルの『遠く6マイルの彼女』や新井輝の『さよなら、いもうと。』といった人気作家による支援砲撃を受けて、2006年07月『初恋セクスアリス』、『ヒドラ-HYDRA』といったまったくわけのわからない作品が堂々と出版されるようになる。この頃は本当に酷かった・・・。

この同時期、『エクスプローラー』、『SHI−NO』、『空とタマ』、『トキオカシ』といった良作も出てはいたのですが、地雷原化した文庫を警戒して一般人がその価値に気づくのは、もう少しシリーズとして巻を重ねてからの話。

2006年12月暮れ、富士ミス文庫史最高の地雷作と言われる『ネコのおと』が発表され、さすがに浮かれてた読者もこれに「はっちゃけるのもいい加減にしろ!」と総ツッコミが入り、まいじゃーさん辺りが地雷原認定を取り下げたりなんかして、「ライトノベル界の火薬庫」とまでいわれた去年までと比べれば、今年は恋愛路線も若干下火にはなってきたのですよ。

とりあえずフォローしておくと、上で挙げた4つのターニングポイントとした作品は、Cをのぞき、決して地雷作ではなく、それどころか稀に見る名作だったと断言して構わないでしょう。
しかし、富士見ファンタジア文庫で本にすればいいものを、ミステリ専門の文庫でやってしまったことが事態をややこしくしてしまい、結果的に富士ミス文庫の迷走化の引き金になってしまったのではないかと思う次第。

今後も完全には恋愛路線からは抜け出せないなという諦めに似た気持ちと、新刊がどうにもパッとしないものばかりで、なんというか"力尽きた"感があるのだが、大丈夫なのか?

まあ、私としてはヴィクトリカと志乃ちゃんの御身さえ拝めれればそれでいい。富士ミス文庫はロリで勝つ!

4829164034SHI-NO支倉志乃の敗北 (富士見ミステリー文庫 76-6)
上月 雨音
富士見書房 2007-11

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2007年10月25日

愛咲優詩の9大ライトノベル

最近、忙しくて感想サイトを巡回してなかったのですが、
10大ライトノベルというのが流行ってたみたいですね。
まあ毎度ながら乗り遅れ感全開ですが私も挙げてみる。


1.化物語
4062836025化物語(上) (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN
講談社 2006-11-01

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鉄板。


2.わたしたちの田村くん
4840230668わたしたちの田村くん (電撃文庫)
竹宮 ゆゆこ
メディアワークス 2005-06

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ツンドラ娘や電波娘より、田村くんが一番萌える。


3.伝奇シリーズ
4062552493マリア―ブランデンブルクの真珠 (講談社X文庫―ホワイトハート)
榛名 しおり
講談社 1996-09

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この作者のヒロイン虐待は神がかってると思う。


4.デルフィニア戦記
4122041473放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)
茅田 砂胡
中央公論新社 2003-01

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逆にこちらの作者のキャラの愛しっぷりは異常だと思う。


5.ちょーシリーズ
4086143224ちょー美女と野獣 (コバルト文庫)
野梨原 花南
集英社 1997-04

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乙女のバイブルといえばこれでしょう。


6.でたまかシリーズ
4044257175アウトニア王国人類戦記録5 でたまか 長嶺来光篇 (スニーカー文庫)
鷹見 一幸
角川書店 2006-02-28

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これを理想論と綺麗事の物語と笑うかはアナタ次第。


7.Addシリーズ
4044295042Add―機械仕掛けのホムンクルス (角川スニーカー文庫)
仁木 健
角川書店 2004-11-29

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アイの可愛さにゆうに小一時間は身悶えれる自信がある。


8.勇者の剣
4198610487勇者の剣―レッドウォール伝説 (レッドウォール伝説)
ブライアン ジェイクス Brian Jacques Gary Chalk
徳間書店 1999-07

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海外ファンタジーもいろいろ読んだが、これが最強。


9.クレヨン王国シリーズ
4061470434クレヨン王国の十二か月
福永 令三 三木 由記子
講談社 1980-11

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シルバー王妃はツンデレ。パトロール隊長は中ニ病。まゆみと三郎はバカップル。脳内置換をかけるとこれほど面白いシリーズはない。

10.欠番
(思い浮かばなかった・・・)


自分好みに突っ走ってみました。
こんなほとんどのラノベ読みが知らない、マイナーな作品ばかり十全だと思っているラノベ読みは私だけでいい。
思い出美化もあるが、とにかく読んでて飽きないのですよ。

それと海外ファンタジーや児童文学はラノベの定義から外れてるかもしれませんが、様々なライトノベルを読んだあとに読み返すと新しい発見や感動がありますよ。
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2007年10月15日

正しいライトノベルの選び方

昨今、新規のレーベル乱立やメディアミックスの促進により、急激に世の中にライトノベルが氾濫している。
毎月50冊を越える新刊が出版されていく中で、購入するライトノベルをどうやって見極めていくかがラノベ読み共通の悩みになりつつあります。

というわけで、今回ライトノベルの買い方、選び方についてそれぞれ注意点と長短あるところをまとめてみました。
またその方法を試す難易度と地雷を踏む危険度の高さを低中高の3段階で評価しています。

一部分、私見入っているのは勘弁してやってください。
まあライトノベルの購入のなにかの参考になればと・・・。

◆ブランド買い 難易度:低 危険度:中
電撃大賞、富士見ファンタジア長編小説大賞など、各レーベルの新人賞を受賞した作品を買うこと。
最もポピュラーかつ、本職の作家と編集者による選出をうけた信頼性の高いライトノベルの選び方。
しかし、なるべく注目されて本を売りたいと思っている出版社側の煽り文句は信用すべきではない。また受賞理由では、しばしば文章力や構成力の高さが重視されるが、ライトノベルにおいては必ずしも「完成度=面白さ」とは限らない。

ブランド買いの心得
大人は信用するな!


◆口コミ買い 難易度:中 危険度:低
「このラノ」などラノベ特集誌の人気ランキング、書店での売り上げ、感想サイトのオススメなどを参考に本を選ぶこと。
読者からの視点で評論しているため、相対的評価を測りやすく、本当に自分にあった本を見つけることができる。
しかし、必ず個人の好みが介在するため、なるべく多くの情報を自分で収集して見極める必要がある。

口コミの心得
流行にのったつもりでいろ!


◆作者買い 難易度:中 危険度:低
一度読んで気に入った作者の作品を購入し続ける形式。
主に時雨沢恵一は幅広い年齢層に人気が高く、ライトノベル初心者向け。上遠野浩平、あざの耕平、成田良悟、西尾維新などは熱狂的な支持者が多いことで有名。
それなりの数を書いているベテラン作家であれば、安定した水準の作品が期待できるので地雷を踏む確率はかなり低い。
しかし、毎度お約束的展開から離れられない作家もいる。一人の作家だけでなく、なるべく多くの作家のファンになろう。

作者買いの心得
作品ではなく、作者に萌えなさい!


◆ジャケ買い 難易度:中 危険度:高
作者の名前や本の内容は吟味の対象外として、ライトノベルの挿絵を描いているイラストレーターの好みで選ぶ方法。
いわゆる衝動買いに近く地雷を踏んでしまう危険性が高い。
ラノベ選びで一番多い失敗例がほぼこのパターン。
しかし、ライトノベル初心者は、まず自分の気に入ったイラストで作品で選ぶのも悪くはない方法である。
いとうのいじを始め、山本ヤマト、涼本夏夜、BUNBUNなどの人気絵師が挿絵を担当している本は、ほぼ中身も面白い。
ちなみに『ライトノベルは、99%の絵師の努力と1%の作家の才能でできている』は私の口癖。

ジャケ買いの心得
画集を買ったと思え!


◆原作買い 難易度:低 危険度:低
それまで小説自体は読んだことはなかったものの、コミック化やアニメ化された影響で、原作本として購入すること。
原作買いの好例としてはアニメにより爆発的ヒットとなった「涼宮ハルヒの憂鬱」。アニメ化はしてないが、現在、電撃大王とガンガンで同時連載中の「とある魔術の禁書目録」は新しい読者を増やしている。メディアミックス作品から原作へと流れるのも地雷を踏まない安全性の高い選び方である。
しかし、ラノベのアニメ化は大抵が失敗しているのが現状。
「バッカーノ!」や「レンタルマギカ」は初見の人がついてこれないと思うのだけれどどうよ?

原作買いの心得
原作は面白いんです嘘じゃない!


◆ノベライズ買い 難易度:中 危険度:中
アニメ、コミック、ゲームの小説化された作品を買うこと。
ライトノベルとしてではなく、二次作品としての見方が強い。
売り上げを伸ばしているのは角川スニーカー文庫の小説版「ガンダムSEED」、「コードギアス」。ファミ通文庫の「ファイナルファンタジー11」などは累計200万部を突破している。
最近では「ひぐらしのなく頃に」が講談社BOXで小説化されてにわかに脚光を浴びている。
小説化において基本は原作を忠実に再現しているが、「らき☆すた」など完全に原作に反した地雷も存在する。
しかし、概ね小説版には独自の設定というものがあるので、原作ファンは「電気袋あるならサンダーベインじゃなくて斬破刀作れよ」とかリアルな文句は言ってはいけない。

ノベライズ買い
原作と違っても、多目にみてください!


◆大人買い 難易度:高 危険度:高
レーベルの発売日に発売された作品を全部買っておくこと。
結局、時間がなくて読みきれずに積ん読の山になる。
ラノベ読みの上級者にありがちな無計画な買い方。
「とりあえず」で買うくらいなら買わない方がいい。
そうして買ってみても、ほぼ地雷である。
ラノベの買い方として最もやってはいけない方法。

大人買いの心得
まず、積ん読を処理しろ!


以上、雑にまとめてみましたが、どうでしょうか。
私としては、ライトノベル初心者は、まずアニメ化された作品を見て気に入れば「原作買い」をして、それから「作者買い」を繰り返していくのが無難な方法だと思います。
「ジャケ買い」もいいけど、所持金がないときは自重すべき。

面白い本と出会えないと感じている人は、出版社サイトや感想サイトをこまめにチェックする習慣をつけましょう。購入前にある程度の情報を仕入れておけば、地雷はほとんど踏みません。なにより、ラノベ選びで一番重要なのは、自分の読書力を理解することです。
では、皆さん、よいライトノベルとよい出会いをしましょう。
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2007年09月10日

このライトノベルがすごい!2008ウェブアンケート開催!

このライトノベルがすごい!2008ウェブアンケートフォーラム

宝島社HP上にて『このライトノベルがすごい!2008』の一般投票がスタートしました。みなさま奮ってご参加ください。

さて、今回も別枠でメール投票の私はどうしようか。
とりあえず、前回も投票した「狼と香辛料」、「文学少女」には投票しないつもり。いまや人気シリーズだから私が入れずとも誰か入れるでしょう。

基本的に新シリーズ&新人贔屓な人間なので、自分の持ち点は新規の作品に使いたいんですよね。
まず「黄昏色の詠使い」と「時載りリンネ!」。あとは「ユーフォリ・テクニカ」に「シャギードッグ」あたりが候補だけれど。

キャラ部門は、みーくんとまーちゃんに一票ずつ入れようかな。あとは「カッテイング」の西周ミオ。
いまやヒロインの最先端はヤンデレですよ。

そういえば、「Alles ist im Wandel」のコウさんが、「バカとテストと召喚獣」の秀吉は男女のどっちにいれたらいいのかと悩んでおりましたが、「人類は衰退しました」の妖精さんもどっちにいれたらいいんでしょう?

男女別にしたはいいけれど、ラノベにはガーゴイルやエルメスを始め、人間外のキャラも多くいるのを忘れているな。
加えて編集部は、いい加減ポリフォニカはシリーズと短編集で分割しようよっていう・・・・・・。


それと『このラノ』とは別に、頻繁にライトノベルの特集を企画することで知られている「月刊ダ・ヴィンチ」でもBOOK OF THE YEAR 2007アンケートを開催しています。

ダヴィンチBOOK OF THE YEAR 2007アンケートフォーラム

投票ルールは、ほぼ同じ。締め切りは、10/07 00時まで。
『このラノ』のついでにこちらもよろしく。
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2007年09月06日

『このライトノベルがすごい!2008』Webアンケート開催予告

宝島社『このライトノベルがすごい!2008』webアンケートは、

9/10からだそうです!!

とか、一足先に告知してみます。
まだ宝島社HP行っても投票できませんからねっ!!

今回もまた宝島社の方からお声をかけて頂き、協力者(Web系情報発信者)として参加させていただくことになりました。
すでに他の方にもメールが送られているかと思いますが、協力者用のアンケート用紙がいま手元にあります。
公式発表はまだですが、投票ルールはほぼ前回と同様。

・アンケート項目は、「作品部門」、「キャラ部門・女性」、「キャラ部門・男性」、「イラストレーター部門」の四つ。
(「ジャケット部門」と「タイトル部門」は廃止)

・対象作品は奥付に記された発行日が2006年10月1日〜2007年9月30日のライトノベル作品(シリーズ)⇒参考作品リスト

・締め切り。10月8日(月・祝)。

協力者による作品への投票は、配点が倍だから責任重大。
時間をかけてよく吟味した上で記入させていただきます。

このライトノベルがすごい!2007このライトノベルがすごい!2007
「このミステリーがすごい!」編集部

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2007年09月03日

韓国のライトノベル事情

■[ライトノベル]韓国のライトノベル事情が伺えたかも:平和の温故知新

日本のライトノベルが韓国を席巻しているというお話。
韓国のライトノベル事情は、いま胎動期にあるようです。
そういえば、韓国の出版社からこんなメールをもらいました。

kaibunsyo02.jpg

だ、誰か、翻訳たのむ・・・

こんなブログでも、まあ月に何通かは出版社や販売元から販促や宣伝依頼のメールをもらうのだけれどさ。
そうした関係者の方々も見てくれてるのは嬉しいのだが、
どうして揃ってこう不思議な日本語を使ってくるのだろうか。

このメールでいうとレビュアーとリサーチャーって、結局なにやらせたいんだよこれだけじゃわかんねぇよ。
詳しい情報を調べようにも送り主サイトはすべてハングル。
なんだって私には毎回こんな反応しずれぇメールばかりが届くのですか神よ。たまには可愛いファンの女の子からのメールをくれてもいいじゃありませんか。

なんていうか、唐突だし形式や常識がなさ過ぎるのだよ。
読者の反応が知りたかったらググるか、サイトを巡回しろ。
というかハッキリいわせてもらうと、ラノベ読みの評価や人気は書店での売り上げと乖離しているからアテになりません。

てなわけで、私宛メール晒しシリーズでした。
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2007年08月26日

ライトノベル☆めがっさ斬り!

まとめ
ライトノベルの定義話を収集中:REVの日記

またラノベの定義騒動が勃発してましたが、今回はウパ日記さんの発案した「ライトノベルポイント」制でまとまりそう?
分類法のアプローチとしては『ライトノベル☆めった斬り!』で書かれていた「ライトノベル度数」に近いかな。
毎度ながら反応するのが遅かったので、今回も私個人の見解だけまとめておきましょうかな。

そもそもライトノベルって、マルチミックスジャンルなので、ひとつの枠組みでカバーしようとすると範囲を広げすぎて定義が曖昧になるか、逆に定義を細かくすると取りこぼしてしまうかのどちらかになるので、自然とそういう「ラノベっぽい要素があるものをラノベとしよう」ってな結論になるんですよね。

まあ私は人から「ライトノベルって、何?」って訊かれたら、
「マンガ小説だぴょん☆」と答えていますけれど。
その呼び名はラノベ読みから非常に忌み嫌われてますが、
私はかなりの頻度で乱用している。だって、ラノベを読んだことのない相手にもひと言で説明しやすいんだもん!

みなさん「萌えって、何?」って訊かれて、即答できますか?
卑怯な質問ですが、これに明確な解答を出せる人はいないでしょう。もしこの命題が解ければオタク界の神になれます。
でも、「萌え」っていう言葉の意味は分からなくても、「萌え」という言葉を使える人は主観や感覚では理解してますよね?

「萌えって、何?」と訊いてくる人は、「萌え」たことがない人。
「ライトノベルって、何?」と訊いてくる人は、ライトノベルを読んだことがない人。
そういう相手には、どんなに言葉を尽くしても伝わりません。
だから、お互いに共通認識がない相手の理解を得るために定義というものが必要になるのですが、ぶっちゃけ、相手を納得させられりゃ定義や理屈なんかどうでもいいんですよ。

だから『ライトノベルの定義』というものができたとしても、
ラノベ読みの間ならば「ライトノベルとは何ぞ」というのは、
お互いに分かっているはずなので最初から定義は必要ない。
ライトノベルを読んだことがない人にライトノベルの概念を理解させるには、あれこれ言葉で説明するよりも、実際に読ませてみるのが一番手っ取り早いんですよね経験的に。

別に定義が定まるのなら定まった方がいいですが、それが必要になる事態は限りなく少なく、遭遇してもそれほど困らん。
だから、『ライトノベルの定義』についての議論には、毎回それほど価値を見出せないなっていうのが私の本心ですね。



あと唐突に告白します。私は「銀英伝」が嫌いです。

まあ未読の人には、勉強と思って読むべきと絶賛推奨していますが、「自由惑星同盟敗北」まででいいんじゃない?
それ以降は、なんだが蛇足でだらだら続いてた気がする。

ヤン提督は、なんで口では戦争をバカにして、働きたくないばかりいってるのに、なんで自分は軍人やってるんですか?
戦争やりたくないなら、仲間を死なせたくないなら、戦争が起きないよう、お得意の策を巡らせばいいじゃないですか。
事態の先を見通す眼があるのに、自分からは何もアクションを起さないで、いつも周囲を見下した意見ばかり?
戦いにろくな信念もなく、ただ「仕事だから」と嫌々な顔をしながら人を殺す作戦を立てる姿は見ていて非常にムカつく。

ラインハルトにしても、キルヒアイス死亡以降、何故そんなに戦争やりたいのか理由が分からない。あとこいつらガチホモ。
ラインハルトとヤンの世紀の対決だって、ラインハルトがお情けでヤンに勝ちを譲ってもらったようなもんじゃないですか。
なんじゃこれ、もりあがらねぇと拍子抜けしてしまったよ。

とりあえず、「銀英伝」はライトノベルではない。

だって、表紙が可愛い女の子ではないもの。

ライトノベル☆めった斬り!ライトノベル☆めった斬り!
大森 望 三村 美衣

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ちびキャラゲーム 銀河英雄伝説ちびキャラゲーム 銀河英雄伝説

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2007年08月08日

何度も読み返したくなるライトノベルを挙げよう

何度も読み返したくなるライトノベルを挙げよう:2ch日刊スレッドガイド

ダディフェイス、十二国記、ロードス島戦記が三強かな。

例えるなら、それはサプリメント薬品みたいな。
何度も読み返したくなるのは、その本に含まれたなにかしらのエッセンスを私たちの心が無意識に欲しているんだろうね。
最近の萌えてんこ盛りラノベばかり読んでいると、ときどき昔の飾り気の無い作品が恋しくなります。

ちなみに私の常備薬は以下。

◆化物語
4062836025化物語(上)
西尾 維新 VOFAN
講談社 2006-11-01

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4062836076化物語(下) (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN
講談社 2006-12-04

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効能:落ち込んでいるときに笑いを与えてくれます。


◆デルフィニア戦記
4122041473放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部
茅田 砂胡
中央公論新社 2003-01

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効能:疲れて凝り固まった頭を柔らかくします。


◆でたまか
4044257175アウトニア王国人類戦記録5 でたまか 長嶺来光篇
鷹見 一幸
角川書店 2006-02-28

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効能:無気力時、人間不信になったときに前向きになれます。


◆サイケデリック・レスキュー
4086133075サイケデリック・レスキュー
一条 理希
集英社 1998-06

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効能:泣きたいときに泣くことができます。


◆名探偵夢水清志郎事件ノート
4061473921そして五人がいなくなる―名探偵夢水清志郎事件ノート
はやみね かおる
講談社 1994-02

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効能:いつのまにか忘れていた童心を取り戻します。


多分、本当の最高傑作というのは、一時的な人気ではなく、
いつまでも読者に愛されて読まれていく作品なんだと思うな。

さて、あなたの常備薬はなんでせう?
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2007年08月05日

ニコニコ動画ラノベMADまとめ

電撃文庫と堕落生活の管理人、沖山龍花さんの新作公開。



これこそ才能の有効利用www

なんというハイセンス、そして細部までの凝った作り込み。
そして選曲の絶妙なマッチング!!
いくらなんでもクオリティ高すぎだろ公式PV決定!
やヴぁい、これは燃えるぞやヴぁい!うおぉぉぉ!!!(゚д゚)

沖山龍花のお兄様、いつもGJ&THX&乙です。

◆その他ラノベ関連作品
【MAD】 バッカーノ! Madness Party
こちらも沖山龍花さん作。ぶっちゃけ、アニメより迫力あるわ。

【MAD】ぼくと魔女式アポカリプス
沖山龍花さん作。もうMADアーティストを呼ばせてください。

[MAD]悪魔のミカタ
既出。これもあと残すところアニメ化だけだな。

[MAD]わたしたちの田村くん
いつみても切なさMAX!

(MAD) GOSICK 「Growing of my heart」 修正版
はいはいドールとかいわないように。

【MAD】 矛盾王 ダブルブリッド
完結はまだなんでしょうかね?

LOVE D・B
こちらもダブルブリットから。これはなんか落ち着く。

[MAD]終わりのクロニクル triple ; ringS RendeZvous 高画質版
外部から指摘があったので追加。マイリストに入ってたの忘れてたわ

◆おまけ
とある魔術の禁書目録/上条当麻が倒せない
ちょwww歌詞が!!www

まあ探せば「フルメタ」や「いぬかみっ!」なんかのMADは無限大数なわけですが、ここではアニメ化目前なのにアニメ化してないものだけ挙げてみましたー。
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2007年08月02日

感想サイトを流行らせる方法

感想サイトが流行らないのは、つまらないから:ウパ日記
感想サイトを流行らせる方法:ライトノベル名言図書館

私はいつも他人の感想を面白がって読んでるけれど、
でも、まあ結局のところ大切なのは、訪問者が読んで面白い文章を書く以外にないのでしょうな。

しかし面白い文章を書く才能なぞ、いくら努力をしても、そうそう身につくもんでもない(´・ω・`)
なので文章力以外で感想ブログを流行らせる方法というと、
誰でもできる基本の方法として、次の三つは大事です。

1.更新はこまめに

2.TBはわすれない

3.感想は短くわかりやすく

とか、自分で言っておきながら、最近更新もTBも滞りまくってますね。「ラノベ365日」とか名乗っておきながらこの醜態。
一応、ラノベは毎日別のを読んでいるのですが・・・。
ごめんなさい。帰ってくるといつも疲労でばたんきゅ〜です。
文章もうまく練れていないのは自覚してるよヽ(`Д´)ノウワァァン!!

ということで、上記に続いて大切なのが、

4.時間と手間をおしまない

他のサイトへのリンクを張ったり、見栄えのするブログパーツを探してみたりと試行錯誤を繰り返してみるのが第二段階。
そして次は、

5.イベントには積極的に参加する

ここでの「イベント」とは、リアルでのイベントやネット上のラ板大賞やラノサイ杯はモチロンのこと。
日々、感想サイトで沸き上がってる話題に積極的に参加して意見を挙げてみるってことです。
「ブロゴスフィア」なんて言葉もありますが、そうしたブログニケーションもできるようになるとさらに良い。

あとはできれば、

6.自分でニュースや話題を提供する

でしょうか。公式発表をただ写したのものよりも、独自で見聞きした業界の裏話なんかはいつも反響が高いですね。

少なくとも「ラノベ365日」は、これでこれまでダラダラやってこれてます。まあ参考にするなら、ここではなく、どうせならもっと有名どころのやり方をマネしてみてください。
所詮、リーマンの私には「ここ」が限界なんすよ・・・。
嗚呼、早く株で稼げるようになって、ニートになりたい・・・。

7.働いたら負け

とくにSEなんかには絶対なっちゃイカン!
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラノベ評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月29日

ラノベサイト杯2007年上半期・結果発表

ラノベサイト杯結果発表:平和の温故知新

ラノサイ杯の結果が出ました。リンク元参照。
では、今回のラノサイ杯の雑感などを少々。

ルール上シリーズ部門と新人・新作部門に分かれてしまっていますが、上半期のラノサイ杯新人賞を決めるとすれば、

細音啓 黄昏色の詠使い
井上堅二 バカとテストと召喚獣
紅玉いづき ミミズクと夜の王

の三作品が受賞かな。まあ当然でしょう。
次点では、『神様のメモ帳』、『声で魅せてよベイビー』(まさかこの作品がここまで票を伸ばすとは思わなかった)。
『人類は衰退しました』の田中ロミオ氏は、本来プロのシナリオライターなので、完全な新人とは言えないため除外。

ベテラン勢についてもすべて順当。
今期は人気シリーズの続編が相次いで傑作揃いでしたが、
中でも『BBB』の熱狂的人気が印象強い。

全体的な読者傾向としては大きな変化はなし。
正統派ファンタジーに王道派ラブコメがテンプレート。
ただし、『DDD』、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』、『レジンキャストミルク』といったダーク系作品の人気がジワリジワリと上がってきていますね。中毒性あるからなこのジャンル。

これにて上半期はラ板大賞とラノサイ杯が両方とも終了したわけですが、雑感としては去年ほどの勢いはないかな。
前にも言いましたが、新人がパッとしなかった感。
まあどの人もこれから大化けする可能性はあるので、
期待感は忘れずに持っておこう。


じゃあ、これから『冬の巨人』買ってくる。
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2007年07月25日

モノ言う読者と作家の距離感

陽はまた沈む:ウパ日記
一つの文章に二つの問題が隠されている:一本足の蛸
作者に嫌われてはいけないのか:tukinohaの絶対ブログ領域
ネットおやつの冴えた食べ方:REVの日記 @はてな
「ラノベ地域格差」と「作家と読者の距離:平和の温故知新@はてな
サイン会とかには行きません:いつも感想中
作家や編集者は、書評サイトを嫌うのか:ライトノベル名言図書館

いつもように遅ればせながら反応。

作家と読者は必要以上に馴れ合うべきでないと思う。
私もときどき出版社から新刊を献本するんで宣伝してくれませんかみたいなメールが届くことがありますが、すべて無視してます。だって読んでつまらなかったら酷評を書きにくいし。

本屋で買う場合には気にしませんよ。
こちらは金を払っている分、消費者として多少意見するくらいは許してもらってもかまわないんじゃないだろうか。
私は酷評をする人間ですが、私のような『モノいう読者』が作家にとって不利益な存在だとは考えていません。

むしろ酷評ってのは、作家を育てるものですよ。
悪い点を指摘されたら、次回からそこに注意して改善してけばいいだけのことじゃないですか。
作家にとっては不愉快かもしれないが、逆に「面白かった」と褒めてばかりじゃ、いつになっても成長しないんじゃないかな。ファンだからこそ、ときには厳しい評価も必要だと思います。

ライトノベルにとって、読者の求める『需要と供給』の法則こそが絶対という話はどこかでしたけれど、
しかし、ただ読者の要求をそのままアウトプットするだけの自動筆記マシーンであってもいけないんですよね。
矛盾しているけれど、ただ読者の求められるままに書いてるだけでは、すぐに飽きられる。読者はワガママなものです。

ライトノベル作家が為すべきことは、読者のニーズと自己の創造性との二つを組み合わせ、その先の潜在的なニーズを探っていくこと。
まあそれはどこの企業の製品開発の現場でもやっていることですが、読者の期待に応じつつ、しかし読者に媚ない微妙な距離感が求められる。
作家さんにはいつも読者へ挑戦する気概を忘れて欲しくない

サイン会などで出版サイドと交流したい人は構いませんが、
結局のところ、作家さんたちと私たちは評価される側と評価する側の人間。決して理解し合えない断絶があるのです。
あまり近づきすぎないのがお互いにとって幸せなことは間違いない。

少なくとも私なんかは作家の前に出られないなと。
いや、多方面でしっかりと恨みを買ってる自覚はありますよ。
むしろ自ら『ライトノベル総会屋』を名乗ろうかしら。
決め台詞は「愛咲の姓は、悪役を任じる」とk
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2007年07月22日

ライトノベル板大賞2007上半期・結果発表!

2chライトノベル板大賞 2007上半期


ついに大賞の発表だ、兄者
 *   ・  +   ・ 
  +      *  +     新ルールをめぐって荒れる中、
 (( (⌒j ・     ∩ ∩    集計人、大変乙でした
 ・ /  /) /)   (´く_`  )
  (  ( ´_ゝ`) /    ⌒i     いつも発表の瞬間は、
   \     \     | | ∧ ∧    ドキドキしますね
  * .|   / ̄ ̄ ̄ ̄/ |・ω・;)
  __|  /  FMV  / .| .|  ⊂|___
     \/____/ (u ⊃


結果発表!!!

■2chライトノベル板大賞

大賞(24票)
4829118806イヴは夜明けに微笑んで
細音 啓
富士見書房 2007-01

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2位(18票)
4829119217BLACK BLOOD BROTHERS 7 (7)
あざの 耕平
富士見書房 2007-04

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3位(13票)
4757733291バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)
井上 堅ニ 葉賀 ユイ
エンターブレイン 2007-01-29

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4位(9票)
4829119187奏でる少女の道行きは (富士見ファンタジア文庫 174-2 黄昏色の詠使い 2)
細音 啓
富士見書房 2007-05

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同位
409451001X人類は衰退しました (ガガガ文庫 た 1-1)
田中 ロミオ
小学館 2007-05-24

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6位(8票)
4840237743図書館危機
有川 浩
メディアワークス 2007-02

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同位
4840237352連射王 (下)
川上 稔
メディアワークス 2007-01

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8位(6票)
4757735065“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫 の 2-6-4)
野村 美月 竹岡 美穂
エンターブレイン 2007-04-28

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同位
4044729026オイレンシュピーゲル 2 (2)
冲方 丁
角川書店 2007-05

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10位

以下略

■イチオシ賞

1位(11票)
黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで

2位(10票)
BLACK BLOOD BROTHERS 7 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 王牙再臨―

3位(4票)
悪魔のミカタ666スコルピオン・オープニング

4位(3票)
バカとテストと召喚獣

以下略

■ベストキャラクター賞

1位(5票)
イブマリー&カインツ (黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで)

2位(2票)
クレオパトラ・ダンディ (ダブルクロス・リプレイ・トワイライト2 熱き夕陽の快男児)
ネイト&クルーエル (黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで)
ノロティ・マルチェ (戦う司書と荒縄の姫君)
琴吹ななせ (“文学少女"と穢名の天使)
櫛枝実乃梨 (とらドラ4!)

以下略

黄昏色の詠使い三冠!!


■総括

ひとことで言うと、なんじゃこの横一列は!

やたらと票がバラけた結果となりました。
1、2位は予想通り。3位から下ですでに団子状態。
10位以下の作品はもう載せる気も起こりません。
まあ今回は正直どれもこれも似たり寄ったりで、
各人の好みに走った結果と言えるのでしょう。

それに加え、今回から決まった新ルールの導入や、
三行感想厳守の影響で投票そのものが少なかった。
前回の投票数の約3分の2です。

まあラ版大賞にとって順位というのはおまけで、
あくまでもメインは感想にありますから。
皆さんも、投票者の語る熱い感想の中から、
自分好みな本を見つけてみてはいかがでしょう。
それがこのイベントの本当の楽しみ方です。

ちなみに私の場合、
今回、買いたいと思わせるものはありませんでした。
ラ板大賞つまんなくなったな・・・・・・(´・ω・`)


さあ、もう終了したラ板大賞は放っておけ、
俺たちにはラノサイ杯こそが本番ですよ!

                     そうだラ板大賞などもう古い
                        今や時代はラノサイ杯
             (⊃)     (⊃) 
       /) /)  / / ∩ ∩  / /
     ( ´_ゝ`)/ / (  ´_>`)/ /     ラノサイ杯!
    /   ⌒ / /   ⌒./∧ ∧∩  ラノサイ杯!
    /   / ̄ ̄ ̄ ̄/  ./( ・ω・)彡
   (_ニつ/  FMV  /   | (  ⊂彡
 ̄ ̄ \/____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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2007年07月18日

2007上半期ライトノベルサイト杯

2007上半期ライトノベルサイト杯投票しますよ。
もう各地で評判の高い作品はみんな挙げているようなので、
今回は、あくまで自分好みな作品をあげるべさ。

っていうか、どれもマイナーすぎて全然票入ってなくね・・・?
いいんだ、私だけでもその価値を理解できてれば・・・。

4840238790嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸
入間 人間
メディアワークス 2007-06

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【07上期ラノベ投票/単発/9784840238793】

とても素敵なヤンデレがいたので。


4199051694福音の少年魔法使いの弟子―Good News Boy
加地 尚武
徳間書店 2007-06

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【07上期ラノベ投票/単発/9784199051692】

微エロスな空気がなんともいえない。


4061824872書物狩人
赤城 毅
講談社 2007-04-06

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【07上期ラノベ投票/単発/9784061824874】

主人公は好人物とは言い難いが、本好きなら読んでおくべき


4757735081虎は躍り、龍は微笑む 獅王争覇!
嬉野 秋彦 オカアサハ
エンターブレイン 2007-04-28

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【07上期ラノベ投票/単発/9784757735088】

中華で学園モノというのが珍しかったので。


4797341653クインテット! 1
越後屋 鉄舟 せんむ
ソフトバンククリエイティブ 2007-05-12

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【07上期ラノベ投票/単発/9784797341652】

ラブコメに方向転換したことで、面白くなってます


4840238863付喪堂骨董店 2―“不思議”取り扱います (2) (電撃文庫 お 9-5)
御堂 彰彦
メディアワークス 2007-06

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【07上期ラノベ投票/複数/9784840238861】

最近、評価が上がっております故に


4044295123Add滅びゆく機械のソナタ
仁木 健
角川書店 2007-03

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【07上期ラノベ投票/複数/9784044295127】

ラノベで一番私好みな作品を書く人です


4044810060アンダカの怪造学 6 (6)
日日日
角川書店 2007-04

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【07上期ラノベ投票/複数/9784044810061】

正直、日日日は飽きてきたがアンダカはいい。綺麗事マンセー!


4840118396サクラサク上等。
三浦 勇雄
メディアファクトリー 2007-04

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【07上期ラノベ投票/複数/9784840118392】

実によい熱血でした。愛とド根性はこそは最強です。


4840237603土くれのティターニア 2 (2)
増子 二郎
メディアワークス 2007-03

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【07上期ラノベ投票/複数/9784840237604】

田舎っぽい舞台設定が好きなんです。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラノベ評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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