ダフロン

2009年07月06日

レンタルマギカ 滅びし竜と魔法使い/三田誠

4044249229レンタルマギカ 滅びし竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)
三田 誠
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-07-01

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修学旅行の最中、いつきは禁忌の対象として協会から追われる身に。しかし皮肉にもそこから救ってくれたのは“螺旋なる蛇”の一員フィンだった。連れ去られたいつきは自分の目で育まれていた『生命の実』について知ることに!それは“螺旋なる蛇”が欲して止まない術式であった。

 誰もが魔法使いであるために─

 東洋と西洋の魔術が交錯するハイブリットマジカルアクション。第二部完。

 前巻から引き続き、初っ端からノンストップのスリルとアクション、怒涛の展開の嵐でした。
 "螺旋なる蛇"に捕えられ、かたや協会から追われる身となったいつき。行き詰った状況を打破するために、アディや穂波たちがそれぞれにできることを模索しながら立ち向かっていく姿が前向きで格好良かった。
 離れていても思いをひとつにして戦う、<アストラル>のメンバーの絆の強さが見れました。

 協会の指令に対してアディが魔術への信念といつきへの恋心の間で板挟みに苦しむ姿は、ついにその問題に直面したかという思いでしたが、今回のことでその矛盾に向き合う覚悟が芽生えてしまったようですね。これはかませ犬フラグなのか・・・・・。
 そして<鬼>の事件以来、やけに成長が著しい黒羽のアンチ影埼っぷりに刮目。あの無個性プレッシャーを笑顔で受け流せる黒羽さんすげぇ。

 "螺旋なる蛇"の儀式に利用されるいつきですが、そこまでされてもフィンたち"螺旋なる蛇"の魔術師もまとめて救いたいと考えるあたり、どこまでお人好しなのか。
 毎度、社長の平和主義に付き合わされる<アストラル>のメンバーも気苦労が堪えませんが、魔術の暗い部分を嫌というほど思い知っている彼らだからこそ、自分たちがいつきの理想を守らなくてはと感じるんでしょうね。

 "螺旋なる蛇"からいつきを守るための代償だったとはいえ、袂を分かつことになってしまった猫屋敷と穂波ですが、いつかまた<アストラル>に舞い戻り「おかえり」を言える日が来ることを願っています。
 第二部完によって、大幅な人員整理が行われましたが、続く第三部ではどんな変化がもたらされるのか。

 ところで、絵師についてですが、なんか巻を重ねるごとに表紙の作画が崩れていくような・・・・・・。
 今回の穂波とアディはなんというか、トカゲ顔にヘビ顔?
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2009年06月09日

ムゲンのセンカ 2/六塚光

4044707189ムゲンのセンカ2 (角川スニーカー文庫)
六塚 光
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-06-01

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ハデスの侵略を調査すべく、多元並行世界のパイロニアへと向かった令たち。そこで令は、千夏の並行存在であるイルルという少女に出逢う。そしてパイロニアはやはり侵略を受けており……。

 彼は大変なものを奪っていきました

 次元を超えた並行世界をまたにかける少年少女のアクション・ファンタジー。

 敵にも味方にも、またまた並行世界のセンカが増えています。
 正式にペルセフォネの任務を請け負うようになった主人公・令とカラミティのセンカは、同行者と共に並行世界のパイロニアへ。そしてマナとセンジュも別の任務で他の世界へ。
 別々の世界の騒動が、やがて令の暮す地球がある世界を巻き込んでだ一つの陰謀へと繋がっていくというお話なのだけれど、事件を追いかけるので必死というカンジでしたね。

 相変わらずストーリーを消化することに気を取られて日常風景がおざなりかな。
 もうちょっと脇道にそれたエピソードもいくつか絡めて、本筋の進行はゆっくりやってくれてもいい。
 今回もセンカは、魔法使いだったり、ロケットパンチだったり、霊能者だったり、口から火を噴いたり、絵画を現実化させたりと、イロモノ方面にバリエーション多彩だなぁ。
 センカの数を増やしても、キャラの掘り下げが追いつかなくなって個々の魅力がどうにも浅い。

 とりあえず、令名のヤンデレっぷりを加速させようぜ! それですべて解決する。
 センカ? あんなのは脇役です。ヒロインは量より、質だよ!
 令名の弟に対する溺愛っぷりは正直、ちょっと引く。だが笑える。いつ令をその触手の魔の手にかけるのかとwktkでしたよ。

 異世界人探知機としか利用法がなかった令も、なにやらありがちな新能力を。
 こういう異能ものだと、無効化能力や洗脳催眠能力と並んで、必ず万能のチート能力として登場してきますよね。でも、たいていは能力に溺れて自滅するパターンだけど。
 うーん、なんだかこのシリーズは、六塚光さんにしては、パッとしない。いつものブラックユーモアにもキレがないというか、文章にもどことなくインパクトに欠ける。

 とりあえずは、『レンズと悪魔』シリーズの方を、早く完結お願いします。
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2009年06月08日

ふるこんたくと! 2/あすか正太

4044262144ふるこんたくと! (2)だから、ふたりにプロポーズ (角川スニーカー文庫)
あすか 正太
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-06-01

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なぜかHな方向になってしまう点穴術に目覚めた一路の前に、ナース服の乙女が現れる。なんと彼女は病人を力ずくで入院させてしまう地獄の天使だったのだ! 「お前の心は病んでいる」--この強敵にどう打ち勝つ!?

 これはセクハラですか? いいえ、修行です

 おっぱいを揉んで女の子たちと仲良くなって、世界平和を目指す若き変t・・・・・・武芸者のお話。

 なんで1巻でクソ後悔したはずなのに、俺はこれを買ってしまったのだろう・・・・・・。
 新刊の平積みからレジに持っていった俺マジぶん殴りたい。
 いや、自分も男だから、おっぱいや女の子は大好きですが、あからさますぎるのも萎えるんですよね。
 開き直って悟りの境地で読むことにした。うむ、やっぱり実に下らない。どうすればいいんだ・・・。

 まあ今回もやっていることは変わりません。世間知らずで武芸バカの少年・一路が、真面目に世界が救えると信じて女の子のおっぱいを揉みまくります。
 さらには手刀で女性の衣服だけを切り裂き、一瞬にして全裸にするという変態技も覚えました。
 駄目だこの外道、早くなんとかしないと・・・・・・。

 そんな一路に危機感を覚えた一部が送り込んだ刺客が、『看護拳』という拳法を用いるネコ耳ナース。
 ・・・・・・とりあえず、『○○拳』って、語尾につければ許されるという考えは、一度やったネタだから。
 一路の『点穴術』も、『セクハラ拳』とか、『変態拳』とか、より相応しい名前に改名すればいいと思うよ。
 登場時には敵対していたはずの彼女も、別の新たな敵が現れて共闘しているうちに、一路の『変態拳』の餌食となって、ハーレムの仲間入りとか。
 おまけに1巻で男嫌いを公言していたメガネっ娘までオトしてるとか、もうね・・・・・・。

 朴念仁な一路だけれども、可憐とラブホに入ったり、久美子にしばかれたりしているうちに、ややマトモな恋愛観が芽生えてきたかなってところですが、まだまだ彼の天然のノリについていくのは難しいなぁ。
 普段から登場人物を客観的に眺めて読んでいる人は、あまり気にせず、その鈍感ぶりをうまく受け流して、笑っていられるんだろうけどね。
 個人的には、エロもいいけど、ほどほどにしろよ! というカンジでした。

 さすがにもう3巻は買わないよ。そう言うと、またフラグになるけどな・・・・・・。
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2009年06月07日

サクラダリセット/河野裕

4044743010サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫)
河野 裕
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-05-30

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能力者が集う街、咲良田。浅井ケイは、記憶を保持する能力をもった高校一年生。春埼美空は、「リセット」―世界を三日分巻き戻す能力をもっており、ケイの指示で発動する。高校の「奉仕クラブ」に所属する彼らは、ある日「死んだ猫を生き返らせてほしい」という依頼を受けるのだが…。

 昨日の向こうの真実を求めて

 三日分の時間を「リセット」することで現実世界の問題や困難を乗り越えようとする少女少年の物語。

 これは設定だけ読むと『学園異能』、肝心の内容は青春小説というカンジでしたね。
 数多くの学生たちが能力を持ちながら平然と学校生活を送っていたり、そんな能力者たちを管理する『管理局』なんて組織が存在したりと、確かに『学園異能』の要素は強いのだけれども、それよりも登場人物たちが、大人の世界や決められた価値観に必死に抵抗する姿が印象強かったです。

 「世界で一番優しい言葉はなにか?」なんていう答えの出ない言葉遊びも多いんだけれど、グダグダと長語りはせずに、とても淡々と会話を交わす掛け合いが好きだなぁ。
 いい意味で知性的、悪い意味で無感動な文章をしています。だけれど機械的に硬質で冷たいというのではなく、澄んだ清水がさらさらと小川を流れていくような清涼感のある穏やかさに満ちていますね。

 三日分の時間を「リセット」できるヒロイン・春埼美空と「リセット」した世界でも記憶を保持できる主人公・浅井ケイの関係も、色恋沙が意識できない淡泊な結びつきのようです。
 年頃の若者にしては二人とも感情表現が乏しい。しかし、(本心でそう言っているのかはさておき)口では嫉妬めいた小言や甘いセリフを投げ合ったりするのが可笑しかった。
 この枯れてしまっている(?)カップルのまったり感がなんともいえませんね。

 「タイムリープ」というとSFのイメージがありますが、ミステリや論理パズルを解く面白さに近いです。
 まあ春埼美空の「リセット」能力も純正の「タイムリープ」とはちょっと違い、世界の時間が巻き戻った後で本人の記憶も戻ってしまうという重大な欠点があります。
 他の登場人物の能力にも大なり小なりそうした様々な制限があり、それを利用した駆け引きがストーリーの中に組み込まれて発展していく展開がすごかった。

 傑作や名作とまではいかないにしても、若さと瑞々しさのある「いい作品」でした。
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2009年06月05日

レディ・ガンナーと虹色の羽/茅田砂胡

4044231087レディ・ガンナーと虹色の羽 (角川スニーカー文庫)
茅田 砂胡
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-06-01

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久方ぶりに故郷へ帰ったベラフォードを、幼い頃に亡くなった母親の出身種族“南天極楽鳥”の使者が待っていた。誰にも知られていない里で、20 年に一度の大祭に参加してもらいたいという怪しい申し出を受けたベラフォードだったが、かの地で出会った想像を超える奇妙な事態に・・・・・

 

 型破りなお嬢さまと風変わりな四人の用心棒が織りなす、ファンタスティック・ストーリー。

 ひゃっほーう! 三年間待ったかいがあった! 世の理不尽を叩き直すキャサリン節が痛快です。
 羽の色彩でその人の価値まで決めつけてしまうという<南天極楽鳥>の儀式に巻き込まれたキャサリンたちが、彼らの身勝手な階級差別に怒りの鉄槌を下す。
 無形種だけでなく、異種人類の中にも分からず屋はいるもんだ。こちらの価値観を押し付ければ、道理が引っ込むと思い込んでいる連中に、真正面から歯向かう姿に胸がすく。

 いつキャサリンの怒りが爆発するか、ハラハラして読んでいたのだけれども、今回は神の化身として崇められてチヤホヤされているベラフォードの方が、よっぽどキレているのが妙に可笑しかった。
 普段から美意識にうるさいベラフォードだからこそ、本来ならば美しいと感じられる純白の羽まで「白い羽はみっとみない」と否定されて、色彩の数しか認めない<南天極楽鳥>の価値観が腹に据えかねたんでしょうね。
 主義主張が異なるファッションデザイナー同士が強く反発し合うようなものでしょうか。

 色の数で人の価値を決めつけるのも極端なことだけれど、美意識の違いまで認めないのは言語道断ですよねぇ。美しさにこだわる種族なのにその辺りの寛容さというか、美の多様性を認めない限り芸術や美術の発展というのはないと思うのだが、いまままでどうやって暮らしてきたんだろう。派手なだけでやっぱり悪趣味なだけなんじゃないかと。
 「すべての色は平等に美しい」って憲法で決まってるんだぜ。クレヨン王国のね。

 相変わらず威勢のいいキャサリンの啖呵は、もやもやとした気分を一気にスカっとさせてくれます。
 価値観に縛られても、愛する恋人の羽が一番好きだと言える<南天極楽鳥>の若いカップルがよかった。
 ただ、やっぱり今回の話は異種人類の種族でも特殊な例だろうし、もっとマトモな異種人類の暮らしぶりが見たかったというのもありますね。獅子の人とか、鷲の人とか、いままでに出会った異種人類の人々の里に訪れたキャサリンたちというのも見てみたい。

 しばらくは異種人類サイドの話がいいですね。といっても、次の巻がどれくらい先になるかは、また未明ですが・・・・・・。せめて1年以内に出ればいいなぁ。『クラブレ』を執筆する時間の1割でも『レディガン』に割けばきっとできるよ!
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2009年05月10日

ヒミツのテックガール ぺけ計画と転校生/平城山工

4044745013ヒミツのテックガール ぺけ計画と転校生 (角川スニーカー文庫)
平城山 工
角川グループパブリッシング 2009-05-01

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自称「ごく普通」の女子高生、本瀬ハルミはある日、高専への編入試験を勧められる。安い学費に惹かれて試験を受けにやって来たハルミ。しかしそこ―筑波音女子高専は、恐るべき魔窟だった。常識の通じない変人少女たちが引き起こす騒動と、魔法にしか見えない高等科学の嵐に巻き込まれ・・・

 日本の未来は、理系女子の手に

 日本唯一の女子技術専門高等学校を舞台に理系女子がドタバタを繰り広げるSF学園コメディ。

 女子高のノリで超科学モノSFやってみましたというカンジですね。
 学校の調理室で核融合を作ってしまうような、技術はあるけれど非常識な発想を持った生徒たちが、ロボやら、空中浮揚やら、天体やらのテーマをぶち挙げ、学校内で開発競争を繰り広げては周囲のご近所に迷惑と噂のタネをばら撒く。そんな悪名轟く高専に編入してきた主人公・本瀬ハルミが、変人ぞろいの理系少女たちに振り回されるお話です。

 一般の高校にいたときには、ハルミこそがトラブルメーカーのレッテルを貼られていたのに、高専に編入してきた途端、災難に巻き込まれて被害をかぶる側に回り、右往左往する姿がなかなかに面白い。
 高専の変人トップ3のヤナギ、ナガイ、マハルらに気に入られ、毎度奇妙奇天烈な事態に直面し、大変な思いを味わっても高専を出て行こうと思わないのは、なんだかんだ気にしている本人の不幸体質を忌避せずに笑って受け入れてくれる個人主義の集まりだからでしょうね。

 女子高モノなのに、残念ながら、百合はありません。そんなにエロくもありません。
 代わりに遺伝子組み換え、確率場といったSF用語が大好きだったり、または計算式に目がない数式フェチ、ジャンクパーツ漁りが日課というようなジャンカーの自覚がある人は、要チェックです。
 もちろん、単なるドタバタコメディが好きな人も楽しめますし、女の子たちが楽しそうにお喋りしているところを見るのが好きだ!という人もどんとこい。
 常日頃から女の子がきゃぴきゃぴ群れているところに埋まりたいと思っている私なんかは美味しく頂きました。

 それと、端々で理系としての熱い叫びに共感できるのものがあってこころ動かされたり。

 「パソコン使ったらパソコンで出来ることしかできないだろーが、クリエイティブな仕事は白い紙と鉛筆から生まれるのだ」

 とか、
 実際、WEB系システムの開発現場でも、紙とペンでプログラムのバグとりしている作業場は多いよ。
 PC上の開発環境が秀丸やサクラエディタしかなかったりなっ!(マジであるんですそういうトコ・・・・・・
 都心の電気街の地下に広がる地底世界の描写は夢があっていいなぁ。

 ただ、全体的なストーリーは、ちょっと話の展開がゴチャゴチャして、終盤gdgdっぽくなって分かりにくいのが気にかかるかな。もっと個々が暴走しまくって、ハチャメチャやって大大大爆発!!→ENDみたいなオチでもよかったかもしれない。

 キャラクターに勢いはあるので、そのうち化けるかも。
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2009年05月09日

ダンタリアンの書架 3/三雲岳斗

4044241155ダンタリアンの書架3 (角川スニーカー文庫)
三雲 岳斗
角川グループパブリッシング 2009-05-01

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黒衣の少女と一人の青年は旅をしていた。二人が訪れたのは、黄昏を迎えつつある滅びの地。そこでは破翼蟲《バジム》と呼ばれる怪物が、街を、人を、全てを喰い尽くそうとしてた――。悪魔の本と少女の冒険、第3弾!

 その本、危険につき

 人の欲望に応え、不思議な力を発揮する悪魔の本が巻き起こす事件を追う少女と青年の物語。

◆第一話 「換魂の書」
 ヤンデレなファンに監禁され小説を書かされ続ける悲劇の人気作家の話。
 本読みとして身に包まされるもことが多いこのシリーズなのですが、私も物語の結末が、あまりにも予想外なものだったら、作者に裏切られたように感じて恨みに思うことはしょっちゅうです。
 例えば、富士見ファンタジア文庫の『アーヴィン英雄伝』。確かにラストシーンは泣けるんだが、奴らは絶対に幸せになると強く思っていた。
 電撃文庫の『空の鐘の響く惑星で』なんかも、エンディングはファンから非難轟々でしたね。8巻あたりから二股エンドを予想していた私は勝ち組。

 ポーラには「必死な腐女子乙」と。自分の妄想を叶えるために二次があるのにな。

◆第二話 「忘却の書」
 自己顕示欲の強い夫と何かを忘れてしまっている若妻のお話。
 この話は、「おっぱいで選んで結婚した結果がこれだよ!」という、よい教訓を残してくれたと思う。
 それにしてもヒューイにお見合い話が持ち上がった時の、ダリアンはかわいいなぁ。罵りまくりw
 私も、もし付き合う相手は、日常会話が罵倒語っていう人だと決めている。
 べ、別に女にモテないわけじゃないんだからね! いまだに日常で罵倒語を喋っている女性にお目にかかったことがないだけなんだからねっ!

 幻書を使い続ければ夫婦円満のままにできるんなら、ヒューイは、回収せず残しておいてあげてもよかったのに、まあDVの原因は本人の自業自得だけど。

◆第三話 「黄昏の書」
 襲い来る蟲に立ち向かう呪い師見習いの少女の話。
 奴らは、すーぐ本のスキマに棲み着いて、紙の色を変えやがる。
 紙パルプやページを綴じているノリを食べて、出たフンからさらにカビが生えて、あんな色に変色するらしいです。一匹見つけただけで、それだけでバルサンとか焚いて全滅させたくなりますよね!
 まあ蟲がいなくとも、部屋に本棚を置いているだけで、実は部屋中見えないカビだらけですが。

◆断章一 「眠りの書」
 性格が良い人間に人気が集まるのは当然で、邪魔者を排除すれば自分が代わりにちやほやされるというようなことを考えている歪んだ人間は、どんなことをしても人望なんか得られないと思う。
 オチはホント、「バカみたい」で下らなくて好き。

◆第四話 「魔術師の娘」
 五人の求婚者のうち幻書を持ってきた者と結婚すると宣言した謎の美女の話。
 まんま話のモチーフは日本昔話の『竹取物語』ですね。本を持ってるんだからヒューイも婚約者として立候補すればよかったのに。だって、ダリアンが面白そうじゃないかw
 作られて心を持った存在としては、ダリアンも一緒なのかと思ったり。ダリアンは過去や自分自身のことについてはあまり話したことないですね。
 そのうちダリアンがどうして図書館なんかをやっているのか、理由が明かされる日が来るのかな。

 まあ、最後の結末は・・・・・・聖女と見せかけて、実は悪女?

◆断章二 「美女の世界」
 ところ変われば美醜の認識も変わるという話。
 ときに日本人女性はこぞって茶色ウェーブにするが、外国人は黒髪ロングに憧れてるそうです。
 何事も大切なのは、自分がどうあるかということかな。

◆第四話 「償いの書」
 人をゾンビにする幻書を追うヒューイと立ちはだかる焚書官のお話。
 思っていた以上に焚書官バカだーーー!! まあ、本を読まずに焼き捨てるような奴だから当然か。
 ああならないように、普段から本はしっかり読んでおこう。歳を重ねても一日一冊は読みたいですな。
 しかし、幻書の力は、印刷物でも発揮されるって、ヤバイんじゃ・・・。まあ幻書といえど書かれているのは所詮はただのコピー可能な文字の羅列なのでしょうけれど。

 うちの本棚も、頑張れば幼女化しないかなと妄想するこの頃。
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2009年05月08日

薔薇のマリア 11 灰被りのルーシー/十文字青

4044710171薔薇のマリア 11.灰被りのルーシー (角川スニーカー文庫)
十文字 青
角川グループパブリッシング 2009-05-01

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父を捜すため、首都エルデンへとやってきたルーシー。悪漢にさらわれそうなところをマリアに助けられ、マリアたちの住まいに転がり込むことに……。ZOOに新メンバー登場! いよいよ新章、突入!!

 我が、薔薇の聖女さま

 無政府王都エルデンで暮らし、迷宮へ宝を探し求める侵入者たちの生き様を描く物語。新章スタート。

 自分のことをお人好しだの偽善だのと思いながらも、ルーシーを拾ってしまうマリアにニヤニヤ。
 ことあるごとにしゃしゃり出てくるアジアンとの夫婦漫才っぷりも息ピッタリで、いつまでも生温かく遠目で見守っていきたい二人ですが、前巻でちょっとは進展したかと思ったのに、再びマリアの鉄壁のツンツンが両者の間に立ち塞がってしまっているようで、いつものマンネリ感は否めない。
 同居を始めたルーシーとの距離感に戸惑うマリアが激烈可愛いが、なにくれとなくマリアに気にかけてもらっているルーシーに敵対心メラメラのアジアンの大人げない嫉妬ぶりが笑えます。いいカンジに二人の仲を掻き回してくれるなぁ。

 それにしてもエルデン初心者から見た、マリアというのは新しい視点ですね。
 いつもはヘタレ全開な弱音を赤裸々にたれ流しているマリアですが、改めて考えるとマリアって、そこいらのクラッカーよりは強いんですよね。街中でからまれた時も一蹴だし。
 ただ強さの比較対象が、ZOOのメンバとか、アジアンとか、人間離れした超人ばかりだから、相対的にPT内最弱っていうことになってしまうだけで・・・・・・。
 普段からトマトクンとか、ピンパーネルとかと相当無茶なことに首を突っ込んでいるせいで、おこぼれの経験値だけでも、塵が積もってそれなりの山になっていそう。
 メンタル面でも、自分に自信を持てるようになり、戦闘時の司令塔として、PT内での役割も板についてきているという成長ぶりも窺えます。

 劣等感にかけては早くもそのヘタレっぷりがマリアとキャラが被りつつあるルーシーですが、キレたときのテンションが怖い。躁鬱が激しいなぁ。
 そして何故、自分から進んでスカートを・・・・・・。いや、もう最近大流行のその属性については、今回はなにも言わんぞ。ツッコンだら負けだと思っている。
 作者の十文字青は、マリアとユリカとサフィニアがいるんだから、ヒロイン枠はもう十分だと思っているんだろう。っていうか、ルーシーもヒロインのつもりなんだろう。
 そういえばマリアは「女の子じゃない」とは言いますが、「男だ」とハッキリ言ったことはないらしいので無性別説が立っているらしいですね(マジでか!
 
 さて、マリアよりも弱い新メンバー・ルーシーがZOOに加入を果たし、三角関係のもつれフラグも立ち(ぶっちゃけ、トリーチェとか忘れ去られているよね)、なにやら妙に聞き覚えのある危険なキーワードも出さたところで、次巻へ続く。
 うーん、今回は本当にルーシーの自己紹介のためだけに一冊使ってますな。
 ここ5、6巻くらい前から、展開を勿体ぶるようになってきたというか、ページ数の使い方が贅沢になってきているような気がしますが、せめてもうちょっとサクサクいって欲しいところ。
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2009年04月08日

レンズと悪魔 10 魔神狂咲

4044707170レンズと悪魔 X魔神狂咲 (角川スニーカー文庫)
六塚 光
角川グループパブリッシング 2009-04-01

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エルバはついに父の仇、シローを討った。だが、サクラは闇照の魔神と契約し、エルバたちの敵となってしまう。八眼争覇が思わぬ展開を迎えるなか、エルバたちは変わり果てたフィールディングと再会する

亡霊は闇に咲く

 レンズで悪魔を喚ぶ悪魔召喚士たちのバトルロイヤル。

 サクラの堕ちっぷりが酷い・・・。フィールディングのときにも思ったが、この作者はマジ容赦ねぇ。
 魔神ヤミ・ヤタの力で悪人たちを粛清して、次第に生前の兄シローと同じく独善的になりつつあります。
 能力逆流によって人の記憶を読むことで精神が狂ってしまう、とありますが、その力でテッキかエルバの記憶を読んで、シローの死の真相を見ることができれば、誤解も解けるんじゃないかな。
 そうしないのは、サクラが真実から眼を背けているからなのか、ヤミ・ヤタや魔王プラナが意図的に遠ざけているからなのか・・・。要所、要所でサクラを煽るようなセリフを言うヤミ・ヤタが、非常にムカつきました。お前、ちょっと黙ってろよと。

 まあ個人的には、サクラがいなくなってくれたお蔭で、テッキ姐さんルートの開拓がガンガン進むようになってきたのは、不幸中の幸いかな。万力ツンデレ派にとっては、ごく普通のお嬢さんな一面を見せてくれる場面なんかもあったので大興奮です。
 ただ、らしくなく殊勝になりすぎて、シローの死の責任を負おうとして、さらにサクラとのすれ違いを深めて争う事態になってしまったのは、失策としかいいようがない。
 サクラも本当は否定して欲しかったんじゃなかったのかな、でなければ戦闘の前に会話なんてしないだろうし。

 フィールディングと敵対することになってしまったエルバにしても、戦う他に選択肢はなかったのかな。
 むしろセブンディから守るという条件で、自分たちの陣営に勧誘してもよかったと思うが。エルバたちに恨みを持つバーミッサはともかく、フィールディングにはここであえて危険を冒す必要はないわけだし。
 そういえば、エルバにしても、テッキ、サクラ、カエデ、フィールディング、バーミッサも、みんな家族を奪われた復讐で動いてますね。あっと、変態中年もか。
 エルバとテッキ、カエデ、中年はすでに仇討ちをすませましたが、彼らはこの先も生きていかなくちゃいけないし、なによりも仲間を守らなくちゃいけないんですよね。
 それが戦いの中での強さにどう影響してくるか。

 魔神も残すところあと3柱。ついに「八眼争覇」の優勝者も絞られてきましたが、最後に内輪揉めとは。
 なんというか、嫌な予感しかしませんが、これ以上のキャラ死亡は欲しくないので、取り返しがつかなくなる前に、サクラは眼を覚ましてくれーと祈るばかりです。
 魔王プラナやかつての「八眼争覇」の勝者たちも、なにやら集まって企んでいるようですので、エルバかサクラか分かりませんが、優勝者が決っても、もう一波乱あるんだろうなぁ・・・。

 それにしても、クラヴリーは可愛いメイドさんを雇い入れてリア充の日々をおくってますね。ウラヤマシイ・・・。いっぺんフォークで刺されればいいと思うよ。
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2009年04月07日

らき☆すた ゆるゆるでぃず/待田堂子

4044742014らき☆すた ゆるゆるでぃず (角川スニーカー文庫)
待田 堂子
角川グループパブリッシング 2009-04-01

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夏休み、こなたの号令でみゆき、つかさ、かがみは陵桜学園近くのファミレスに集合。怪談集作りに意気込むこなたに乗せられ、ネタ集めに奔走するのだが!?(「本末転倒」)ほか、みさおの試験勉強をめぐる騒動(「前途多難」)など全五話を収録。

 お気楽極楽なひび

 大人気アニメ『らき☆すた』のシリーズ構成・待田堂子による、ゆるゆるまったりなノベライズ。よし! 今度こそ原作のノリ・・・っぽい???

 う〜ん、やっぱりどこか違和感がある気はするが、いままでの竹井10日よりは全然マシですね。
 竹井10日版の『らき☆すた』は、無理矢理だと分かっていて強引に通しているところがあるからなぁ。
 というか、『らき☆すた』で長編小説とか、そもそも無理があったんですよ。小ネタを繋げてせいぜい短編くらいにまとめるのが正しいやり方。一つの話をいつまでも引き延ばすような作品でもないし、話のテーマを次々に切り換えてテンポを上げていく方がよかった。

 短編五話中、第一話「本末転倒」はレギュラーメンバー(こなた、かがみ、つかさ、みwiki)による怪談探しのお話。当初の目的が途中からすげ変わっているが、そこがユルイイ!
 第二話からは、その他の脇役(ひより、みさお、黒井先生、あきら&みのる)の回ですね。
 パティにそそのかされたひよりが演劇の台本作りに奔走する第二話「未来永劫」では、みなみとゆーちゃんはナイスカップリングが覗けます。この二人は安心して見守っていられますよね、生温かいカンジで。シェイクスピアも人間観察から物語の着想を得ていたんだから、今からしてみたらひよりと同類だろうなと思ったり。

 第三話「前途多難」では、みさおのアホの子っぷりが暴走してます。というか、すでに大人物気取りかこの女・・・。しかし、本当に凄いのはかがみが手を焼くみさおを迷惑な顔一つせずに見事に指導しているみwikiさん。この女、聖人君子である。
 独神教師の一柱である黒井先生とこなた達のクリスマスパーティを描いた第四話「天衣無縫」では、一人モンのクリスマスがどんなもんじゃいと意地を張りつつも、こなた達の訪問に内心喜んで準備万端で待ち受けている黒井先生の姿が妙に可愛らしかったり。こなた達を見ていて無性に『桃鉄』をやりたくなりました。
 最後の「らっきー☆ちゃんぬる」は・・・これ、どんなあとがき?

 短編ごとのストーリーは、あくまで原作の世界観を壊すことなく、等身大の彼女たちの生活ぶりをベースにした話作りをするようになっていますね。
 この辺りは小説やコミックのアニメ化を手がける脚本家ならではの原作への配慮が見られます。
 タイトル通り、ゆるゆる日常系のアホアホで、ぬる〜いテンションにまとまっていて、雰囲気はあってる。
 ただし、残念なことに、オタクならではの共感ネタが少ないんだよな。もっと読者に「あるあるw」と言わせるような笑いがあれば満足できたんですが・・・。
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2009年04月06日

放課後の魔術師 3 マスカレード・ラヴァーズ/土屋つかさ

4044740038放課後の魔術師 (3)マスカレード・ラヴァーズ (角川スニーカー文庫)
土屋 つかさ
角川グループパブリッシング 2009-04-01

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遙と安芸は、論理魔術師の組織《完結した円環》に呼び出され、豪華クルーザーに乗り込む。思わぬ小旅行にバカンス気分の遙だったが、なんと洋上で《円環》幹部の殺人事件が発生、犯人として疑われてしまい!?

水平線上の陰謀

 同い年の女子高生と教師カップルが贈る放課後マジカルストーリー。

 毎日、遥が懸命にアプローチしているにも関わらず、恋愛に鈍い安芸にはさっぱり伝わってません。
 そのくせ、お互いに相手との距離感を意識してないところがあって、「なんで、彼は(彼女は)そんなに無遠慮なんだろう」と内心ドキドキしたりする場面を見ていると、なんて似た者同士なんだろうかと、もどかしさに悶えます。

 遥の好意を安芸に悟らせまいと妨害を画策する絵理子と仄香の嫉妬っぷりがたまらない。
 予想通りに手を組んでますよ、このブラコンとシスコン。権力者と天才児、ろくなもんじゃないわー。
 とは、いいつも、時々で遥を思いやって華をもたせようとする絵理子さんの気遣いは大人ですね。
 ただ着飾った遥を前にした安芸の慌てふためきぶりを面白がっているだけかもしれませんが・・・っていうか、絶対にそうですねあれは。
 安芸は女性に振り回される星の下に生まれたのか。エロ綺麗なお姉さんもイイモノデスネ。

 今回は豪華クルーザーで起きた殺人事件に巻き込まれる安芸と遥たちですが、まあトリックにしても、犯人にしても、謎解きにしてもお粗末としか言いようがありません。
 舞台はいいんだから、もうちょっと本格ミステリ志向を貫けなかったのかな。あまりにもキャラ死にまくり、血しぶき飛びまくりというのも困るけれど。中途半端なのも嫌。
 ジェシカシステムと伊代、イドとの繋がりも見えてきましたが、伊代は案外面白い子だったんですね。イドもそこまで脅威に思えなくなってきた。完璧ではなく、人間らしい失敗もするし。付け入る隙はありそう。
 それよりも斎条が黒幕感を増していて期待が持てるようになってきました。うさんくさいイケメンはよい。

 この作者特有の登場人物の視点を切り替えていく文体─正しくは「一人称多視点」といいますが─にも慣れてきた感がありますが、同じ場面で時間軸にそって交互に切り替えるんじゃなくて、本来は”一方、その頃〜”みたいに同一時間軸で水平展開しないと効果は薄いんじゃないかと、お節介ながら言ってみる。視点切り替えしても、普通に読んでるのとあんまり変わってない・・・。

 そういえば作中でまたボードゲームやカードゲームの話がでていましたね。
 ボードゲームは作者があとがきで明かしている『ミシシッピークイーン』。カードゲームの方の名前は明かしていませんが、「病気の牛を押しつけ合う」という安芸の説明から、『6ニムト!』ですね。
 丁度、この間、まいじゃー推進委員会のオフ会でやってきましたよ。オススメです。

 コンピューター対戦ができるサイトもありますので、興味がおありでしたら是非プレイしてみてください。
 6ニムト!のルール
 6ニムト!コンピュータ対戦サイト

ミシシッピクイーンミシシッピクイーン

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ニムトニムト

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2008年12月10日

円環少女 9 公館陥落/長谷敏司

4044267111円環少女 (9)公館陥落 (角川スニーカー文庫)
長谷 敏司
角川グループパブリッシング 2008-11-29

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《公館》は焼け落ちた。火を放ったのは、自らの義を通さんとする専任係官・鬼火。《公館》に踏みとどまる京香の依頼を受け、かつての師を討つべく、仁はメイゼルと共に死地へと踏み出す。

夢路の終焉

 ヘタレ教師とドS少女魔術師のウィザーズバトルファンタジー。

 なんかもう、いい加減に文章も展開もクドいと思うんです・・・。
 メイゼルがドSっぷりを発揮して仁をやり込めるところは、毎度ながら大変面白くてニヤケずにはいられないのですが、メイゼルに人を殺して欲しくないだとか、大量殺戮者の自分が魔術師たちに対してどうあるべきかとか、妹の死を引きずっていたりだとか、未だにそういったことを愚痴愚痴並べ立てられても、相変わらずの仁の成長のなさに萎えてくるだけだなぁ。

 公館を離反した東郷先生との師弟対決がメインの見所なのですが、本人を目の前にしても戦う覚悟を決められずにいる仁が無様でなりませんな。いつも誰か犠牲が出るまでエンジンがかからないのは遅いよ。
 まあ東郷先生の行為も大人としての行動とは思えないのですが。簡潔に言って「協会の連中にナメられたから組員総出でカチコミにいく」というもので、ヤクザ心理だよそれじゃあと思わずにはいられなかった。華々しく命を散らすというのは一見潔く美しい行為に思えるが、地に足がついてませんねよね。仁もたいがい理想主義者だが、東郷先生も立派な夢想家ではないだろうか。

 政治的に敗北してるのは仕方が無いとしても、破れかぶれの実力行使以外の道を模索するのが大人の対応じゃないかと。というか神音大系と戦争し始めたこのタイミングで何故離反したのか、彼の判断が正しかったのかよくわかりません。この期に及んで公館に二面作戦なんかやってる余裕があるとは思えないし。こういうときこそ私情を捨てて協会の力を利用すべきときなんじゃないかな。

 展開が煩雑で詰め込みすぎな感があるんですよね。
 もっとゆっくりやれとはいわないけれど、構成を単純化してスピーディに運べないものか。一冊まるまる使うほどでもなかった気がする。というか、前回あんだけ好き勝手やっていた神音大系のみなさんが空気というのもイマイチ盛り上がりに欠ける。
 最後は平穏を取り戻したかに見えるけれど、日本大ピンチなことには変りはないんですよね。いっきに大所帯になりましたが、この家族ごっこをいつまで続けれることやら・・・。
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2008年12月09日

ふるこんたくと! ハートに一番近い場所/あすか正太

4044262136ふるこんたくと! ハートに一番近い場所 (角川スニーカー文庫)
あすか 正太
角川グループパブリッシング 2008-11-29

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山修行を終え、鳴海学園にやって来た一路。しかし、到着早々女子戦闘集団に襲われバトルが勃発! ところが一路は「なんだこの柔らかさは!?」と女体の神秘に目覚め!? ズレまくり学園修行、スタート!!

ご覧の通り、大変健全な修行です

女の子のおっぱいに触って、その女の子と仲良くなる話です。ウソじゃなかとです、だってあとがきにもそう書いてあるんだもん!!

 これまで格闘一筋だった主人公・一路が、入学した学園で騒動を巻き起こし、初めて女性のおっぱいに触れ、世間ズレていた彼がようやく性を意識しはじめるというカンジのストーリーなんですが、女体の神秘を知ってから、それを自らの流派に取り込むべく、修行と称して女の子の乳を揉みまくるという珍妙奇天烈な流れになっていくのが大変バカバカしいです。

 始めは流派や信念の違いから一路と対立していたヒロインたちも、一路が体得した『点穴術』によって身体のツボを圧されることで気脈を活性化させられる。つまり、おっぱいを揉みしだかれて"感じてしまう"。そしてその一路の手による心地よさと快感から、ズルズルとそれまでの教義を捨てて一路の女体研究の協力者になっていくという。なんだか「マインドコントロール」とか、「洗脳」とかいう言葉が思い浮かぶフラグの立ち方をしていきますね。格闘技の流派というか、もう新興宗教じみてきてるな。

 やってることは大変いかがわしいんだけれど、一路と協力者の女の子たちは大真面目だから困るんですよね。幼い頃から一路に恋心を抱く幼馴染みの久美恋は、この物語の唯一のツッコミ役なんですが、この娘も空回りとすれ違いから状況をややこしくしていき、事態にまったく収拾がつかなくなっていく。登場人物そろって間違った方向にひたむき過ぎである。もう苦笑いするしかないですね。

 正直、読み終わったあと、「何で俺こんなの読んだんだろう・・・」と軽いうつ状態に陥りました・・・orz
つまらなくはなかったが、感動はとくにない・・・。というか、この話から何を学び取れって言うんですか!
作者のいつもの如く、おっぱい賛美のバカ小説じゃないか!
いえ、おっぱいの素晴しさについては異論はありません。むしろ女体のすべてが素晴しいと思います。
神さまは、いい仕事をしたと思う。まさにGodJobだよ。

というか、スニーカーの編集さんの仕事っぷりがフリーダムすぎる。いいぞもっとやれ。
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2008年11月09日

会長の切り札 一芸クラブに勝機あり!/鷹見一幸

404425723X会長の切り札 一芸クラブに勝機あり! (角川スニーカー文庫 140-29)
鷹見 一幸
角川グループパブリッシング 2008-11-01

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町村合併により、それまで町にあった三つの高校のうち、ひとつが廃校になることになった。どの高校を廃校とするか揉めた町議会は、すべての決定権を高校生の手に委ねることになり・・・。

風雲!学園三国志

母校の存続をかけて、三つの高校がぶつかり合う学園戦国絵巻。

 三国志をモチーフにした、地方の高校生がバトルを繰り広げる学園モノです。
 町の合併により、廃校にしなければならない一つの高校を決めるため、生徒同士で勝負をしようというお話になるんですが、主人公たちが通うのは三つの高校のうち、一番平凡な共学高校。
 ライバル校であるエリート男子高校、お嬢様女子高校と純粋なスポーツや学力で競えば勝負する前に負けは見えている。
 それならば誰もやったことがないような、生徒全員を結集させての"チャンバラ合戦"で勝負しようという発想に勝利への活路を見出すところがユニーク。

 単なる高校生同士の内輪もめ程度では収まらず、地元の商店街や産業組合、さらには地方のローカルTV局まで巻き込んで、大勢の観客や物見客を集めての本格的なお祭りイベントになっていく。ページをめくるたびにスケールがどんどん大きくなっていくのはわくわくしますね。
 母校の存続がかかっているのに、やる気のない生徒たちを焚き付けるために様々な作戦で生徒たちの結束力を高めていく姿に戦いの前からテンションも盛り上がります。

 主人公たちを軟弱者の集まりと蔑むエリート男子高校ですが、兵力も統率力も上回るはずの彼らが、仕掛けられたトラップや奇策に次々とハマッていくところは痛快だった。
 共学高校の中で非力と侮られている女子陣が、実は男子よりよっぽど強くて、おまけに色仕掛けでひるんだところを奇襲する戦法なんて使ったりして、うわぁ、えげつねぇ。
 それでも地力の勢いに押され、本陣まであと一歩というところまで追い詰められてしまった共学高校は一発逆転の秘策を実行に移す・・・・・・、その驚愕の結末は実際に読んでのお楽しみ。

 作者の鷹見一幸は、これまでは架空戦記モノがメインで、ややマンネリ気味だと感じていましたが、今回はその持ち味を残しつつかなりの新境地に達していて、いい方向に作風が開けたと思う。
 前々からこの人は学園モノでもいけるんじゃないかと、たびたび言ってましたが、まさにその通りでした。
鷹見作品を読んだことがない人、もしくはすでに飽きてしまった人、どちらにもオススメ。
次回作もこのノリが続くとよいのだが・・・・・・。


ときに、毎回言ってる気がするが、ネオクーロンシリーズ完結しろよおおおおおおおおおおおお!!!

ネオクーロンB (角川スニーカー文庫)ネオクーロンB (角川スニーカー文庫)
鷹見 一幸

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2008年10月05日

時載りリンネ! 4/清野静

4044732043時載りリンネ! 4 とっておきの日々 (角川スニーカー文庫 203-4)
清野 静
角川グループパブリッシング 2008-10-01

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「夏休みの自由研究は、流れ星を止めるのっ!」。宿題に切羽詰まったリンネが言い出した僕らの夏の終わり。 つーか、時止めの力って宇宙まで届くのかな? 時を止める少女が織りなす、わくわくする4つの大冒険!

どきどき、わくわくが止まらない

活字嫌いな文学少女、リンネの日常風景を描いた短編集です。

いつも突拍子もないことを思いつく彼女ですが、夏休みの自由研究のために、時載りの力で流れ星を止めて写真に撮ろうと言い出すお話、『天体観測』は、いつになくスケールがでかい。
リンネの提案を検証する遊佐と久高の議論を聞くと、いかにとんでもないかよくわかります。
でも、できるできないは、実際に挑戦してみなくちゃわからない。だから物事は楽しいんですよね。
そして現実に体験して得た経験は、どんな本を読むより勝る。
流星雨を見た彼らの感動は、ただ部屋にこもっているだけでは味わえなかったんじゃないかな

リンネの活発さが改めて表れているのが、威張りんぼな男子に女の子だらけのチームでフットサル勝負を挑む『フィーバー・ピッチ』。
ボールを持てば運動神経バツグンなリンネの独壇場なわけですが、さらに試合中に能力まで使うのは卑怯な気がしないでもない。リンネはまだしも、凪はやりすぎ。
リンネは、遊びや面白そうなことが絡むときだけ嫌いな活字にもやる気になるんですよね。
まあ同感です。人間、遊びは全力で、勉強や仕事はほどほどにやっておくのが一番です。
誰とでもすぐに仲良くなってしまって、わくわくどきどきに顔を輝かせるリンネの明るさが元気をくれます。

リンネばかりではなく、いつも箕作家の書庫でリンネを出迎える美人司書、Gの日常を描いた『ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々』では、毎日、司書の仕事に励む彼女の素顔がちょっぴり覗けます。
お互いに親しげに話すGと知らない男性の姿を見て、二人の仲を誤解するリンネが面白かった。
自分のことをあまり話さないGが、ほんの少しずつだけれどリンネの家族への思いを明かすところが愛に溢れてよかったです。
この二人って、お淑やかなお姉さんとお転婆な妹という典型的なタイプの姉妹ですよね。

最終話の『凪、凪、夕凪』は、いつも不自由を強いられている久高の妹、凪が一ヶ月に一日だけ自由に振る舞える「凪の日」を描いたお話。
この娘も普段から無口無表情なだけに、何を考えているのかよくわかりません。
けど、お兄ちゃんが大好きってのは伝わってきます。それなのに久高は妹に冷たくないかと。
リンネとは真逆にゆっくりと時間が流れているような彼女のスローテンポが和みます。
時載りの出生について聖書のバベルの話が出てきたところを見ると、やはり凪も今後の物語のキーパーソンになってくるのかなぁ。

これからもわくわくするような彼女の冒険の物語を期待しています。
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2008年09月06日

放課後の魔術師 1 オーバーライト・ラヴ/土屋つかさ

4044740011放課後の魔術師 (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫 208-1)
土屋 つかさ
角川グループパブリッシング 2008-09-01

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ある朝、播機遥は見慣れぬ少年秋津安芸と出会う。転校生かと思い親切にするが、17歳で自分のクラスの担任教師になると知って愕然とする。そして彼の出現と同時に学園で不可思議な現象が起き始め・・・。


女子高生オーバードライブ

プログラム言語のような呪文で魔術を発動させる論理魔術師の教師(17)と女子高生(16)のカップルが織り成す学園ファンタジーです。

播機遥はイマドキの女子高生でありますが、芯がしっかりしていて、律儀なところがマル。
イギリスからやってきた、頭はいいけれどちょっと鈍い新米教師・秋津安芸を意識するようになるんだけれども、その想いにさっぱり気づいてない安芸に、自分から突進していく姿がとっても素敵。
最初はクールに接していた安芸も、彼女の溢れる行動力に振り回されて、次第に気になる相手へと変わっていくのがいいですねぇ。
安芸は教師としての理性から、遥は女子高生のプライドから、お互いの一線を踏み越えないように気張っちゃってるところなんて、二人とも若いなぁと思わず笑みがこぼれちゃう。
この二人のなんとももどかしい関係が最高に甘酸っぱいんですよ。ふふふ。

この作品の一番のキモは人物視点の描き方ですね。
基本は一人称ですが、播機遥と秋津安芸の視点が頻繁に入れ替わるんです。
これは米ドラマ『24』で用いられた「一人称多視点」と呼ばれる珍しい技法が使われています。
場面ごとに一人称の視点を切り換えて、それが繋がっていくことで物語になるという手法です。
時系列を追いやすい、心理描写が描きやすい、マルチな視点から事象を俯瞰出来るという、「一人称」と「三人称」の両方のメリットを備えた便利なものなのだけれど、ラノベで使っている作家はほとんどいませんね。もっと人数が増えたバージョンで成田良悟くらいかな。
最初は読み分けが混乱しそうですが、慣れてくれば次々に移り変わる視点が文章に心地良いスピード感を与えているのを実感できると思います。

論理魔術の設定については、他の作品でも似たようなものがチラホラあるけれど、作者がさすが元SEという肩書きなだけあって、ちゃんとしたプログラミング言語のように見える。
けど、魔術で出来ることと出来ないことの違いがイマイチよくわかりません。
紙切れを小鳥にしてから光に変換しているが、いきなり紙切れから光にはできないのでしょうかね。

安芸と遥の家庭環境はイイカンジに倒錯ラブってます。
嫉妬に狂った理事長と播機妹が手を組んで、安芸と遥の仲に介入するといった展開を所望。
安芸と播機妹がバトるって流れも面白そう。香音はハックされて妹側に回りそうだ。

全体的な完成度は非常に高く、キャラクターもそこまで奇抜ではないのに個性的に描かれています。
一見して欠点があまり見つからない優等生ですね。新人でこれはレベルが高い。

未読の方にはイチオシしておきます。
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2008年07月08日

レンズと悪魔 VIII 魔神変光/六塚光

4044707146レンズと悪魔 VIII 魔神変光 (角川スニーカー文庫 179-14)
六塚 光
角川グループパブリッシング 2008-07-01

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復讐は忘れたころにやってくる

八眼争覇は、エルバたちの同盟によって膠着状態にあった。
しかし、ブルティエールで起きた殺人事件を調査するエルバの前に、かつて打ち破ったはずの男が現れ、再び戦いへと引き戻す。そしてもう一人、エルバを宿命へと導く男が現れて・・・。

なんですか、このエルバのサクラフラグの嵐はっ!?
エルバの前によく現れるようになった「正義の味方」が、まさか死んだといわれていた"あの人"で、落ち込んでいたサクラが急に元気になってしまったことに、内心面白くなくて対抗心を燃やすエルバですが、テッキ姐さん派としては、そういう嬉し恥ずかしのラブコメは、姐さん相手にやってくれと言いたい。

八眼争覇も佳境にさしかかり、あとは最後の一人だーと楽観してたのに、ここで鬼神シリーズ追加とか、すっごい予想を裏切られましたね。というか、むしろ余計だった気もする。
まあエルバ組は魔神契約者が3人に凄腕のサクラやクラヴリーもいるから、パワーバランス調整のためには仕方がないのかもしれないけれど、なんか話がややっこしくなってきたなぁ。

それと最近、堕ち目の激しいフィールディング兄さんは、どうにかなりませんかね。すっかり荒んじゃってるが。
とりあえず、デブは好きなように殺していいから、その後でできればエルバたちに合流してくれないかなぁ、と思ってみたり。
フィールディングとデイジーのカップルの行く末が気になる。

今回の悪魔戦は、両雄大激突って感じではなく、大事の前の小競り合いといった程度でしたが、これからクライマックスってことで、いろいろな伏線をたっぷり張ってきましたね。
しかし、この作者のことだから、どんな悲惨な結末をてぐすね引いて用意していることか、不安でいっぱいです。

ときにクラヴリーとカエデの掛け合いは面白かった。
カエデは改めて委員長キャラ気質だよなぁ。
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2008年07月06日

時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット/清野静

4044732035時載りリンネ! 3 ささやきのクローゼット (角川文庫―角川スニーカー文庫)
清野 静
角川グループパブリッシング 2008-07-01

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時間のご利用は計画的に

「時砕き」としてバベルの塔から正式に認められたことで、いつでも塔に行くことが可能になったリンネ。
冒険を求め塔に出かけたリンネと久高は、時載りの少女ネリーと友達になる。だが、その出会いに思わぬ落とし穴が・・・。
本を読むことで時を止める少女リンネのあらたな冒険物語。

リンネと"塔の住人"の少女ネリーの友情が泣かせます。
"塔の住人"とはいえ、どこにでもいそうな普通の少女ネリー。
リンネとすぐに仲良くなって、久高そっちのけでおしゃべりに夢中になる姿が、なんとも女の子らしくて微笑ましい。
二人がもじもじしながら「友達になろう」と言い交わすところなんて可愛すぎて軽く悶絶ものです。女の子っていいなぁ。

しかし、外と塔とで時間の流れに差があるせいで、二人の時間がどんどんすれ違っていくのが見ていて切ない。
最初はその時間差を利用して、上手いこと塔で遊びほうけていたリンネには、仕方がないともいえる報いだけれど、
そんなことは関係がないネリーにとっては、リンネに会いたくても会えないもどかしい気持ちでいっぱいだったでしょうね。

そうした思いを募らせたあまり、ネリーが無理をして深刻な事態に陥ってしまうのですが、リンネと久高は彼女のために駈けずり回ってよく頑張りましたよ、ホント。
いろいろあったけれども、やっぱり最後はみんな笑顔で大団円になれるのがよかったです。

クローゼットの向こうに別世界が広がっていると聞くと、ぱっと思いつくのは『ナルニア国物語』だけれど、バベルの塔の実像としては、エンデの『はてしない物語』に出てくるファンタージエン図書館が一番イメージに近いかな。
でも、大人に文句を言われず好きなだけ遊べて、帰るときには元の時間というと、むしろドラえもんの映画『雲の王国』かw

なぜかノスタルジックでとっても甘酸っぱい。
相変わらず、このどきどき、わくわく感が素敵ですねぇ。
ページをめくるたびに少年時代に戻っていってしまいそう。
でも、もし、いまの自分のところにこんな便利な道具があったら、一日中だらけて余計に時間を無駄にしてしまうだろうな。
というか、ひきこもってずっと出てこない可能性大w

リンネにも新しい目標ができて、これで少しは成長するかな。
さて、では次回を待つ時間もまた楽しんで待つとしましょう。

ときに設問の間の「言葉では開かぬ扉」の答えは、久高が他の誰かに「開けろ」って命令して、開けてもらえば開くと思う。
素手で開かないとは、設問のどこにも書いてないしね。
言霊使いじゃなきゃ通れないならフェアじゃないですから。

ファンタージエン 秘密の図書館ファンタージエン 秘密の図書館
酒寄 進一

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2008年04月02日

レンタルマギカ ありし日の魔法使い/三田誠

4044249199レンタルマギカ ありし日の魔法使い (角川文庫―角川スニーカー文庫)
三田 誠
角川書店 2008-04-01

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お気楽社長と若手社員の苦悩

魔法使い派遣会社<アストラル>に布留辺市を流れる霊脈の調査依頼が舞い込んだ。初代社長、「魔法を使わない魔法使い」伊庭司は、調査を開始したが、そこに待ち構えていたのは、<螺旋なる蛇>の禁忌の魔法使い達だった・・・。
今回は、いつきの親父の司と若かりし頃の猫屋敷の物語。

伊庭司。駄目人間を絵に描いたような不良社長ですが、
ダラダラしていてもイザというときは魔術結社の首領としての貫禄というか、覚悟を秘めた迫力がありますね。
まあもし自分の上司だったら相当ウザイでしょう。
こんな大人気ない社長イヤです。

こんな部下にイタズラばかりする社長に付き合っていたら、そりゃ隻蓮も猫屋敷も年のわりに達観しちゃうだろうなぁ。
いいように司の手の上で踊らされて、振り回されて、気がつくといつの間にか<アストラル>の空気に馴染んでしまってる自分に愕然とする猫屋敷のツンデレっぷりに萌えw

「魔法使いだからって人並みの幸せを望んではいけないのか」という司の信念は、普通の魔法使いにとっては、甘っちょろい戯言として笑い飛ばされる類のものでしょうが、全てを犠牲にして魔法を追い求める<螺旋なる蛇>にとっては、己の存在理由を否定される<協会>以上の脅威でしょうね。
改めて<アストラル>が魔術社会で異端かが分かります。

いつきが親父のこのレベルに達するのは相当先か、もしかすると一生こないかもしれんな。
妖精眼発動状態ならまだマシだが、普段がヘタレすぎる。
最初の頃のユーダイクスが、いつきの社長就任にごねたのも納得できるけれど、まあいつきにはいつきの人望や魅力があるんじゃないかなと思う。

さて、司の信念を継いだいつきは、アディや穂波と魔法使い達の世界をどう変えていくのか。
出来ることならば、魔法使いの誰もが魔法使いであることを幸せに思える結末を見たい。
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2008年02月07日

ミスマルカ興国物語 1/林トモアキ

404426614Xミスマルカ興国物語 1 (1) (角川スニーカー文庫 150-20)
林 トモアキ
角川書店 2008-02-01

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国家を騙す大詐欺師!

ミスマルカ王国のマヒロ王子は勉強も剣の訓練もせず、いつも近衛騎士パリエルに叱れてばかりのぐーたら王子。
そのミスマルカに大陸制覇を狙う帝国の精鋭部隊が迫る。
家臣たちが徹底抗戦を叫ぶなか、マヒロは「話し合いで解決しない」と言い始めて・・・。
口先だけで大陸の統一を目指すバカ王子の王道戦記モノ。

勉強も剣の稽古もせずに遊び惚けているニート王子マヒロ。
ふざけたことばかり言っている大馬鹿のように振る舞いつつ、
決して周囲に本当の実力を見せない大した役者です。
圧倒的な暴力に対し、詭弁とハッタリだけで立ち向かっていくところが単調なパワーゲームにならずに面白いですね。

ってか、この王子は、いい意味でも悪い意味でも頭おかしい。
ハッタリがすべてがその場凌ぎの演技とは思えません。
相手を騙すことに冗談でなく命を賭けているから怖い。
いったいどこまで本気なのか、バカすぎてさっぱり読めない。
そう感じさせてしまうのが彼の最大の武器でしょうか。
そうした王子の突拍子もない行動に毎回振り回されるお供のパリエルの七転八倒ぶりが楽しい。

バカばっかりしてても国民にわりと慕われている人気者なのに、何故か自分自身をいらない存在だと思い込んでいる。
その辺りが、「もっと自分を大切にしろ」と、パリエルやエーデルワイスの憤懣おさまらぬところですね。
今回はたった一人で軍隊を撃退してしまったマヒロですが、大切な国民や仲間を守るため、なんでも自分が背負おうとしているのは、そうした人々を信用していないってことじゃないんでしょうか。
次回はそうした人々と団結した力を見せて欲しいですね。
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