超粒子実験都市のフラウ Code‐1#百万の結晶少女 (角川スニーカー文庫) 土屋 つかさ 植田 亮 角川書店(角川グループパブリッシング) 2013-03-30 by G-Tools |
奇跡の素粒子“グロア”が満たされた実験都市で、異能を持つ子供が生まれ始めて十数年。高校生の隼人は、ある日、空から降ってきた少女・フラウを受け止める。なんと彼女は悪名高い研究機関“ビショップ”に追われており、思わず庇ってしまった隼人は一緒に逃げ回るはめになるのだった。
舞い降りた科学の妖精
奇跡の素粒子"グロア"から生まれた少女と異能を持った少年のノンストップ異能アクション。
可愛い女の子ために戦う主人公が熱い! そして未来技術だったり、異能だったり満載で夢がある!
奇跡の素粒子"グロア"の最先端技術によって生まれた少女・フラウと出会った主人公・隼人が、研究所の追手から逃げる彼女を庇いつつ、ロボットである彼女と心を通わせていく姿が心に染み入った。
人間とロボットの恋愛。両者が共存する未来を模索していくストーリーが心地良い感動を呼びました。
不可能を可能にする未知の素粒子"グロア"の研究から生まれたフラウが、人工生命体とは思えないほど人間の女の子のように感情豊かで、かと思えば世間知らずで純粋無垢なところが可愛いかった。
人間を幸せにするために生まれ、人間の暮らしと営み知るために研究所から逃亡を続けるフラウを成り行きで匿いつつ、天真爛漫な彼女やヒロインたちに振り回されっぱなしな隼人も可笑しかったです。
身体の大半がグロアで構成されているフラウは、周囲の都市機能に甚大な影響を与えてしまうため、隔離しておきたい研究所サイドの意向も理解できなくはないのですが、フラウの意志を無視して有無を言わさず連れ戻そうという強引な手口には隼人ならずとも反感を抱かずにはいられなかった。
フラウを守れなかったことを悔いて、囚われたフラウを奪還に向かう隼人が男らしくて格好良かった。
熱血系の真っ直ぐな主人公が、ヒロインのためにがむしゃらに突き進んでいく姿は痛快ですね。
でも、いつもの土屋つかささんならではのボドゲ要素がない期待していたのに裏切られたわー。
異能については、あってもなくても構わないといったカンジで、アクションの中で描かれる思いのぶつかり合いが印象に残りました。熱血系主人公の武器は「異能」ではなく「説得」というが「告白」だったなw