![]() | 時載りリンネ! 4 とっておきの日々 (角川スニーカー文庫 203-4) 清野 静 角川グループパブリッシング 2008-10-01 by G-Tools |
「夏休みの自由研究は、流れ星を止めるのっ!」。宿題に切羽詰まったリンネが言い出した僕らの夏の終わり。 つーか、時止めの力って宇宙まで届くのかな? 時を止める少女が織りなす、わくわくする4つの大冒険!
どきどき、わくわくが止まらない
活字嫌いな文学少女、リンネの日常風景を描いた短編集です。
いつも突拍子もないことを思いつく彼女ですが、夏休みの自由研究のために、時載りの力で流れ星を止めて写真に撮ろうと言い出すお話、『天体観測』は、いつになくスケールがでかい。
リンネの提案を検証する遊佐と久高の議論を聞くと、いかにとんでもないかよくわかります。
でも、できるできないは、実際に挑戦してみなくちゃわからない。だから物事は楽しいんですよね。
そして現実に体験して得た経験は、どんな本を読むより勝る。
流星雨を見た彼らの感動は、ただ部屋にこもっているだけでは味わえなかったんじゃないかな
リンネの活発さが改めて表れているのが、威張りんぼな男子に女の子だらけのチームでフットサル勝負を挑む『フィーバー・ピッチ』。
ボールを持てば運動神経バツグンなリンネの独壇場なわけですが、さらに試合中に能力まで使うのは卑怯な気がしないでもない。リンネはまだしも、凪はやりすぎ。
リンネは、遊びや面白そうなことが絡むときだけ嫌いな活字にもやる気になるんですよね。
まあ同感です。人間、遊びは全力で、勉強や仕事はほどほどにやっておくのが一番です。
誰とでもすぐに仲良くなってしまって、わくわくどきどきに顔を輝かせるリンネの明るさが元気をくれます。
リンネばかりではなく、いつも箕作家の書庫でリンネを出迎える美人司書、Gの日常を描いた『ジルベルト・ヘイフィッツの優雅な日々』では、毎日、司書の仕事に励む彼女の素顔がちょっぴり覗けます。
お互いに親しげに話すGと知らない男性の姿を見て、二人の仲を誤解するリンネが面白かった。
自分のことをあまり話さないGが、ほんの少しずつだけれどリンネの家族への思いを明かすところが愛に溢れてよかったです。
この二人って、お淑やかなお姉さんとお転婆な妹という典型的なタイプの姉妹ですよね。
最終話の『凪、凪、夕凪』は、いつも不自由を強いられている久高の妹、凪が一ヶ月に一日だけ自由に振る舞える「凪の日」を描いたお話。
この娘も普段から無口無表情なだけに、何を考えているのかよくわかりません。
けど、お兄ちゃんが大好きってのは伝わってきます。それなのに久高は妹に冷たくないかと。
リンネとは真逆にゆっくりと時間が流れているような彼女のスローテンポが和みます。
時載りの出生について聖書のバベルの話が出てきたところを見ると、やはり凪も今後の物語のキーパーソンになってくるのかなぁ。
これからもわくわくするような彼女の冒険の物語を期待しています。



























