ダフロン

2012年03月26日

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 3/村上凛

4829137460おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!3 (富士見ファンタジア文庫)
村上 凛 あなぽん
富士見書房 2012-03-17

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鈴木の欲しがっている同人誌を手に入れるため、ギャルの恋ヶ崎がオタクの祭典に参加!? 『長谷川さんのデートに協力してあげたんだから、手伝ってよ』というわけで俺も手伝うことに。夏休み、早く終わんねえかな。

 戦場に舞い降りたリア充

 リア充を目指すオタクな主人公とオタクになりたがるリア充なヒロインの学園ラブコメ。

 確かにオタクは配慮が足りないが、リア充は常識が足りない。どっちもどっちだなぁと思うなど。
 いよいよ長谷川さんとのデートに挑む直輝や、鈴木に贈る同人誌を手に入れるために夏コミに参加する桃と、それぞれ恋する相手のために奮闘しつつ、徐々に距離が近づいていく二人の姿が微笑ましい。
 オタクもリア充も、恋の悩みに抱えて苦しんで、なんとかしようともがくところは一緒で切ない。

 直輝は自分がモテない理由をオタクだからだと思っているからダメなんだよ! お前がダサダサなのはオタクとは全然関係ない要素じゃねぇか! 自分で墓穴を掘って失敗する度に泣き言をグチグチ言うところが、ちょっとイラっときますね。もっと男らしくしゃんとして頼り甲斐のあるところを見せて欲しいなぁ。
 長谷川さんの心を少しだけ開くことができたけれど、もっと言ってやれることがあるんじゃないのかと。

 オタクパートでは、デレた桜井さんが最高に可愛いすぎてヤバイ。腐女子だから引くなんてあり得ない。むしろ妄想に生きているところがいいんじゃないか、周囲の男どもは彼女の魅力がわかってねぇなぁ。
 そして、桃は相変わらずオタクの情熱を軽く見すぎ。リア充どものチャラい遊びと違って、コミケは生半可な覚悟で入れる世界じゃないんだよ! しかし、オタ友を得て徐々に染まっていく姿にニヤニヤ。

 長谷川さんオタク疑惑が立ちましたが、ビックサイトはオタクイベントだけやってるわけじゃないですし、決め付けは早計でしょう。それに彼女は別にオタクじゃない方が作品の癒しになる気がしてきました。
 直輝は今回は状況に流されるばかりで、その都度場当たり的な対応がたまたまいい方向に作用してただけで、あんまり格好良い活躍が見れなかったかな、と思いきやラストで事態が急変しておやおや?
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2012年03月24日

期間限定いもうと。 1/長岡マキ子

4829137452期間限定いもうと。1 (富士見ファンタジア文庫)
長岡 マキ子 Anmi
富士見書房 2012-03-17

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「今日からお前は俺の妹だ。俺がお前に『家族』を教えてやる」不可抗力のキスをきっかけに、家族想いの高校生・三堂想太に妹が増えた。期間限定で妹となった北嶌沙綾。北欧帰りのご令嬢は、超世間知らずで純粋無垢、超絶可愛くてマイペースだった。

 いもうと、はじめました

 大財閥のお嬢様を期間限定の妹として受け入れることになった少年のアットホーム&ラブコメディ。

 血の繋がらない妹とのラブコメなんて、最高に萌えるじゃないか。お兄ちゃん冥利に尽きるわー。
 世間知らずの天然お嬢様・沙綾に一般常識を教えるため、期間限定の妹としてホームステイさせることになった主人公・想太が、マイペースで無防備な彼女に振り回されていくうちに、次第にお互いを意識するようになって、しかし、肝心なところで兄妹としての一線を引いてしまう姿がもどかしい。

 大財閥の箱入り娘として何苦労なく暮らしたきたせいで世間知らずな沙綾ですが、それでいて無邪気でマイペースで周囲を振り回す問題児っぷりで、ひとりで放っておけないところが魅力ですね。
 優雅な暮らしと引き換えに祖母の言いなりで自由がなく、政略結婚の婚約者との結婚予定まですでに決められていて、何より家族の温かみを知らなかったり、これってある種の虐待だろ。

 他人との付き合い方が不器用だったり、一般常識が抜けたここまでの問題児に育ってしまったのは実の家族のせいで、そんな人達に沙綾を任せておけないと想太が怒りを爆発させるのも当然だと思うわ。
 なにより世間ズレした感性に傷ついているのは沙綾自身なんですよね。精神年齢が幼いとも言える彼女が、想太の妹として一般家庭にやってきて暮らしていくうちに成長していく姿が微笑ましかった。

 多くの食物アレルギーを持っていたり、社会不適応者だから、すべて世話をして管理してあげるんだというのは、その愛は人間じゃなくて、ただのペットに対するものだろう。食物アレルギーを持っているからこそ、自分で食材を見極めて料理を作れるスキルを身につけさせるべきだし、常識がないからこそ常識を身につけさせるべきなんですよ。妹の成長を見守る兄の思いにこころがホッと温かくなる作品でした。
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2012年03月23日

双界のアトモスフィア/筧ミツル

4829137223双界のアトモスフィア (富士見ファンタジア文庫)
筧 ミツル refeia
富士見書房 2012-03-17

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『術式世界』と『科学式世界』の統合から50年。術式世界の異形と対抗する為に生まれたDSTに所属する八劔姫也は任務中、追われていた少女を助ける。その少女こそ幼なじみでヴァルハラ皇国の姫アイリスだった!

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 文章が非常に読みにくい。作者の脳内設定と造語用語を垂れ流してるだけの設定資料集になってしまって、それも説明不足で読者の理解を待たずにどんどん新しいワードを追加していくのが辛い。
 登場人物も多すぎて作者が扱いきれていない。「こいつはこんな風に戦うんだぜ」って戦闘面での活躍しか描かれていないので、一人一人のキャラクターの内面性やお互いの関係性の掘り下げが浅い。

 一番ダメな点は、これ作者の完全オリジナルじゃないよね? 元ネタにした作品あるよね?
 これだけ設定を延々と書き連ねているのに、世界観設定といい、キャラ設定といい、ストーリー展開といい、某大作巨編ラノベの設定の丸写しなんですけど……。アニメ化してたのを見て書いただろこれ。
 世界観設定ぐらいならアリだけれど、主人公たちにチート能力与えた以外ほとんど一緒なんだもんよ。

 それも元ネタの熱烈なファンというわけでもないようで、元ネタの作品の一番面白いテーマや物語要素を再現せずに、単純な戦闘シーンだけ切り取って貼りつけただけってのがいかにも薄っぺらいような。
 これは出版する前に、下読みか編集が気づいて指摘しなかったのかなぁ。それともこれくらいなら盗作や模倣ではないとして許されたのか? いや、全体的なストーリーライン被ってたらその時点でアウトだろ。

 文章力とかキャラクター性とか言い出す以前の問題として、そもそも評価不能です。
 仮に、たまたま似てしまっただけ、だとしても、それは作者としての勉強不足を責められるべきですよ。
 既存の他人の作品と被ってしまったっていうのは、作り手としては恥ずかしいことだと私は思います。
 被ってしまっても、その作品にしかない個性があればいいんですけれど、今回のはそれもないしなぁ。

 まあ元ネタの作品を読んでない人はまあまあ楽しめるんじゃないんですか?
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2012年02月24日

本日の騎士ミロク 10/田口仙年堂

4829137339本日の騎士ミロク10 (富士見ファンタジア文庫)
田口 仙年堂 高階 聖人
富士見書房 2012-02-18

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オウガンの鎧に身を包み、赤い羽織をまとったオウガンの将軍―元・騎士ミロクの呼びかけに、ジュジュは力強く頷いた。オウガンとジルサニア、軍は分かれても心は同じ。第八国を蹴散らし、竜の聖地を奪還するんだ!

 大切なものを想う気持ちさえあればいい

 ワガママ王女のお世話役に任じられた新米騎士のドタバタヒロイックファンタジー。完結。

 いつだって、最後にモノを言うのは人間の意思の力。圧巻の結末でした。
 竜の聖地に立てこもった魔導士集団・第八国を倒すため、最前線を駆けるミロクとジュジュの姿に鼓舞され、これまで仲の悪かった大陸の七カ国が団結して一つになっていく光景に胸が熱くなった。
 国は違えども、立場は違えども、心はいつも繋がっている。心の力の強さに魅せられました。

 竜の聖地を占領した第八国にこれまでの出来事がすべて仕組まれていたことを知り、共通の敵に向き合った各国でしたが、頼みの綱の魔法を封じられ、瓦解寸前の危機に陥ってしまい、あわやというときに、言葉と行動で怯える兵士たちの勇気を立ち上がらせるミロクとジュジュの姿が素晴らしかった。
 誰かを守りたいと願う想い。魔法を失っても絶対に失われない人間としての力の強さを感じました。

 ミロクとジュジュに任せるばかりでなく、国家の指導者たちもこの窮地を打開するために知恵を出し合い、それまで戦争ばかりしていがみ合っていた七カ国の軍隊が、次第に声を掛け合い、支え合い、力を貸し合って連携して動き出していく光景に、なにか世界が新しく生まれ変わっていく予感を感じました。
 狂った魔導士だらけの第八国も、その才能を正しいことに使えていればもっと運命は違ったのかな。

 モズとの一騎打ちに挑んで死地に残ったミロクを帰ってくると信じて待つジュジュと、彼女との約束をしっかりと守って決死の生還を果たしたミロクの姿に、二人の深い絆と愛情を感じました。
 魔法なんかなくっても、人にはもっとすごい奇跡を起こす力が眠ってる。戦いを終えても、なかなか結ばれない二人のその後がもどかしいですが、ずっと一緒にいられるようになる日も遠くないと信じてます。

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2012年02月22日

鳩子さんとラブコメ/鈴木大輔

4829137312鳩子さんとラブコメ (富士見ファンタジア文庫)
鈴木 大輔 nauribon
富士見書房 2012-02-18

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平和島財閥の跡継ぎ候補・平和島隼人は、メイドの鳩子さんと同居中。彼女は隼人の教育係でもあるのだけど、そのレッスンには主人への敬意や愛情なんてカケラもなく、そのくせやたらと色っぽくて挑発的で――

 それが彼女の帝王学

 大財閥の後継者を目指す少年とその教育係の超クールなメイドの同居ラブコメディ。

 なにこれすげぇ面白い。鳩子さん超COOL! それでいて超HOT! いろいろ素敵すぎました。
 大財閥の跡継ぎ候補となった主人公・隼人が、教育係として送り込まれてきたメイドの鳩子さんに誘惑されたり、虐げられたり、レッスンと称して振り回されつつラブコメを繰り広げていくのが可笑しかった。
 同作者の『お兄愛』のアナザーストーリーといった感じで、一風変わった兄妹のカタチを描いてました。

 ボロアパートの一部屋で同棲生活を過ごす鳩子さんは、幼馴染で義妹でメイドでお嫁さん候補でそれだけなら萌え要素盛りすぎ!で終わるんだけれど、財閥の後継者候補である隼人に帝王学をスパルタ式で教える鬼教官でもあり、色仕掛けで隼人から後継者の座を奪おうとしているライバルでもあり、私生活だけでなく学校生活までも侵略してくる彼女との緊張感の張り詰めた毎日が、刺激的で飽きさせない。

 そしてただ無表情クールでとっつきにくいヒロインというわけでもなく、あけっぴろげで唯我独尊、エキセントリックな行動で平凡な日常風景に嵐を巻き起こす非常に面白い子でした。
 最初はヘタレで優柔不断な主人公に思えた隼人も、野心にあふれる積極的な一面を隠していて、鳩子さんに仕込まれた帝王学で彼女に一矢報いるところもなかなかに一筋縄ではいかないキャラなのもいい。

 メイドのくせに超クールで偉そうなんだけれど、それが凄い様になっている。なんて女の子だ鳩子さん
 読んでいる最中、自分でも気持ち悪いなと思うくらいに盛大にニヤニヤしっぱなしでした。これは人前で読むのをオススメしないな、笑いをこらえるのに相当な忍耐を要求される。
 良くも悪くも正統派ラブコメディ。これまでに読んだ鈴木さんのシリーズの中では最高傑作だと思うわ。

 ところで巻末にMF文庫Jのお兄愛の広告が入ってる。個人的には江藤さんよりこっちとタイアップすべきだったと思う。

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2012年01月27日

絶対服従カノジョ。 1.いいか、魔眼はつかうなよ?/春日秋人

4829137231絶対服従カノジョ。 1.いいか、魔眼はつかうなよ? (富士見ファンタジア文庫)
春日 秋人 樹人
富士見書房 2012-01-20

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高校一年の始業式。俺は壇上から突然降ってきた美少女・マナに押し倒され、キスをせがまれた。―意味がわからない!?必死で逃げるも全校生徒に追いかけられ、あえなく俺は捕まった。そう、彼女は他者を思い通りに操る“魔眼”の能力を持っていたんだ。だけど、何故か俺にだけ効かなくて…!?

 乙女の恋は男を虜にする魔法

 絶対服従の"魔眼"の能力を持つ少女と唯一その能力の効かない少年の学園ラブコメ。

 可愛い女の子は存在自体が男子にとって絶対服従の"魔眼"ですよね。イチコロです。
 他人を意のままに従わせる本物の"魔眼"の能力を持つ少女・マナに好かれてしまった主人公・伊織が、絶対服従を求めて騒動を繰り広げる彼女に振り回されつつも、次第に惹かれていく姿が微笑ましかった。
 学園異能かと思いきや、"魔眼"の能力は出会うキッカケでしかなくて、本質は直球のラブコメでした。

 "魔眼"を使ったら絶交宣言を突きつけられ、その身一つで伊織を自分のものにすると決意したマナですが、これまで"魔眼"の能力を頼りに生きてきたせいか、能力を封じられた途端人見知りでコミュニケーションが不器用な常識知らずになってしまい、いつも伊織に下手な誘惑をしては冷たく流されるのを繰り返し、それでもひたむきに一途に伊織の元に通う姿がとてもいじらしい。バカな子ほどカワイイ。

 毎日のように伊織のクラスにやってきては周囲を憚らず堂々と告白したり、不慣れな色仕掛けを続け、悩みの種となっていくのですが、迷惑と思いつつも伊織の方も素直に気持をぶつけてくる彼女の魅力に無意識にデレはじめていくのが読み取れて、なんだ満更でもんかったんじゃないかこのツンデレめ!
 最後は自分の本当の気持ちに気づいて、これまでのケジメをつけたところがよかった。リア充爆発。

 "魔眼"で人を自由に操れるマナにとって、伊織は初めて見つけた自分と対等な人間だったんでしょうね。でも、"魔眼"を使わずに努力したからこそ、周囲に人が集まってきたんだとわかってくれたかな。
 ちょっぴり残念なところがある登場人物たちが活き活きしていて賑やかで楽しかった。しかし、これでわりと綺麗に終わってしまっているので、2巻以降どう続けるつもりなのかしら……?
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2012年01月26日

いもうとコンプレックス!/稲葉洋樹

4829137215いもうとコンプレックス! ‐IC‐ (富士見ファンタジア文庫)
稲葉 洋樹 代官山 ゑびす
富士見書房 2012-01-20

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この世で一番妹の佳奈美を愛している超シスコン高校生・早川大吾。彼は高校の副会長として、ある決意を胸に入学式を迎えていた。それは中学校時代を孤独に過ごしてしまった妹に、楽しい高校生活を送ってもらうため、友達を作ること。そして“妹の秘密”を本人には内緒で解決することだった…。

 俺の妹がこんなに可愛い

 愛する妹のためなら世界を敵に回す最も危険なお兄ちゃんによる新たなる“妹”エンターテイメント。

 ブラコンの妹マジ天使! シスコンのお兄ちゃんマジ変態(´・ω・)
 実の妹を誰よりも愛する主人公・大吾が、同じ高校に入学する妹の佳奈美に友達を作れるように奔走するのですが、やっていることが毎回変態じみて騒動を巻き起こす姿がバカバカしくて笑えました。
 魅力的な美少女たちに囲まれながらも本命はどこまでも妹というお兄ちゃん魂にシビレたわ。

 周囲の人間に些細な不幸を招いてしまうという不幸体質を忌避され、これまで友達の出来なかったものの、それでも大好きな兄に心配をかけさせまいと天真爛漫に振る舞う佳奈美が健気で可愛いかった。
 妹への愛が変態の域に達している兄の大吾が、その不幸体質を改善しようと陰で動くのだけれど、すぐに無自覚に変態行為に及ぼうとするから困る。シスコンは病気というのがよくわかりました。

 佳奈美も頑張ってクラスメイトのツンデレお嬢様・恵怜奈と少しずつ仲良くなっていくのだけれど、大吾が華麗過ぎるラッキースケベを決めて恵怜奈を無駄に怒らせるたびにハラハラ、ヒヤヒヤしたわ。
 むしろお兄ちゃんが余計なちょっかいをしない方がよかったんじゃないか。大吾が出しゃばると、まとまる話もまとまらなくなるようで。女心がわからない奴が女の子たちの友情に首突っ込んじゃダメだろ。

 自分のせいで誰かを傷つけたくないからという佳奈美の思いは優しさかもしれないけれど、友達というはお互いに傷つけ合って、それでも一緒にいることで喜びや楽しさを分かち合う関係なんですよ。
 すれ違っても佳奈美の本当の思いに気づき、友達として自分のすべき行動を起こした恵怜奈は立派だった。まあ大吾も彼女のおまけ程度には活躍していたかな。ただ全体的に小さくまとまりすぎていま一つ物足りない感は否めない。
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2012年01月25日

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。/左京潤

482913724X勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。 (富士見ファンタジア文庫)
左京 潤 戌角 柾
富士見書房 2012-01-20

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勇者試験直前に魔王が倒されてしまったために、勇者になれなかった少年ラウル。夢破れて腐っていたラウルは、マジックショップで働く日々を送っていたが、そこにバイト志望の人物が驚愕の履歴書を持って現れる。その新米店員フィノの教育系に指名されたラウルだったが…。

 はたらく勇者さま!

 勇者になりたかった少年と魔王になりたくない少女のハイテンション労働ラブコメディ。

 ファンタジー世界も不景気で就職氷河期なんだなぁ。世知辛い世の中になったもんだぜ……。
 勇者としての類稀な才能に恵まれながら、魔王が討伐されてしまったため夢を失いマジックショップで働く主人公・ラウルが、新米店員・フィノと共に誰かのために働く喜びを見出していく姿が素敵でした。
 夢破れても人間はいつでもやり直せる、前を向いて立ち上がる大切さを教えられました。

 魔王の娘であるフィノは、傲慢な父親を見て育ったために口は悪いし態度はでかい世間知らずなのですが、根は素直で真面目だし、言い聞かせればちゃんと反省するし、なにより人懐っこい野良猫みたいで可愛い。
 そんなフィノの教育係に抜擢され、おまけにアパートの隣の部屋にまで引っ越してきて公私共に世話をかかされるラウルですが、野生児から年頃の娘さんらしく変わっていくフィノにときめいてしまう姿にニヤニヤ。

 働くうちに人間社会での生活にも慣れてきて、人間の生み出した便利なマジックアイテムや売買のシステムを学んで感動したり、驚いたり、私達が当たり前だと思っていたことの尊さを再認識させてくれる。
 フィノを狙う元勇者たちが隠していた真実は、ラウルにとっては辛いものだったけれど、たとえ勇者になれなくとも、志だけは勇者であればいいんじゃないかな。少なくともフィノは彼を勇者だと思ってくれていると信じてる。

 あまり描かれませんでしけれど、ラウルの元ライバルのアイリもきっと同じ境遇だろうなぁ。
 怒らせてはいけないけれどセアラさん理想の上司だなぁ。ちなみに登場人物の中で一番共感したキャラはバイザーです。うん……アレはきついよね。わかるわかる。ありゃ仕事にトラウマ持ちたくもなるわ。
 コミカルだけれどちょっとシリアスな展開もあって、現実の世相を反映したリアルな世界観が面白かったです。
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2012年01月24日

ライジン×ライジン/初美陽一

4829137258ライジン×ライジン RISING×RYDEEN (富士見ファンタジア文庫)
初美 陽一 パルプピロシ
富士見書房 2012-01-20

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『異能』に憧れる少年・隆良。彼が授かったのは、世にも残念な最低ランクの『異能』だった!? そんな隆良の前に、Aランク『異能』を持つ幼馴染みの少女・魅神が現れて……。前代未聞の異能バトル(?)、スタート!!

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 残念異能の主人公VS最強異能のヒロイン!?当代無双の異能バトルアクション(?)

 主人公のキャラが頭悪い上にイタすぎて受け入れづらくて私には無理でした。
 絶賛中二病なのは笑えるから別にいいし、格下の能力者が格上の能力者と勝負して下克上を決めるのも燃える展開だと思います。ただし、実力が伴わないくせに口先ばかりの身の程知らずで、戦闘も行き当たりばったりのご都合主義バトル、根本的に品性が低く、精神年齢が未熟なのがいただけない。

 異能力者になりたいのも単純に一般人より優越感を得たいからで、メインヒロインの魅神と戦う動機も「なんかあいつスカしててムカツク」という一方的な言いがかり以外の何物でもなく。志が浅い。
 こんなのに負けてしまって真面目に努力して強くなった魅神があまりに報われないなぁと。
 そして何故かこんな自分本位のクズに片っ端から惚れていくヒロインたち……なんでだよ!!

 戦闘シーンにもっと駆け引きが欲しかったですね。主人公のゲルはもっと活用できる能力だろ。
 例えばカエルとゴリラとの戦いなら、まず戦闘開始すぐに足元にゲルをばら撒きます。そうすればカエルがスリップして行動不能になる。沙凪は蜘蛛の糸で粘着ネットか極太ロープでも作って隠れて罠を仕掛けておいて、夜詑が囮になってゴリラを誘い込み、罠にかかったところに毒針を刺せばいいじゃん。

 魅神との戦いも、結局最初からゲルまみれになって体当たりしただけで意外性がない。
 ゲルを貯めたタンクを天井からぶちまけるとか、床を崩してゲルのプールに落下させるとか、それくらいのスケールは欲しかったな。『雷塵』は近距離しか効果がないのであれば、まず周囲に腰より上の位置に細いピアノ線を張り巡らせるとか、障害物を増やして『雷迅』の足を封じるべきだと思うんですけどね。
 もし線を切ったら罠が発動、みたいな。弱い能力なりに機転を利かせて活用法を魅せて欲しかった。

 この人、これがデビュー作かと思ったら、すでにGA文庫でデビューしてたんですね。『優等生以上、フリョー未満な俺ら』。あれもなんか主人公が話の通じない非常に面倒くさいキャラだったなぁ……。

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)
初美 陽一 さくら ねこ

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2012年01月23日

生徒会の十代/葵せきな

4829137193生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録10 (富士見ファンタジア文庫)
葵 せきな 狗神 煌
富士見書房 2012-01-20

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杉崎はハーレム王になり、世界を救うことが出来るのか? あれ? そんな話だったっけ? まっいっか。全(ての)米が涙した卒業編、ついにクライマックス! これにてっ、第三十二代碧陽学園生徒会、解散っ!

 その思い出は最高の宝物

 いつものように事件らしい事件はいっさい起きません。爆笑必至のスクールライフコメディ卒業式。

 うぉおおおおおおおおおおお!! これぞ完璧なハーレムエンド! なのに涙が……止まらない!
 一年間、碧陽学園でドタバタを繰り広げてきた杉崎鍵と四人の美少女たちとの楽しい日々が、甘酸っぱくてほろ苦い青春の思い出に変わり、出会いを通して成長した彼らがそれぞれが明日へと歩み出していく大団円に、これまでこのシリーズを追いかけ彼らを見守ってきた一ファンとして感無量です。

 いつもの生徒会のフリートークも最終巻だけあって自然と終わりを感じさせる議題で、相変わらずオモシロ可笑しいんだけれど、どこか自分たちの別れや結末の方法を探しあぐねいている光景が物悲しい。
 生徒会室を大掃除しているときに思い出の品々が出てきて、当時を振り返ってしみじみとするけれど、それでも楽しかったその時の気持ちが蘇ってきて、こちらまでほんのり心が温かくなりました。

 卒業式での生徒会メンバーの挨拶は……なんというか、いまさらそういうお涙頂戴の本音トークはずるいじゃないですかーお前ら、自分をさらけ出し過ぎなんだよ!最後までキャラを貫けよ超カッコイイ!
 そして正真正銘、最後の生徒会。エロゲ的には攻略済みフラグを回収するだけなのに、どうしてこんなに切ない。ハーレムを作ることで少なからず痛みを伴う、それでもその道を選択した彼らの姿が眩しい

 終わりだからと言って、わざと奇を衒う必要なんてないんですよね。いつもの彼らが、彼ららしくいさえすれば、それが最高のハッピーエンドだと思います。お前ら、末永く幸せに爆発しろ!
 そして最後の最後で桜野くりむは生徒会長だった。実はシリーズで一番の成長株だったんだなぁ。
 完結かと思いきや番外編があるだと! そしてこの10巻と同時に古文参考書発売とか、ご当地コラボ企画とか、どこへ行こうとしているんだこのシリーズは! あ、新アニメは今度こそ期待してます。

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2011年12月25日

黒の夜刀神 1.キミのために僕ができること/手島史詞

4829137134黒の夜刀神 1.キミのために僕ができること (富士見ファンタジア文庫)
手島 史詞 飯田 のぎ
富士見書房 2011-12-20

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ヘタレの留学生カイは、仕事で訪れた工場跡で昔なじみのシュウに再会した。彼女を助けたいと願うカイであったが、シュウの身体には秘密があった。異世界を舞台に贈る、正しいボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー。

 君が笑ってくれるなら

 故郷を離れた遠い異国で幼馴染の少女と再会した留学生の少年のボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー。

 前作『影執事マルク』シリーズのアナザーストーリーというか、バックストーリー的な位置づけですね。
 貧乏留学生である主人公・カイが、何故か自動人形や契約者に追われる幼馴染の少女・シュウと再会し、臆病者でありながらか弱い少女を守るために勇気を振り絞って立ち上がる姿に大興奮。
 どこか聞き覚えのあるワードや慣れ親しんだキャラの在りし日の姿も拝めて美味しゅうございました。

 気が小さくて何かと要領の悪いくせに斡旋された仕事で毎回騒動に巻き込まれるカイと、契約者に成り立てで感情の機微に疎いシュウの幼馴染同士なのだけれど、お互いに成長し昔とはガラリと印象の違う相手に戸惑いを感じる初々しい関係がもどかしくてにやにや。
 シュウが抱える秘密よりも、それを言わせて彼女を傷つけてしまったことを思い悩むカイがよかった。

 似た境遇から共感し合うカナメとシュウの奇妙な友情もいいな。天然メイドだったカナメさんもヤサグレてヤンチャだった頃がありました。そしてここからカナメのストーカーになってしまうジェノバw
 不条理な理由でその身を狙われ、次第に追い詰められていくシュウのピンチにオドオドと駆け付けるカイの姿がなんとも格好つかないけれど、ヘタレでも男ならそうでなくてはと、思わずにんまり。

 結局、カイの極端な怖がり体質は契約の対価なのかな。自己暗示をかけるだけで無制限にできる対価っていうのも釣り合ってない気がしますが。ヘタレっぷりに騙されたが性格真っ黒だな……。
 ともあれ、まだまだ物語に用意された謎は尽きない。二人の家で起きた惨劇の過去とか、最後の兄さん発言とか。そしてこちらも学園ものにシフトしていくのかな。コミカルとシリアスのバランスは気をつけて欲しいな。

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2011年12月23日

不完全神性機関イリス 154cmの最終兵器/細音啓

4829137126不完全神性機関イリス 154cmの最終兵器 (富士見ファンタジア文庫)
細音 啓 カスカベ アキラ
富士見書房 2011-12-20

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世界の四分の三が死んだ世界――。軍学校に通う貧乏少年の凪は、家事がさっぱりできないメイドロボのイリスと出会い、同居することに。だが実は、イリスは軍用の人型機械体(アンドロイド)であることが発覚し――。

 最終兵器ドジっ子メイド

 人型機械体の少女を拾った軍人見習いの少年のメカアクションラブコメディ。

 家事なんて出来なくてもええねん、メイドはドジっ子であることを強いられてるんだ!
 軍学校に通い機械いじりを趣味とする主人公・凪が、スクラップ置き場でアンドロイドの少女・イリスを拾い家政婦にしたものの、不器用な彼女に振りまわされたり、学園生活でもドタバタに巻き込まれたりと、世界観はわりと世界崩壊寸前なのにベタな学園ラブコメの展開をやってる光景が可笑しかった。

 家事スキルが壊滅的でありえない大失敗ばかりをするけれど素直で憎めないイリスと、そんな彼女を怒るにも怒れず、外見はまるきり人間の美少女そのものな彼女に異性を感じてドキマギする凪の姿が微笑ましい。
 特殊な軍用アンドロイドであるが故に凪に迷惑をかけてしまうことを危惧するイリスだけれども、彼女のスペックではない健気さや一途さといった本質を認めて彼女を受け入れる凪の態度がよかった。

 学校に通いたいというイリスの願いで凪と共に通学することになったのだけれど、同じアンドロイドでイリスをライバル視するミカエルや凪を慕う後輩のシィ、お調子者のいいんちょのせいでさらに平穏な生活からかけ離れていくんだけれど、そんな騒がしくも賑やかな友人たちとの掛け合いがなんとも楽しい。
 幽幻種との戦いで危機に瀕してもお互いに助け合い、大切に想い合っている姿が印象的だった。

 アマリリスとか、禁断水晶とか、作者の前シリーズの設定とクロスオーバーするところもあるけれど、本質は学園ラブコメをやりたいんだろうなぁきっと。シリアスはあまりいらないと思うのです・・・・・・。
 ありがちといえばありがちな展開になってしまうけれど、これまでの作者の作風を維持しつつ、新しい方向性に挑戦しているという点ではファンには斬新さがあるかなぁ。今回はあくまでキャラ紹介だったのですべては次巻次第。

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2011年12月21日

RPG W(・∀・)RLD 10/吉村夜

4829137169RPG W(・∀・)RLD10 ‐ろーぷれ・わーるど‐ (富士見ファンタジア文庫)
吉村 夜 てんまそ
富士見書房 2011-12-20

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魔神イグニッツァとの戦いで、ユーゴのパーティは全滅した!? その頃、リサぽん率いる旭日騎士団は、魔神バルザの神殿で「彼女」の恐るべき正体を知る。あっちもこっちも超ピンチ!? エターナルの明日はどうなる?

 正義の試される刻

 不思議な力でRPGの世界にやってきてしまった高校生二人組のドタバタファンタジー。

 主人公は全滅、各地で魔神が復活、味方は裏切るわ国が滅びるわ超無理ゲー。リセットボタンはよ。
 ユーゴと別れユグドラシルに残り、各国と連携して反教団連合軍を立ち上げようとしつつも、難航するリサたち旭日騎士団が、教団の企みにハマり、追い詰められていく光景が衝撃的でした。
 危機に瀕した時に、その人間の真価が問われる。旭日騎士団たちの正義に胸が熱くなった。

 他国との協議に行き詰ってしまった反教団連合軍に持ちかけられた起死回生の妙策。でも、上手い話には裏があるものなんだよなぁ。わかってたけど、事実は予想の斜め上をぶっ飛んでた。
 それでも魔神の復活を目の当たりにして、それまで不真面目だったり、自己中心的だったりで集団の和を乱していた団員たちが、土壇場で正義の心に目覚めるのが印象的でした。いいなぁこういうの。

 悪を倒すために立ち上がるのも勇気なら、弱者を助けるために立ち上がるのもまた勇気じゃないかな。ジローは臆病だけれど決してダメな奴ではない。ただちょっと適材適所が違うだけだと思います。
 誰しも心に光と闇を抱えている。光は弱くてすぐに闇の中で見失いかけるけれど、それでも光から目を逸らさず戦い続けることが生きるということ。ガルガンシア王も最後は息子と和解できて幸せだったと思いたい。

 そして貴重なオパーイ成分が作者の犠牲に・・・・・・。たまにこの作者がラスボスよりも邪悪に思える。
 一体でも手に負えない魔神の復活ラッシュで早々に詰みフラグが立ったけれど、ヴァイオンや各国政府にもようやく危機感が芽生え始めて、これからってところですね。ちょーおせーよwww
 そして肝心の主人公たちは・・・・・・えっと、どこだよそこ・・・。展開がよくわからなくなってキター

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2011年11月26日

おおコウスケよ、えらべないとはなさけない!/竹岡葉月

4829137037おおコウスケよ、えらべないとはなさけない! (富士見ファンタジア文庫)
竹岡 葉月 奥村 ひのき
富士見書房 2011-11-19

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高校に入学した昴介は、消えた初恋の彼女・螢に顔がそっくりな彗という女の子に“再会”する。けれど彗の性格は、おしとやかだった螢とはまるでベツモノ。挙げ句に彗は「コウスケのこと、好きです」とか言い出して!?

 似て非なる恋心

 見た目はそっくりだけれど中身は正反対な二人の少女に恋をした少年の"究極の選択"ラブコメ。

 主人公の平凡な日常を塗り替える魅力的なWヒロインのインパクトが強烈でした。
 中学時代に想いを伝えられずに別れてしまった初恋の少女・螢への恋心を引きずったまま高校生になった主人公の昂介が、螢と瓜二つな少女・彗と出会い、徐々に惹かれていく姿が甘酸っぱかった。
 性格はまるで正反対なダブルヒロインに、どちらも振り回される昂介のヘタレっぷりが可笑しい。

 恋愛嫌いでお淑やかな文学少女・螢と、破天荒で小悪魔的な元気少女・彗のどちらも男心をくすぐるダブルヒロインのキャラクターに魅せられました。螢は理想の女子だし、彗はとにかく妄想を掻き立てる。
 それまで夢中だった野球への意欲を失くして腐っていた昂介に読書を薦め文学少年へと変えた螢の本への愛情に惚れる。私も学生時代、女の子と読んだ本の感想を語り合うとかしたかったわー。

 突然の別れで告白もできないまま高校へと進学し、螢とそっくりな顔をした彗に妙に気に入られ、螢とはまったく違う彗の性格に戸惑う昂介を一方的に押し流す彼女の積極的なアピール攻勢に魅了される。
 どちらも違った魅力を持ったヒロインで同じ顔なのがややこしい。螢のことはいまでも好きなんだけれど、でも、どこかで彗にも惹かれてきている自分がいてと、昂介の揺れる男心が非常にもどかしい!

 個人的にはもっと中学生時代の螢との話が読みたかった。彗との関係性もまだまだって進展度だし、そもそも螢と彗は他人の空似なのかもハッキリしてないうちに続いてしまって、消化不良なカンジ。
 今回はキャラ紹介がメインで、次巻くらいからエンジンがかかってくるかな。
 ときに、またタイトルで損をしている系の作品だなぁ。どっから出てきたんですかこのダサイトル……。

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2011年11月25日

BIG-4 ぼくの名前は山田。目覚めたら四天王になってました。/大楽 絢太

4829137029BIG‐4 ぼくの名前は山田。目覚めたら四天王になってました。 (富士見ファンタジア文庫)
大楽 絢太 ワダ アルコ
富士見書房 2011-11-19

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魔王軍直轄の最高戦力である四天王。メンバーは雷のアーディンブルグ、雪のヴォルフォレカ、焔のイグナレス。そして知の山田(ぼく)。今日も人類を殲滅するための会議が始まるのだが……。残念系日常ファンタジー!?

 レトロゲームマスター山田

 人類抹殺計画を目指すも何故かいつもグダグダな四天王の日常を描いた残念系ファンタジー。

 山田がマトモな奴すぎて泣ける。こっちの山田は働き者だな。それに引き換え他の奴らは……働け!
 魔王軍を率いる四天王の一人"知の山田"として、人類抹殺計画を推し進めなくてはいけないはずが、何故かすぐに脇道にそれる他の四天王に振り回され、次第に友情が芽生えていく姿に心温まりました。
 ファンタジー世界を舞台にした日常雑談系というのが、いまのところ珍しくて面白かったです。

 ツンデレのアディ、おっとり巨乳のユキ、天然クールのイグナレス。妙に人間臭い四天王のキャラが愉快。
 娯楽に飢えている彼らが、人間界から持ち込まれた玩具を見つけるたびに遊び呆けてしまったり、部下のお悩み相談に応じたり、つまらない内輪もめやらに気をとられて肝心の人類抹殺計画そっちのけになってしまうのが可笑しい。トップが駄目だこの魔王軍。唯一、やる気があるのは人間の山田だけってどゆことー。

 山田本人はレベル1の雑魚なもんで、他の四天王にとってはそよ風のような攻撃でも死にかねない。だけど人間である正体を隠しているため、彼らと付き合うのも命懸けというオワタ式な緊張感があって、シリアスなんだかギャグなんだか、さっぱりわからない日常のドタバタ騒動にクスリと笑わされる。
 しかし、現代の高校生が何故そんなにファミコンに詳しい。レトロゲームネタ多すぎだよwww

 他の四天王も決して仕事に不真面目なのではなく、新入りである山田と必死に打ち解けようとしていたんでしょうね。山田のビジネスライクな関係に傷つくアディの姿にきゅんきゅん。
 人類抹殺計画を成功させ、復活した魔王を倒すことでアディたち魔族が消滅してしまうことに山田は何か葛藤は生まれないのかな。くだらないけれど小笑いが絶えなかった。次回登場の勇者にも期待。

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2011年11月24日

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 2/村上凛

482913707Xおまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!2 (富士見ファンタジア文庫)
村上 凛 あなぽん
富士見書房 2011-11-19

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美少女でギャルだけど、オタクになりたい恋ヶ崎とオタクだけど、リア充になりたい俺は協力関係を結んだ。…のだが。なりたいといって、すぐになれる訳も無く、俺は相変わらずダサイらしいし。そんな恋ヶ崎が急に「女の子のオタク友達が欲しい!」と言い始め、漫画研究部へ。

 オタクの道は遠く険しく

 リア充を目指すオタクな主人公とオタクになりたがるリア充なヒロインの学園ラブコメ。

 携帯電話に女子の番号入ってて毎日メールやり取りしてるとか、もうリア充じゃないですかやだー。
 意中の相手と親しくなるため、コスプレイベントに参加することになった桃と、そのサポートとして付き添うことになった直輝が、コスプレ衣装作成のために初めてのバイトに挑戦したりと、お互いに未知の世界に恐る恐る足を踏み出していく姿が初々しくて、ギャルとオタクが理解を深めていく光景に和んだ。

 直輝はオタクだからダサくてモテないんじゃなくて、女慣れしてない上に口先だけのビビリだからモテないんじゃないかなぁ。要領が悪いし、同じ失敗を繰り返すし、私ですらちょっとイタい!と思ったり。
 ギャルの桃ですが、意外に周囲への気遣いができたり、情が深いところなんてポイント高いですね。あとは見た目と言動さえギャルを封印すれば完璧なのに、残念な子……。だが、そこがいい。

 コスプレ代を稼ぐために桃はメイド喫茶、直輝はカラオケ屋と、それぞれ馴染みのない仕事に就いて接客やバイト仲間との関係に苦労する姿がよかった。社会経験は人間を成長させます。
 失礼な人間はチャラ男やギャル、オタクも変わらないですね。本当のコミュニケーション能力ってオシャレができたり、会話が上手かったりよりも、まず他人に不快な思いを与えないことが第一じゃないかな。

 ただ自分より他人を優先して考えすぎてしまうのも困りものですね。些細な失敗で、友人になったばかりの小豆に迷惑をかけまいと、一人で自分を追い詰めていく桃の姿は辛かった。
 悩める少女たちを体当たりでフォローして着実に好感度を上げていく直輝は、オシャレよりもまず自分の気持ちを相手にしっかり伝える勇気を持って欲しいな。そうすればこっちも安心して読めるのに。

 それが出来れば誰も苦労しねーよですねわかります。私もそんな勇気ないです(シクシク
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2011年09月21日

俺の彼女は飼主様、妹はご主人様/マナベスグル

4829136863俺の彼女は飼主(マリア)様、妹はご主人様 (富士見ファンタジア文庫)
マナベ スグル Bou
富士見書房 2011-09-17

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俺、園城颯太は、こちらになんの断りもなく桃色イベントをこなす幼なじみの蒼斗に激怒した。が、事情を聞いてみるとそんなに浮ついた話でもなく、蒼斗は真剣にその彼女を案じている。ならば俺が一肌脱ごう。ついでに、灰色の学園生活に改革の風を起こそう。

 恋心はトルネード

 一風変わった問題視たちが騒乱の嵐を巻き起こす青春群像劇ラブコメディ。

 登場人物全員バカばっかり。そんなバカどもが好き勝手やったら校舎が半壊したよというお話。
 とある放課後の高校を舞台に7人の問題児生徒(+大人3人)たちが、すれ違い絡み合い、お互いに誤解と勢いで巻き起こるドタバタ騒動と恋愛模様の合わせ技が秀逸な群像劇でした。
 ただし、タイトルが意味不明で、内容と合ってなくて、第一印象で損をしている好例だと思う。

 単調な高校生活を変えるため、主人公の颯太が幼なじみの蒼斗と、彼が気にかけている少女・楓を引きあわせようとするんだけれども、そこにタイミング悪くも様々な事情が絡まり合って、曲芸師の娘・琴音、兄・蒼斗に過剰な愛を注ぐ妹・緋香里、ギャンブラーのお嬢様・咲、理科室のマッドサイエンティスト・理科雄といった個性的なメンツが揃って誤った方向へ暴走し始め、先の読めない展開が面白かった。

 それぞれのキャラクターが最終的に求めることは決して折り合わないものではないんだけれど、一方的な思い込みと勘違いから、そこかしこで衝突を繰り広げる姿がとにかく可笑しい。
 女性陣の間では、男性陣を巡る恋の鞘当てが勃発していて、恋愛感情をこじらせた人間関係が余計に事態を複雑にややこしくしているのも美味しかった。それにしてもハタ迷惑な連中だ。

 登場人物は普通の高校生とはちょっとだけ違う特異な設定があったりするんだけれども、話の中でイマイチ活かしきれていないのが無駄に感じましたね。仮になくても話はまとめれるだろうという。
 あと、すでにこの時点で2巻まで出ることが決まっているっぽいですが、それにしてもあんな中途半端な新キャラ登場で引かなくてもいいだろうに・・・・・・。まあストーリーセンスの斬新さは評価できる。
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2011年08月24日

変態先輩と俺と彼女 1/山田有

4829136758変態先輩と俺と彼女1 (富士見ファンタジア文庫)
山田 有 犬洞 あん
富士見書房 2011-08-20

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俺には一歳年上の幼馴染がいる。彼女の名前は涼風せしる。エメラルド色の瞳を持つ夢のような美少女で、見ての通り変態で、そのうえ天才でもある。高校入学早々も、“ハーレム団”の結成を宣言。止めようにも先輩の嗜虐心に火をつける事を熟知している俺は、とりあえず付き合うことに。

 信じれば 愛の力は 無限大

 美人で天才だけれど変態な幼馴染をもってしまった高校生の学園ラブコメディ。

 幼馴染が変態すぎてヤバイけど、こんな幼馴染がいたら毎日が楽しくてしょうがないだろう。
 世界に名だたる天才でありながら変態な幼馴染・涼風せしるの思いつきに巻き込まれ、いつも苦労を味わう主人公の日野柊一ですが、周囲には理解されにくい彼女を大切に想う姿が微笑ましかった。
 設定はちょっとぶっ飛んだところはあるが、その常識外れの展開が可笑しかったです。

 類稀な美貌と抜群のスタイルに天才的な頭脳を兼ね備えながら、男のベッドに忍び込むわ、ノーパンで登校しようとするわ、学校内でハーレムを作ろうとするわ、すべての長所を打ち消して余りあるほどの変態っぷりが残念なせしる先輩ですが、エキセントリックで端から騒動を見ている分には面白い。
 自分勝手なだけでなく、自分なりの美学を持って人助けをしようとする心意気には感心した。

 それでもパッと見には不健全極まりないせしる先輩を見るに見かね、品行方正な努力系の美少女・詩緒里が勝負を挑むんだけど、あっさり負け。落ち込んでいるときに優しく慰めた柊一のことを次第に意識し始めて、柊一を巡る乙女の戦いへと発展していく流れは美味しかった。
 せしる先輩も詩緒里も柊一の前では溌剌とした女の子らしさが弾けていてどちらも可愛かった。

 弁当シェイク事件以降の展開はちょっと強引に感じたかなぁ。それまでは二人とも、せしる先輩のフェアプレイ精神を信じていたのに、どうして急にハナから彼女の仕業だと疑ってかかるのか・・・・・・。
 SFチックなアクション要素はとくにいらなかったと思うんだけどな。詩緒里の誤解をちゃんと解こうよ。
 次回は美幼女がハーレムに加わることを期待しよう。高校にだって幼女はいるよ、きっと・・・・・・。
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2011年08月23日

デート・ア・ライブ 2 四糸乃パペット/橘公司

4829136723デート・ア・ライブ2 四糸乃パペット (富士見ファンタジア文庫)
橘 公司 つなこ
富士見書房 2011-08-20

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高校に転校してきた十香は、鳶一と事あるごとに喧嘩を繰り広げ、毎日が修羅場な士道。唯一心休まる自宅に帰れば、訓練ということで十香との同居イベントが発生。動揺する士道の前に、第2の精霊が現れて――!?

 少年がヒーローになる理由

 世界を壊す精霊とデートしてデレさせて世界を救う新感覚セカイ系ボーイミーツガール。

 初っ端からギャルゲ全開ですが、それが嫌味に感じない初々しいラブコメを演じているところが良い。
 十香との突発的な同居生活に戸惑っていたところ、新たに現れた精霊・四糸乃との関係を誤解され、気まずい雰囲気に陥る士道ですが、それでも自分の意志で精霊を救うために奮闘する姿に魅せられた。
 好感度が一段階アップしたのか、わりとラッキースケベが多めでたっぷり堪能できました。

 十香のドタバタの日常を過ごし、精霊という存在を理解し始めたのか、妹の琴里から命令されるばかりではなく、自分が精霊たちを救わなくてはという積極性が士道にも少し芽生えてきたかな。
 しかし、相変わらず士道を支援するスタッフたちの恋愛観は偏ってる・・・・・・ダメだ、こいつら。本人に任せてた方がうまくいくだろ。草食系のツラして士道さんの天然タラシっぷりはパネェわー。

 四糸乃と親しげにする士道を見て、生まれて初めての嫉妬に心を揺さぶられる十香の乙女心がいじらしく、また士道に精力剤を一服盛って色仕掛けを迫る鳶一が可愛いくてたまりません。
 誰よりも争いを嫌う優しい心を持っているのに、精霊というだけで忌諱される四糸乃が哀れです。むしろ人間の方が凶悪じゃないのかと思うけれど、そんな人間にも良心が残っていることを士道が示してくれて本当によかった。

 人間より強い戦闘力を持っていても、その心までが凶暴で残忍だとは限らない。お互いに理解を求め、種族の差を乗り越え歩み寄るのが真の解決法だと、鳶一たちASTも早く気づいて欲しい。
 士道の能力の秘密もちょろっと明かされてきましたね。十香との約束があとあと問題にならなければいいのですが・・・・・・。次回はついに琴里の正体に迫るお話かなぁ。修羅場らしいド修羅場が見たい。

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2011年07月27日

東京レイヴンズ 5 days in nest II & GIRL AGAIN

482913657X東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵
富士見書房 2011-07-20

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実技合宿を行うため湖畔の合宿所へと向かう春虎たち。遠出、お泊まりとくれば気持ちも浮き立ちおまけに鈴鹿から解放される! とはしゃぐ春虎と夏目。しかしそうは問屋が卸すはずなく!? 学園陰×陽ファンタジー!

 斯くして鴉の子らは宵の闇へと舞い戻る

 陰陽師見習いの少女とその式神になった少年が繰り広げるオカルティックファンタジー。

 相変わらず鈍感な春虎の考えなしの言動に一喜一憂する夏目がかわゆすぎました。
 強化合宿へとやってきた春虎たちが、いつもと違う環境での授業に苦しみつつ、何故か鈴鹿までもが参加してきて、春虎を中心としたヒロインたちの恋の鞘当てが繰り広げられる光景が美味しい。
 前巻と同じく短編と中編が半々ずつという変則的構成ですが、これひとつにまとまらなかったのかな。

 本編では生真面目な夏目ですが、短編では妙におっちょこちょいでドジっ子になるのが可笑しい。
 鍋の席で酔っ払って大暴れしたり、猫の姿で春虎に甘えてきたり、怪しげな祈祷で春虎を悩ませたり、いろいろと残念なところが浮き彫りになっていくけれど、ただの優等生より人間味があっていい。
 コンを膝の上に座らせてモフモフなしっぽを撫で回したい。まったく、幼女は最高だぜ。

 合宿話では、姉御肌の京子とツンデレの鈴鹿のガールズトークがよかったですね。すぐに他人と打ち解けるには難しい子だけれど、少しずつ素の自分を出せる友達の輪を広げてったらいいと思います。
 せっかく秘めていた想いを告白しようと夏目が決意したのに、春虎のせいで台無しだよ! ちょっとは二人の仲も進展したかと思っていたのに、ここにきてこの仕打ちか‥・・・・夏目が可哀想過ぎる。

 事件的なイベントはなかったものの、大人たちが裏で暗躍しはじめ、学生組も人間関係がまとまったり、一部はパワーアップしたり、着実にステップアップしてきたというところからな。
 夜光に繋がる手掛かりや夏目を狙う集団の存在が明らかになってきましたが、道満の正体はいまだ謎のままだなぁ。次巻は久々にバトルに戻っていくとのことなので、本編の進展を期待していよう。

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