フレイム王国興亡記 3 (オーバーラップ文庫) 疎陀陽 ゆーげん オーバーラップ 2014-12-23 by G-Tools |
テラ港湾事業に弾みをつけるため奔走するコータとエミリ。一方、ソニアはコータの手法ではテラを幸せにできないと信じ一計を講じる。テラをより良くするため――目的は同じなのに空回りする想いと生じる隙。テラを狙う狡猾な"悪魔"たちがその隙を見逃すはずがなかった――。
金貨の微笑
財政難を抱える異世界の王国に召喚された『銀行員』が経済を救うために立ち上がる異世界ファンタジー。
汚いなさすが商人きたない。お金に汚いのは商人として正しいが、女を泣かせる奴は男としてダメだろう。
テラに港を作るため、資金集めに奔走するコータたちの弱みを悪辣な商人たちに嗅ぎつけられ、罠にハマったエミリを助け出すべく一計を案じて反撃を仕掛ける駆け引きにハラハラドキドキさせてくれました。
小説版完全オリジナルでweb版既読済の方でも新鮮な気持ちで読めます。まあ私は初見なんですがねw
テラ港湾事業への株式の購入の呼びかけを行うも商会からの資金繰りがうまく行かず、けれども一致団結して交渉に出回るエリカとコータ、エミリ、マリアの主従関係や身分の垣根を超えた結束に胸が熱くなる。
けれどコータに失望しテラの行く末を憂いたソニアが反対活動に動き出して、それが経験豊富な大人たちの間で話がひとり歩きして膨らんでいって、公館の人々を巻き込む騒動に繋がっていく光景が目も当てられない。
ソルトグラスは生成して塩にすれば大儲けできるのでは?と読んでいてずっと思っていた。でも、こういう中世の時代だと塩に税金がかかったり、生成や売買に国の許可が必要だったりするから難しいんでしょうかね。
大量の在庫を抱えるエミリの弱味につけこみ詐欺まがいの取引を持ちかけるレインは、エミリの身柄を要求しなければいいキャラだったんだが……、正直、商売敵にはしても憎まれ役の恋敵にはして欲しくなかった。
しかし、コータを取り巻く恋愛模様を加速させるにはいい刺激でした。エリカ様ってばポンコツなのにヒロイン力は強いですねぇ。みんな幸せになるためにハーレムエンドにしましょう。どっちも美味しいです(俺得
ついに資金が集まったかと思いきや、最後の最後でどんでん返しをぶっこんでくるこのオーバースロー! キライじゃないわ! そうそう、こういう敵ならカモーン!なんですよ。も り あ が っ て き た!!