ダフロン

2015年04月05日

戦うパン屋と機械じかけの看板娘/SOW

4798610011戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉 (HJ文庫)
SOW ザザ
ホビージャパン 2015-03-30

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人型強襲兵器を駆り「白銀の狼」と呼ばれた英雄ルート・ランガートの夢はパン屋を開くこと。戦争が終わり、無事パン屋を営むルートだったが、その怖い顔のせいか、さっぱり売れない。そこで窮余の策で募集したウェイトレスとしてやってきたのは、白銀の髪と赤い瞳を持つ美少女だった。

 美味しいパンを作ろう

 元英雄のパン職人と人造人間の看板娘が繰り広げる街角パン屋繁盛記

 パンが食べたくなります。読んでる間の脳内BGMは作る〜並べる〜売れる〜ふたりどぅびどぅばな感じでした。
 巨大人型兵器の元パイロットだった主人公ルートが営む潰れかけのパン屋『トッカーブロート』にやって来た美少女スヴェンが看板娘となって店を蘇らせて、戦場での殺し合いしか知らなかった二人が平和になった時代で新たな居場所を守りながら手を取り合って第二の人生を歩みだしていく姿が微笑ましくて心温まりました。

 作るパンはどれも美味しいのに強面のせいでお客が誰も入らなくて、誰かがパンを美味しいと食べてくれただけで感激して泣いてしまうような、見た目に反して繊細で涙もろいルートのギャップがユーモラスで萌える。
 ルートの機体に搭載されたAIから生まれたスヴェンは目も覚めるような美少女で、商売も愛想も苦手な主人に変わって看板娘として接客や宣伝に乗り出し、店をたちまち人気店に押し上げていく活躍ぶりが痛快でした。

 自分の正体は隠しつつも、ルートにベタ惚れなあまり、ときおり彼やお店を害する者には容赦のないブラック面を垣間見せる可愛いだけのヒロインじゃない、裏表があって嫉妬深いスヴェンの人間臭さが好きですね。
 ようやく経営が軌道に乗りかけてきたところでテロ事件に巻き込まれて、再び戦いの中に飛び込んでいくことになるのですが、パン職人として不殺を貫くルートの生真面目さが甘っちょろくも誇り高く思えました。

 お人好しの周囲にはお人好しが集まる。外見や経歴は関係なしにルートの人柄を慕って人々が集まり、過去のわだかまりや心の傷から開放されて、彼と一緒に新しい道を歩んでいく結末が素晴らしかったです。
 ルートとスヴェンの恋愛模様も気になりますし、伏線やら謎やらもすべて明かされてはいないので、これは一巻完結にせずに是非ともシリーズ化して続編が読みたいです。パンのように柔らかで美味しい作品でした。
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2014年02月10日

魔法剣士のエクストラ/若桜拓海

4798607355魔法剣士のエクストラ (HJ文庫)
若桜拓海 橘 由宇
ホビージャパン 2014-01-31

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魔法が世界を満たし、大空に浮かぶ【天空母島(アーク)】が人々の新たな大地となって幾年。新設学園に魔導教官として赴任した《英雄》竜城零人は、そこで勝利への意志を持ちながらも才能を燻らせる3人の少女と出会い、 彼女たちを魔導の祭典【大魔決戦祭(レガリアマギカ)】の頂点へ導くことを決意する

 意思のあるところにゼロはない

 規格外の力を持つ主人公が魔導教官となってヒロインたちを育成していくバトルファンタジー。

 うん、純粋に面白かった。今年読んだ学園異能バトルものの中では完成度がひとつ抜けてる。
 規格外の力を持っているが故に各国の魔導院を転々としている主人公・零人が、新設された学園の魔導教官となり、教え子のヒロインたちとラブコメしつつ、魔導士としての才能を開花させていく展開が熱かった。
 世界観や魔法設定の作りこみが細かくて厚い。そしてスケールの壮大さが胸をワクワクさせました。

 世界最強の八芒星ランクの魔法剣士である零人と、落ちこぼれ美少女たちとの絡みが美味しかった。
 大和撫子な紗奈美、金髪お嬢様なイルマ、北欧の妖精のようなエリサ、それぞれ魅力の異なる美少女揃いで、男女同室になって共同生活が始まったり、ラッキースケベが頻発したり、ラブコメ寄せがあざといものの、教官として自分たちを認めてくれる零人に次第にデレていくヒロインたちが可愛すぎてニヤニヤしちゃう。

 本人たちの適性を見極め、戦闘ポジションや武器を変更させてみたり、スパルタとも思える零人の猛特訓にも必死に耐えて、眠れる才能を掘り起こして急速に伸びていく教え子たちの成長ぶりが燃えてくる。
 学園交流戦で戦うことになった格上のエリート魔導士・ジークリンデに対し、零人が提案した無茶苦茶な突破方法を実現してしまう女の子たちのチームワークとド根性が素晴らしいんだ。努力友情勝利ってお約束よね!

 主人公無双で、まあ零人の見せ場や活躍もあるにはあるのだけれど、一番頑張ってるのはヒロインたちだし、話の見所は、いかにヒロインの才能を引き出し、戦わせるかというプロセスにあるから飽きさせない。
 チームメイトの枠は残り1人か、きっと万年欠席ちゃんなんだろうなぁ……。大魔決戦祭(レガリアマギカ)に向けて、アースラ女王や他のメイガスたちの権謀術数の駆け引きも気になるところ。今後に期待大。
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2014年02月07日

黒き英雄の一撃無双 2 恥辱の魔女/望公太

4798607487黒き英雄の一撃無双 2.恥辱の魔女 (HJ文庫)
望 公太 夕薙
ホビージャパン 2014-01-31

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鍛え上げた「魔力」そして手に入れた「権力」。全ての「強さ」を捨てて人間界にやってきた魔女、ルーシア・フォン・エルデ・ファーン。彼女が人間界に求め、麻上悠理の中に見出したものとは何か。捨て去った過去が再び彼女の前に現れたとき、ランキング戦を控えた聖春学園に新たな火種が生まれる。

 強さと弱さの二律背反

 魔族に対抗する魔法使いを育成する学園で世界最強の少年が織り成すネオヒロイックバトルエンタメ

 主人公を弱くするのが大変だなと思いつつ、弱いことが逆に強さになっているのはなんなんだ。
 世界最強の少年・麻上悠理の不条理なまでの強さに完敗した雪羽、ルーシア、一王たちが、それぞれ自分自身と向き合って、敗北から己を学び、新たな一歩を踏み出して成長していく姿が清々しかったです。
 今回は悠理を中心とした脇役たちにスポットを当てたお話でしたね。負け犬組も主役に負けていなかった。

 あれだけ見下していた相手にワンパンで倒された一王くんがどれだけ凹んでるかNDKと期待していたのですが、予想外のバトルマニアっぷりは悠理とは別の意味でバカですね。こういうバカ嫌いじゃない。
 同じく悠理に圧倒され、序列1位としての自信を完全粉砕されても、都合のいい練習相手が出来たと挑戦を繰り返し、愚直に上を目指す雪羽の真っ直ぐな生き方もいいです。悠理を意識してるところもニヤニヤ。

 似非ビッチのルーシアさんも雪羽に負けず劣らずイイ。処女なのに魔女だから周囲にナメられないように経験豊富なフリをしつつ、時折見え隠れする初心で純真な乙女の部分のギャップが可愛いくて悶えますね。
 そのルーシアを追って、魔界からかつての同胞が現れるのだけれど、魔力を封印している彼女では手も足も出なくて、そんなピンチに悠理が駆けつけワンパンで解決してくれるから痛快でたまらないんですよね。

 強さとはあくまで目的を遂げるための手段でしかない。闘争を楽しむためのものであったり、女を助けるためのものだったり、強いだけでは格好良くない、強さをどう使うかで本当の格好良さが決まるんだと思います。
 強いのに主人公無双が無双してないのがいいですね。いや、無双してるか。でも、戦闘シーンはワンパンで片付くから、そこが話の見せ場ってわけでもないしなこれ……、この作品の見せ場っていったいどこなんだ!

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2013年12月06日

紅炎のクロスマギア 狂える竜と災厄の魔女/花房牧生

479860707X紅炎のクロスマギア ~狂える竜と災厄の魔女~ (HJ文庫)
花房牧生 植田 亮
ホビージャパン 2013-11-29

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借金返済のため日々依頼をこなす、勤労魔術師の少年ヨアキムは、巨額の報酬に釣られて《竜に閉ざされし牢獄都市》へと向かった。依頼の内容は、都市中央の廃城で時を止められているという《災厄の魔女》を解放すること。竜の咆哮が轟く都市に潜入した彼は、そこで自らの運命を変える三人の少女と出会うのだった

 魔女が導く王の道

 王国を衰退へと誘う愚王の圧政に魔女と魔術師が立ち上がる異世界ファンタジー。

 王国滅亡の危機に新たな英雄が立ち上がる! それにしてもこのヒロインたち攻撃力過剰である。
 国王暗殺の罪で封印された<災厄の魔女>リーチェ救出の依頼を受けた主人公・ヨアキムが、牢獄都市ヴェントーリアへと潜入し、そこで自らの出生の秘密を知り、運命に巻き込まれていく展開が胸を躍らせます。
 植田絵だー(^ω^)prpr いつもながら花房さんと植田さんの親和性は抜群の安定感ですね。

 凄腕の魔術師でありながらも借金返済に追われるヨアキムの守銭奴ぶりが所帯じみてて、何故か猫になっている姉ラウナシカを人間に戻す方法探しもしなければならず、苦労の滲み出るキャラに思わず同情してしまう。
 大仕事を引き受けて、都市ひとつが牢獄であるヴェントーリアに侵入したものの、令嬢プリムローズやエリィといった可愛いのにお転婆なイロモノ美少女と出会って、道連れになってしまう女運の悪さにニヤニヤ。

 <災厄の魔女>リーチェを救出するためには、彼女が封印されている廃墟となった魔物の徘徊する王城へと挑まなければならないのだけれど、国王が送り込んだ看守スパイに狙いがバレて命を狙われたり、番犬として都市に棲む狂竜が暴れだしたりと、徐々に事態が風雲急を告げるものとなっていき、休む暇もなく行く手に立ちはだかる障害を次々に突破して、前に前にと駆り立てるジェットコースター展開が手に汗握りました。

 戦闘力高めなヒロインたちに囲まれた主人公は、アレだ、犬猿雉を従えた桃太郎を連想させるな。
 リーチェが国王を暗殺にもしっかりとした理由があって、それにしても現在の王の無能ぶりは生理的嫌悪感すらわきますね。クーデター起こっても当たり前やん。神将さえいなければとっくに暗殺でもされただろうな。
 10年の時間停止から解き放たれ真の王を見つけた魔女と、ヨアキムたちの今後の世直しに期待が膨らむ。

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2013年11月06日

グラウスタンディア皇国物語 1/内堀優一

4798606928グラウスタンディア皇国物語1 (HJ文庫)
内堀優一 鵜飼沙樹
ホビージャパン 2013-10-31

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五年前、隣国リジアとの大戦を終結させた七人の英雄――《皇国七聖》。その一人である双剣使いの青年軍師クロムは、主たる姫君ユースティナとの誓いを守り、再び開戦が迫った皇国の切り札として戦場の最前線へ舞い戻る!

 皇国の秘策、その男にあり

 かつて皇国を救った一人の皇女と七人の英雄の活躍を描いた戦記ファンタジー。

 天才軍師で、凄腕の双刀使いで、魔法使いで、ヒロインからもモテモテって、どんだけチートやねん!
 かつての戦役で活躍した七人の英雄の一人・軍師クロムが、皇国を襲う新たな危機を前に、主である皇女ユースティナの元に呼びよせられ、敵国の仕掛けた策略を見抜き、裏をかいて大勝利を収める光景が爽快でした。
 なんで最近になって戦記ファンタジーが増えてるのか、まさかブームか、ブームが再来してるのか。

 山の民として山奥で隠遁していたわりには博覧強記で各地の文化にも造詣が深く、なにかと強気で交渉術に長けて戦っても強いクロムがとにかく完璧超人なんですが、ムッツリエロスだったり、理屈っぽくて皮肉屋で意地悪だったりと、相応の人間味もあって、格好良さと残念さのバランスの取れた愉快なキャラクターでした。
 招集を受け、王都に向かう旅の途中の騒動で垣間見せる聡明さや常人とは違った視点が興味深い。

 人間かどうかもわからない不思議な少女リュリュ、幼馴染の女騎士フィフニスや意地っ張りな皇女ユースティナといったヒロインに翻弄されたり、逆に彼女らを振り回したりと主従を越えた信頼が見えて微笑ましい。
 隣国リジアからの密かな領海侵犯に対し、応じれば戦争となってしまう事態に、やたらと好戦的で領土拡張に強気な兄皇子はバカなの死ぬの。相手はずっと前から戦争の準備して兵の数でも負けてるって言ってるだろ!

 国家のトップが脳筋と無能ばかりというのがわりとシャレにならないのですが、そうしたお偉方による、建設的な意見が出ずに先へ進まない軍議の場に、クロムが妙案を放り投げる姿がなんとも痛快でならない。
 今回は勝って当然の戦いを上手に勝ったという程度でしたが、隣国の侵略はほんの小手調べといったところですし、敵のいかにも噛ませっぽい女軍師やリュリュの正体、残りの他の英雄たちの登場に期待してましょう。

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2013年10月05日

黒き英雄の一撃無双 1 受難の女騎士/望公太

4798606936黒き英雄の一撃無双(ワンターンキル! )1.受難の女騎士 (HJ文庫)
望公太 夕薙
ホビージャパン 2013-09-28

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対魔族用の魔法使いを育成する学園で序列一位を誇る才媛・久遠院雪羽は、圧倒的強さの『竜』を前に絶体絶命の危機に陥っていた。しかし颯爽と現れた見知らぬ男・麻上悠理が竜をたったの一撃で倒してしまう。雪羽は彼の姿を追うが、そこで見たのは「D級」の烙印を押され、魔法の追試験で悪戦苦闘する悠理の姿だった。

 正しい最強の戦い方

 魔族に対抗する魔法使いを育成する学園で世界最強の少年が織り成すネオヒロイックバトルエンタメ

 ひどい主人公無双を見た(褒め言葉) ライトノベルの主人公無双もここまで極まると笑うしかねーな。
 過去に魔力が暴走し世界最強の存在になってしまった主人公・悠理が、強さを追い求める天才少女・雪羽と出会い、魔法使いが集まる学園で巻き起こる争い事や騒動を一撃で鎮めていく光景がシュールで痛快でした。
 敵キャラがオール出オチ、且つ、ヒロインたちも軒並み落としていって、最強とはこういうことか。

 学園内の序列1位にして学生の身ながら魔族退治の任務をこなす雪羽ですら生存を絶望する魔獣ドラゴンを、魔法を使わず素手の拳一発で倒してしまう悠理の規格外のチートとしか思えない最強ぶりが、もはやギャグ。
 最強である代償に魔法はほとんど使えず、女性には攻撃しないという信念を貫くために、落ちこぼれと誤解されていて、周囲に馬鹿にされても気にせずに飄々としている悠理は阿呆なのか大物なのかわからないですね。

 高い理想と目標を掲げて日々研鑽を積んでいる雪羽には、自分の感情のおもむくまま何もせず自堕落に生きている悠理が理解し難く、両者に溝が産まれてしまうのだけれど、望まぬ力を得てしまった悠理にも苦悩と葛藤があり。考えてみれば最強の力を使えば自分の好き勝手思う通りに世界を支配できるのにしていない。最強に溺れず欲望に打ち勝ち、自分を自制していることこそが彼の本当の強さなのではないかと思いましたね。

 どんなに追い詰められても、女性だけは攻撃しないという縛りのせいで、折角の最強の力が持ち腐れになってしまうところがもどかしいものの、男が相手となればワンパンKOという極端ぶりが可笑しくてたまらない。
 ここまで主人公無双、最強に次ぐヒロインたちも揃ってしまっていて、ここから「魔族が襲って来ました」ぐらいじゃあ、話のモチベーションを維持していけない気がするが、さて次回どうなっていくことやら。

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2013年07月02日

時の悪魔と三つの物語/ころみごや

4798606308時の悪魔と三つの物語 (HJ文庫)
ころみごや かぼちゃ
ホビージャパン 2013-06-28

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結婚の約束をして外界に旅立つラキを見送るイルクを待ち受けていたのは過酷な運命と『時の悪魔』だった。悪魔から時を駆けることが出来るという『時の砂』を受け取ったイルクの決断は……。『時の悪魔』によって運命の岐路に立たされた3組の男女が織りなす、「時を超える」新本格ファンタジー。

 時を駆ける純愛

 時を駆ける悪魔と3組の恋人たちが織りなすミスティックファンタジー。

 みんなリア充じゃないですかやだー。こうもイチャイチャされては、そりゃ悪魔も呪いをかけたくなるわ。
 時間を駆ける悪魔がもたらす『時の砂』によって、死の運命を定めたれた恋人たちが、新たな希望を見出していく光景が心温まります。本を愛する登場人物たちが空想の世界に思いを馳せる姿にも共鳴しました。
 もしも時間を戻すことができたら、そんな誘惑を与えられた人間たちが魅せるドラマに心が揺さぶられる。

 作家として更なる作品作りのために旅に出たラキが不在の間に、恋人のイルクに起きた悲劇は不条理に満ちていて読んでて辛かったけれど、イルクを失った彼の前に現れた『時の悪魔』が時間を巻き戻す「時の砂」をくれて、ご都合主義だなぁと思ったものの、その「時の砂」にはイルクの思いが宿っていて泣けました。
 国ぐるみの政策で本屋と小説家を支援しているフェリスティアが本読みの理想郷ですね。王女さま素敵ー。

 この物語では3組のカップルが登場するのですが、2話目の旅籠を始めるアルとロニカの二人が一番好きでしたね。無愛想でもお人好しのアルと自由奔放で賑やかなロニカの掛け合いが明るくなって楽しくなりました。
 『時の悪魔』のトキの誕生を描く3話目のスクルージとトキの話は、時間を遡って失敗をやり直しても、過ぎ去った時間軸を捨てずに、もう一度取り戻そうと奔走する二人の愛の深さに胸を打たれました。

 幸せに過ごしていた恋人たちに起きる悲劇を『時の悪魔』が時間を戻して都合よく修正するのか、という読者が単純に予想するだろうストーリー予想のさらに上を行く、もう一捻りある展開に魅せられます。
 ただ読みやすさはあるものの、一話ずつの物語が短すぎて物足りないかなぁと。語りの視点を変えるならもっと群像劇のようにするか、恋愛も相思相愛なだけでなく多角関係を膨らませて欲しかったところ。
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2013年06月01日

扉の魔術師の召喚契約 U 幻奏の歌姫/空埜一樹

479860612X扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート>II-幻奏の歌姫- (HJ文庫)
空埜一樹 ぽんじりつ
ホビージャパン 2013-05-31

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圧倒的な戦闘力を持つ現代日本の美少女アヤメと刺激的な毎日を過ごすうちに、最強の魔術師を決めるトーナメントを勝ち抜く決心を固めたロイは、次の戦いの準備をすべく、仲間たちと商業都市アヴァロンに赴いていた。そんな中、ロイたちはファムと名乗る魔術師の少女と出逢い

 あなたの一番に大切なもの

 天才魔術師の少年と召喚された最強女子高生が繰り広げる異世界ファンタジー・ラブコメ

 可愛いは最強。つまり女子高生が最強キャラなのは、確定的に明らかだったんだよ!(なんだっt
 異世界への執着を断ち切り故郷へ帰るため、【アルス・マグナ】優勝を目指すアヤメとロイの次なる対戦カード、真正面からの力比べでは勝てない幻術使いを相手に繰り広げる魔術バトルの読み合いに唸らされました。
 女性不信と言い張るくせに、周囲に美少女たちを侍らせてるロイは、デコピンで消し飛べばいいと思う。

 異世界での長期滞在を見越して、アヤメの服や生活用品を買い出しに、街へ出た一行ですが、本来の買い物よりも先に、ただでさえ人類最強のチート女子高生アヤメさんに追加武装が増えていたでござる。鬼に金棒ならぬ、美少女に鉄拳。可愛い服よりも喜んでるのは、女の子としてどうなんだ? しかし、可愛らしく着飾ったアヤメにときめいているロイの姿が初々しくてなりません。照れてヘタレてないで、ガンガンいこうぜ!

 行きがかりで魔術師の少女ファムと出会い、孤児院の子どもたちのためにお金を必要としている彼女と共に盗賊退治に出かけるのですが、アヤメ一人で十分すぎる……、肉体もプライドもフルボッコされる盗賊団カワイソス
 しかし【アルス・マグナ】の対戦者である魔術師サアラの操る幻術の怪物相手には、アヤメの力技が通じず、窮地に陥るなかで幻術の弱点や攻略法を看破するロイの冴えが見事でした。彼、頭良かったんだな(いまさら

 子供好きで一途なファムの献身さに感心させられますが、自己犠牲も行き過ぎると痛々しくて見ていて辛いものがありますね。子供のために尽くす彼女と、無理する彼女を案じる孤児院の人々の姿に心温まりました。
 ようやく少しは頼れるところを見せてきたロイですが、さらに男らしさに磨きをかけてるアヤメに追いつくのは、並大抵のことではありませんね。アヤメと釣り合う男へと、いままで以上に精進して欲しいものです。

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2013年05月31日

神話戦域のグラフィクスII 十三番目の銀妖精/無嶋樹了

4798605883神話戦域のグラフィクスII 十三番目の銀妖精 (HJ文庫)
無嶋樹了 すみ兵
ホビージャパン 2013-05-31

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序列七位《灼熱姫》と熱き死闘を演じたランキングバトルの開幕戦。その中で序列九十九位の少年レイジは、意思を持つ神遺物の少女カナンと同調し、圧倒的な力を得ることに! するとその力の監視と実戦を目的とした美少女レネが、レイジの家に押しかけてきた! さらにはレネの妹分だという神遺使いの少女までもが

 神話に捧ぐ想い

 神遺使いと呼ばれる神の遺した異能を操る少年少女が、最強を目指して戦いを繰り広げる学園異能

 可愛い女の子と一緒に暮らしてて、男が絶対にすることと言えば一つ、そう、料理! ですよねー。
 世にも稀な意思を持つ神遺物の少女カナンと主人公レイジを監視する任務を帯びてやってきた美少女レネとも次第に打ち解け、任務のために自分を押し殺す彼女の心を揺さぶるレイジの言葉に胸が熱くなりました。
 神遺使いの彼らは何故戦うのか、どうして最強を求めるのか、それぞれが戦いにかける思いを知りました。

 サウガウド連合の軍人として軍事教育を受けたレネは、感情が乏しく意志の読みづらい少女なのですが、生活を共にするうちにカナンとレイジも些細な機微を理解し始めて人間味が感じられていく光景が和みました。
 しかし、レネを偏愛する妹のミオにとってはレイジは完璧な姉を誑かす悪い虫にしか見えなくて、レネ以上に強い任務遂行への使命感を持って、希少な神遺物であるカナンを強奪しようとするところが厄介で悩ましい。

 カナンを奪われ救出しようとするレイジとミオの戦いを見つめ、友情と任務とで板挟みにあいながらも、これまで盲目的に命令に従ってきたレネが初めて軍に逆らい、自分の意志で行動し始める姿に胸を打たれます。
 誰に言われたからでもない【神々の再演】で最強を目指す自分だけの理由を見つけて、レイジに挑むレネとの試合は、お互いに一歩も譲らない意志と意思のぶつかり合いで、次々と飛び出る新技の応酬に見入りました。

 今回は互いにフェアプレイで全力を尽くし、勝った負けた関係なく両者に称賛を送りたい名勝負でした。
 レイジ争奪戦こと、レイジハーレムにまた一人ヒロインが加わり、一番の古株であるフレアは、ただ付き合いの長さをアテにしてるだけでは噛ませ犬になる状況と思うのですが、あんなベタなラブコメしてるだけでいいのかなぁ。ついに大台へ迫ったレイジですが、次回、秘めた実力者ライナーも動くか。この戦いどこへいく。
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2013年05月01日

月花の歌姫と魔技の王 V/翅田大介

4798605999月花の歌姫と魔技の王III (HJ文庫)
翅田大介 大場陽炎
ホビージャパン 2013-04-27

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いつも通りにイルゼシュタイン城を訪れるライルだったが、イルザの策略にはまり、半ば攫われるような形で王家のプライヴェートビーチがある行楽地・へクセンブルグに連れ出されてしまう。最後の魔女・エルルーア所縁の地でもあるというヘクセンブルグでライルはエルルーアの最初の工房を発見する。

 正しく人間として生きるために

 技術革命を起こした「最後の魔女」の弟子である少年が創る魔法と科学の未来を描くファンタジー。

 小さいおっぱい組と大きいおっぱい組にハッキリとわかれているが、乳に貴賎はないのじゃよ……。
 夏の長期休暇を期に、イルザに連れられ避暑地へクセンブルグへとやってきたライルが、密かに行われている陰謀や変わり者の妖精に出くわして、またしても首を突っ込むお人好しっぷりが小気味いい。
 美しいだけでない内なる魅力を秘めたヒロインたちの眩しさが弾けてました。水着回は最高だぜ!

 イルザとツェツィーリアの主従組もお互いに信頼しあっていて、強いけれどちょっと抜けている姉と、しっかり者で小悪魔な妹といったような、公私ともに仲の良い姉妹のような姿が微笑ましい。
 凛々しくて勇ましいのにライルに無視されるのだけは極度に怖がりなマリーアが可愛いですね。儚げで脆そうなルーナリアも負けず嫌いで一度決めたら頑固なところが逞しくて見惚れてしまいます。

 ライルの師匠エルルーアの発明を密かに引き継いでいたベルグマンは、どうみても兵器になりそうな発明品を開発してるんだもん、怪しさ爆発でしたよ。予想以上に小物のくせに偉そうな姿がアイタタ。
 技術と軍事力を増して日進月歩で進歩していく人間に対して、いまだに旧来のやり方や掟に縛られている幻想種の平和ボケが哀れですね。その油断が招いてしまった悲惨な犠牲には胸が痛みました。

 人間と幻想種の確執がどんどん深まっていて、両者の争いを影から後押ししている黒幕の存在が憎らしい。両者が接触する度に悲劇が生まれて、恨みと憎しみが積み重なっていくのがもどかしいですね。
 ライルにはこのおぞましい連鎖を断ち切って欲しい。頭いいんだし財力や権力の後ろ盾もあるだから、とっととやってよー。ライルが二つの種族に和解をもたらすか、それとも女に刺される方が早いか、さて?

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2013年03月04日

インテリぶる推理少女とハメたいせんせい/米倉あきら

4798605697インテリぶる推理少女とハメたいせんせい In terrible silly show, Jawed at hermitlike SENSEI (HJ文庫)
米倉あきら 和遥キナ
ホビージャパン 2013-02-28

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人間は無作為にテキトウに動くのだ、と主張する文芸部顧問になった「せんせい」と、この世の全てが理屈通りに動いている、と信じて疑わない中学生の文学少女「比良坂れい」の2人が孤島を舞台に繰り広げる壮絶な頭脳戦と恋愛模様。

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 根本的なツッコミとして、どうしてHJ文庫大賞に投稿したんだよ。メフィスト賞に送れよ。
 読者層間違えてるよ。ラノベ読みに読ませようとするな、これはミステリ読みに読ませてくださいよ。ミステリ読みなら、また別の評価もされるだろうよ。ラノベ読みが読んでも、これはどう考えても地雷だよ。
 すごいかと訊かれれば、確かにすごい作品ではあるが、面白いかと訊かれると、面白くはないよ。

 女子中学生を偏愛する強姦魔の"せんせい"と、彼に恋をしたミステリ好きの女子中学生・比良坂が、愚にもつかない論理の捻くれた推理合戦(?)を延々と垂れ流すだけで、読んでるのがキツイ。
 登場人物たちは、さも自分が正しいかのようなインテリめいた態度で主張を語ってるけれど、実態は精神を病んだ狂人と恋愛と幻想をこじらせたメンヘラなので、その錯誤が読者の混乱を誘う。

 多分、作者は文章に踊らされる読者を想像してほくそ笑んでるんじゃないか。いや、読者はトリックに踊らされたいんですけど、文章じゃなくてだよ。そもそもこれミステリか? 私はミステリ読みじゃないので、この作品がミステリかどうかはどうでもよいのですが。ラノベとしては疑問を抱かずにはいられない。
 一種の思考実験としてはアリなんだけど、小説として読者に読ませるのは批判を招くでしょうね。

 長いわりに中身の無いセリフ文、前述の全否定、メタ描写の入れ子構造だったり、時系列が頻繁に前後して非常にブレてわかりにくい文章は、作者が故意にやってるのではないかと疑ってしまう。
 ミステリは作者と読者の知恵比べという側面がありますが、どうすれば読者は思考を放棄して文字を追いかけるだけの豚になるか、あるいは途中で本を放り出すかの不戦勝を狙ってないですかね。

 そしてもし最後まで読み切ったとしても、肝心のオチがない。これどうやっても読者が負けるじゃん。
 どんな「どんでん返し」が待ってるかと思えば、そのまんまかよぉ……。プロローグからエピローグまで、アレコレと仮定のIfの話を続けてたのは世間話かよぉ…。この二人、ひたすら面倒くせぇよ……。
 どんなものにも屁理屈はくっつけられる。屁理屈を捏ねる奴にまともな理屈は存在しない。悟ったわー。
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2013年02月08日

扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート> その少女、最強につき/空埜一樹

4798605425扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート> -その少女、最強につき- (HJ文庫)
空埜一樹 ぽんじりつ
ホビージャパン 2013-01-31

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世界屈指の魔術師ロイは、史上初の《異世界召喚》を成功させた。彼が呼び出したのは現代日本の女子高生にして、見るからにか弱そうな美少女・雛菊アヤメ。だがその実態は、素手で超強力な魔術を打ち破れる位チートすぎる戦闘力の持ち主だった!!

 女子高生が出て、物理で殴る!

 天才魔術師の少年と召喚された最強女子高生が繰り広げる異世界ファンタジー・ラブコメ

 女子高生が素手で魔法を握り潰したと思ったら、ドラゴンと殴り合っていた。な、何を言ってるのか(ry
 扉の魔術師ロイによって、異世界に召喚された女子高生・アヤメが、元の世界に帰る方法を求め、持ち前の戦闘力を駆使して、異世界で大乱闘を繰り広げるドタバタアクションがコミカルで笑えました。
 とにかくヒロインの無双っぷりがぶっ飛んでます。先生助けてっ、リアリティが息してないの!

 ごく普通の可愛い女子高生然としたアヤメがチートすぎる戦闘能力を発揮して、二つ名持ちの魔術師やドラゴンといった、異世界で一目置かれる存在を軽くひねっていく光景がテラシュールw
 上級魔法を気合いで打ち消したり、ドラゴンを投げ飛ばしたり、かかと落としでクレーターが出来たり、人間じゃねぇよ! どこのワンパンヒーローさんですか!などと、ツッコんだら負けですねわかります!

 天才すぎたために同じ世界の人間を信じられず、自分と対等に付き合える異性を求めたロイと、強すぎたために現代社会では浮いた存在になっていたアヤメの似た者同士の二人が、次第にお互いを意識して惹かれあっていく姿は、そこだけみると年頃の少年少女らしくて、初々しい恋愛模様が素敵でした。
 いやもう、すっかり周囲に馴染んでるし、アヤメは異世界で暮らした方が性に合ってる気がしますよ。

 それにしてもこのアヤメさん、生きるか死ぬか、命がけの死闘を繰り広げてるっていうのにノリノリ、アゲアゲである。こんなあっさりと死ぬ覚悟を決めれる女子高生なんかいねーわバトルマニアかっけー。
 魔術師VS魔術師の戦いで、どんな魔術バトルが見られるかと思えば、魔術バトル(物理)だった……。さすがに一発ネタすぎるので、次回からは、魔道具とか、戦略を駆使したバトルを期待したいですねぇ。

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2012年11月06日

神話戦域のグラフィクス 九十九番目の破壊者/無嶋樹了

4798604763神話戦域のグラフィクス 九十九番目の破壊者 (HJ文庫)
無嶋樹了 すみ兵
ホビージャパン 2012-10-31

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神々の遺した圧倒的な異能を意のままに操る者――《神遺使い》。その人材育成を目的とした学園に通う少年レイジはなりゆきから謎の男たちに追われる記憶喪失の美少女カナンを保護することに!? そして選抜百名の中から最強の神遺使いを決める四年に一度のランキング戦《神話の再演》が始まる。

 新たなる神話の夜明け

 神遺使いと呼ばれる神の遺した異能を操る少年少女が、最強を目指して戦いを繰り広げる学園異能

 王道の学園異能バトルものですね。落ちこぼれがエリート相手に下克上という展開も美味しかった。
 記憶喪失の美少女カナンを拾った主人公・レイジが、同年代の神遺使いの最強を決める祭典『神話の再演』へと挑み、格上の対戦相手に必死に食らいつき、意地と執念で勝利をもぎ取る姿に燃えました。
 ヒロインやライバルたちも魅力的で、常軌を逸した神の力が荒れ狂う激闘に手に汗握ります。

 怪しげな黒服に追われているところをレイジに救われたカナンは、自分が何者かも、何故追われていたのかもわからない記憶喪失で、お人好しのレイジの元に居着いてしまい、生意気な口ぶりながらもレイジにベッタリ執着して離れないところが小動物のようで可愛い。性格は勇ましくて怖いもの知らずでも、無防備に接してくる美少女に振り回されて、突然の同居生活に戸惑うレイジの姿も微笑ましいです。

 神遺使いの学園に通いながら、神遺物を扱えない落ちこぼれのレイジですが、身体能力と格闘技術だけで上位百位までしか参加を許されない『神話の再演』へとエントリーを果たした隠れた実力者で、それでも第九十九位という格付けの低さから他の参加者からも侮られていて、そうした強さや身分を理由に公然と蔑んでくる参加者たちを実力で黙らせて周囲の鼻をあかす光景が痛快でした。

 戦いの中で明かされたカナンの正体やレイジが得た異能は、そんなんチートや!チーターや!と言いたくなるものだけれど、そういう俺TUEEEも実にお約束で、読者の期待を裏切らない展開でよかった。
 カナンに押されっぱなしだけれど、密かにレイジに恋するツンデレお姫様なフレアには頑張って欲しい。
 カナンを狙う黒幕や学園を取り巻く世界観も謎めいていて、続編への期待感が高まります。
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2012年11月05日

月花の歌姫と魔技の王 U/翅田大介

4798604933月花の歌姫と魔技の王II (HJ文庫)
翅田大介 大場陽炎
ホビージャパン 2012-10-31

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秘書であるルーナリアに部屋を用意するために、新しく仕事を探していたライル。マリーアの仲介で家庭教師のアルバイトを始めたが、教え子のイルザは明らかに普通の少女では無かった。そんな中、マリーアは2人の王子と面会を果たし、ルーナリアは死んだはずの肉親に出会う。

 ひとりの少女のためにいまできること

 技術革命を起こした「最後の魔女」の弟子である少年が創る魔法と科学の未来を描くファンタジー。

 ライル先生、イケメンすぎだろ。そりゃあ、あれだけ優しければ女の子たちが惚れても仕方がないわ。
 ルーナリアの給金を稼ぐため家庭教師のバイトをすることになった主人公・ライルが、生徒であるやんごとない身分のお嬢様を巡る政治闘争に巻き込まれて奮闘する姿が男気に溢れて格好良かった。
 ライルを取り巻く三角関係に新ヒロインが加わって、ますます燃え上がる恋愛模様も見逃せない。

 みんな大好き金髪幼女の登場ですよ。金髪ロリータは正義。イルザたんかわいいお( ^ω^)ペロペロ
 聡明で上品な美幼女イルザですが、とある理由から教師であるライルともなかなか打ち解けず、憂いを秘めていたものの、彼女の秘密を図らずもライルが知ってしまい、その秘密を受け入れてからは心を開いて一途に慕うようにようになる姿が最高に愛らしい。嗚呼、幼女は国の宝。ノー幼女・ノーライフ!

 ライルが幼女やその護衛とイチャイチャしてる間も、マリーアやルーナリアはそれぞれ重要人物との出会いをしていて、相手は見るからに陰謀を企んでるんだけれど、わかっていて止められないのが歯痒い。
 拉致されたイルザを教師として、大人として助けに行くライルの正義感と心意気が熱い。ライルの安全を思って引かせようとするマリーアの行動は肝をつぶしたけれど、彼女の愛情の深さに胸が締め付けられる。

 それだけライルに依存しているマリーアなのに、ルーナリアを恋のライバルとして対等に勝負しようとしている公平さと潔癖さには頭が下がりますね。自分に自信があっても誰でもできることじゃないですよ。
 そんなマリーアでも予想外のライバルの登場に心中穏やかでいられない様子が可笑しかったわ。
 王宮内の政治闘争、そして人間と幻想種の争いが顕在化して、今後の展開に興味が尽きない。

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2012年11月04日

サムライブラッド 2 神花襲来/松時ノ介津雪

4798604925サムライブラッド2 ~神花襲来~ (HJ文庫)
松時ノ介 津雪
ホビージャパン 2012-10-31

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竜に目覚めた力=天位五行の謎を調べるため堺の町に向かう花鳥たち。突如道場に入門してきた青年・坂本龍真や若き天才学資・山岡鉄宗らと出会いにぎやかな道中となるが、そんな竜たちの前に、最強の五行器《神花》を操る花魁・音夢が立ちはだかる!

 己の知らざることは何人にてもならうべし

 "武資"と呼ばれる一騎当千の強者達が繰り広げる和風陰陽術&刀剣活劇ファンタジー。

 花鳥と竜の恋模様の甘酸っぱさに身悶えして萌え転がった。何こいつら可愛いすぎるうううううう!!
 竜に目覚めた天位五行の仕組みを調べるため、堺にある陰陽寮へとやってきた花鳥と竜が、幕府転覆を目論む襲撃に鉢合わせ、"武資"として戦う理由を見出して成長していく姿がカッコ可愛かった。
 新キャラも増えて、さらに戦いのスケールと迫力、駆け引きの複雑さ増していく大剣劇に燃えます。

 浅井道場の存続も認められ、晴れて夫婦になった竜と花鳥ですが、男と女の関係どころか、お互いに手さえ繋ぐのも恐る恐るという初々しさがたまりません。花鳥としては初めて自分を奇異の目で見ないで受け入れてくれた竜を好ましく思いながらも気恥ずかしくて、そんな乙女心の機微がわからない竜は、まず男女の身体の仕組みすら知らないという、どうにも奥手すぎる二人がお似合いで微笑ましい。

 新たに門下生となった坂本龍真、陰陽寮で出会った山岡鉄宗、さらにビックネームが続々と登場し、史実との近似性を絡めて読んでいくと面白味が倍増です。戦国時代とも繋がっているのもロマンあるな!
 五行器を持たなかったとはいえ、一度は敗北してしまった竜が、己の気の緩みを見つめ直し、新たな信念を得て立ち上がるところは、如何にも女のために命をかける漢の姿でいつも以上に凛々しかった。

 竜と花鳥以外にも、カップルが生まれて、リア充爆発。しかしこの世界の女どもは強くて怖い……。
 一騒動終わって一息ついた最後の最後で日本全土、時代を揺るがす大事件がやってきて、変事の無いところに騒乱を生む『本命的殺の縁』とはつくづく厄介なものだと思うけれど、騒動を乗り越えてより強くなる人々の絆や縁もあるのだというところを、竜と花鳥には見せて欲しいなぁ。
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2012年08月02日

サムライブラッド 天守無双/松時ノ介

4798604410サムライブラッド~天守無双~ (HJ文庫 ま 1-1-1)
松時ノ介 津雪
ホビージャパン 2012-07-30

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戦国の風雲児・織田信長が陰陽道の力で天下統一して三百年余。太平の世が続く中、浅井道場の一人娘・花鳥は、御前試験に向けた夫候補探しに奔走していた。奇髪異相の容姿のため夫探しが難航する中、花鳥は盲目の少年・竜に出会い、その秘めた能力に驚嘆するが…。

 武の志を継ぐ者たち

 "武資"と呼ばれる一騎当千の強者達が繰り広げる和風魔法バトルファンタジー

 時代劇で女主人公ものというのが私の好みにクリティカルだったのもあるけれど、これは面白かった。
 織田幕府の治世。将軍家指南役の浅井道場の一人娘・花鳥が、お家存続のために婿探しに奔走するなか、不遇な境遇に陥っている盲目の美少年・竜と出会い、類稀な素質を秘めた彼を一人前の武人として育て上げる過程で両者の間にほのかに芽生えていく想いが純粋で素晴らしかったです。

 将軍家指南役のお役目の浅井道場を継ぐ実力はあるが、女であるために資格が足りず、跡継ぎを求めて婿探しに駆け回るも、異人との混血の外見で周囲から忌避されて行き詰ってしまう花鳥の姿が歯痒い。
 そんな彼女が芸人一座の踊り手で天賦の才を持つ竜に巡り合ったのは、まさに天の配剤だった。
 自分をどん底から救い出してくれた大恩人である花鳥に一途な竜くんがピュア可愛いいいいいい!!

 視覚以外の鋭敏な感覚と、鍛え上げた特殊な肉体によって驚異的な速度で武術を身に着けていく竜だけれど、武資として必須の陰陽術が使えないという思わぬ落とし穴で伸び悩んでしまうのがやるせない。
 それでも己の身の不運に負けじと立ち上がる姿が凛々しくて、キュンキュンしてしまう花鳥にニヤニヤ。
 竜を盲目の素人と侮って、花鳥を笑っていた世間や武人たちを見返してやるところは胸がスカっとした。

 なんにせよ主人公とヒロインの想い合う姿が美しい。自分を初めて外見で判断しない竜に惹かれていく花鳥と、自分を初めて認めてチャンスを与えてくれた花鳥に憧れる竜のどちらもが健気で眩しいよ!
 たかが一月の特訓で竜が急に強くなりすぎなところは若干端折り過ぎな気はしますが、まあ尺の問題ですし、そこまで気にするのも無粋かな。一巻完結としないで、さらに二人の恋路を見守ってみたい。
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2012年07月03日

紅鋼の精霊操者/ハヤケン

4798604275紅鋼の精霊操者 (HJ文庫)
ハヤケン 凱
ホビージャパン 2012-06-29

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その一人で「紅剣鬼」の異名を持つファスラーン王国軍のリオスは、転属先のオフィンバンド島で現地軍の反乱に巻き込まれる。新兵で竜騎兵のフィリア、工兵のアリエッタとともに正規軍に協力し、反乱軍と戦うリオス。戦いの中、リオスは戦友たちの仇敵、闇の狂戦士キルマールの狂気に満ちた姿を見る

 涙でしか癒せない傷もある

 魔法を扱える戦士「精霊操者」たちが繰り広げるファンタジー魔法バトルアクション。

 あれ、おかしい。凸砂ばかりのアホアホ竜騎兵がこんなに可愛いわけがない! ナイストラップやでぇ。
 精霊と契約することで鎧を身に纏い、魔法を操る「精霊操者」の主人公・リオスが、赴任先で反乱騒動に巻き込まれ、仲間とともに敵軍の精霊操者に立ち向かう、息もつかせぬ激戦の連続に燃えました。
 古き良き、熱血系バトルファンタジーといった感で、エネルギー消費の大きい作風に敬礼。

 若くして「紅剣鬼」の二つ名で呼ばれる歴戦の勇士ながらもやる気のないリオスと、新兵で狙撃の腕は誇れるが頭が悪くて色気ゼロのヒロイン・フィリアの凸凹コンビっぷりが初々しくてニヤケました。
 性格がまるで異なる二人がぶつかり合いながらも、反乱軍に荒らされた故郷の惨状を目の当たりにし、共通の宿敵との戦いをくぐり抜けていくうちに次第に信頼と絆が芽生えていくのがよかったです。

 大切な肉親を目の前で無残に殺され、復讐心に逸るフィリアに対して、復讐の虚しさと愚かさを悟らせたリオスの悲しき過去は、人間としての理性や良心といったものに訴えかけてくるものがありますね。
 強い力を持つからこそ自分の心も強くなくてはならない。自分の怒りのままに力を振るえば、それはキルマールのような狂人と変わらないのだろう。リオスとフィリアが勝てたのも信頼があってこそでした。

 エピローグまで、まったくヒロインらしくなかったフィリアの最後の女装姿はずるい。誰だお前は。
 魔法を撃ち合うド派手な戦闘シーンとか好きなんですが、最近の設定が複雑化したファンタジー作品を読み慣れていると、どうもストーリーラインがシンプルすぎて物足りない気がしてならない。
 王道といえば王道なんだけれど、もうちょっと新要素や独自性、凝ったギミックが欲しかったかなぁ。
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2012年06月04日

月花の歌姫と魔技の王/翅田大介

4798604135月花の歌姫と魔技の王 (HJ文庫)
翅田大介 大場陽炎
ホビージャパン 2012-05-31

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魔法と科学、双方の力を持つ少年ライルは、科学時代を推し進めようとする幼なじみの貴族令嬢マリーア、そして偶然出会った魔法時代の象徴「幻想種」の少女ルーナリアの間で揺れ動く。2人の少女、2つの時代。世界を変える力を持つ少年が選んだのは果たして!?

 魔法と科学が創りだす未来

 技術革命を起こした「最後の魔女」の弟子である少年が創る魔法と科学の未来を描くファンタジー。

 これは面白かった。こういう科学と魔法の入り混じったファンタジーは大好き。
 魔法の時代から科学の時代への過渡期にあって、魔法と科学両方の力を持つ主人公・ライルが、二人の美少女とともに、世界を変える力を巡る陰謀に巻き込まれるなかで自分の信念を貫く姿に胸躍る。
 スケールの大きさと世界観の広さがワクワクさせてくれる魅力的な空想科学ジュブナイルでした。

 稀代の天才科学者であった「最後の魔女」の弟子であり、本人も類稀な天才少年であるライルと、彼に拾われた幻想種の少女ルーナリアとの心の交流が微笑ましくて、ほのぼのと和みます。
 故郷と同胞を滅ぼされ、己を死人と思い込むルーナリアが、ライルのお節介で徐々に人間らしさを取り戻して、余計な干渉をしてくるライルに苛立ちつつも次第に気になり始めてしまうところが初々しいなぁ。

 ライルの幼馴染でもあり、彼に想いを寄せるお嬢様マリーアも、ライバルの出現に表面では泰然と構えてるんだけれど、裏では狼狽えて焦りまくってて、みっともないほど悶え悩んでる姿がいじらしい。
 世界のパワーバランスを一変してしまうほどの兵器を目の前にし、科学と技術の正しい在り方を求めて行動するライルの科学者としての倫理観の気高さ、高潔さに心を打たれました。

 失われた魔法を使いこなすルーナリアだけでなく、最新兵器で武装したマリーアも、ただ守られているだけのヒロインではなく、ライルをバックアップしあって力を合わせて戦う姿が凛々しかった。
 ライルを巡るライバル同士でありながらも、戦友としてお互いを認め合っているルーナリアとマリーアの女の友情もさっぱりと清々しくて心地よかった。続編は出ないんですか? 私、気になります。

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2012年06月02日

悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利!!/岡沢六十四

4798604143悪に堕ちたら美少女まみれで大勝利! ! (HJ文庫)
岡沢六十四 むつみまさと
ホビージャパン 2012-05-31

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異能の力で正義が悪を取締る世界。十王正人は、異能を持たないために組織の入隊試験に落ち続け、絶望していた。そんな折、高校の掲示板で「悪の組織の団員募集」と書かれた怪しいチラシを見て、正人は半ば投げやりに入団。だがそこで出会った少女は、ある意味凄い野望を抱いていた!

 悪の味方に、俺はなる!

 正義をドロップアウトして悪の組織に入った少年の成り上がりラブコメ。

 悪い! さすが悪の組織、悪いな! こんな頭の悪い作品は久しぶりに読んだ(褒め言葉)
 正義の組織への入隊を諦め、悪の組織おしり団へと入団した主人公・正人が、参謀として知恵を巡らせたり、美少女たちとラブコメしながら弱小組織を大きくして、正義と立ち向かう展開が熱いです。
 基本バカ小説なので頭をカラッポにして読める。いろいろ言いたいことはあるがツッコんだら負け。

 正義の組織MINOSへの入隊試験を不当な理由で落とされた正人が、悪の組織で自分の有能さを証明しようとするにしても、女の子のおしりを偏愛してやまない変態少女・波美を団長とする『おしり団』に入団するのは、人生の選択ミス以外の何物でもないんだけれど、機運に恵まれて悪の五大組織の一角までも傘下に収めてしまって組織が拡大し、次第に仲間からの信頼と人望を得て自分の居場所を築いていく光景が和む。

 悪の組織とは言えども悪人ばかりではなく、独善的な思想で世界を支配する正義の組織の圧政に対するレジスタンス組織としての側面を持ち、彼らなりの道理や秩序を守って行動しているのが窺えて、周囲には理解されにくい性癖や、望まぬ異能を持って生まれてしまったが故の不幸を少しでも取り除き、何にも強制されない自由を守るために正義の組織と戦いを繰り広げる姿が格好良かった。

 まあ実際、主人公は戦ってるヒロインを口八丁で応援してるほかは、イチャイチャしてラブコメしてるだけなんですけどね。モリガンさん可愛いよモリガンさん。清楚お嬢様モードのモリガンさんもいいが、ドS女王モードのモリガン様も捨てがたい。こんな美少女だらけの悪の組織なら誰だって入りたいわー。
 オチについてはあまりにもバカバカしいから絶対に触れない。空から降ってくる巨尻なんて無かった。
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2012年02月08日

ヤツの眼鏡は伊達じゃない/浅野大志

4798603473ヤツの眼鏡は伊達じゃない (HJ文庫)
浅野 大志 朝倉 はやて
ホビージャパン 2012-01-30

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生徒会副会長の二上衛一郎は「SS級オタク」「伝説の男」と呼ばれる凄腕のオタク。彼の眼鏡の光るところ、もはや敵なしとまで言われていた。そんな衛一郎を一方的にライバル視する、幼馴染の桐ケ谷百合の差し金で、次々と刺客が襲いかかる。

 オタクのみぞ知る世界

 伝説のSS級オタクと彼に挑むオタクたちの前代未聞のオタクバトル学園ラブコメ。

 とてつもない作者の眼鏡への愛を感じた。なんという眼鏡無双。めがねのちからってすげー!
 SS級オタクの称号を持つ主人公・衛一郎が、学園中から集ってくる様々なジャンルのオタクたちと評判を賭けて知識勝負やゲーム勝負を繰り広げるのですが、サブカルの参考書のようで勉強になった。
 これを読んで私も同じ眼鏡使いのオタクとして自信が持てるようになりました。

 父親はアニメ監督、母親は漫画家というオタクのサラブレットに生まれつき、新旧アニメの製作現場の裏話まで精通し、最新の洋ゲーからレトロゲームまで幅広く網羅するまさにSS級のオタクでありながら、生徒会副会長という肩書きと、成績は常にオール5、おまけにイケメンで美少女の幼馴染他、周囲に攻略対象が多数って、この眼鏡なんてエロゲ主人公? プラチナうらやましい(;´Д`)

 そんな彼のオタクとしての評判を聞きつけた挑戦者が次々と勝負を挑んでくるのですが、まあよくもそんなスラスラと知識が出てくるものだと感心するオタク討論とチート級のゲームの腕前でなみいるオタクたちのプライドをヘシ折っていく光景が痛快でした。っていうか、この学校オタク多すぎじゃね!
 最強のライバル・百合との勝負も、イチャイチャしてるだけでしたし。リア充でオタクとか反則だわ。

 勝負に勝っても負けても、そこは同じオタク同士。好きなアニメを語り合い、ゲームに興じる和気藹々とした雰囲気がよかったです。オタクに勝ち負けはない、最後まで楽しんだものが勝ちなんだろうなぁ。
 作中に登場するサブカル作品は、一応「架空のものです」となっているが、モデルはきっとアレだろうな、コレだろうなと思いを巡らすと面白いかもしれないし、笑えないネタすぎて虚しくなるかもしれない。
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