2008年09月09日

カッティング Case of Mio Reincarnation/翅田大介

4894257475カッティング~Case of Mio Reincarnation~ (HJ文庫 は 1-1-4)
翅田大介
ホビージャパン 2008-09-01

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ミオとのすれ違いを解消できないまま、交通事故にあってしまったカズヤ。命が失われていく中でカズヤが聞いたのは、ミオの絶叫と悪魔の囁きだった、そして二人の再生の物語の結末は・・・

殺したいほど、愛してる

些細なすれ違いから口論となり、取り返しのつかない事態を招いてしまったミオとカズヤのその後のお話です。

カズヤには、まったく幻滅だなぁ。うわぁ、こいつ最低だよもう。
たかが少し辛くて過酷で無慈悲な現実を知ってしまったくらいで悲劇の主人公ごっこかい。
それでその苛立ちをミオ相手に当り散らすなんてのは、筋違いも腹立だしい。
むしろこれで彼女と同じ苦しみを体験できたのだから、これまで以上に彼女を理解して受け止めてやれよと、彼の自分勝手な言い分やあまりの不甲斐無さに呆れていました。
葛峰姉弟がやたらカズヤを偽善者と呼ぶ、その定義がわからなかったけど、それがわかりました。
カズヤは口先だけで愛が足りねぇ!

ゲンコツ一発程度じゃなく、もっと徹底的に沙姫部先輩にボッコボコにされてればよかったのに。
ああ、それにしても沙姫部先輩は素敵ですよね。男らしくも女の子としての一面も捨てていないところがカッコカワイイ。私が処女だったら惚れてます。
生憎と性転換する予定はいまのところないので、ここは「アニキ!」と呼ばせて頂きたい。
あんだけ悩んでいたのに、ちょっと女に優しくされただけで立ち直るんだから、単純だな、男って・・・。

それを言ったら物語終了な事をあえて言えば、この話の登場人物はつまらないことに思い悩み過ぎですね。
自分が本当は死んでいた人間だったからといって、すぐに何かが極端に変わるわけでもなし、変らず明日は来るし、周囲の他人はこちらの悩みなんか関係なしに生活してるものですよ。
自分が苦しんだところでなんのメリットもないことに、いつまでも時間を浪費してるのも勿体無いし。
もしいま私の部屋に黒服の男が訪ねて来て、「お前は、すでに死んでいる」とか言われても、多分、実感できないでしょうね。そもそも、私って、人間が死ぬものって事実をたまに忘れてるものはっはっは。

カズヤとミオの恋愛模様は、なんだか浅瀬のプールでうっかり足をヒネってジタバタ溺れているような、端から冷静にみると「こいつらなにやってんだろう?」っていうカンジなんだろうなぁ。実に無様で、実に青い。
お互いに殺したいほど愛しているのなら、心中まがいのことをせんでも、生きて二人で好きなだけにゃんにゃんしてればいいじゃないかと。ヤンデレ彼女と付き合うのもいろいろと面倒臭いですねぇ。
まあそうやって手間と治療費がかかるのがヤンデレの魅力なんですが。
恋人に愛されすぎて殺されかけるってのも、人生に一度はやってみたいよね?

ラストはただのノロケバカップル。結局のところ、たいへんよいヤンデレでございましたとも。
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2008年09月05日

ぱんほー!/ゆうきりん

4894257610ぱんほー! (HJ文庫 (ゆ01-01-01))
上田 梯子
ホビージャパン 2008-09-01

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報道写真家を目指す少年、五色将角が荒廃したドイツで出会ったのは、一見すれば超美少女、しかし実態は傍若無人でかんしゃく持ちのちびっ子戦車長ヒルデガルドだった。特ダネを求めてヒルデの部隊に入る将角だったが・・・。

明日へ向かって、進撃せよ!

第二次大戦の終戦直後の荒廃したドイツを舞台にした、戦場カメラマンの少年と女の子ばかりの戦車隊の戦いを描いたミリタリーアクションです。

金髪碧眼の超美少女ヒルデ、和風美女のアコ、ロリ巨乳なカトリーヌ。たった三人だけの戦車隊。
設定だけだと萌え系そのものですが、この物語内のドイツはナチスの兵隊崩れが武装した盗賊や強盗となって悪行を繰り返す無法地帯となっていて、そんな社会で戦車狩りを仕事にする<狩人>として生きる彼女らも、人を殺すことに躊躇がなかったりと実に殺伐としています。
主人公の五色将角も出会い頭に撃ち殺されそうになったのを有り金を差し出して見逃してもらう始末。
死体から金品を剥ぎ取る行為を非難する将角ですが、そんな綺麗事を言っていては生きていけないという彼女らの主張も仕方がないもので、一概に彼女らが非道であると言い切れないところが難しい。

殺伐としているとはいっても、そこはやはり女の子で、触れた手は柔らかいし、同じ<狩人>の戦車団の男どもとはちがって清潔で、狭い戦車内に充満する甘い香りにクラクラしたりとちゃんとムフフなポイントはもあります。
普段は隊を率いる戦車長として凛々しく振る舞っているヒルデも、甘い物の前では年相応の顔をみせて和ませてくれます。

斡旋所から依頼を受けて偵察行動や戦闘行為をする彼女ら<ケルベロス>戦車隊ですが、彼女らの乗る戦車は、正しくは戦車ではありません。
装甲車に突撃砲をつけた『ヘッツアー』という、砲塔も前方しか向かない"戦車っぽい"機体です。
ティガー戦車やシャーマンと比べれば、装甲も薄く、まともに撃ち合ったら簡単に吹き飛んでしまうような小ささですが、そんなちっこい戦車が自分の倍以上はある重戦車に挑んでいくから燃えるんですよね。
まあ普通なら勝てるはずがない圧倒的な戦力差があっても、なんとかなってしまうのはヒルデ以下メンバーの超人スキルあってのものですが、それを言っちゃあつまらないので思っても気にしてはいけない。

戦闘については素人の将角も完全な足手まといになることもなく、彼女らのために料理の腕を振るったり、やけに詳しい戦車知識を出したり、それなりに活躍もみせて彼女らも見直しましたかね。
この手のミリタリとしてはありがちな、クドクドした解説もざっくり要点をまとめていて読みやすかった。
あとはヒルデたちがどうして戦車狩りなんていう仕事をするようになったのか、その辺の事情がもうちょっと語られるとよかったかなぁ。
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2008年09月04日

いちばんうしろの大魔王 ACT.3/水城正太郎

4894257599いちばんうしろの大魔王 ACT.3 (HJ文庫 み 1-2-3)
伊藤宗一
ホビージャパン 2008-09-01

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臨海学校で普通の学園生活を満喫したい阿久斗だが、行き先の島には「魔王」と「勇者」にまつわる伝説があり、そんな曰く付きの島で無事にすむわけもなく、事件に巻き込まれていき・・・。


魔王と勇者と軟体類

魔王になると予言された少年とそれを取り巻く少女たちの学園ラブコメファンタジー。

阿久斗を色仕掛けで操ろうという政治的思惑によって、政府から遣わされた人造人間であるころねが阿久斗に拙い誘惑で迫るのですが、まあこれがどこのギャルゲの設定をコピーしてきたのかというあからさまなもので全然通じてなかったり。
無表情キャラは、ツンデレのようにあからさまに媚びた仕草はいらんのですよ、ころねさん。
感情を表すことなくいつも何を考えているか分からんところがいいのです。貴女はそのままで最高です。
ちょっぴり感情が芽生え始めて、自分を出すようになってきたのはいい傾向ですけどね。

しかし、そんなころねのせいで楽しみにしていた臨海学校は、阿久斗の周りだけ女を侍らせている爛れた空間が出来上がってしまい、そんな状況に我慢できなくなったツンデレ絢子が阿久斗に切りかかったり、それを余所にけーなが天然ぶりを撒き散らしていたりと、毎度ながら王道ですね。
このシリーズでは服を破かれて全裸になるなんてありきたりなので、水着シーンが新鮮だな。
むしろ水着の方が全裸よりもサービスシーンになっているんじゃないかと。

海を楽しんでいた阿久斗だが、島に残る『魔王と勇者』の言い伝えを巡って村民たちと対立してしまう。
「魔王じゃない」とフォローすればするほど、状況が悪化してドツボにはまっていくのがこのシリーズの面白味で、阿久斗の言ってることは正しいんだけれども、すぐに感情的になって魔王モードのスイッチが入ってしまうこの短気さが、彼の唯一の欠点だなぁと苦笑い。
まあ積極的で正義感溢れる気質はわりと主人公に必要なものだと思うのですが、少しは躊躇いというものがあるべきですかね。戦闘シーンでも、相手の方が悪役なのに勝ち方がまるっきり魔王ですもの。
そういった意味では、阿久斗の隠れた残虐性を抑えるために、彼を真正面から諫める絢子やけーなのような存在が必要なのだろうなぁ。

これまで阿久斗の腰巾着をしてた三輪寛が、まさかの最強クラスのキャラへ。
阿久斗と同じくらいに、言ってることは正論なんだけれど、やはり独善的にみえてしまうんですよね。
お互いに「正義」というものにある種、盲目的なのはちょっと危ないカンジです。
力のない人間が急に強い力を手に入れると、ロクなことにならないというのもお約束ですし。
これは最終的に二人が決別するフラグかなぁ。そこはかとなく寛にウザク臭が・・・。

私としては王道ラブコメもいいけど、ピーターハウゼンと不二子の会話のようなバカバカしいトークも大好きなので、普通の魔王ギャグも忘れないでねと願いたい。
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2008年04月06日

くろかの/夏緑

4894256894くろかの (HJ文庫 な 1-2-1)
夏緑 さいとうつかさ
ホビージャパン 2008-04-01

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赤ちゃんプレイ自重。

科学至上主義の阿寒望は、先輩の命令で文武両道のスーパー美少女、闇暗魔夜を科学部へ勧誘することに。
なんとか声をかけることには成功したものの、突如現れた宇宙人に赤ん坊にされ、魔夜に保護されることになり・・・。

赤ん坊の望と世話をする黒ナースの魔夜の掛け合いが、
噛み合ってるんだか、ピントがずれてんだかで愉快です。
いつも完璧で堂々しているように見えて、実は黒魔術で恋をするネクラ少女だったというのは、女の子らしい可愛い一面ですが、嫉妬深いところはヤンデレの素質も否定できない。

『科学に不可能は無い』がモットーの科学オタクの望ですが、オカルト好きの魔夜に近づいてしまったせいで、宇宙人、悪魔、幽霊といった"科学的にありえないモノ"を実際に目の当たりにして常識をズタボロにされていく様子がなんか笑えました。
常識とは強固なようで、崩れるときは脆いものです。

同じ状況に出くわしたら、望でなくとも、これまで信じてきた常識って、いったい何だったんだろうと思ってしまいますね。
しかし、夢破れても挫けない先輩トリオには、ちょっと感動しました。真の科学者というのは、柔軟でなくてはいけないよ。

トンデモ本ならぬトンデモラブコメとでもいいましょうか。
もう世界観からしてホラーなんだか、オカルトなんだか、SFなんだか、ごった煮でわけがわかりません。
まあ夏緑っぽいといえば、"っぽい"作品ではありますが、毎回毎回よくこんな出鱈目な発想を思いつくなと感心してしまう。

とくに宇宙人。地球よりも圧倒的に優れた科学力を持っているのに、迷信を信じる宇宙人って、なんだそれはw
布教に地球に訪れたのに未開人に宗教談義で論破されて、洗脳解体されたりと、いろいろ情けなさ過ぎですね。
何を信じるかは本人の勝手だが、他人の言うことをただ鵜呑みにしていないで自分の頭で考えろってことでしょう。

望も、ただの理屈屋かと思えば、意外に熱血で正義感溢れるところが格好よかったです。まあ赤ん坊の身体で反抗してもなんですが、魔夜があそこまでベタ惚れする訳もわかりました。
でも、最後この後どうなるんだろう女子高生と赤ん坊のラブコメって、先の展開が想像がつかないんですが・・・。
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2008年04月05日

ようこそ無目的室へ!/在原竹広

4894256908ようこそ無目的室へ! (HJ文庫 あ 1-2-1)
在原 竹広 玄ペンギン
ホビージャパン 2008-04-01

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青春とは、無目的な日々である

高校生の男女四人組が、とくに目的があるわけでもなく放課後の部室に集まって、雑談を交わしながらそれぞれが遭遇した不思議な出来事の謎を解いていくというミステリ。
なかなか良質なミステリでありました。これはよい『古典部』。

いつも淡々としてクールな一郎、裏表のあるヤンキー肌の千尋、うっかりドジっ子のほずみ、童顔で理屈屋の桂助。
まったく毛色の異なった性格の4人が、ひとつところでワイワイ賑やかに謎解きを繰り広げる様子が楽しいですね。
部活動や何かに燃えるのも青春ですが、こうやって気の会う仲間とダベっているだけという青春もありです。

ストーリーは連作短編集風味で、出題される謎は時々でミステリだったり、論理クイズ、ひっかけ問題だったりと多彩でした。
謎解きの裏で無目的部の部員たちの人間関係なども描きつつ、最後にはしっかりオチもついててニヤリとさせられる。
一話あたり30〜40ページで非常に上手くまとまってます。
気がつくと最後まで一気に読んでしまってました。

まあ6話目の『ラブレター・フロム・誰か』は、さすがにちょっとお粗末な感じはしましたが、1話目の『教室で見たもの』と5話目の『それでいいのかの猫』がよい出来でした。
謎解き自体はちゃんと落ち着いて考えれば、あっさりと解ける程度の問題ですが、最終話だけはちょっと驚き。そうきたか。

ゆるいお話のようで、そこには男女間のすれ違いだったり、
にこやかなようでくろぐろっとしたものもあったりと、謎が解けたらといって登場人物たちの悩みの全てが解決するわけではないという、言ってみれば当たり前の学生の姿がありました。
学園ドラマとしてもなかなかですな。

軽く頭のほぐれる運動をしたい人にオススメです。
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2008年04月04日

たま◇なま 4/冬樹忍

4894256886たま◇なま~ほしいものは何ですか?~ (HJ文庫 ふ 3-1-4)
冬樹 忍 魚
ホビージャパン 2008-04-01

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君は僕のために、僕は君のために

夏休みも終盤、由宇の高校編入を目前に控え、大忙しな透。
そんな折、十葉市に新たな『白の使徒』が潜伏するとの情報をキャッチした「欠片同盟」からの依頼で、「宝石憑き」の女の子たちと同居することに!?透は平穏な生活を取り戻せるのか
というわけで、今回は由宇が受験勉強に挑むお話。

コミュニケーション不全な由宇の弱点は国語と英語。
由宇は頭はいいんだけれど、行間を読めないからなぁ。
読解力というのは作者の本音を見破るスキルではない・・・。
そうとわかっていても、世の中には言っちゃいけないこともあるというのを学ぶのがすなわち学校の勉強ですよ。
愛華や灯璃を家庭教師にして受験勉強に励む姿が、ほのぼのとしてよかったです。

人形のような蒼い子と透の会話は、忍耐を要求されるな。
両者の間に流れる「・・・・・・・・・」の沈黙が居たたまれないよ。
なんか植物と話しているか、異星と交信しているみたいだ。
ただ命令に従うことしかなかった彼女も、透たちとの交流で、ちょっとは戦うことに意義を感じることができたのでしょうか。
透もこれでようやく過去の事件を吹っ切れたのか。
まだまだ力不足ですが、これからが彼の見せ場ですかね。

最後に無事、由宇の高校編入も叶って、次回からは学園パートがメインでしょうか。またあの部活メンバーが出てくるのか。
相変わらず透にやたら積極的な愛華に、灯璃に蒼い子も加わって、なんだろうこの素敵なハーレム状態。

このシリーズはどちらかというと学園系ラブコメではなく、アットホーム系エロロリアニメだと思っているんですが、まあ
透と由宇がイチャイチャしてれば、場所は自宅でも学校でも。
それにしても由宇はすっかり人間らしくなってきました。

何か企んでるっぽい灰人や何か目論んでるっぽい白の人とか不安要素はいっぱいですが、出来れば次もほのぼのでヨロ。
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2008年02月03日

グロリアスドーン 5 少女は閃光をまとう/庄司卓

4894256568グロリアスドーン5 少女は閃光をまとう (HJ文庫 し 1-1-6)
庄司 卓 四季 童子
ホビージャパン 2008-02-01

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お前のドリルで旭天を衝け!

広大たちの住む東京・足立区に「貴族階級のbioクラフトが潜伏しているらしい」と世界中のマスコミが色めき立っていた。
ティセの正体を隠したい広大は、UNbARが提案した宇宙戦艦モノの映画の撮影に参加することになり・・・といったお話。
近年、稀に見るドリル賛美SF。ドリルは素晴しいものです。

UNbARきっての天才オタク少女、あーちゃん司令登場。
バカスと天才は紙一重とはよく言ったものです。
っていうか、バカ要素ならもうティルがいるじゃないですか。
キャラ被りまくってるぞおい。どうやらこの物語は、『バカとアホは増えるが減らない。そして伝染する』というマーフィーの法則にハマってしまったようです。ダメスパイラルの予感。

敵であるHELLOから、ティセの情報がリークされてしまい、
ティセに戦艦の偽装を被せて、映画撮影に誤魔化そうとする彼らですが、しっかし、ティセの戦艦グラがテラ轟天号・・・。
天下の四季童子さんになんてものを描かせてるだよ!!
いや、カッコイイけどなドリルにメーサー砲だしなビーム!ビーム!
こうなりゃいっそ巨大怪獣も欲しいところだが、あいにくと放射能汚染トカゲや三つ首ドラゴンは出てきません。惜しい。

ティオと桜子のツンケンした角がとれて丸くなってきました。
絶賛反抗期のティオですが、喧嘩はしてても本当は姉たちに会いたかったんですねぇ。
意地を張ってしまって自分の気持ちを素直に言い出せない。
なんというか、初めて年相応の可愛さを発見できました。

今回、曲りなりにも桜子が広大たちと共闘姿勢を見せたことは、今後姉妹の仲直りのきっかけになるのでしょうか。
姉妹同士なにがあったかは分かりませんが、本心から嫌ってるわけではなさそうなので、わりと和解は早いかな。
長女については、なんかそういうのとは別に三人とも根が深いようですが、まあそれは追々明かされてくるのを待とうか。

それにしても、赤は通常の三倍ドリルとか、なつかしの戦隊モノとか、いろいろとネタを引き込みすぎ。
「ホビージャパン」って、自分のところの実名載せるとは・・・。
仮にも庄司卓と四季童子という神タッグなのに、相変わらず、なんでこんなに悪ノリ全開なんでしょうかね・・・。

いや、むしろこの二人だからかっ!
いい加減に、どっかで止めてください、担当のひと!
ポピニカ 海底軍艦 轟天号2005ポピニカ 海底軍艦 轟天号2005

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2007年12月14日

カッティング Case of Tomoe/翅田大介

4894256207カッティング ~Case of Tomoe~ (HJ文庫 は 1-1-2)
翅田大介 も
ホビージャパン 2007-12-01

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癒えない傷も、やがて明日への礎に

「自分には何の価値もない」。幼い頃に親に捨てられた紅条ケイイチロウはそう思い続けてきた。そうして高校2年生になったケイイチロウの前に、彼の妹を名乗る少女、紅条トモエが現れる。死んだ母と同じ名前と自分と同じ瞳の色を持つトモエに、ケイイチロウは違和感を抱くが・・・。

主人公が初っ端から中ニ病キターって感じでいいですね。
外面は礼儀正しいお嬢様だけれど、中身は兄への憎悪で真っ黒なトモエは、これまた情緒不安定でギリギリのところで精神のバランスを保ってるとっても危ういヤンデレさん。
同じ傷を持つ二人が、ときに憎しみ合い、ときに傷つけ合い、
そしてときに愛し合い、次第に不恰好な関係を築いていき、
いつしかお互いにとっての心の拠り所となっていく様は、なんともいいがたい感動があります。

いやぁ、今回も、キャラクターから、ストーリーまで、何もかもが痛々しい限りで始終アイタタタ!!って感じですね。
トモエやケイイチロウの負っている心の傷が、さらに新しい傷を生み出して、過酷な現実がそれらを容赦なく抉っていく。
しかし、そんな不条理な現実に傷つきながら、立ち向かっていく二人の姿に魅せられました。

二人の関係は、結局、同類同士の傷の嘗め合いなのか。
それは部外者が決めつけていいことではないでしょう。
私は別に「共依存」という関係については否定しません。
他人から依存されることに依存してしまうのは、自分自身への愛が薄いからであって、だからこそ他人を愛し、愛されることがその人のために必要なんじゃないかと思うわけですよ。
いまは埋めようのない彼らの傷も、いつか愛によって塞がれる日がくると信じます。愛は素晴しいものです。愛最高!

あとがきで言っているように、現代は自分が傷つくことばかりに敏感になって、他人の痛みには鈍い人が増えています。
癒されることばかりを求めている世の中ですが、本当は傷つけられても傷つかない強さを備えることこそが肝要です。
むしろ人間は、傷ついてこそタフになってくんじゃないかな。
人の強さとは、傷の上のかさぶたの数で決まるんですよ。
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2007年12月13日

AKUMAで少女 2/わかつきひかる

4894256339AKUMAで少女~嵐を呼ぶ転校生~ (HJ文庫 わ 3-1-2)
わかつきひかる 高階@聖人
ホビージャパン 2007-12-01

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入れ替わり、性質換わり

ツンデレなゆり絵と気弱な僚は、お互いの身体と心が入れ替わるという奇妙な体験を経て、はれて恋人同士に。
らぶらぶな二人のところに、僚の幼馴染でイケメンの勇作が帰ってきた。さらに僚と入れ替わったゆり絵に迫ってきて・・・。
ネットで話題騒然のちょっとえっちなTS系ラブコメです。

初っ端からゆり絵と僚のバカップル度がきつつつ!!w
相変わらず、ゆり絵の身体に入った僚は女子に大人気。
なんかもうこの状況を最大限に甘受してますね。
男なのに、女の身体の喜びに目覚め始めている僚がキモくてたまりません。ダメだこいつ、早くなんとかしないと・・・・・・。

ときに女子の世界というのは、こんなにもエロくなるものかと。
この真ピンク色の空気には、逆に恐怖すら感じてしまう。
とくに女子更衣室は魔空間。傍観する分には、笑ってすませられるが、自分では頼まれても入りたくないな。
これまで女の子に抱いていた幻想がいろいろブチ壊しです。
あまりにデリカシーのない姿に、おじさん、泣けてきた(ノД`)

この高添加なエロスに読者が引くんじゃないか、という感慨に反して、わりと売れ筋がいいのがなんだかな。
萌えとエロスは混同すべきではないというのが、個人的な意見だけれど、萌えだけでは物足りず、さりとて美少女文庫は購入しずらいという読者のニーズにあったのかもしれんね。
エロ小説くらい堂々と買えよ。このムッツリども。

今回は、ゆり絵の暴走ならぬ、大活躍でしたが、僚はまったくイイところなしでしたね。むしろ、考えなしの行動が事態をややこしくしているばかりで、そのバカさ加減に萎えた。
けど男の身体に戻るよりは、入れ替わってた方がいいかな。
ゆり絵は「攻め」で「上体」、僚は「受け」で「下体」はガチです。

あとがき読むと、もう3巻まで決まってるっぽいですが、
この二人が一線を越えて結ばれてしまう日は来るのか。
この作者ならそこまでやってしまうような気もするがどうよ?
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2007年12月12日

フェイクフェイク ルナティックシスター/榊一郎

4894256312フェイクフェイク~ルナティックシスター~ (HJ文庫 さ 1-2-2)
榊一郎 藤田香
ホビージャパン 2007-12-01

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新しい妹は、目からビームっ子

ある日、自称"某国王女の身代わりアンドロイド"金髪碧眼の美少女パミルと同棲することになった高校生の南部匡平。
平穏な日常を愛する彼の生活は、パミルのせいでいつもドタバタに。そんな感じのアットホーム・ラブコメディ。第二巻。

匡平とパミルの同棲生活も妙に馴染んできましたね。
まあ油断をしているとお風呂でバッタリといった、古典的イベントが発生するギャルゲ空間ではありますが。
兄妹というところをお互いに強調しつつも、ホワイトデーのお返しで変に意識し合ってしまう二人にニヤニヤw
むしろ、義妹は立派な恋愛対象だろう。普通の一般市民を目指すなら、そこはフラグを立てておかないと。

期末試験では教科書を丸暗記できても理解がともなわない、
調理実習を前に匡平が料理を教えたら台所を火の海に。
いつまにか商店街にパミルの『王女様』が浸透してるわ、
ゴミ捨て場からロボット犬を拾ってくるわ、毎度、パミルが騒動を巻き起こし、匡平がフォローに追われるのはお約束。
まあ「お兄ちゃん」であろうとするばかりに、奇態に走ってしまう匡平もパミルに負けずシステムエラーが発生してますが。

匡平がパミルに振り回されてしまうのも、ひとえに彼女が何事にも真剣で、心が素直だからなんですよね。
そうやって手間がかかるのも、危なっかしくて眼を離しておけないのも含めて彼女の魅力でしょう。
さまざまな騒動を乗り越えて、お互いに徐々に理解の溝を埋めていく二人の関係がよかったです。
これこそ同棲モノの醍醐味というやつじゃないかな。

やはりパミルは多少電波でとんちんかんなことを言っている方が、パミルらしいというところで落ち着きました。
今回は最後まで事件らしい事件はなかったものの、こういう平凡な日常パートオンリーの巻もまったりできていいかな。
ラスト一巻くらいだそうですが、どうせならこれくらいのゆるゆるストーリーで終わらせて欲しいな。
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2007年08月25日

AKUMAで少女/わかつきひかる

489425591XAKUMAで少女 (HJ文庫 わ 3-1-1)
わかつきひかる 高階@聖人
ホビージャパン 2007-08-01

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【大好きな幼馴染の僚と恋仲になれるよう、ぬいぐるみの姿をした悪魔を拉致って脅迫したゆり絵。そしたらなんと悪魔は僚とゆり絵の心と体を入れ替えてしまい・・・】
あぁ、おっぱい。おっぱい。おっぱぃいぃいいぃっ。

ずっとおっぱいのターン!

性悪なゆり絵が幼馴染の遼とラブラブになるよう、悪魔を脅迫したら心と身体を入れ替えられてしまうというお話。
性別が入れ替わり後で、急に異性からモテモテになるというパターンは基本。トイレに篭城して男の自家発電にいそしむ姿も、それもまったく王道なTS系ラブコメ。

健康な身体を手にいれてやりたい放題のゆり絵といい、美少女の裸体を堪能する遼といい、どっちもDA☆ME人間だな。
だが、入れ替わって初めてゆり絵の悩みを知ったり、近すぎて気づかなかった彼女への恋心に目覚めて、最後には男気を見せてくれたり、なかなかどうして純愛ドラマじゃないですか。

ただし、初っ端からエロスロットル全開なのはかなり引く。
いや、最近のラノベでも倫理観の崩壊が進んでいて、この程度のエロスはありなんですが、なんというか生々しさが違う!
美少女のオールヌードに眼が眩み、やわらかな乳の感触までダイレクトに感じられる。表現描写がロコツなまでに肉感的。
そして性欲に理性を支配され、暴走していく登場人物たち。
さすが美少女文庫で鍛えられてきた鉄人!只者じゃない!

ってか、あとがきで愚痴りすぎですな。
以前、作者のわかつきひかるさんからメールをもらったことがありますが、そこでも確か美少女文庫へのコンプレックスを書いておられたような。

んー、作家や出版社にとっては、やっぱりそういう経歴はマイナスと考えてるんでしょうか。気にしすぎだと思いますよ。
読者は作者の経歴より、作品が面白いかどうかですよ。
声優でも、デビュー当時はエロゲのCVをやってた人なんてザラにいまくるけれど、視聴者は気にしてないでしょう。

だけど、今後もライトノベルでやってくなら、エロス分は若干抑え気味の方がウケます。長所であるからこそ安売りはしない。
ラブコメ然としたやり取りやビアンカップルのハッチャケ具合なんかは、とても笑えて面白かっただけに次回作に期待。
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2007年07月18日

魔法の海兵隊員 ぴくせる☆まりたん/L.B.ジョンソン

4894255731魔法の海兵隊員 ぴくせる☆まりたん
L.B.ジョンソン ヒライユキオ
ホビージャパン 2007-06-30

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【九条護の所属するヨット部にやってきた新コーチは、魔法の海兵隊隊員『ぴくせるまりたん』だった。この日から誇り高き海兵隊になるための試練の日々が始まる。生涯忠誠!】

自由と民主主義のために!


やる気のないヨット部にやってきた鬼教官まりたん。
部員たちにヨットとはなんの関係もない海兵隊式の過酷な訓練の果てに、やがて彼らの胸に不屈の海兵魂が宿っていくという、なんだこの話!w

まりたんのキャラは、これツンツンどころじゃねーぞ。
始終、幼女の口から出てはいけない海兵隊仕込みのお下品かつ過激な罵倒言語が飛び交います。
本人は詳しい内容は分らずに言ってるあたり微妙です。
ハートマン軍曹を幼女にしたらこうなるというパロディ。
幼女に罵倒されて悦ぶ人にはたまらないわ。

最初は脅されるままに嫌々と命令に従っていた部員たちが、
嫌味な教師への反抗心がきっかけで訓練に積極的になり、
まりたんへの信頼が生まれていくのがよかったです。
まりたんも口を開けば海兵隊海兵隊とそればかりですが、
時折、歳相応の素顔が見え隠れするのが可愛いですね。

とはいえ、物語後半の某国の工作員を追いかける場面では、
「なんだこりゃー」とツッコまずにはいられないおバカなノリをクソ真面目にやってくれる。しかしこれが何故か熱いから困るw
よくも悪くもパロディか、何かの悪いジョークと思ってください。

ってか、作者横文字の名前って・・・
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2007年04月18日

ゴッデス! 1.女神さまって大変なの♪/ひかわ玲子

4894255383ゴッデス! 1.女神さまって大変なの♪
ひかわ 玲子 近衛 乙嗣
ホビージャパン 2007-03-30

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【水嶋アキラと親友の姫野桜羅子の二人は、アキラと犬猿の仲である篠原璃李との決闘に赴くが、突然、異世界へと飛ばされた。そこは神々が支配する弱肉強食の世界で・・・】

そして彼女は神になる


神になってしまった女子高生二人の異世界ファンタジー。
「相手を殺せばその力を奪うことができる」という異世界のルールによって神の力を得てしまったアキラと桜羅子。
同じく異世界に飛ばされてしまった仲間と共に、元の世界に戻るために旅を始めるといった神殺し形式の物語です。
どこまでもありがちなRPG風な世界観の復刻版ですかね。

登場人物が怪しいヤツらばかりでまったく安心できません。
友好的なヴィダール神やフリッガ女神にしろ一癖二癖もあり、
それこそ仲間であるはずのロキは何かを企んでる気配。
親友の桜羅子の他に、信用できる者といえば従兄の宙良くんですが、いかせん知能が低すぎて素晴しい足手まとい。

そんなわけでお互いに唯一信頼できるアキラと桜羅子の友情や結束が強く描かれていて、所々でほっとさせてくれます。
いやー、この作者の女の子の描き方はいいですね。
ただNovelJapanで現役連載シリーズであるせいか、一巻では区切りがつかずに非常に中途半端な最後となっています。

それよりも、弱肉強食ルールのこの世界観がどうにもキャラたちをギスギスさせてて好きになれないなぁ。
タイトルだけみると、日夜、人間たちから日常のモメ事を押し付けられた主人公が、女神の力で問題を解決していくお気楽なほのぼの系ファンタジーだと思ったんだけれど・・・。
まあジャケ買いだったから所詮こんなもんか。

ってか、『アダルミシア』の続巻はマダァ-? (・∀・ )っ/凵 チンチン

アダルミシアの大切なお友達アダルミシアの大切なお友達
ひかわ 玲子

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2007年04月12日

模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー/榊一郎

4894255367模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー
榊 一郎 藤田 香
ホビージャパン 2007-03-30

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【平凡に暮らすことが夢である南部匡平の元に、突然全裸の美少女が現れた。匡平は「王女パミルの身代わりアンドロイド」を自称するその少女の面倒をみることに】

騒乱、廃棄王女ロボ!


ある日、突然平凡な高校生が美少女ロボットと二人っきりで暮らすことに・・・という、まあベッタベターな話。
ヒロインのパミルは某国の王女の身代わりとして開発されたアンドロイド。世間知らずで常識に疎く、いつも騒動を巻き起こす彼女のせいで、一緒に暮らす匡平の気苦労は増すばかり。
さらに周囲の人々が変人ばかりで、明らかにツッコミ要員の足りてないボケまくりのキャラたちの掛け合いがよかったです。

故郷の国が政変で失われ、匡平に引き取られたパミル。
素直ですがもれなく電波さんで、感情が高ぶると目からビーム連射する、お付き合いするのにはかなり大変な女の子です。
トラックは片手で止めるし、電撃や火も出るわ、身代わりアンドロイドどころか最終兵器じゃないのか彼女。

元の平凡な生活を望みながらも、パミルに振り回されることに妙な楽しさを感じはじめたり、誘拐されたパミルを助けに乗り込んでいく匡平は、なんのかんのいいながらお人好しだなぁ。
ま、見事に情が移ってて、無防備なパミルの仕草にドギマギしたり、血は繋がってなくても妹だぞ、おにいたん。早く襲え。
パミルの方はまだ人間の心を学習中といったところですが、
今後、匡平へのラブに目覚めてくれるかが焦点ですね。

とまあ相変わらずの量産型榊作品とか言いようがないが。
『棄てプリ』、『ストジャケ』以降。レーベルを越えて活躍してるのはいいのだが、どうにも大量生産思考というか、ぶっちゃけ中身が薄っぺらくなっていくのはどうなのよ軽小説家。
ここ最近読み応えのある作品といえば『ポリ赤』くらい。
というか『ポリ赤』くらいしか榊作品で期待できるものが・・・。

アニメとキネノベだけは弟子に書かせるなんてことしないで、本気モードなってください!

神曲奏界ポリフォニカ 1 初回限定版神曲奏界ポリフォニカ 1 初回限定版
榊一郎 下田正美 神谷浩史

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神曲奏界ポリフォニカ 3&4話完結編 初回特典版神曲奏界ポリフォニカ 3&4話完結編 初回特典版

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2007年01月10日

グロリアスドーン 2 少女は夕暮れに遊ぶ/庄司卓

4894254999グロリアスドーン 2 少女は夕暮れに遊ぶ
庄司 卓 四季 童子
ホビージャパン 2006-12-28

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【ティセの妹が現れた。ひとりは天真爛漫。チャーミング。ひとりは傲岸不遜。デストローイ。そして推参する頼もしい友。物語はゆっくりと、しかし確実に動き出す】
「またドリルか」
「まさにドリル様々ね」
「ドリルは素晴しいものですよ」
「ええ、ドリルは素晴しいのです」

ドリドリうるせー!w

近年稀にみるドリル賛美小説・・・・・・ではなく、
金髪ロリィに変身する宇宙船と人間の少年とのラブコメSF。
地球にティセの妹ティル・アウグストダスクが落ちてきた。
彼女はそこで一人ぼっちの少女と友達になるが、それが姉妹喧嘩の元に、そして彼らの力を狙う勢力との抗争に巻き込まれていきます。ドリルは、もうお腹いっぱいです・・・。

お約束だけど、周囲から浮くティセの学校生活が笑えます。
やたらと濃いテンションの王子さま先生はイイです最高w
お笑いキャラの下に悪どい性格を隠してるようで要注意。
ティセの妹ティルとティオとそのbioパートナーも一気に登場。
桜子は前巻でも顔見せがありましたが、『悪即斬』のよいサムライガールちゃんです。ってか、眼が人斬りの眼だよこれ!

ティルのパートナーの静花は逆に人畜無害なお嬢様。
まあ、乗り手をほっぽって暴走するティルしか話に絡んできませんが。ははは、それにしてもティルは可愛いおバカさんだ。
恵子はまたもいい腐女子っぷりです。災難にも契約してしまったアイシャはすでにノリに振り回されているカンジだな。
あれれ、主人公の広大が一番平凡じゃね?

人間側にもbioクラフト側にも、お互いの今の関係を快く思わない者達の存在が、浮き彫りになってきました。
『真のbioクラフト』といった物語のキーになりそうな言葉もチラホラ。やっぱり市民階級のbioクラフトは、貴族階級の劣化コピーみたいなもんなんだろうか。

登場人物には平均的に出番は用意されているけれど、
どうせなら妹二人とそのパートナーをメインに据えてキャラを掘り下げてくれた方がよかったかな。
静花なんて本当に最初と途中に顔を見せただけだしね。
まだまだ物語を加速させてくための前踏み状態といった感。

それよりもSFの大家・庄司卓とあろうものが、宇宙空間での戦闘で『トリプルドリルアターック!』しか描かないなんて・・・。
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2006年11月11日

助けて秋吉君! 関野帆乃佳の場合/不破悠

4894254751助けて秋吉君! 関野帆乃佳の場合
不破 悠 超肉
ホビージャパン 2006-09-30

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【秋吉純の部屋に突然現れたクラスメートの関野帆乃佳の幽・。彼女によると、現実の自分は近い未来に命を落とすという。そこで秋吉に助けてもらうため、未来からやってきたというのだが・・・】

フーアーユー?

人気SFアニメのプラモをこよなく愛するオタク少年、秋吉。
彼の元へ同級生の幽・ほのか(・)が未来からやってきて、
現実には生きている彼女の死をなんとか食い止めるべく、
いろいろと動いたり空回ったりするうちに、それまで面識のなかった彼女とイイ感じの関揃になっていくというお話。

未来からきたほのか(・)の脳天気に賑やかなキャラと、
男子が苦手で、引き気味の帆乃佳が揃がらないのだけれど、
秋吉にベタ惚れのほのか(・)が、ほのぼのさせてくれて、
それでいてもう一方の帆乃佳とは、年頃の男の子と女の子の間の微妙な距離感があって、その差分が面白いかも。

ただ、秋吉のキャラクターが壊滅的に好きになれない。
続校でも授業中にプラモを作っていたり、日常的にポッケにニッパーなんかいれて生活していて、それでなぜ怪我しない!
テンプレートで上っ面だけのオタクみたいで、フツーに痛い。
オタク層の読者が多いだろうとウケを狙ってるとしたら大間違い。むしろラノベラーはアキバ系主人公が大嫌いなんだよ。

作者は自他うら若き(?)女子高生という振れ込みの新人で、
自分自身へのこのネーミングセンスはどうなのかと思うが、
文章力については高校生でこれだけ書ければ、まあ及第点。
「未来からきた意識体は記憶喪失でなければならない」という
タイムパラドクス・ミステリーの基本はかろうじて抑えている。

秋吉の家で死んだワケでもないのに地縛・になっていたり、
死ぬ予定の時間までで、そんなベタベタとまとわりつくほど深い仲になっていないのに、やたらあけっぴろげじゃない?
本質はラブコメだからといって、ストーリーの整合性がいい加減だと、途端につまらなく感じてしまう人もいるよ?

そんな人には、飛田甲のこちらの作品をオススメする。
設定としては、まったく同じなのにあまりのディテールの細かさとクオリティの差に愕然とするはずだ。

幽・には微笑を、生者には花束を幽・には微笑を、生者には花束を
飛田 甲

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2006年09月06日

グロリアスドーン 1 少女は黎明に唄う/庄司卓

489425459Xグロリアスドーン(1) 少女は黎明に唄う
庄司 卓 四季 童子
ホビージャパン 2006-08-29

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【「bioクラフト」それは人類の想像を超えた地球外生命体。そのファーストコンタクトから二十年。大空広大が起きると当たり前のようにいた謎の少女ティセ…。これ、なんてギャルゲー?】
「ドリルは素晴らしいものです」

君が素晴らしいよ!

中身集積回路な良好のクーデレヒロイン。
「bioクラフト」と呼ばれる宇宙船の姿をした地球外生命体の少女ティセと地球人の少年広大のボーイミーツガール。
主人公の元に文字通り宇宙からヒロインが落ちてくるって、
なんだこの頭の悪い設定は・・・。

さらに窓から出入りするツンデレ幼馴染までいやがります。
どんだけお約束を頑張るつもりなんだよ。
気心のしれたツンデレか、振って沸いたクーデレかという三角関係に期待できそうなのに、色気が足りねぇ!

あけっぴろげすぎる姉御キャラの恵子と、まだフラグの立ってないティセ相手だとギャグにしかならないのが悲しい現実。
せっかく、ツンデレVSクーデレ。おっぱいVS貧乳の夢の対決だというのに、もっとエロエロ、ロリロリしてくださいよ。

腐った話はともかく

衝角って言葉どっかで聞いたと思えば「エイティエリート」か。
ひょっとすると何億年後かの世界なのかもしれません。
「ツンデレ不思議系ドリル」小説というはずが、フタを空けてみると肝心のメインヒロイン、ティセにはドリルがない件。

物語全体の広い範囲にわたって謎や伏線を散りばめた、
よくも悪くも庄司卓製のストーリーというカンジ。
確かにいつも安定した作品をコンスタンスに執筆する人だけど、毎回同じようなSFばかりなのはいただけない。
スペオペ専門ならいっそ戦記モノでも一本書いてみればいいのに、また結局は女の子いっぱいのギャルゲですか。

なんかもう、あとがきの言い訳が必死杉。

エイティエリート〈Act1〉星空の人魚エイティエリート〈Act1〉星空の人魚
庄司 卓

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2006年09月03日

TOY JOY POP/浅井ラボ

4894254565TOY JOY POP
浅井 ラボ 柴倉 乃杏
ホビージャパン 2006-08-29

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【福沢礼一は退屈だった。「フク、そろそろ死ねば?」「言葉って暴力だよね」。ただひたすらに駄弁るだけの5人の男女。彼らの中で周囲で暴走する、通常で異常なミステリー・シンキングタイム】

オマイラ、頭おかしいw


台泰大学の有名人、変人デブこと福沢礼一。
演劇サークルでバカな脚本を書くことに情熱を傾ける彼と、
ファミレスに集まって喋るだけの間柄の4人の女。

いつも福沢と不毛な応酬を続ける美女、山崎椎菜。
都市伝説とストリートファイトをおっぱじめる奈緒美。
売春組織を率いる瑛子と親友の真央。
病んで腐って壊れた少女たちが綴る現代の青春物語。

「され竜」とはとは違い、深く手の込んだ舞台裏はないが、
浅井ラボのエログロ世界観を現代風にスポイルしています。
決して甘くない現実、変わり目栄えしない退屈な日常。
狂気と変態的性癖によって成り立つ現代の人間関係。

序盤では、いまにも輝かんばかりにつまらなかったのが、
中盤以降は登場人物のリアルピストン運動が加速!
そして終盤はひたすらエロとグロのパッションをぶちまけるッ
この漏れ出ては垂れ流す官能小説クオリティ。
何か浅井ラボは方向性を間違っちゃってる気がするが、
そんな作者にどこまでもついていくさ!

いざ、鬼畜キングダムへ!

途中で主観が乱れて、わかりにくい部分もありましたが、
ダメな男を興奮と快楽に陥れるエッセンスがムラムラです。
展開が進むと、他の作品なら間違いなく嫌われキャラのはずのポーク沢たんが面白く思えてくるから不思議。
「日常が退屈なのは、貴様が退屈な人間だから」という主義主張は私も常々言ってることですよ。

とりあえずキャラ設定の中では浅井ラボが最も狂っていた。
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2006年08月11日

佐藤家の選択 1/貝花大介

489425445X佐藤家の選択 1
貝花 大介 今泉 昭彦
ホビージャパン 2006-08-01

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【未来を計算し、予測する和算の流派「算法一関流」。佐藤玲はその秘術を伝承する中学生。解けば世界を支配できる奥義書「塵劫本記」をめぐる争いに巻き込まれて】

人の心理すら公式で導き出してしまう秘術「算法一関流」。
行動する前からすべてを計算して諦めてしまう玲に、
算法を信じない従妹の凛は、いつも不満を抱いていた。
そして玲も計算結果に従うことに疑問を感じはじめる。

データ野郎

スポ根マンガにいるいる、こんなデータキャラ。
自信満々な顔しといて、結局はヤラレ役なんだよな。
計算なんて回りくどいことせずに素直に練習しろといつも思う。
そんなデータと計算がすべての冷め切った玲が、人質に取られた妹と従妹のため、計算結果を曲げて突っ走る。
計算は間違うこともあるし、好きな子の心までは計算しちゃいけないと気づいた彼の変化が心地好い成長物語。

半分は変態だが

父親はマッチョの上に裸エプロンの変態オヤジだし、
敵の右腕その1は性技の達人を自称する痴女だったり、
さり気なく変態キャラ多いな!
凡人の凛や美少女小学生ハッカーの美咲はまだしも、
そんな美咲にゾッコンで、まったく相手にされずとも必死に尽くす内弟子、滝川。彼もまた立派な変態である。

玲が数学の天才ってのがピンとこなかったかな。
計算、計算とうるさく出てきますが、小難しい数字や数式は
まったく出てきません。数学用語、皆無です。
ストーリーの中で重要視される遺題も実態は不明。
算法の計算結果もちょっと都合よく見えてしまうかな。

初HJ文庫でしたが、ライトなカンジは悪くはなかった。
ラノベラーってのは、自分の経験から面白いラノベを導く計算式をそれぞれ構築してるもんだと思い込んでいますが、
HJ文庫のタイトルやあらすじって、私の構築した公式に代入すると計算結果の期待値が低いんですよねぇ。

感性の問題ですが、私のラノベセンサーが反応しない。
むしろ地雷の予感がレッドアラート。ぶっちゃけダサイ。
背表紙も赤地に白字っていうのもセンス悪くない?
「それは計算ではなくただの読まず嫌いです」うるさいよそこ。

俺にだってダイナミックリンゲージが使える。そう思っていた時期が俺にもありました。

こちら新宿フリッパーズ 1 (1)こちら新宿フリッパーズ 1 (1)

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