ダフロン

2014年06月05日

彼女がフラグをおられたら 世界の真理など、私一人で充分だ/竹井10日

4063753786彼女がフラグをおられたら 世界の真理など、私一人で充分だ (講談社ラノベ文庫)
竹井 10日 CUTEG
講談社 2014-05-30

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聖バレンタインデー。茜や鳴たちクエスト寮女子メン達が乙女の決戦に挑むその日、誰もいないクエスト寮に颯太の姿があった。 全員の部屋のドアノブに、直接渡せなかったチョコを下げていく颯太。避けがたい運命の奔流が颯太を飲み込み、遂に動き出した! 明かされる《賢者の石》の正体、そして《世界の真理》とは?

 優しさは、理想郷への鍵

 他人の頭上の「フラグ」を見る能力を持つ少年と一風変わったヒロインたちの学園ラブコメディ。

 竹井10日先生、本気出しすぎワロ……すげえええええ!!! こんな結末、誰が予想できるんだよ!
 バレンタインデーにチョコを手に入れて覚醒……じゃなかった、『賢者の石』を手に入れて覚醒した主人公・颯太が、世界の真理に辿り着き、クエスト寮の女の子たちと世界を守るため、次元を超えて人類の尊厳をかけた戦争へと挑み、自分の身をかけて周囲から与えられた優しさに報いる姿に思わず目頭が熱くなりました。

 バレンタインデーで、いつも以上にハーレムの女の子たちとイチャイチャしていたかと思えば、その後に待ち受けている壮大な展開へのカウントダウンフラグでした。いつまでもマッタリしてて、よかったんだけどな。
 世界の真理に触れ、偽りの世界だと知ってしまった颯太ですが、それでも優しさを向けてくれた少女たちを守るため、見守ってきた七徳院たちと迫り来る脅威と戦う決意を固めて……お前、どこのラノベ主人公だよ!

 いつになくシリアスでやる気と自信に満ちた颯太が男らしいですが、それは自分の命があとわずかだということを理解しての決死の覚悟で、力の代償として徐々に身体に異変が起きていく姿が読んでいて辛かった。
 颯太がフラグを操る力を得るに至った、プレミアム・アンブリエル号の沈没事故の真相は、悲しくも人間の持つ心の、世界の美しさを改めて感じ、心が温まりました。颯太の最後の一撃は、人類の善意だったんだなぁ。

 そして本当の日常に戻ってきた颯太。何が現実で、何が偽物なのか。これもうわかんねぇな。
 夢のように消えてしまったかに思えたクエスト寮での少女たちの思い出も、僅かな残滓として現実世界に残されていて、すべてが奪われたわけではない、彼らはまたあの日常を作っていけるんだなと少し救われました。
 っていうか、ここまでが第一部!? ファッ!? 第二部執筆済み! もうアニメ終わるよ! がをがお〜

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2013年11月04日

神様のお仕事 3/幹

4063753433神様のお仕事 3 (講談社ラノベ文庫)
幹 蜜桃 まむ
講談社 2013-11-01

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黒須神社に鎮座していた神・ククリ姫が真人の前に現れた。彼女は力を失っただけで、神社を去ったわけではないと言い、ククリ姫は自分の完全復活のために祭りを行ってほしいと真人に懇願する。だが彼女が戻れば真人はどうなるのか、真人自身はどう思っているのか。さまざまな不安を抱き千鳥の心は揺れ動く。

 幸せを見守るお仕事

 神様になってしまった少年と世間知らずな天才巫女が繰り広げる人助けラブコメディ。

 やたら人間臭い神様たちが可愛いこのシリーズも最終巻。真人と千鳥のもどかしい恋愛模様もついに決着。
 黒須神社にいた本来の神・ククリ媛の神力を取り戻すため、黒須神社でお祭りを行うことになり、真人や千鳥たちが準備に奔走して、人間、妖怪、神様が一緒になって作り上げる祭りの光景が微笑ましくて和みました。
 萌えて癒やされる良作だったのに、これからこのヒーリング成分をどこで補充すればいいんだもう泣きそう。

 神様としての自覚と自立心が芽生え始めた真人と、依存心と独占欲の強い千鳥との関係がじれったい。
 自分のことは自分でやろうとする真人ですが、千鳥は彼に必要とされていないと誤解してしまって、それもこれも千鳥に相応しい神になろうとしての男の意地という奴なんだけれど、千鳥さんにはまだ早かったかー。
 そういう不器用な男心を理解して受け入れてくれる女性こそ、『いい女』というんですけどね。

 長年、休止していた黒須神社の祭りを再開するにあたり、夜店の手配や宣伝など、実現までの課題をひとつずつクリアしつつ、馴染みのある近隣の神様や妖怪たちへも参加の誘いをかけて、徐々に祭りの規模が大きくなって、周囲の期待と熱気が盛り上がっていく展開に胸が躍ります。人間も妖怪も神様も、自由に祭りの空気を満喫してて、読んでいて私もそこに混ざりたいと思いました。ああ、ウツロたんにチョコバナナ舐めさせ隊。

 目的のためなら手段を選ばないと恐れられるククリ媛の本当の目的は、自分の子孫である千鳥を想う愛に溢れて、神様だとか、巫女だとか、人間だからだとかそういった枠組みに捕らわれない視点の広さを感じました。
 真人と千鳥が結ばれるためには、その視点にたどり着く必要があったんでしょうね。その視点から人々や神々を見守る者の優しさも感じました。っていうか、それって作者じゃね? 次回作を期待しています。
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2013年11月03日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 8/榊一郎

4063753379アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者8 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2013-11-01

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オタク文化養成学校では最近、魔法でフィギュアを動かす遊びが大人気。それを見て、また、ドワーフの大工房での超絶的な技を見学して知識を深めた慎一は、皇帝・ペトラルカのためにと、いまだかつてエルダントには無かった超オタク的新技術の開発を決意する。

 心を揺さぶる文化活動

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 ロリ皇帝の等身大フィギュアだと、けしからん! 私にもひとつよこせ下さい!
 バハイラムや憂国士団に対し、神聖エルダント帝国でもにわかに国防意識が芽生え始め、慎一にも<フェイドラ>の量産化計画や皇帝ペトラルカを守るための重大な極秘任務が課せられ、あちこちで忙しく奔走する姿に、ああ、それだけ周囲から頼られる存在になったんだなぁと改めて成長ぶりが微笑ましくなりました。

 新しいものに利用価値を見出し、取り入れようとするエルダント側の変化に慎一の影響を感じますね。
 最初はハリボテの飾りとして作り出したフェイドラが、他国への威嚇に、反体制側への牽制にと流用され始めて、ドラゴン型と人型の変形機構とか現実ではイロモノでしかないんだけれど、格好良いからちかたない。
 この作品は、ファンタジーであるにも関わらず理由付け、リアリティ付けができているのがいい。

 ペトラルカの影武者として、彼女そっくりの等身大関節人形を作り上げて、魔法で動かす適役の魔術師も見つけてきたまでは順調だったものの、その魔術師ロロンには演技力と表現力が欠けていて、メンタルに原因がある彼女を更生させる方法に悩まされるんだけれど、そんな慎一を励ますヒロインたちの信頼が心温まる。
 唐突に最終回みたいな緊急事態が起こって何事かと思ったが、無事に済んで安心しました。

 慎一ハーレム化計画も着々と進んで……違う、異世界での居場所が出来て、周囲とも馴染み、今後このまま異世界に残るのか、地球に帰るのかと選択をつきつけられたとき、どちらを選ぶのか、その伏線でしたね。
 9、10巻のプロットはできているとのことですが、ついにバハイラムとの戦争が始まるのか、それとも日本政府がまたなにか余計なちょっかいを出してくるのか。アニメも開始して、どっちも楽しみです。

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2013年09月02日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 7/榊一郎

4063753239アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者7 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2013-09-02

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オタク文化を浸透させようと創設された交易会社『アミュテック』のメンバー達がバカンスすることに。美埜里のたまってしまった休暇を消化するために、エルダントの湖へGO! となれば当然みんな水着ですよ、水着! そして、お約束の……!? などとはしゃいでいたら、なんだか雲行きが変?

 恐るべし腐女子脳

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 ペトラルカのスク水は、あとでスタッフが美味しくhshsしたんですねわかります。
 主人公の慎一たち『アミュテック』のメンバーの他愛のない日常が描かれる短編集。水着回だったり、親フラだったり、腐女子が暴走したりとギャグとシリアスの緩急をつけて本編との違いを楽しませてくれました。
 異世界でのオタクライフ、特に重大な事件もなくダラダラと過ごす、こういう生活がまさに夢ですねぇ。

 第一話の『彼女が水着に着替えたら』では、長編シリーズではお約束の水着回なのですが、異世界に水着はねぇだろ!という不条理をあっさり飛び越えてやってしまうこところに、改めてオタク文化の伝播を感じる。
 ミュセルを始め、ヒロインたちの水着姿に歓喜の声をあげる慎一だけれど、その周囲では異変が起きていて、騒動の結末はしょうもなくも、国の思惑も絡んでいて、水着回をも利用する大人の世界の奥深さを知った。

 ミュセルの母親が訪ねてくる第二話の『母、来る』では、普段、自己主張の控えめなミュセルが慎一と離れたくないために決意を振り絞って意思を訴える姿がいじらしかった。この母娘はもっと会話が必要ですね。
 そしてBL欠乏症に陥った美埜里さんがクリーチャー化してしまう第三話『腐の七日間』では、まさに腐海のカオスが具現化して腐イルスがパンデミって天井と床が全裸の美少年で執事でバニーでゾンビ怖い。

 美埜里さんのキャラで遊び過ぎですね。確かに、お色気要員でも腐女子キャラでも使える扱いやすいキャラだろうけれど、特に今回は悪ふざけが際立ってましたよ。キャラはより好きになったけれど株は下がった。
 ミュセルの母親話は、今後の本編でも、関わってきそうですね。というか、ミュセルと結ばれれば逆玉の輿の可能性も微レ存。本来はお嬢様なのにメイドさんとか、なにそれクオリティ高い。さすが榊御大やー。

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2013年07月08日

銃皇無尽のファフニール 1 ドラゴンズ・エデン/ツカサ

4063753123銃皇無尽のファフニール1 ドラゴンズ・エデン (講談社ラノベ文庫)
ツカサ 梱枝 りこ
講談社 2013-07-02

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突如現れたドラゴンと総称される怪物たちにより、世界は一変した。やがて人間の中に、ドラゴンの力を持った“D”と呼ばれる異能の少女たちが生まれる。唯一の男の“D”である少年・物部悠は、“D”の少女たちが集まる学園・ミッドガルに強制的に放り込まれ、さらに生き別れの妹・深月と再会し、学園に入学することに

 乙女を守護する悪竜

 ドラゴンの力を持つ"D"の少女たちと暗殺者になるはずだった少年が繰り広げる学園バトルアクション。

 ふっ、久しぶりにハーレム皇の名に相応しい主人公がいるラノベがきたじゃねーの。この男なら許せる!
 年頃の乙女のみにしか与えられない"D"と呼ばれる力を唯一持つ少年・悠が、"D"の女子しかいない学園に入学し、ヒロインたちと絆を育みながら、人類の宿敵ドラゴンから少女たちを守り抜く姿に奮い立ちますね。
 あからさまなハーレムラブコメだが、ヒロインが凛々しくて、決意に満ちあふれている姿が素敵でした。

 美少女だらけの乙女の園ミッドガルに入学した悠ですが、それまで在籍していた軍部とは異なる"D"の力の使い方に慣れずに出遅れてしまい、学園の問題児揃いのクラスメイトから爪弾きにされてしまうものの、ドジでちょっとアホな子のイリスとは落ちこぼれ仲間として励まし合ううちにお互いに打ち解けていき、生徒会長でブラコン気味な義妹の深月が、急接近する二人に焼きもちを妬いて毎回横槍を入れるやり取りが微笑ましかった。

 ドラゴン討伐隊に入るための試験で好成績を出し、ようやく実力を見直されたイリスでしたが、"D"の証である竜紋に変化が現れ、ドラゴンを呼び寄せてしまう存在となり、望んでた夢を断たれてしまう姿が辛かった。
 任務から外され地下に軟禁状態となったイリスの元へ、普段はイリスをバカにしていたクラスメイトたちが次々に訪れ、仲間は大切な家族、自分たちが絶対に守ってみせると、励まし合う少女たちの友情がホロリくる。

 仲間が犠牲になるくらいなら自分を殺してくれと願うイリアと約束したのに、彼女の命を狙って襲ってくる別働隊を身体を張って退けて、最後までドラゴンを相手にあがき続ける悠が男気があって格好良かったです。
 力の総量では女子に劣る悠でも、秘められた力があって、でもその代償はとてつもなく残酷で、しかし自分を犠牲にすることを厭わない覚悟に魅せられる。エロもシリアスもちょうどバランスよくて、オススメです。
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2013年06月11日

生徒会探偵キリカ 4/杉井光

4063753050生徒会探偵キリカ4 (講談社ラノベ文庫)
杉井 光 ぽんかん8
講談社 2013-06-07

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白樹台の体育祭はただの運動会じゃない。運営権と予算枠3000万円を賭けた、体育科とのガチンコバトルだったのである! 強大な敵を前に、普段は反目しあう会長と朱鷺子さんと郁乃さんも一致団結。キリカも莫大な予算額にいつになくやる気満々。そして僕らの前に立ちはだかる体育科のリーダーは……魔王陛下?

 魔王軍を討て!

 生徒会会計にして探偵である少女と、その助手になった少年の学園ミステリー。

 探偵モノだと思って読んでいたはずが、最初から最後まで詐欺師無双だった件について。あっ、元からか!
 体育科とその他の生徒がぶつかり合う白樹台学園の体育祭で、主人公・日影と生徒会メンバーが、体育科のアスリート集団相手に、諜報や騙し討ちなんでもありの全面戦争を仕掛けるノリノリの展開に燃えます。
 お互いのすべてを賭け、生徒のすべてを巻き込んで繰り広げられる狂騒劇にすっかり飲み込まれました。

 代々、生徒会と体育科の勝負になる体育祭で、生徒会メンバーの相手役となる体育科代表の瀧沢瑠威那の中二病っぷりに、アイタタタ……と思いつつも、その魔王様としての自身の有り様に一目置かずにはいられない。
 生徒会側の交渉役として近づいた日影が、何故か魔王様に気にいられてと、相変わらず男女を問わないタラシ属性に戦慄を禁じ得ない。メインヒロイン(薫くん)がいるのに他の男と密室で二人きりとかふしだらですね!

 例年マンネリが続く体育祭を盛り上げるため、あえて不利な条件を持ちだして背水の陣を敷く生徒会がアホだけれど、これでようやく面白くなってきたと、勝負に燃える白樹台学園の生徒たちの心意気に惚れました。
 体育祭当日は魔王率いる紅組に大差で負けつつも、すべて計算された敗北を重ね、最後の大勝負の騎馬戦で、生徒会メンバーの総力を振り絞って奇策の上に奇策を練り上げた大どんでん返しに心底感服した。見事!

 しかし、勝敗とは無関係なところに瀧沢瑠威那の真の目的は別にあって、それを見抜く生徒会探偵キリカの冴え渡る推理もさらにその後に待ち構え、作中に二重三重に描かれた伏線の巧妙さに唸らされますね。
 ヒロインたちのサービスシーンも含めて、これまでで一番のスケールの熱狂と興奮と面白さでした。
 次回はついに生徒会選挙か? でも、その前に文化祭や修学旅行イベントがあるような気がするなぁ。

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2013年05月09日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 6/榊一郎

4063753069アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者6 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2013-05-02

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“アミュテック”に新たなメンバー・光流が加わる。光流は総支配人・加納慎一の補佐という立場だが、容姿端麗、コミュニケーション能力ばつぐんで、あっと言う間に宮廷でも学校でも人気者になってしまう。光流の手によって、エルダントのオタク化はさらに過熱するが、同時に負の側面までもが出てきて

 オタクよ、二次元を望め

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 オタクの犯罪率が高いというデータはないが、オタクの犯罪率は低いというデータはあるんだなこれが。
 日本政府より抜擢された新メンバー・光流の工作によって、悪い方向へと暴走し始める異世界のオタク文化に歯止めをかけるために奔走する主人公・慎一の姿にオタク文化への愛が感じられて胸を打ちました。
 オタク文化が文化侵略となるか、それとも良き異文化交流となるか、瀬戸際の駆け引きに惹きこまれる。

 本人自身がバリバリのレイヤーでもある光流は、慎一の補佐として申し分ない知識量と対人スキルで、あっという間に帝国人と馴染んでしまうのだけれど、そのせいで慎一の存在感が忘れられてしまうのが可哀想。
 オタク文化を普及させることについても、光流は極端に商業主義的でやり方がえげつなく、楽しむということを第一として掲げる慎一の理想とは相容れず、次第に意見が対立していってしまう光景がもどかしい。

 光流が持ち込んだトレカやエロゲにより、"中毒者"が増えて問題化していくも慎一一人では対応しきれず、ついには事件が起きてオタクたちが犯人として疑われる事態に発展してしまうのが歯痒くてならない。
 今回のお話では、光流の独断先行で事件が起きて慎一が事態の収拾に駆け回ることになったものの、光流本人を最後まで明確な悪役にせず、慎一とも理解し合える可能性を示唆したところが、よかったと思います。

 脳天気で裏表のない良くも悪くもピュアな子供である慎一とはまた違った、オタクのヒネクレた一面を的確に描いていて、慎一と光流でようやく理想と現実の釣り合いが取れたオタクコンビになったんじゃないかと思いました。
 光流よりも的場さんがくせ者ですね。実はこの展開を狙ってたんじゃないかな。慎一の支持力を下げつつ、光流にも力が偏ることもなく、コントロールしやすくなった。そんなズルい大人の計算が見えるのは私だけだろうか。

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2013年04月08日

彼女がフラグをおられたら こんな風にみんなと学園祭の話をしたの、初めてだな/竹井10日

4063752917彼女がフラグをおられたら こんな風にみんなと学園祭の話をしたの、初めてだな (講談社ラノベ文庫)
竹井 10日 CUTEG
講談社 2013-04-02

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学園祭シーズン到来! 一週間に及ぶ学園最大のお祭りを前に生徒達も盛り上がる。1年F組は「焼きそばお化けメイド喫茶」なる奇っ怪な模擬店を企画。一方クエスト寮の催しは〈演劇〉さらには学園祭初日の華「ミス旗ヶ谷学園コンテスト」にも、美少女揃いのクエスト寮女子メンみんなが出場することになり

 譲り合う心、それは愛

 他人の頭上の「フラグ」を見る能力を持つ少年と一風変わったヒロインたちの学園ラブコメディ。

 うむ、わけがわからんな(褒め言葉) さらにアニメ化とかスタッフは正気じゃないな(褒め言葉)
 学園祭の時期を迎え、クラスの企画やクエスト寮での演目、さらにはミスコンの参加を控え、準備の段階からイベント盛りだくさんで浮かれ騒ぐクエスト寮メンバーがいつもよりさらに暴走気味で可笑しかった。
 ストーリーは理解不能だが。話の脈絡がどうとかじゃなくて、女の子が可愛いければいいんですよ(真理)

 菜波の妹・白亜がクエスト寮メンバーに加わり、フワフワしてたり、重かったりする持ちネタが光ってました。クエスト寮ではそれぞれ持ちネタがないとキャラ立ちできない宿命(さだめ)……どこのお笑い番組か。
 だが、変人揃いのクエスト寮にすんなり違和感なく混ざっているあたり、同類ですね。颯太を巡ってますますカオスになっていくクエスト寮名物『譲り合い逆修羅場』は、もう何回やるんだよ。話が進まんわ!

 学園祭に向けて演劇のキスシーンの練習をしたり、ミスコンのためのヒロインの水着を買いに行ったり、シチュエーションを変えてヒロインたちとのイチャイチャを散々見せつけられて、もうお腹いっぱいです。
 ミスコンでも自己アピールを無視して、颯太くん好きアピールを続けるヒロインたちに、白けるどころか生温かい視線で彼女たちの恋路を応援し始める生徒たちのメンタリティが感動的だなー(棒)

 ヒロインたちの可愛い意外な一面がだだ漏れになっているミスコンの場面が素晴らしかった。
 颯太とヒロインたちのラブコメディを見ていると、次第にアホらしくてどうにでもな〜れな気分になってくる。しかし、颯太は人の良さが一周してもはやゲスいな。こんなお人好しの下衆野郎は他にいない。
 あとがきにある、颯太くんになってヒロインのフラグを折るギャルゲーしたいです。どんなゲームやねん。

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2013年04月06日

クロックワーク・プラネット 1/榎宮祐 暇奈椿

4063752933クロックワーク・プラネット1 (講談社ラノベ文庫)
榎宮 祐 暇奈 椿 茨乃
講談社 2013-04-02

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“時計仕掛けの惑星”。落ちこぼれの高校生・見浦ナオトの家に、ある日突然黒い箱が墜落する。中にいたのは―自動人形の少女。破綻と延命の繰り返し。作り変えられた世界と、変われない人類。理想と現実が悲鳴をあげる時、二つの出逢いが運命の歯車を回す!

 天才と変態の壊れかけた世界

 時計仕掛けの惑星を舞台に、天才と変人が世界に革命を巻き起こすオーバーホール・ファンタジー。

 これは1巻だけでも傑作になりうるシリーズ。ドタバタアクションのエンターテイメント性を追求してる。
 二百年間故障中だった伝説の自動人形リューズを蘇らせた機械オタクの主人公・ナオトと、社長令嬢にして世界的な天才少女・マリーが騒動の渦中で出会い、壊れかけた世界の歪みを修理するため、様々な妨害を吹き飛ばして、自分たちの信じる正義と理想のまま突き進んでいく光景が痛快でした。

 自動人形リューズさんの毒舌デレが素晴らしいです。自動人形でありながら自由意志を持ち、誰が相手でも構わず斬りつけるクールな毒舌キャラのように見えて、実はデレデレというギャップ萌え!
 生身の女性よりも機械が好きという変態ダメ人間のナオトですが、機械の故障を聞き分ける異常聴覚という取り柄を持っていて、誰にも成し得なかった問題をあっさりと解決してしまう姿が小気味いい!

 京都の地下施設で起きている重力異常を修理するため、技術者集団を率いて必死の調査にあたるマリーですが、2000万人の命と財産が軍や企業、政治家たちの陰謀のために虐殺されようとしている真実に気づいた時にはすでに遅く、どうすることもできない彼女の悔悟と義憤がやるせなかった……。
 そんな四面楚歌の状況下で、権力を敵に回して己の信念を貫くナオトとマリーの姿に胸が躍った!

 徐々に危機感を煽っていき、一気に問題収束に向けて駆け下りていくこのジェットコースター展開がスリル満点でたまらない。展開の進行と共にトップスピードが加速していくこの疾走感が病みつきになる。
 1千年後の未来ですが、様々な技術が欠落して衰退していってるところも何か理由がありそう。
 結末が冒頭の状況を説明して2巻に繋がる引きは変則的で面白いと思いました。早く2巻を寄越せ!

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2013年03月09日

神様のお仕事/幹

4063752925神様のお仕事 (講談社ラノベ文庫)
幹 蜜桃 まむ
講談社 2013-03-01

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ただの高校生だった真人が突然神になっていた。そこに現れた下級生の黒須千鳥は「我が神社の神となってください」と彼に懇願する。千鳥は黒須神社を守る巫女だった。何の取り柄もない自分が力になれるのならばと話を引き受け、神の仕事を始めるのだが…。

 学園の不敵な巫女

 神様になってしまった少年と世間知らずな天才巫女が繰り広げる人助けラブコメディ。

 巫女さん黒っ! 清楚可愛いのに腹の中が真っ黒じゃないですかーいいです! 最高です!
 ある日、突然神様になってしまった主人公・真人と、彼を新たな祭神として社に招いた巫女・千鳥が、没落した神社を再興させるため、人知れず人助けに奮闘する姿がとてもハートフルで癒されました。
 こういうの好きだなぁ。面白いとか、売れるとか、そういうのはさて置いて、私好みな作品でした。

 巫女である千鳥の願いを聞き入れて、神が不在だった彼女の神社の主神となった真人ですが、彼の意志とは裏腹に、ひたすら甲斐甲斐しく、盲目的に奉仕する千鳥に日常生活をかき乱される姿が愉快。
 真人としては、損得抜きに人助けがしたいだけなのに、他の土地神や神社をライバル視する千鳥はやたら協調性がなく、微妙に常識も欠けていて、完璧に思えて予想外のオモシロキャラっぷりも可笑しい。

 人助けといっても、失せ物探しやら、恋愛祈願やら、ささやかな願いばかりなのですが、そうした者たちにちょっと手を貸してあげて、幸せになる手伝いをしていく光景がほのぼのとしてこころ温まります。
 他の神様たちも、やけに人間味があって、全知全能とは程遠いのですが、日本の神様って実際こんなんだろうなぁと親近感を抱きました。神様のルールに縛られない真人の"神助け"も素晴らしかった。

 どうしてなんの変哲もない人間だった真人が、神様になったのかについては、最後に明かされるのですが、千鳥さん重いー! 愛が重すぎるー! だが、男なら一度はこんな巫女さんに祀られたい!
 朱理媛神&鈴音さんの天満神社ペアは、出番が少なかった割に強い印象を残しているので、次回は鈴音さんVS千鳥さんの腹黒巫女対決とかして欲しいですね。やはり巫女は腹黒に限る!
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2012年12月04日

彼女がフラグをおられたら ここは俺に任せて、お前は夏休みを満喫しろ/竹井10日

4063752720彼女がフラグをおられたら ここは俺に任せて、お前は夏休みを満喫しろ (講談社ラノベ文庫)
竹井 10日 CUTEG
講談社 2012-11-30

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待望の夏休み突入! 帰省する場所がない旗立颯太は、菊乃、次いで茜の実家にお邪魔することになった。結局そこに凜や恵や鳴たちも合流。お馴染みのクエスト寮メンバーによる大騒ぎの夏休みが始まる! だがそこには菜波の姿が無い!? 菜波を案じて、一行は菜波の国・ブレードフィールド公国へと向かう!

 運命の旗をにぎる少年

 他人の頭上の「フラグ」を見る能力を持つ少年と一風変わったヒロインたちの学園ラブコメディ。

 もはやヒロインたちは颯太がなにをどうやっても恋愛フラグが立つんじゃないですかーやだー(白目)
 夏休みが始まり、身寄りのない颯太をヒロインたちが実家に連れ込んで、颯太の居るところいつものメンバーが集まってきて、どこにいても賑やかなクエスト寮の和気藹々とした雰囲気に和みました。
 ありがちなハーレムラブコメの裏で、シリアスなバックストーリーが進行しているところも注目です。

 弟をダダ甘やかす菊乃とそれに流される颯太の姿からするに、ライトノベルで姉萌えが流行らないのは、主人公をダメ人間にするからじゃないのかと思うわけですが、でもこんなお姉ちゃん欲しいよね。
 茜の大金持ちっぷりはもはやギャグの領域で、距離を感じるわー現実との距離感パネェわー。そんなセレブっぷりを見てもいつも通りな友人たちは大物ぞろいというか、颯太以外のことはどうでもいんだろ!

 外国に帰ってしまった菜波だけ一人仲間はずれで、寂しさに逆ギレる彼女がツンデレ可愛いです。
 ブレードフィールド公国にやってきて出会った菜波の妹・白亜は、なんだか茜とキャラかぶるんですが、颯太の遭遇する女の子たちはどうしてこう相手して疲れそうな子ばかりなんだろう、実に愉快ですな。
 気楽にラブコメってたはずがいつの間にかお家騒動に巻き込まれて、という急展開に驚かされました。

 ブレードフィールド公国の成り立ちや颯太のフラグ能力のルーツなど、様々な情報が提示されましたが……。うむ、さっぱりわけがわからんな!( ・`д・´) そもそも読者にわからせる気がないだろ!
 竹井10日ならよくあること! しかし聞くところによると、このシリーズ、アニメ化フラグが立ってるらしいが、これ物語の背景伝わらないだろ。アニメ民にはただのハーレムラブコメとしか見られないフラグが……。

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2012年12月02日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者5/榊一郎

4063752712アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者5 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2012-11-30

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『アミュテック』の総支配人の加納慎一がなんと誘拐された! 企てたのはエルダントの敵国バハイラム。しかし、様々な政治的な思惑から誰も助けに行かれない? こうなったらと、慎一付きのメイド少女ミュセルが独力での『旦那様』奪還を決意したが、救助は成るのか?

 超速変形フェイドラー!

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 異世界でロボットバトルだと! ファンタジーの世界観ぶち壊しじゃねぇか! いいぞもっとやれ!
 エルダントの隣国バハイラムに拉致された主人公・慎一を救出するため、敵地に潜入するミュセルたち女の子たちの活躍と、どこにいても誰が相手でも失われない慎一の思いやりと優しさが光ってました。
 まったく慎一はオタクのくせにこんなにみんなから愛されやがって、感動しちゃうだろ( ;`д;´)

 初っ端から主人公が敵国に誘拐されてて、ロリな猫耳メイドを与えられて色仕掛けに狼狽してて緊張感ねぇわーなんだけど、慎一を拐かした敵国のエージェントはシリアスで、そのギャップが笑える。
 初めて訪れたバハイラムは民意を廃した完全独裁国家で、慎一の知る日本の常識とまったく相容れない文化に拒否感や不快感を抱いて、オタク文化の悪用を目論む彼らを拒むオタク魂が潔いです。

 慎一がいなくなったエルダントでは外交的な問題で具体的な救出作戦が起こせず、他人がアテにできないならば自分だけでもと思い詰めてしまうミュセルの姿が健気でいじらしくて心を揺さぶられました。
 美埜里さんやエルビア、学校の生徒たちも巻き込んで敵地に乗り込み、戦闘については素人のオタクたちが現代兵器やら魔法仕掛けのロボットやらを引っ張り出して繰り広げる救出劇が愉快でした。

 バハイラム王国で娯楽や文化を抑圧された国民たちの窮状を垣間見て、このままではいけないと立ち上がる慎一の最後の決意もよかったです。支配するためではなく、開放のための文化侵略へと目的を見出し、伝道師から革命家へとレベルアップした慎一が、オタク文化を異世界に広げて人々の意識に革命をもたらしていく未来の光景が今から待ち遠しい。このシリーズはもっと続いて欲しいなぁ。

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2012年09月02日

魔法少女地獄/安藤白悧

4063752542魔法少女地獄 (講談社ラノベ文庫)
安藤 白悧 kyo
講談社 2012-08-31

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三田村黒犬。僕の特徴はなぜか「ワルモノ」に襲われて、そこを「魔法少女」に助けられる、というもの。そんなある日、僕は先輩―長南雨衣佳と出会う。先輩は魔女を名乗り、僕のその体質の秘密を教えてくれるらしい。その代償は、先輩の計画を手伝うこと。その名前は「魔法少女絶滅計画」

 魔法少女なんか、いらない

 魔女と手を組んだ主人公が魔法少女相手に繰り広げる異能バトルアクション。

 正義の味方の魔法少女をいたぶるのにノリノリな先輩が、ほどよい具合に荒んでるなぁ。嫉妬乙w
 魔法少女が氾濫した世界で、何故か頻繁に魔法少女に助けられる主人公・クロが、生粋の魔女である先輩と出会い、彼女と共に魔法少女を絶滅させるための策略を目論む様子がワクワクしました。
 魔女っ子、魔法少女、そんなの人の勝手。他人の勝手に振り回される少年少女たちの姿が胸に詰まった。

 クロにしてみれば魔法少女は暴力で正義を押し付ける乱暴者であり、先輩にしてみれば崇高な学問である魔術を殺し合いに使う野蛮人であり、ルーツも原理もあやふやな魔法少女という不条理な存在に自分の人生を乱されてきたそんな二人が手を結んで魔法少女に挑戦を仕掛け、独善的な正義に酔っている魔法少女たちを次々とやっつけていくから痛快なんだ。どうみても言い掛かりです本当にありが(ry

 何故、自分ばかりが悪の組織の怪物や怪人たちに狙われて、情けなくも魔法少女に助けられてばかりなのか、先輩から明かされた真相は……それこそ誰を恨めばいいのかわからない理不尽だよなぁ。
 魔法少女も、望むと望まぬと力を与えられて戦いの中に放り込まれ、いつかは力を失わなければいけない不安を抱えてそれでも必死に頑張ってるんだと思うと、正義の味方というのも可哀想だよなぁ。

 魔女には魔女の、魔法少女にも魔法少女なりの苦悩や苦労がある。それならば悩める女の子たちの心の痛みをすべて救ってみせるのが本当の正義の味方ですよねぇ。それまでの憎しみやわだかまりを捨て、魔法少女と魔女の新しい関係を作って、全員が笑える結末へ導いたクロこそまさにヒーローだった。生まれ変わったクロはそれまで以上に大変だろうけれど、それまでと違って幸せだろうと信じたい。
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2012年08月31日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者4/榊一郎

4063752550アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者4 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2012-08-31

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富士の樹海に開いた異世界への通路、その先は『神聖エルダント帝国』その秘密がバレちゃった。いや、もうほとんどバレかけてしまったので、さあ大変!で、『アミュテック』総支配人・真正オタクの加納慎一が考えついたオタク的解決法、異世界での超絶コスプレ大会が始る事に。

 異世界よ、これが映画だ!

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 ドラゴンに回し蹴り! 自衛隊すげえええええ!! 姉萌えがちょっと理解できた気がする。
 日本政府の不手際でエルダントで撮影した映像が動画サイトに流出して話題になってしまい、噂をもみ消すため、でっち上げの特撮映画を撮ることになった慎一や仲間たちの創作活動が面白かった。
 エンタメ娯楽作品を作る側の喜びを知った異世界の人々の大盛り上がりの様子が楽しげでよい。

 従来の特撮撮影のアナログなワイヤー手法を使いつつ、特殊効果が必要なところは魔法で代用してと、異世界ならではのマジカル&マンパワーを用いたメイキングシーンがとてもユーモラス。
 主演であるペトラルカに魔法少女、ミュセルやエルビアにもセーラー服を着せたりと、コスプレ趣味全開にしつつ撮影を指揮する超監督・美埜里さん、ヤルネェ! それにしてもこの自衛官ノリノリである。

 しかし、皇帝としての政務が疎かになるくらいにペトラルカが熱中してしまうのは予想外だったなぁ。あんな小さい体に皇帝としての重圧や鬱憤を日々溜めさせているのかと思うと不憫ですよね。
 虚構の世界に逃げそうになるペトラルカに厳しい言葉を叩きつける美埜里さんですが、かつて自分が味わった経験からペトラルカの身を案じる思いがあって……なんて優しいお姉ちゃんやー! 萌え!

 クランクアップでは一騒動あったけれど、最後にはペトラルカが自分自身を受け入れてちょびっと成長したのがよかった。臣民に崇敬され愛されるロリっ娘アイドル皇帝とか最高じゃないですかー!
 それにしても敵対国の存在感が次第に強くなっていくのが気がかりですね。次回は地球への市場調査も兼ねた里帰りかな。シリーズも順調のようで、次巻は派手になるというが、さて何が起きますことやら。

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2012年08月05日

彼女がフラグをおられたら 大丈夫、この臨海学校は安全だから、絶対敵に見つかったりしないよ/竹井10日

4063752496彼女がフラグをおられたら 大丈夫、この臨海学校は安全だから、絶対敵に見つかったりしないよ (講談社ラノベ文庫)
竹井 10日 CUTEG
講談社 2012-08-02

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旗ヶ谷学園の恒例行事・臨海&林間学校が始まった。海組と山組のそれぞれに分かれるという悲喜こもごもがあったものの、青春の一大イベントにクエスト寮女子メンたちの期待はMAXだ。一方、臨海にも林間にも強制参加させられた颯太はこれまた大忙しで

 海と山の恋愛授業

 他人の頭上の「フラグ」を見て操る能力を持つ少年と一風変わったヒロインたちの学園ラブコメディ。

 ええい、このリア充どもめ! ……俺の知ってる移動教室と違う。こんなんもうチートやチーターや(ry
 臨海&林間学校にやってきた主人公・颯太とクエスト寮の女の子たちが、恋愛イベントてんこ盛りの砂浜で颯太をあっちこっちで振り回して大騒動を繰り広げる青春風景が眩しすぎて羨ま死する。
 そして神に愛されしお約束の水着回キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!って、なんかデジャブるあらすじだな!

 海にやってきたものの、海難事故のトラウマでリバースしてしまう颯太をなんとか泳げるように助けようとする者もいれば、ただ甘やかすだけの者もいて、ますます女性に面倒を見てもらうヒモ適性が高まっていくのだけれども、ヒロインたちの過剰なお節介がかえって彼の心労の元になっていくのが可笑しい。
 全力でイチャイチャしているのに、何故か颯太を譲り合う"逆"修羅場になるのが新しい……かなー?

 颯太が探すキーマンの最後の一人・くるみ子との出会い、そして彼女の抱える境遇には思わず同情してしまうけれども、彼女の最大の理解者になれる颯太がすぐそばに居てくれて本当によかった。
 それにしても他の女性陣はチョロチョロしいな! さらりとシーフさんに男装女子フラグが立ったり、瑠璃に乙女回路起動の兆しが現れたり、会長さんの自爆っぷりが可愛かったり、とても美味しかった。

 颯太の秘密を知っていたり、自国の秘密機関が暗躍してたりするのに菜波の空気っぷりはやばい。
 何故こんなに地味かと考えるに、颯太にデレてないからだよなぁ。デレないヒロインに出番はない。
 しかし、平和な水着回と思わせてエピローグで急展開きたなぁ。颯太の能力によって果たして世界が滅ぶのか、それとも救われるのか。次回こそサクラメントの謎に迫ってくれる展開を望みます。

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2012年05月04日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者 3/榊一郎

4063752372アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2012-05-02

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ウェアウルフのエルビアは案の定、月の満ち欠けで凶暴化する!? リザードマンのブルークのまるでトカゲそのものの顔の表情は伺い知れない? 異世界特有の人種問題にぶち当たった慎一だったが、そのオタク的解決法として選択したのは、スポ根だった!かくして、サッカー天覧試合が開催されることに。

 異世界スポ根奮闘中

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 スポーツでお互いに全力を出し合えば、熱い友情が芽生える。そう考えていた頃が僕にもありました。
 順調に異世界へのオタク文化の普及が進むものの、いまだに根深い人種差別の問題をスポーツで取り払おうと、サッカー大会を企画して相互理解を目指す主人公シンイチのお人好しっぷりが好ましかった。
 今回は陰謀めいた殺伐とした展開はなく、ほのぼのと平和な日常のドタバタを描いてて楽しかった。

 発情期が来ちゃったり、ボールに飛びついたり典型的な獣っ娘らしさを見せるエルビアが可愛かった。
 喧嘩の絶えないエルフとドワーフ、リザードマンは感情が読みにくい。そうした種族間の差による衝突や不満を平和的に発散させようとスポーツに向けさせるのはいい着眼点でしたが、スポーツの概念のない世界にスポーツを理解させるのもまた一苦労があってと、障害をひとつずつ乗り越えていくところがよかった。

 公式ルールのサッカーでは、身体能力に優れた種族ばかりが有利になってしまうから、公平さを期すためには魔法の使用も認めないわけにはいかなくて、現実のサッカーとかけ離れたまさに超次元サッカーの様相を呈してくるのが盛り上がる。それでもほとんど差はない対等な試合になるだから、どの種族が優れているとか、そういう考えを変えていくには、効果的な手段だったんじゃないかと思います。

 仲の悪いエルフとドワーフが潰し合ってしまったり、勝負そっちのけで獣人たちが玉遊びに没頭してしまったり、総合力の高さで人間が勝ち進んでいったり、種族ごとの特色が描かれているのも面白かった。
 でも、一応、エルダントは膠着状態であっても戦時中なんだよなぁ。異世界との関係が深まっていくにつれ、そうした異世界の情勢が今後の活動にどう響いてくるのかも気になるところ。

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2012年04月02日

生徒会探偵キリカ 2/杉井光

4063752291生徒会探偵キリカ2 (講談社ラノベ文庫)
杉井 光 ぽんかん8
講談社 2012-03-30

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生徒数8000人超の巨大学園を支配する生徒会に、見習いとして入った僕。正式な書記になるには、会長のライバル・中央議長の朱鷺子さんに認められなければいけない。次第に明らかになる生徒会役員たちの過去、そして登場する前任の書記は……やっぱり変態さん?

 生徒会は一日にしてならず

 生徒会会計にして探偵である少女と、その助手になった少年の学園ミステリー。

 天王寺会長のこのラスボス感ときたら……かっこ良すぎて惚れそう。ツインテールは最強だな。
 学園内で起こる事件や騒動を生徒会探偵キリカの名推理と詐欺師ひかげ君のハッタリで解決していくのが痛快で、パワフルで魅力的なヒロインたちとのラブコメ関係もますます錯綜して実に美味しかった。
 アクの強い新キャラも登場して、さらにドタバタっぷりを増していく生徒会の日常風景が可笑しい。

 正式な書記として認められるため、前任の書記であったイケメン男子・柏崎に教えを請うひかげですが、生徒会メンバーの例にもれなく残念だった。いや、むしろ彼こそは崇高な思想家である。
 神林朱鷺子の身内である可愛い後輩・薫にも懐かれてしまって、相変わらずハーレム野郎だなぁと思っていたら、実は思い込みの落とし穴があってという展開に薄笑い。そういうポジションか納得納得!

 一大イベントである文化祭実行委員会の委員長選挙で、生徒会、監査、議会の三つ巴の駆け引きに巻き込まれるも、バラバラだった実行委員会をひとつにまとめあげるアイデアには意表を突かれた。
 まあ、会長さんが一枚上手で、手のひらの上で踊らされていたのはちょっと悔しいけれど、彼女の信頼にしっかりと応えた働きをしたのだから、堂々とした態度で誇っていいんじゃないかなと思います。

 最後に完璧超人に思える会長さんのこころの内が少しだけ見えてきたのが素敵でしたね。
 エキセントリックなキャラとパワーを持つ会長さんにいつも圧倒されるけれど、本当は敵であれ味方であれ、自分の遊びに全力でついてこれる対等な友人を求めている人恋しい人なんじゃないかなぁ。
 お互いに影響しあって己を高めあって成長していく姿がいい。さて、次回は夏休み編。何に期待しているのかは、お分かりですよね。

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2012年03月08日

彼女がフラグをおられたら こんな女子ばかりの体育祭に出られるか、僕は二人三脚に出させてもらう/竹井10日

4063752240彼女がフラグをおられたら こんな女子ばかりの体育祭に出られるか、僕は二人三脚に出させてもらう (講談社ラノベ文庫)
竹井 10日 CUTEG
講談社 2012-03-02

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旗立颯太の住む「クエスト寮」は男子寮のくせにとびきりの美少女5人が一緒に住まう。その寮に突然の廃止通告が! 廃寮回避に示された条件は「クエスト寮生が体育祭で活躍し、MVPを獲得すること」 助っ人として新たな美少女達も入寮し仲間たちの絆は深まり、更にけしからん雰囲気溢れるクエスト寮。

 この勝ち組どもめ!!

 他人の頭上の「フラグ」を見て操る能力を持つ少年と一風変わったヒロインたちの学園ラブコメディ。

 けしからん、実にけしからん。まったくもって青春をエンジョイしててけしからん。
 男女混合のクエスト寮が問題となり、寮は閉鎖、颯太は退学処分に。回避の条件として出された体育祭でのMVPチーム獲得を目指して、一致団結する颯太やヒロインたちの仲良しっぷりが和みました。
 新ヒロイン追加でますます騒がしく賑やかになっていく寮生ライフが羨ましい、自爆すればいいのに。

 体力的に不利な女子の多いクエスト寮の助っ人として、体育会系美少女・英雄崎凛が加入したのはいいとして、忍者林瑠璃……ロボットってなんやねん。ロボットってなんやねん。ツッコムだけムダか。
 そして案の定、颯太に恋愛フラグが……、まあ想定内だが、男嫌いで生真面目そうに思えて、凛先輩チョロイな! 攻略済フラグ立つのはやいよ! 既存ヒロインよりはやかったよ! だが、かわいい!

 寮を存続させて颯太を退学にさせないために、力を合わせて各競技で活躍するクエスト寮生たちだけれど、いつも一緒で男女が仲睦まじい姿が他の生徒たちの嫉妬を買ってしまい、苦境に立たされ……、何ともはや人間とは醜いないいぞお前らもっとやれ。あんなリア充共に負けるとかねーわ(負けフラグ)
 周囲が嫉妬すればするほど、余計に颯太たちの勝利フラグが積み上がっていくのが可笑しかったです。

 自分自身に巨大な死亡フラグが立ってしまい、どうせ死ぬものと自暴自棄になっていた颯太でしたが、思わぬところから生還フラグを見つけ、自分を見捨てず励まし続けてくれていたヒロインたちの気持ちにようやく向き合って、生きるために全力を尽くすようになる姿が素晴らしかった。感動した! 誰だよ負けろとか、自爆しろとか、もげろとか言ってた奴。人間じゃねぇな( ・`д・´) ラストでの新展開にも今後への期待感が高まる。

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2012年01月06日

アニメ化企画進行中(仮)!?/我道カケユ

4063752097アニメ化企画進行中(仮)!? (講談社ラノベ文庫)
我道 カケユ 白羽 奈緒
講談社 2011-12-28

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俺、天崎陸登、通称リック。いくつもの異世界から勇者として召喚され、この聖剣で世界を救ってきた。今日も世界を救っていつものように学校に向かうと、屋上に謎の美少女(表紙のヒト)が!?いくつかの誤解と勘違いで、彼女率いる「真生徒会」に入れられてしまった俺はこのアホな集団に、巻き込まれていく。

 
bashingtag.jpg


 自称・勇者と厨二病少女たちのアホ日常全開物語。

 メタメタしいな!オイ!メタ描写が読者に嫌われるとわかってやっているところが痛すぎるぞ!
 かつて異世界で勇者であった主人公・リックが、高校入学と共に超絶お嬢様・煌煌統覇率いる「真生徒会」に入れられ、変人だらけなメンバーの下らない遊びに振り回されるグダグダ感が果てしなかった。
 ありきたりな日常雑談系なんだけれど、肝心の掛け合いがいちいちメタすぎてもにょる……。

 唯我独尊なお嬢様トーハを始め、ボーイッシュで変態な忍、絶賛邪気眼中の花子、性別不明ロリのキューちゃんと美少女揃いの「真生徒会」なのだけれども、その実態は生徒会選挙で本当の生徒会に惨敗した残念少女たちが学校の屋上を不法占拠して日夜駄弁って遊んでばかりいるダメダメグループで、そんな中に強制的に入れられた常識人のリックが彼女らの暴走にツッコミを入れる、その繰り返し。

 タイトルが謎です。作中の数あるネタの一つなだけで、マジでこの作品が店頭に並んでる時のインパクトしか考えてない。いや、そもそもこの作品自体が謎といえば謎だ!着地点みえねええええええ!!
 イラストが頑張ってたお陰ではなこ先輩とキューちゃんだけは可愛く見えたかな。高飛車だけど周囲から浮いてしまう個性を持ったメンバーたちを受け入れていくトーハ先輩の姿はちょっとほっこりした。

 でも、なんというか、作者の提供するものと読者の求めているものが、噛み合ってない感が……。
 「お前らは、こういう面倒くさい女が好きなんだろ?」と上から目線で嘲笑されているようでイラっとくるな。確かに好きですけど、作品に浸ってる読者にそうやって水をかけて現実に帰らせちゃイカンだろう。
 サブカルネタ満載なのはよかったですけどね。もうちょっとオリジナリティとセンスが欲しかったかな。
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2012年01月01日

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者2/榊一郎

4063752119アウトブレイク・カンパニー〜萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎 ゆーげん
講談社 2011-12-28

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神聖エルダント帝国に、『萌え』を売り込む事になったオタク少年加納慎一。乾いた土地に水が染み込むように、オタク文化はエルダント帝国に根付いていってしまう。慎一は、自分は侵略者なのか、と悩むが、献身的なメイド少女ミュセル等の助言で、自らの取る道を模索。その意外な逆転の作戦とは?

 異世界アキバ化計画侵攻中

 異世界に萌え文化を伝えるため、現地に派遣されたオタク少年の繰り広げる異世界ファンタジー。

 正統派ファンタジーの世界が徐々に現代のオタク文化に毒されていく!w トールキン涙目m9
 神聖エルダント帝国での生活にも馴染み、友人との間も良好だが、異世界へのオタク文化推進事業も順調であるほどに、侵略者としての葛藤と苦悩に苛まれていく主人公・慎一の思いが辛かった。
 大好きなオタク文化を大人たちの都合で侵略の道具に使われた慎一の繰り出す奇策が痛快でした。

 オタク文化浸透しすぎだろ! マニアックなエロゲ談義をするファンタジー世界の住人テラシュールw
 ハマってしまった中には萌え中毒になって禁断症状がでたり、引き篭もったりして、なんという俺らw
 異世界に新たな社会問題を産み出してしまったけれど、オタク文化によって長年の異種族間の溝や身分の差、生まれの違いを乗り越えて連帯感、仲間意識が生み出されていく光景は素晴らしかった。

 オタク文による文化的侵略の影響が良きにせよ悪きにせよ目に見えてくるにつれ、自分のしていることに疑問を抱き始める慎一ですが、けれど、そうやって思い悩むのも、エルダントの人々を元の世界の人間と同じ以上に好きになってしまったからですよね。ミュセルやぺトラルカを裏切れなくて、日本政府の思惑を越えて動き始めるところは熱かった。日本政府はあまりオタクを舐めないほうがいい(ゴゴゴゴ

 自分自身の行動や判断でひとつの世界を変えられるというところに、とてつもないロマンを感じます。
 というかそもそもオタク文化って文化的侵略の武器としては向いていない。ある程度の基礎さえあれば簡単に技術を模倣・習得できて、市場の需要を自給自足で賄えてしまうから。技術的に再現困難で輸入に依存するしかない美術品芸術品とはまた違う。需要の独占のしようがない。偉い人はそれがわからんのです。

 花開いたオタク文化に異世界と地球の偉い人たちが今後どう動いていくのか、期待感が尽きない。

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