ダフロン

2008年04月06日

くろかの/夏緑

4894256894くろかの (HJ文庫 な 1-2-1)
夏緑 さいとうつかさ
ホビージャパン 2008-04-01

by G-Tools


赤ちゃんプレイ自重。

科学至上主義の阿寒望は、先輩の命令で文武両道のスーパー美少女、闇暗魔夜を科学部へ勧誘することに。
なんとか声をかけることには成功したものの、突如現れた宇宙人に赤ん坊にされ、魔夜に保護されることになり・・・。

赤ん坊の望と世話をする黒ナースの魔夜の掛け合いが、
噛み合ってるんだか、ピントがずれてんだかで愉快です。
いつも完璧で堂々しているように見えて、実は黒魔術で恋をするネクラ少女だったというのは、女の子らしい可愛い一面ですが、嫉妬深いところはヤンデレの素質も否定できない。

『科学に不可能は無い』がモットーの科学オタクの望ですが、オカルト好きの魔夜に近づいてしまったせいで、宇宙人、悪魔、幽霊といった"科学的にありえないモノ"を実際に目の当たりにして常識をズタボロにされていく様子がなんか笑えました。
常識とは強固なようで、崩れるときは脆いものです。

同じ状況に出くわしたら、望でなくとも、これまで信じてきた常識って、いったい何だったんだろうと思ってしまいますね。
しかし、夢破れても挫けない先輩トリオには、ちょっと感動しました。真の科学者というのは、柔軟でなくてはいけないよ。

トンデモ本ならぬトンデモラブコメとでもいいましょうか。
もう世界観からしてホラーなんだか、オカルトなんだか、SFなんだか、ごった煮でわけがわかりません。
まあ夏緑っぽいといえば、"っぽい"作品ではありますが、毎回毎回よくこんな出鱈目な発想を思いつくなと感心してしまう。

とくに宇宙人。地球よりも圧倒的に優れた科学力を持っているのに、迷信を信じる宇宙人って、なんだそれはw
布教に地球に訪れたのに未開人に宗教談義で論破されて、洗脳解体されたりと、いろいろ情けなさ過ぎですね。
何を信じるかは本人の勝手だが、他人の言うことをただ鵜呑みにしていないで自分の頭で考えろってことでしょう。

望も、ただの理屈屋かと思えば、意外に熱血で正義感溢れるところが格好よかったです。まあ赤ん坊の身体で反抗してもなんですが、魔夜があそこまでベタ惚れする訳もわかりました。
でも、最後この後どうなるんだろう女子高生と赤ん坊のラブコメって、先の展開が想像がつかないんですが・・・。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | HJ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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