![]() | 人類は衰退しました 2 田中 ロミオ 山崎 透 小学館 2007-12-19 by G-Tools |
本当は怖いシュールレアリスム
◆人間さんの、じゃくにくきょうしょく
妖精さんの不思議なスプーンで小さくなってしまうお話。
知能を薄力粉に変えるスプーンを使いすぎたため、身体が縮んでしまった"わたし"が、妖精さん視点で放浪するという感じなのですが、知能が落ちる=認識力が低下する→周囲が真っ暗になっていく、というところが何気にちょっと怖かった。
しかし、さすがに爺は知能の数値が高い。孫の約4倍かよw
孫も頭は悪くないと思うんですが、向学心や学習意欲といったものがカケラもないですからね。如何せん、俗物ですか。
お菓子作りとか模型作りとか、妙な凝り性は発揮してますが、
まあ人には向き不向きがあるということで・・・。
◆妖精さんの、じかんかつようじゅつ
妖精さんの不思議なバナナの皮で時間旅行してしまうお話。
時間旅行中の記憶を失えばタイムパラドックスは起きないという、いまのところSF小説の定説通りの設定が憎らしい。
けど、過去現在未来、永劫延々とお菓子を作らされているわけで、無限ル−プって怖くね? シュールなメルヘン空気に誤魔化されているが、考えようによってはやっぱ怖いって!
それにしても孫、まんまひきこもりのセリフw
しかし、それだけお菓子作りに熱意があるなら、いっそお菓子屋さんになればいいのに、なんで調停官なんてやってんの。
って、ああ、自称人見知りが客商売できるわきゃないでした。
初登場の助手さんですが、キャラが混乱してわからなす。
まあ妖精さんのイタズラのお陰で何事もなく(?)打ち解けれたようでよかったですね。
さもなきゃいつまで経っても接近遭遇しそうにない二人ですし
変な弟分ができたなぁ。
さて、無難に二巻も話題沸騰ですが、ガガガ文庫もまさかこんなに人気を博すとは思っても見なかったでしょうな。
この勢いで次回もよろしくです。とくに爺の活躍をば。