![]() | 世界平和は一家団欒のあとに 3 橋本 和也 メディアワークス 2007-09-10 by G-Tools |
【星弓家の父にして元勇者、耕作が久しぶりに帰宅することになる。時を同じくして軋人の前に清楚なワンピースを着てごついギターケースを抱えた美女が現れて・・・】
「倒そうぜ、魔王っての。どこかの『元』勇者なんかほっといてさ、俺がなんとかしてやる」
打倒!『元』勇者様!!
「正義の味方」の星弓家の人々が繰り広げるご近所物語。
普段仕事で家を離れているパパが帰ってきて、ママの故郷である異世界からも綺麗でハッチャケたお姉さん、エルナがやってきて、また家族と世界平和をめぐって騒動が起こります。
今回は、主人公・軋人の初恋のお話です。
惚れた女のために親父とバトルする軋人に燃えました。
厄介事を嫌っているのに、いざ救いを求める人が目の前にいれば、そのためだけに一生懸命になれるところが格好いい!
星弓家最強の七姉ですら敵わなかった親父相手に、実は星弓家最弱な彼が、意地と根性で倒されても何度でも立ち上がって挑んでいく姿は、まさしくヒーローの真価ここにあり!
そしてエルナの世界を救おうと決意し、あと少しのところで力及ばず、自らの不甲斐なさに流す涙が切なくてやりきれません。
腹黒くしたたかなようで儚げなエルナに軋人が惹かれてしまう気持ちも分かりますが、実質的彼女である柚島の立つ瀬が。
すでにメインヒロインの座は美智乃に奪われつつあるし。
まあだからこそお化け屋敷でのエピソードや端々で匂わせるデレの仕草が活きてくるわけですが。かあいいー。
早く失恋を乗り越えて、柚島さんにも振り向いて欲しいです。
それにしても、元勇者様はいくらなんでもやりすぎでしょう。
大切だからって目先の危険を片っ端から排除していたら、それでは結局は子供の将来のためにはなりませぬ。
家族愛は大切だが、ときには成長した子供を信じて、彼らの決意を応援してやるのが親の役割じゃないでしょうか。
というか、単純にバカなだけかアレは・・・。
壮絶な親子喧嘩の後はしっとりと温かみを感じさせます。
二人にとってエルナの指輪は、同じ想いを預けられた者として、親子の新しい絆になったのではないでしょうか。
毎度毎度、定番な設定の裏をかいたストーリーセンスが斬新で面白い。これからもこのシリーズから目が離せません。


