![]() | らき☆すた殺人事件 美水 かがみ 竹井 10日 角川書店 2007-08-31 by G-Tools |
【こなたたちは学校帰りに立ち寄った書店で殺人事件に遭遇した。捜査を開始したこなたたちの前に、次の事件が待ち受けていた】
小説版/(=ω=.)\ナンテコナタイ
アキバのゲマズやとらあなで「らき☆すた」メンバーが次々に殺されていき、かがみとこなたが探偵役となって、現場に残された手掛かりを元に事件の真相を追っていくといったお話。
しかし、なんという薄さ。今時200ページもないのは珍しい。
初っ端から話の流れがカオス。一発ネタにしても滑ってる。
「らき☆すた」らしい、ゆるゆるとした雰囲気は出ていなくもないんだけれど、キャラと台詞があってなくて違和感バリバリ。
なんかいかにも好き勝手やって原作を台無しにしている二次創作というか、原作ファンにはこの同人臭がキツイ。
一応、ミステリ形式をとってはいるが、なんちゃってミステリ。
「らき☆すた」で殺人事件とかまずありえないけれど、だったら完全にバーチャルの世界の出来事として描くとか、原作の世界観としてありえる範囲で話を組み立てて欲しかった。
「らき☆すた」の魅力のひとつは、読者が共感できる豊富なネタだと思うのですが、ちょっとした日常的なものも、濃いサブカル的なものも含め、そうしたネタ振りがまったくない。
作者の原作への理解度が皆無であると言わざるをえない。
っていうか、他人の作品の中で自分の宣伝するんなよと。
大好評のまま最終回を迎えたアニメに比べ、このクオリティの低さはいただけない。まず文章からして酷いですね。
普段漫画やアニメしか見ない人にはどうだが知りませんが、
ラノベ読みとしては駄作も駄作で、非常にガッカリ。
もし、かがみんにこの本を読ませたらどんな酷評が返ってくるのでしょうか。ちょっと想像して口を借りてみましょう。
「作者あんた、これでラノベのつもりじゃないでしょうね?」
この本の価値は、表紙と口絵だけでした。