オオカミは懐かない!? (ファミ通文庫 く 3-1-1) 高崎 とおる/黒川 実 武藤 比史 エンターブレイン 2007-06-30 by G-Tools |
【山神勇太のお役目は、諏訪部の姫、幼馴染みのヒナを護ること。なのに当の姫様はちっとも大人しく護られちゃくれない。オレを無視して行動するし、騒動には自ら首を突っ込むし・・・】
正しいオオカミのしつけ方
不思議な力の宿る土地、"宵見里"を守護する諏訪部の家。
その諏訪部の跡取りヒナの護衛を仰せつかった山神勇太。
主人と護衛という関係で数年ぶりに再会した幼馴染が、学園に現れる怪異を鎮めるってなカンジの妖怪退治ラブコメです。
数年間まったく交際のなかった勇太とヒナ。
とんでもない美少女になっていた幼馴染に勇太は気後れしてしまい、ヒナが嫌ってる様子から話しかけることもできず、
一方、ヒナも勇太が帰ってきて本当は嬉しいのに、見違えるほど成長していた彼に話しづらくて、ついつい冷たくしてしまう。
これはまさしく"すれ違いバカップル"というやつですな。
後半にかけてのヒナのデレっぷりときたら、もう可愛すぎ。
お互いまともに会話がないまま、どんどん誤解が大きくなり、
ますます意固地になってすれ違って、そのせいでピンチに陥ったりと、なんともやきもきさせてくれます。
いつまでも素直になれない不器用な二人が、どっちも大変に初々しいというか、実に微笑ましかったです。
まあ物語自体は、ツンデレなヒナの魅力が最大限に生かされていましたが、勇太については、変身へのトラウマ(?)となった過去の経緯を、もうちょっとうまく描写して欲しかった。
あと諏訪部の力って別に霊能力関連ではないのか。この手の話で弱そうな幽霊も鎮められないというのも珍しいな。
ときに前作『リセットな彼女』でも感じたんだけれど、原作者が必要なほど複雑なストーリーとも思えないのですが。
キャラも設定もありきたりというか、いろいろパクリだし。
『神様ゲーム』と『結界師』とあともろもろ。
なんかほとんど筆者が頑張ってような気がするのですが。
リセットな彼女 高崎 とおる 坂東 真紅郎 なもり by G-Tools |