既刊のシリーズを除き、2007年上半期に開始した新シリーズ&新刊に限定してオススメ作品をチョイスします。
また作品のナンバリングは順位とは関係ありません。
1.刀語
【著:西尾維新/絵:竹/レ:講談社BOX】
刀語 第一話 絶刀・鉋 西尾 維新 take 講談社 2007-01-10 by G-Tools |
刀語 第二話 斬刀・鈍 西尾 維新 竹 by G-Tools |
刀語 第三話 千刀・ツルギ 西尾 維新 take by G-Tools |
刀語 第四話 薄刀・針 西尾 維新 竹 by G-Tools |
刀語 第五話 賊刀・鎧(ゾクトウ・ヨロイ) 西尾 維新 竹 by G-Tools |
刀語 第六話 双刀・鎚(ソウトウ・カナヅチ) 西尾 維新 竹 by G-Tools |
四季崎記紀の12本の伝説の刀をめぐる新本格時代活劇。
毎回へんてこりんな刀と変人相手に無刀の剣士・鑢七花が
西尾維新流のネタを織り交ぜて繰り広げるバトルもの。
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2.DDD
【著:奈須 きのこ/絵:こやまひろかず/レ:講談社BOX】
DDD 1 奈須 きのこ こやまひろかず 講談社 2007-01-10 by G-Tools |
"悪魔憑き"という精神病患者たちの蔓延るサイコ&オカルト。発症と共に異様な肉体の変化と超常の能力を発揮する患者たちと隻腕の"悪魔払い"が関わった怪事件を描きます。
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3.黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで
【著:細音啓/絵:竹岡美穂/レ:富士見ファンタジア文庫】
イヴは夜明けに微笑んで 細音 啓 富士見書房 2007-01 by G-Tools |
奏でる少女の道行きは 細音 啓 by G-Tools |
名詠式と呼ばれる召喚魔法を扱った学園ファンタジー。
作中で奏でられる名詠式の詩が繊細で素敵です。
自分の進む道に迷っている人に、是非読んで欲しい傑作。
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4.スプライトシュピーゲル
【著:冲方丁/絵:はいむらきよたか/レ:富士見ファンタジア文庫】
スプライトシュピーゲル 1 (1) 冲方 丁 富士見書房 2007-01 by G-Tools |
オイレンシュピーゲル 1 (1) 冲方 丁 by G-Tools |
オイレンシュピーゲル 2 (2) 冲方 丁 by G-Tools |
テロの脅威から機械の手足と羽で街を守る少女たちの物語。
とにかく報われない展開と結末が待ち受けているのですが、
そうした絶望の中にある微かな救いが切なさを誘います。
アナザーサイドストーリー「オイレンシュピーゲル」も要注目。
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5.シャギードッグ 天使の序章
【著:七尾あきら/絵:宮城/レ:GA文庫】
シャギードッグ 天使の序章 七尾 あきら 宮城 ソフトバンククリエイティブ 2007-01-12 by G-Tools |
シャギードッグII 人形の鎮魂歌~defeated~ [GA文庫] 七尾 あきら 宮城 by G-Tools |
脳にインストールした格闘プログラムを起動することで、武術の達人へと変身する格闘者や異能者たちのSFアクション。
SFにとにかく濃いものを求めている方にはたまらない絶品。
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6.神様のメモ帳
【著:杉井光/絵:岸田メル/レ:電撃文庫】
神様のメモ帳 杉井 光 メディアワークス 2007-01-06 by G-Tools |
神様のメモ帳 2 杉井 光 by G-Tools |
近年、稀に見るニート賛美のニートノベル。
自称ニート探偵の少女と路地裏にたむろす愉快なニート
仲間が事件を解決へと導くシティ派サスペンスです。
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7.ミミズクと夜の王
【著:紅玉いづき/絵:磯野宏夫/レ:電撃文庫】
ミミズクと夜の王 紅玉 いづき メディアワークス 2007-02 by G-Tools |
心が壊れてしまった少女と魔物の森を支配する孤独な夜の王との不思議な心の交流を描いたファンタジー。
美しく幻想的な織り込まれた世界はまさに圧巻の迫力。
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8.世界平和は一家団欒のあとに
【著:橋本和也/絵:さめだ小判/レ:電撃文庫】
世界平和は一家団欒のあとに 橋本 和也 メディアワークス 2007-02 by G-Tools |
世界平和は一家団欒のあとに 2 橋本 和也 by G-Tools |
家族全員が何かしらの特殊能力を持つ正義の味方の星弓家の人々が、タイトル通り世界の平和よりも家族のために繰り広げるドタバタ大騒動。家族愛っていいものです。
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9.バカとテストと召喚獣
【著:井上堅ニ/絵:葉賀ユイ/レ:ファミ通文庫】
バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫) 井上 堅ニ 葉賀 ユイ エンターブレイン 2007-01-29 by G-Tools |
バカとテストと召喚獣 2 井上 堅二 葉賀 ユイ by G-Tools |
バカとバカとバカばーっかの大馬鹿小説です。
テストの点数が強さになる召喚獣を操って、劣等生たちが優等生相手に戦争を仕掛ける下克上ギャグコメディ。
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10.人類は衰退しました
【著:田中ロミオ/絵:山崎透/レ:ガガガ文庫】
人類は衰退しました 田中 ロミオ 小学館 2007-05-24 by G-Tools |
人類の文明が衰退した世界で、人間に代わって繁栄している"妖精さん"と少女のほのぼのとゆる〜い文化人類学物語。
なんともピントのずれた掛け合いが可笑しい和み系。
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次点
<<福音の少年 魔法使いの弟子>> 【著:加地尚武/絵:中臣亮/レ:徳間デュアル文庫】
<<嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸>> 【著:入間人間/絵:左/レ:電撃文庫】
総括
今回、上半期の新人は、粒揃いだった去年と比べると、それなりに際立った個性を見せつける者もいるが、全体的にはやや小粒の印象は拭えない。
去年の新人を中華料理とすれば、今期はフランス料理。
作品自体は一見上品に小綺麗にまとまってはいるものの、
自己主張の激しさやインパクトに欠けていた。
レーベルごとの評価について。
新人、ベテラン共に、もっとも層の厚い電撃文庫は、やはりラノベ界の企業番付堂々一位。
負けじと角川靴も新人作家を多く起用し新シリーズを乱射。
富士見Fは相変わらずの古株頼みで新人が伸びない。
MF文庫Jは今一番の勢い。一部の作品では面白い仕掛けをほどこすなど、ファンの囲い込みに意欲的。
ファミ通も人気シリーズが順調に立ち上がっている。公式サイトのコンテンツの充実ぶりも見所のひとつ。
集英社SDは、ますますコアファンの支持を得つつある。ただし、新規には入りにくいのが難。
『ポリフォニカ文庫』と呼ばれていたGA文庫も、ポリフォニカ以外の人気作品が安定して出てくるようになった。
HJ文庫はようやく絵師不足が解消したのか、表紙で購買意欲をかき立てる作品作りとなってきた。今後に期待感。
ガガガ文庫はまだ傾向が掴めないが、各地の書評サイトを見る限り評判は上々。滑り出しは成功している。
講談社BOX。値段高い。銀箱不評。シール自重。本棚からはみ出る微妙なサイズ・・・。もう『刀語文庫』でインジャネ?