ラノベ好きVtuber・本山らのちゃんが編集企画した公式アンソロジー本『本山らのと先生と』
活動開始1周年記念&令和最初のラノベレーベルとして先月の第二十八回文学フリマ東京で頒布され、ガチ恋勢の現役ラノベ作家による「俺の考えた最強の本山らの」妄想が綴られています。
創作総合通販サイト「BOOTH」で販売のほか、アニメイト一部店舗でも発売予定。みんな買ってね!
というわけで遅まきながらを『本山らのと先生と』を読んでの感想を挙げさせていただきます。
SNSだとネタバレ問題とかあるから、久々に感想ブログ更新しました。はい、皆さま、お久しぶりです。私です。別に閉鎖してるわけじゃないんだよ? あれ? 前はどんな口調で書いてたっけ忘れちゃった。ええい! もうフリーライティングでいいや、いくぞいくぞ!
■『Lのための物語〜ハジマリノベル〜』(相生生音)
らの×書太郎ですよ、らのしょた! 一作目ですが、この作品が一番共感できたかもしれません。レビュアーの精神について。AmazonなどのAI分析による自動選書は便利な面もありますが、デジタルで無機質な紹介は引力が弱い。やはり紹介する者の熱い想いがないと心に響かない。例えば、食品成分表を見れば人間に必要な栄養が入ってることはわかるが、それだけで何かを食べようとは思わない。食べた人が美味しいそうな顔をしてるから、それを見た人が食べてみたいと思うのですよ。
■『仮想世界で狂気』(うさぎやすぽん)
画面の前の俺らなニート兄を冷ややかに見つめる現実的な妹の視点が辛いので止めたげてよぉ! その幻想をぶち壊さなさいでよ! 現実逃避なのはわかってるんですよ。でも、妹ちゃんの生き方は余裕がないし、逃げ場がなくて生き辛いと思う。ネットの世界にもやりきれない理不尽や事件や騒動はあるけれど、みんなやりたいことをやって現実よりも自分らしく生きている。現実だとできないこともできる可能性がある。そういう可能性を人間は物語に描いて、現実の可能性と、いつか繋がるために発展してきたんじゃないだろうか。
■『本山羅野神社昔話』(折口良乃)
らのちゃんロリババア(女子大生ババア?)だった。大先輩と呼ばねばなるまい。漫画の祖ともいわれる江戸時代の黄表紙は、挿絵付きがデフォルトだったんですよね。ちなみにキャラは当時人気の歌舞伎役者をモデルにすることが多くて読者の大半は女性だったとも。布教も大事だけど、女性ラノベ読み人口も増やしておいてくださいよー。江戸時代に大量にいた女性ラノベ読みはどこいったんだ?
■『好きなことして消えていく』(空伏空人)
毎朝のおはらのはbotがつぶやいてるんだぞ。俺は詳しいんだ。バーチャル世界のネクロフォビアを表現してますね。恐怖症には、暴露療法が効く。古来、死の恐怖を乗り越えるために人類はどうしてきたかっていうと、宗教で死んだ後の世界を想像することで受け入れてきた。現実の自分が死んでもバーチャルの世界で作家としてVtuberとして輪廻転生する、まさにバーチャル宗教ですね。らの神社にお参りしないと。
■『本山らの異伝 ライブラリシーカー』(瘤久保慎司)
ドリルアームらの。スコッパーじゃなくて、ドリラーだった。明らかに我々の知っているらのちゃんではないが、お前のらのちゃんがナンバーワンだ。そして『スレイヤーズ』は16巻よりさらに続くらしいぞ。SF作家も予想できなかった未来に生きてるなう。本気玉!ブック・エンド!( `・ω・´)o📖」」」」」(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ
■『本山らのの分裂』(紺野天龍)
自分が何人もいればいいのにとは思ったことありますが、読んだ本の記憶は共有されるんでしょうか。皆さんは、ラノベを読んで感情摩耗します? 私はどちらかというと熱せられて金床の上で叩かれている感覚ですね。自分という存在が折り畳まれて叩かれて伸ばされて成形されて読後に生まれ変わった気になります。残った熱量を発散したくてラノベレビューやってるところありますね。
■『本山らのと学校図書館(と司書のぼく)』(佐伯庸介)
ここまでで一番自然な作品じゃない? みんな奇を衒いすぎなんじゃよ。こういう外連味のない日常系でいいんじゃよ。普通の日常を面白く描くのがなによりも難しいんじゃ。図書館は学校教育で学べないものを学びに来るところなので、不必要な本こそ充実させるべきだと思います。ただ図書室で購入するのは1巻目だけにして、続きは本人に買わせようね。
■『僕は本山らのに恋をする』(斜線堂有紀)
#買ったよらのちゃんはbotがいいねを返してるんだぞ。俺は詳しいんだ。話は聞かせてもらった。人類は滅亡する。らのちゃんポストアポカリプス好きだから、こういう話本当に好きそう。自分ももし続きが読めるなら、この作品の続きが読みたい。この主人公がここから自分の運命を打ち破る物語が読みたいですね。それがラノベでしょう。
■『仮想の狐』(周藤連)
最近の女子高生、おっさん臭いな。狐の糞尿は作物を噛るネズミを遠ざける効果があるから豊作の守り神とされてきたといわれる。らのちゃんの糞尿はラノベアンチを遠ざけるご利益があるぞ知らんけど。出版業界に就業時間がないのはマジです。私も日曜日や深夜の午前3時に担当編集からメールを受け取ったことがある。らのちゃんも編集者を目指すなら夜の狐(意味深)になるぞ。
■『【らのちゃんを実況する企画】今日も編集がんばらの』(時田唯)
あ、らの動画実況プロのT先生とS先生だ。最近、らの動画RTA開始されませんね。生放送のほうがゲスト呼んだり、コメント読んだりして双方向のコミュニケーションができて撮れ高あるのはわかるんですけど、マイペースにまったり紹介動画を見るのも好きなんですよね。らのちゃんの生配信の裏で知り合いと雑談しながら聞いてたことあるんですけど、だいたいこんな感じです。仕事を抱えてる大人は、だいたいこんな感じに寄り道しながら作業してるから、らのちゃんも誘惑に負けても気にすることなかれ。そっちのほうが意外といいものが作れたりする。俺は詳しいんだ。
さて、全話読んでみました。作者さんの目線から見た少しずつ違ったらのちゃんが描かれつつも、どんならのちゃんも可愛いがすぎるな。
本誌は重版も決定したそうで、これは2巻目も期待できるのじゃないか。カクヨムに挙がってる作品を取りまとめて書籍化すれば、すでに2巻目いける気がする。
本山らの文庫新人賞は編集長が全部読むと聞いているので、みなさんどしどしカクヨムに投稿してください。私も喜びます。
それでは長くなりましたがこの辺りで締めさせていただきます。ここまでは『本山らのと先生と』愛咲がお送りしました。
全人類これ読んで!