待ってて、藤森くん! 2 (2) 壱乗寺 かるた 富士見書房 2007-06 by G-Tools |
【弥生坂高校の伝統行事、「六月の花嫁」。それは選ばれた花嫁の相手の座をかけて争う人気コンテスト。そして今年の花嫁には里見が抜擢され・・・、かくして里見をかけて女の子たちの苛烈な争いが!】
「大好きだよ里見!好き!好き!いっぱいいっぱい大好き!私はね、世界中の誰よりも──里見のことが大好きなんだから」
花嫁(♂)争奪戦!!
藤森里見の通う弥生坂高校では、「六月の花嫁」なる男装をした女子生徒による人気コンテストが行われようとしていた。
何故かなし崩しに今年の「花嫁」になってしまった里見をかけて幼馴染の吉野と生徒会の面々が争う、といったお話。
今回は恋に燃えるピュアな乙女たちのブレイブストーリー。
幼馴染の吉野が主人公の里見より、よっぽどカコイイ!
普段から里見スキー全開で姉さん女房役の彼女ですが、
里見と生徒会長の和美とイチャついているところを目撃し、
「私が一番里見のことを好きなんだから」と嫉妬に燃え上がって驀進する様といい、あたり構わず「好き好き」を連呼する様といい、いかに里見を想っているか、必死さが伝わってきます。
表面クール内面ドジっこで泣き虫の和美さんも、本当は吉野の迫力に腰が抜けているのに一歩も引かずに頑張った。
吉野の前で自分の想いを告白する彼女がいいですねぇ。
しかし、桔梗さんはまたも美味しいところを持ってったような。
演技でも「好き」となどとは言えない大和撫子なサムライガール乙でした。そして常盤さんの天然っぷりはどんだけー。
藤森里見はその真っ直ぐな性格が、空回りでした。
幼馴染の吉野を大切に思う故の行動とはわかっていても、
周りに相談もせず、一人で突っ走るクセはどんなものか。
アズマの指摘ももっともな意見ですね。そういえば、アズマに吉野フラグが立ってしまっているような気配が・・・。
最後には、なんとか里見を奪い返した吉野ですが、
真の敵は和美ではなくて、お姉さんでしたか・・・。
この二人の間にいったい何があったんででしょうか。
そんな伏線を残しつつ、次回へ続きます。
「女の子」と書いて、「好き」と読ませた昔の人の感性の豊かさを感じる、なんとも女の子たちのパワフルさに圧倒されるお話でした。