![]() | 神様のメモ帳 2 (2) 杉井 光 メディアワークス 2007-06 by G-Tools |
【春休みのある日、ニート探偵事務所に駆け込んできたのは、タイ人の女の子だった。彼女の持ってきた鞄には二億円もの大金が入っていて・・・】
なんという人生の無駄遣い
ニート探偵の少女と都会の街中にたむろす愉快なニートたちが、持ち込まれた事件の解決に奔走する探偵モノ。
近年、世にも稀なニート賛美の傑作ニートノベルです。
これさえ読めば、君も明日からニートになれる!(多分)
ヤクザに怖気づいて、自分はアリスの助手に相応しくないのかと自信を失ってしまう鳴海は、ちょっと気負いすぎかな。
もっと気楽に構えてないと、立派な二ートになれないぞ☆
そんなヘタレですが、腹をくくると妙に悪知恵が働いて、突拍子もない策をひねり出してくるからなかなか侮れません。
今回もアリスを始めとする個性豊か過ぎるニートたちは、
また才能の無駄遣いに犯罪スレスレ行為の大盤振る舞い。
そのスキルをもう少し正しい社会貢献に活かせよニートども。
彼らの非常識っぷりに鳴海のツッコミが冴え渡ります。
この下らなすぎるニートたちの掛け合いが最高に愉快。
それにしても、アリスは置いといて四代目がカコイイ。
赤の他人のために危険をしょい込む鳴海を甘いと言いつつ、
そんな鳴海を見捨てられない、人情に弱い四代目に萌え。
なんのかんの手を貸すと決めると頼りになる兄貴ですね。
しかし兄弟盃のシーンは、キメすぎでしょう。くっさーwww
この物語のニートたちは、労働に対する無責任と怠惰からニートに成り下がってる人間とは違い、自分なりに誇りをもってニートをやっているんだという信念が伝わってきますね。
ニートこそ彼らが望んだ生き方だからでしょうか、キャラが活き活きとして見ているこちらまで楽しくなります。
一巻よりも、さらに設定が深く、リアリティあふれる描写に洗練されてきたように思います。
事件解決の後、昏睡から目覚めた彩夏に鳴海はどう接していくのか。これはもうすぐにでも三巻の執筆をお願いしたい。