![]() | 付喪堂骨董店 2―“不思議”取り扱います (2) 御堂 彰彦 メディアワークス 2007-06 by G-Tools |
【今日も閑古鳥が鳴く付喪堂骨董店。しかし不思議な力を宿す『アンティーク』を求めにくる客は後を絶たない。便利な道具でも使い方を間違えば大変なことになのだが・・・】
咲たん、コスプレショーw
不思議な力を持つ古道具『アンティーク』とそれに関わる人々の複雑怪奇な人間模様を描いた現代伝奇モノです。
今回も主人公たちは『アンティーク』をめぐる騒動に出くわすのですが、そんなことより見所は、咲のコスプレメドレーですよ。
◆静寂
映した空間から音を無くす鏡の話。
騒音に悩む作曲家とお付のメイドさんが登場しますが、
何故か咲までメイドになってくれてます。これはwww
ドジっこメイドさんの死因はなんとなく読めたかも。
◆自分
自分のコピーロボットを作る仮面の話。
モチーフはありがちですが、コピーが次第に使用者に
成り代っていくところなんて生々しくてゾッとしますね。
この仮面は欲しい。やること多くて忙しいんですよ最近・・・。
ごく普通のブレザーでも、咲が着るとコスプレにしか見えない。なんというか、ぐっじょぶです。似合うじゃないか!
◆死目
他人の記憶を覗ける眼鏡の話。
死に魅入られた占い師のお姉さんの狂いっぷりが怖っ。
アクションシーンでの読み合いは、なかなか面白かった。
咲を助けに火に飛び込む刻也。愛です。まさしく愛です。
で、黒猫ルック。是非ともその格好で接客して頂きたい。
◆化粧。
未来の姿を写すカメラの話。
断言しよう、これこそ最高傑作級であると!
女の子らしく化粧に目覚めたのはいいけど、それが見事に空回りしてる咲の大ボケが可愛くて仕方が無い。
刻也の気遣いを読み違えて、思い込みのままに暴走を繰り広げるところなんて、決してニヤケずには読めない!
そして極めつけは最後のオチ。
「あのペンダントつけてくれてたんだな」から始まる予想外のカウンターにうろたえる姿ときたら、もう最高!
無表情の裏に見え隠れする乙女っぷりが素晴らしかった。
今回も『アンティーク』に関った人間はそれなりに不幸にあってしまいますが、『アンティーク』が危険なのではなくて、すべては使用者の自業自得なんですよね。
ネットの発展が、引きこもりを生み出しているように、『アンティーク』のみならず、便利すぎる道具というのは、なにかしら落とし穴が隠れているものです。皆様もご注意を。
咲の過去なんかもちょろりと触れられましたが、まだどういった事情を抱えてるか確定的なことまでは分かりませんね。
ここら辺の経緯にどのように『アンティーク』が関わってくるのか、今後の展開が非常に楽しみなシリーズです。