ダフロン

2015年04月12日

俺の人生は神ゲーである!/末羽瑛

4048650734俺の人生は神ゲーである! (電撃文庫)
末羽瑛 U35
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2015-04-10

by G-Tools

青春の二文字とは無縁のゲームバカ・有野晴希の前に変な美少女が現れた!“コマンド?→はなす にげる”「私は神聖でありがたーい女神です。人間は神様がプレイするRPGのキャラで、晴希さんは私が操るキャラなんですよ」―どうやら神々しい姿の少女は、神様の学校に通う運命の女神…の卵で

 人生は神様のゲーム

 ゲームバカと運命の女神候補生がおくる青春ロールプレイングコメディ

 過去の歴史を見ても運命の神様たちはゲームが下手すぎる! にわか神はまず攻略wikiを読めよ!
 プロゲーマーを目指す主人公・有野晴希の前に彼の人生をゲームとしてプレイする運命の女神(候補生)プルミエールが現れ、協力プレイでそれぞれの夢を目指して努力する姿がドタバタでコミカルで楽しかったです。
 どんなクソゲーでも誰かと一緒にプレイすればクソゲーも神ゲーになる。それは人生も同じなのだろう。

 プロゲーマーを目指す晴希は、RPGのタイムアタックで全国大会でも好成績を残すほどの腕前なのですが、大企業を運営する兄社長の妨害によって毎度チャンスを潰されて夢を断ち切られる苦悩がやるせない。
 そんな晴希の現れた女神プルミエールは落ちこぼれの運命の女神候補生で、試験課題として晴希の人生を操作することになるのですが、生来のゲーム下手でことごとく選択行動が裏目に出てしまう天然ぶりが可笑しい。

 晴希に青春をおくらせるため、政略結婚の相手だった大企業のご令嬢・夏目川凛子が転校してくるのですが、こちらはこちらで裏表が激しい性格で、絶賛反抗期な晴希と意地を張って口喧嘩を繰り返しながらも、本音で向きあえて自分の夢をしっかり持って努力している彼に徐々に惹かれていく乙女心がときめきますね。
 デートの約束をした前日にプルミと晴希のデートを目撃してしまい三角関係にこじれていくのも実に青春!

 オタクなゲーマーにとって可愛い女の子との青春というクリア目標はクソゲーすぎ。勝手に運命をいじくる神様たちの介入に翻弄されながらも夢も青春も諦めずに正面から立ち向かう晴希の真摯な姿が胸に迫りました。
 ただプルミと晴希の関係にクローズアップした結果、凛子の立ち位置が当て馬で終ってしまった。ステータスの「うん」の少なさとか、彼女の夢はあるのかとか、晴希と対照的なキャラに描く予定だったんじゃないかな。
posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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