ロムニア帝国興亡記 (5) ─強襲の第二皇女─ (富士見ファンタジア文庫) 舞阪 洸 エレクト さわる KADOKAWA/富士見書房 2015-03-20 by G-Tools |
帝国への侵入を図るため、要塞都市アル=アラに押し寄せてきた3万の騎馬民族。その凄まじい猛攻に、国境を守る防壁は今まさに破られようとしていた。このままでは防衛にあたるサイファカール軍は壊滅必至。残されたわずかな時間のなかで、軍団長・リリィが実行した捨て身の作戦とは…!?
歴史を作る英雄たち
帝国のうつけ皇子がはみ出し者の仲間と共に希代の英雄へと駆け上がる戦記ファンタジー。
今回は一度も登場しなかったのに何故かエロ挿絵があるステラステラさん。作者に愛されてんな!
第四皇子ロキシーヌの軍勢を破り、騎馬民族を撃退し、帝国の後継者争いの有望株に躍り出たサイファカールが、次へ向けて戦力を広げるために権謀術数を張り巡らせる強かさと腹黒さにニヤニヤ楽しめました。
女性陣の脳筋っぷりが目立つだけにリリィ様がますます完璧なヒロインに見えてきてやばい。
城壁に迫る騎馬民族を退散させるリリィの機転は予想はついたけれど、略奪品を抱えて動きの鈍ったところに襲いかかるとか、倉庫ごとまとめて火だるまにするとか、もっと罠を仕掛けてもよかったと思う。思わせぶりに引っ張っておいてこれだとちょっと物足りないので、リリィ様は読者に尻とちっぱいを差し出すべき。
ほ、ほら! 折角活躍したのにリリィ様だけ露出がないのは可哀想じゃん! 他のキャラと差別してるよ!
脱いだだけで敵の軍勢を倒してしまったセイヤさんの露出狂パワーぱねぇ。幹部クラスなのに、軍隊を率いているのに、どこにいても痴女としか思えない浮きっぷりが笑える。やはりいくら敵を倒しても、ヒロインは脱がないと活躍したことにはならないのはラノベの法則だと思うんですよ。何もしてないステラステラがお色気要員というだけで挿絵もらうのはずるっこい。まあこの作品のヒロインはほとんどお色気要員ですけどね。
ロキシーヌの残していった敗残兵やアンブロワ州の都市を自分の戦力に取り込むために様々な懐柔策を実行していくサイファカールの政治力の片鱗が見れたのが満足でした。戦わずして勝つ、これが戦略というものだ。
しかし、第三皇子の配下が暗躍していたり、第二皇女チェチェリアーナが暴走を始めたり、他のライバルたちの台頭も気がかりです。駒を手にしたサイファカールの次の指し手に期待が集まります。