【Amazon.co.jp限定】異世界ラ皇の探求者 書き下ろし4PリーフレットSS付き (GA文庫) 西表 洋 モレ SBクリエイティブ 2015-01-14 by G-Tools |
現世でラーメン屋を26店開店し、そのすべてを半年以内に潰してきた主人公・チャー。そんな彼が記憶を残したままで生まれ変わったのは、なんとファンタジーの世界だった!?ライバル不在のこの世界で、一番美味と聞いたドラゴンの肉のチャーシューを作り、ラーメン道を極めようとするチャーの野望は叶うのか!?
すべての道はラーメンに通ず
異世界に転生し至高のラーメンを究めんとする少年が繰り広げるラーメンマシマシファンタジー
ラーメンの食べ過ぎは味覚異常を引き起こし、精神を害する危険性を認識してしまった。ラーメンこわい
前世で大のラーメン好きだった主人公が異世界に転生し、至高のラーメンを作るため、幼い頃から修行を繰り返し、食材を求めて王都へ旅立った先々で繰り広げるヒロインたちを巻き込む暴走ぶりが可笑しかった。
表紙からしてメシテロかと警戒したが、本文を読んでもいっさいラーメンを食べたくならない不思議!
ラーメン好きが講じて異世界でもラーメン屋を開こうとする主人公チャーは、現世では天才と言われた鍼灸術を使って幼い頃から自身の肉体改造を続け、並の冒険者では太刀打ち出来ない程に強いのですが、味オンチなうえに料理センスも独特で、自作ラーメンがことごとく周囲の最低評価を受けるにも関わらず、諦めることなくラーメン作りに情熱を傾けて……才能を活かす道や努力の方向性が完全に間違っているそんな姿が笑いを誘う。
鍼灸術や戦闘力を駆使し、行く先々でヒロインを助けて回り、フラグを立てていくのですが、頭のなかはラーメンのことばかりで自分に近づいてくる美少女からの好意や敬慕の思いにはまったくの無関心で、毎回不味いラーメンを食わされるヒロインたちが可哀想になってくる……。すべてラーメンがなければ、ラーメンさえこの世になければヒロインたちの純真な思いが報われたかもしれないものを、おのれラーメン許すまじ!
というか、作者はチャーシューが好きなだけで、本当はラーメン嫌いなのかと疑いたくなるほど扱い酷くね!? 最後には人間が食べる物ではなくなってますが、いいのかこれで……ラーメン好きには読ませられない。
主人公のキャラの勢いだけで書き切ってしまっていて、話のノリに乗れると面白いのですが、読み返すと幼女吸血鬼との関係や、精霊族って何が人と違うねんって解説のアラがちゃんと煮詰まってないエグ味も感じる。