ダフロン

2014年12月19日

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 1 スクワッド・ジャム/時雨沢恵一

4048690949ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (1) ―スクワッド・ジャム― (電撃文庫)
時雨沢 恵一 川原 礫
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-12-10

by G-Tools

女子大生・小比類巻香蓮。長身コンプレックスが災いし“現実世界”では人付き合いが苦手な彼女を変えたのはVRMMO“GGO”だった―。身長150cmにも満たない理想の“チビ”アバターを手にした香蓮は、全身ピンクの戦闘服を身に纏い、プレイヤー“レン”となってGGO世界を駆け回る!

 ピンクのウサギ、戦場を駆ける

 仮想世界でチビのアバターを手に入れた女子大生が戦場を駆け巡るガンアクション。SAOスピンオフ。

 ゲーマーたちが純粋にゲームに熱中している王道もド王道。こういうのでいいんだよ、こういうので。
 長身コンプレックスの女子大生・香蓮が、GGOで手にれたチビのアバターを駆使し、仮想世界で行われるチームサバイバルに挑戦し、ライバルチームと技術と知略を尽くし駆け引きを繰り広げる銃撃戦に燃えました。
 SAO本編のGGOで期待していた本当のFPSゲーマーたちの硝煙と銃火の世界がここにありました。

 人並外れた長身ゆえに普通の女の子らしい可愛いさに憧れていた香蓮が、GGOの世界でチビのアバターを手に入れ、背の低さを活かした独自の戦闘スタイルで他のプレイヤーの度肝を抜いていく様が愉快です。
 なりゆきで小隊編成でのバトル大会"スクワッド・ジャム"に参加を決意し、急遽パートナーを組むことになったエムも、大男の見かけに反して慎重派の戦術家で、ゴリ押しではないテクニカルなプレイが見物でした。

 銃火器を向け合ってのド派手な銃撃戦や、人間離れしたスタントアクションは本編ほどではないものの、その分、いつ背後や死角から撃たれるか、いかに対戦相手から身を潜めるか、常に濃密な緊張感に溢れている。
 お互いに矜持や誇りをかけて真剣に相手と立ち向かい。瞬時の判断で優勢と劣勢が入れ替わるギリギリの戦いで勝利と敗北が決定づけられる、FPSならではの完全実力主義な戦闘世界観に爽快感と達成感がありました。

 様々な銃器の描写や解説が濃く、それでいて興味のない人でもわかりやすく、何ができるか、何かできないか、どう戦うのか、どう攻略すればいいのか、ゲーム要素を絡めてストーリーも展開していくから面白い。
 本編の設定を踏まえつつ、独自の捉え方でGGOを再構築していて、新しい魅力がいくつも発見できました。
 ピトさんやエムさんの現実の姿や香蓮と今後どう交流していくのか、人間関係のドラマにも期待が高まる。

posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。