ドウルマスターズ (2) (電撃文庫) | |
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人型機動兵器『ドウル』最強部隊『ソフィア』への入隊を目的とした訓練校に、早乙女蒼生が入学して丸三ヶ月が経った。蒼生の姉・朱理、『ソフィア』のエクサーという素性を隠す玲音、反体制組織『ゲノムス』加入を偽装する龍一の四人は、日々、ドウルマスターとしての訓練に励んでいた。
戦士たちの青春
人型機動兵器ドウルのパイロットとして少年少女が戦いを繰り広げるサイエンスロボットアクション
蒼生×玲音よりも、玲音×朱里の百合妄想が迸って主人公がモブに見えます。主人公もっと成長しよう
磐都アイランドにやってきて三ヶ月が過ぎ、宇宙空間での生活に慣れてきた主人公・蒼生と姉・朱里たちエクサー候補生第四班が多忙な訓練の日々の合間、遊びに恋に青春を謳歌する姿が微笑ましかったです。
しかし、なんだろうストーリーの終着点が急に見えなくなったのだけれど、私だけですかね。
玲音やレアという同年代の女友達を得てファッションや買い物、女子力磨きに目覚めた朱里が可愛らしく、成長目覚ましいながらも班員の中ではビリの成績に苦心する蒼生が実直に努力を重ねるひたむきさが清々しい。
反政府組織の一員とも知らず龍一ともすっかり仲良しグループを形成してしまっていて、主義思想はともあれ龍一のアニキな性格は嫌いにはなれないだけに、敵対して欲しくないなぁという気持ちでいっぱいでした。
素直過ぎる蒼生は玲音への好意を周囲に見抜かれていて、からかわれたり空気を読まれたりする光景が可笑しいのですが、でも、玲音本人には気づかれていないのだろうか。案外、鈍そうなので気づかれてなさそ……。
そういえば『ゲノムス』のドウル部隊は小隊連携をきちっとしてるのに、蒼生や玲音たちエクサーは一対多の戦闘が当たり前なんですかね。正体を明かしてないからとも思えるが、バラバラに戦っててこの先いいのか?
決してつまらないわけではないのですが、何故だか読み終わるまでにやけに時間がかかりました。SF小説に慣れていないと小難しい単語の意味や話の流れ、場面の描写を理解するだけでも四苦八苦なんですよね。
ただ今回はストーリーが日常パートに偏っていてほのぼのとしたのですが、戦闘パートは小競り合い程度で盛り上がりに欠けて、世界観や設定のポテンシャルはあるのに活かせてないなとちょっと勿体無く思いました。