BLACK BLOOD BROTHERS 7 (7) あざの 耕平 富士見書房 2007-04 by G-Tools |
【ついに暴かれた九龍王の墓所。ラウ・王の凶弾に倒れた陣内を最初の戦死者とし、カーサたち九兄弟が、特区に攻撃を開始する!特区は炎上し、そして新たな鼓動を刻む!】
「約束します。いつかきっと、あたしは皆さんに、皆さんが普通に暮らせる場所を。当たり前に毎日が暮らせる場所を用意します。そして、皆さんを、そこにお呼びします。いつか。きっと」
受け継がれる意思
カーサ率いる『九龍王の血統』の九姉弟の総攻撃開始。
陣内の遺体の前にて墓所を守るセイ。それぞれの強敵を相手にするジローとケイン。すべてが後手にまわるカンパニー。
悲しみに暮れるミミコの心にひとつの思いが湧き上がる。
第二部クライマックスは、受け継がれる意思。受け継ぐ者。
そして永遠に受け継がれていく希望が大きなテーマです。
まずは陣内部長と張の勇退に、ただただ涙です。
特区に多くのかけがえのないものを遺し、それでも未練は残すことなく、最後まで人間としての死を選んだ陣内の潔さ。
後塵に夢を託し、カンパニーの責任を背負った張の気高さ。
特区の意思。それこそが陣内部長、ひいては張たち赤き血の黒き血にも負けない、不屈の永劫性の象徴なのでしょう。
そして続く、息もつかせぬ名勝負の迫力に圧倒です。
ケインと"赤き牙"を率いるジャネットとダールの因縁の対決。
暗殺者ナブロと剣士ジローの一騎打ち。
ケイン&ジローVSダール&ナブロのタッグバトル。
決して技量と腕力のみで決しない、吸血鬼たちの一進一退の攻防ひとつひとつが高度な駆け引きを魅せてくれますねぇ。
完全にザザの術中にハマり、もう勝ち目なくねコレ?ってところまで追い詰められた、そんなときにアヒル娘の大活躍!
特区が崩壊していく中で、それでも特区の理念を貫く彼女の勇姿に、この先の不安なんて一気に忘れてしまいますね。
特区の意思は確かに受け継がれた。陣内部長が心静かに逝けたのも、彼女への信頼が大きかったからでしょう・・・。
ミミコと陣内のあんパンをめぐる思い出話にまた涙が・・・。
いやぁ、なんにせよ濃かった、とても濃かった。
急変する状況に合わせてスピーディに場面が移り変わる中、
必死になって登場人物たちを追いかけましたよ。
すっかり物語の勢いに押されてしまいました。
これまでのあざの作品を含め、シリーズ中の最高傑作です。
ジローは暴走状態。セイの力は頼れず。ケインは帰国命令。
特区から逃げ出したミミコはジローと別れ、シンガポールへ。
頼りになる仲間たちがバラバラになってしまったこの状況。
さて、いかにして起死回生なるかというところに注目ですね。
次は第三部よりも短編の3巻の方が早いそうですが、第三部の前に、ここらで『香港聖戦』の詳細をやって欲しいかな。
BBBではアリスが好きなので、彼女の再登場を願いつつ。
ジローとケイン、香港聖戦では、こんな
風に戦っていたんでしょうね。
ナブロの声が子安に聞こえてしょうがあ
りませんwCDで秋山真之をしていたから
出て欲しいですね。
ナブロの霧化ですが服に合わせているの
か?あの服を斬ればいいんじゃないでしょ
うかw
戦局は互角のようで、だんだん押されて
いました(汗
ゼルマンが参戦しなければジロー死んで
いましたよ。
陣内さん、はパンの耳子ですね。
陣内さん、あんたヒドイ事もしたけど先を
見る眼は、人を見る眼はあったよ。
今、あなたの教え子は立派になりつつ
あります、たぶんw
みんなカンパニーじゃなくてミミコだか
ら信用したんですよね。
でも九牙勢揃いで王復活の瞬間、鳥肌が
立ちもしました。
ああして見ると普通の家族なんですね。
BBBの予告に始源の物語とありましたが
リニューアルの5月号で香港編が始まるん
ですかね?