ダフロン

2014年10月09日

CtG ゼロから育てる電脳少女/玩具堂

4041022002CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ (角川スニーカー文庫)
玩具堂 bun150
KADOKAWA/角川書店 2014-09-30

by G-Tools

VRMMOゲーム「CtG」で、春日井遊は初対面のミーファと気楽に“結婚”する。でも娘のハルハが生まれて、まさかの子育てスタート!?しかも「きたよ、おとーさん!」「く、釘宮です」なんと現実世界にも、実物のハルハとミーファの中の人・釘宮美遥が登場!実はハルハは秘密の計画で創られた“新しい人類”だったのだ!

 ネトゲの嫁とは子供ができないと思った?

 電脳世界での結婚相手と娘との現実世界での家族生活を描く少女育成系VRMMOファンタジー。

 ぱやきのさん! ぱやきのさんじゃないか! お久しぶり! それで子ひつじの続きは(おいやめろ
 VRMMO「CtG」で結婚した少女ミーファこと美遥と、彼女との間に生まれたハルハが、現実の主人公・遊の元に現れて擬似家族生活を始め、孤独だった彼の生活に家族の温もりを与えていく様子が癒やされました。
 ファンタジーだと思っていたら、西部劇だったでござる! よくクソゲー認定されませんねこのゲーム。

 ゲーム内でのイベントのつもりで出会ったばかりにも気軽に結婚したミーファ(美遥)とクランプ(遊)ですが、思いがけずに赤ん坊が生まれ、戸惑いながらも次第に育児にめり込むようになっていく姿が微笑ましい。
 二人してゲーム攻略そっちのけで成長していく娘ハルハを見守るうちに、いつしか愛着が生まれてNPCではなくて1人の人間として見ていることに気づいて、人工知能と人間の違いはなにかと広がる考察が興味深い。

 現実でハルハとミーファの中の人美遥が現れ、何故か同居する事になって、現実世界でも家族関係を繰り広げるんですが、世間知らずなハルハの世話がこれまで以上に大変でと、世の中の親たちの苦労がわかります。
 ゲームをやり込むことでゲーム開発者だった亡き母親が息子へ送った不器用な愛情を理解し、それが遊にしかない強さに繋がりハルハを守る力となって、VRMMOで結びついている家族の絆が感じられて感動しました。

 ハルハの父親としての遊の魅力は見せてもらったので、あとはハルハの母親としての美遥の魅力をもっと描いて欲しかったですね。いや、十分魅力的なんだけどキャラが控えめ過ぎたかな。ポテンシャルはあると思う。
 美遥さんは運命感じちゃったんだし、幼馴染に気兼ねして身を引きます宣言はちょっと早まってるよ。幼馴染キャラなんて所詮メインヒロインの当て馬か、だいたい死ぬのがお約束ですよ。もっと修羅場ろうぜ!
posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック