ダフロン

2014年10月03日

女騎士さん、ジャスコ行こうよ/伊藤ヒロ

4040669932女騎士さん、ジャスコ行こうよ (MF文庫J)
伊藤 ヒロ 霜月 えいと
KADOKAWA/メディアファクトリー 2014-09-24

by G-Tools

とあるど田舎、平家町に住む普通の高校生、瀬田麟一郎はある日、夜の田んぼで行き倒れているお姫様、ポーリリファと彼女に仕える女騎士、クラウゼラを発見する。二人はなんと異世界《魔法地平》から命からがら逃れてきたと言い出して、そこから始まるトンデモドタバタストーリー!? ……と思いきや

 エロい、さすが女騎士エロい!

 異世界人が珍しくない普通の田舎町で繰り広げられる女騎士系田舎日常コメディ

 口癖が「くっ、殺せ」な女騎士とか、田舎暮らしの退屈さとか、開き直って突き抜けた酷さ。うん、いいね
 オークの反乱で国を追われ、異世界から日本のド田舎平家町へやってきた女騎士クラウとポー姫が、主人公・麟一郎に拾われ、窮屈な田舎暮らしの中で都会らしさを求めて騒動を繰り広げる様子が面白可笑しい。
 清々しいまでにゲスいロリ姫と生真面目な女騎士、さらに珍妙なキャラたちのバカ騒ぎが楽しかったです。

 異世界からやってきたポー姫は八歳らしからぬ腹黒さと悪知恵の働くロリで憎らしい悪ガキなんですが、それだけに彼女に付き従う生真面目で融通が効かない女騎士クラウがピュア可愛らしくて萌えるんですよね。
 村には異世界人や宇宙人、海底人、地底人が珍しくなくて、村にはすでに亡命政府が7つもあって、周囲にすんなり受けいられていくんだけれど、優雅なオタクライフの夢が崩れるポー姫がざまあとしか言い様がない。

 都会への憧れが捨てきれないポー姫を慰めるために、近隣の街にあるジャスコ(っぽいトコ)に遊びに行ったせいで、姫の煩悩に再び火がついてしまって、周囲を巻き込んで暴走し始めるから愉快なんですよね。
 ジャスコ(っぽいトコ)を経営するオークと結託して、村を敵に回して強引な新店舗建設に走るんですが、子供らしからぬ狡知を発揮して村人派を追い詰めるから厄介なんですよね。誰だよこんなガキに育てた奴……。

 ポー姫が間違っていることは明白なのだけれど、主君への忠義と騎士の倫理観の狭間で悩み苦しむクラウがもどかしく、その迷いを振り切る麟一郎の説得スキルがディス イズ ラノベ主人公。この鈍感男め!
 オーク恐怖症に陥っていたクラウが恐怖を克服するために行っていた行為がくだらなすぎて好き。高潔な女騎士が己の性欲に負けてエロスに染まっていく姿はいつ見てもいいですなぁ……グフフフ。女騎士はちょろいな。

posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック