![]() | ログ・ホライズン 8 雲雀(ひばり)たちの羽ばたき 橙乃ままれ ハラカズヒロ KADOKAWA/エンターブレイン 2014-09-29 by G-Tools |
マジックバッグを入手するクエストのため、トウヤら年少組はアキバを離れてはじめての五人旅に出発! 訪れた村や町で<吟遊詩人>の五十鈴を中心に音楽を演奏するライブツアーのような旅路。初めての旅と出会いが、五人にこれまでと違った世界の景色を見せる。胸が高鳴るまま、西を目指して進む年少組の成長と変貌!
小さな雲雀の四十三番目の歌
オンラインゲームの世界に閉じ込められたプレイヤーたちが世界を変える冒険に挑むファンタジー。
旅と冒険は子供を少しだけ大人にする。世界の広さ、人々の主義主張の多さを知って、新しい自分を作る。
マジックバッグ入手クエストの旅に出発したミノリ、トウヤ、セララ、五十鈴、ルンデルハウスの五人組が、旅で出会う様々な人々との交流を経て、ときに喜び、ときに傷つきながら成長していく姿が愛おしかった。
自分自身も不確か故に戸惑いと不安を抱える思春期の少年少女たちの思いに胸を締め付けられました。
いつの間にかレベルが50台後半まで上がり、すっかり一人前の冒険者になっている年少組の姿に頼もしさを感じつつ、大人のいない初めての旅行に浮かれ騒ぐ様子に、中身はまだ子供だなぁと微笑ましさを感じます。
キャンプ経験も少ない子だらけだから、旅の道中もいろいろ失敗続きなんだけど、それすらも楽しい旅の思い出に変えてしまう若さが眩しい。立ち寄った村でコンサートをして、周囲に笑顔を振りまいてる光景が素敵。
五十鈴が音楽をやるのは、自分達が楽しいからという理由だけだったのだけれど、大地人にとってはそれすらも大いなる恩恵であって、彼らからの過大な賞賛を受けることに罪悪感を感じてしまう姿がもどかしい。
その冒険者の中でも考え方は様々で、この世界での現実から背を向け、人道や倫理を説くトウヤやにゃん太の言葉から耳を塞ぎ、死という幻想にすがるオデッセイア騎士団やロンダークたちの現実逃避がやるせなかった。
まあ他人に迷惑をかけておいて、自分は悪くない悪いのは世界の方だなんて、まるで中学生の言い訳ですけど。自分は被害者だから何をしても許されるなんて論理展開の自己正当化は義務教育までにしておこうよ……。
冒険者の恩恵を暮らしに活用する者もいれば、戦争の道具として用いようとする者もいるし、思考の極端さに引きますね。年少組を見守るアキバの大人たちがわりと正常な人たちで本当によかったと思いました。


