ダフロン

2014年07月13日

電子魔法使いのトロニカ。/ハセガワケイスケ

4048667742電子魔法使いのトロニカ。 (電撃文庫)
ハセガワケイスケ 堀泉インコ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-07-10

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魔法学校に通う少女のニカ。彼女は落ちこぼれとして知られていたが、それには理由があった。現代の魔法の花形である電子魔法系にめっぽう弱く、触れるだけでデバイスを壊してしまう。そんなニカが、エリート男子生徒の爽やか金髪少年ユリアンと、無口クールな黒髪少年リドと魔法騎士の模擬実戦でチームを組むことになる。

 オタク趣味の魔法騎士

 エリート美男子二人組と魔道具オタク少女のマジカルスクールライフストーリー

 ほのぼの可愛くて、これは癒される。あ^〜心がぴょんぴょんするんじゃ^〜
 魔法学校に通い、電子魔法を操るエリート魔法騎士候補生、通称"赫服"であるにも関わらず、魔法の使えない少女トロニカが、イケメン男子二人を振り回しながら騒動を解決に導いていく姿がゆるふわで楽しかった。
 ぼっちで変わり者の女の子が、イケメンハーレムを作っていくという感じか、理解した。

 周囲の生徒から"落ちこぼれ"、英雄である兄の七光りと馬鹿にされながらも、まったく意に介さないどころか、のほほんとしてマイペースで、大好きな古魔道具趣味に暴走する天然少女なトロニカが愛らしかった。
 女子に絶大な人気を誇るクールな魔剣士リドと爽やか少年ユリアンのイケメン男子とチームメイトになり、選りすぐりのエリートであるはずの彼らも、いつの間にかトロニカのテンポに巻き込まれていく姿が可笑しい。

 なにかと学園から特別扱いされているトロニカに反感を覚えつつも、家名や大人たちの対応を見て、遠巻きにしているだけの他の生徒に比べ、トロニカに興味を持って次第に意識していくリドとユリアンが微笑ましい。
 電子端末を介した電子魔法が全盛期の現代で、電子魔法と相性が悪いトロニカは魔法騎士としては致命的なんだけれど、特別扱いされているには理由があって、本気モードのトロニカは颯爽として素敵でした。

 雰囲気は好みではあるんですが、イベント少ないなと思う。一巻だから人物紹介と心理描写にページを割きすぎてしまったから仕方なくはあるが、もうちょっと彼らの学校生活でのシーン描写が欲しかったかったかな。
 犯人探しもダイジェスト感が否めないし、犯人もあっさりと自白からの豹変で盛り上がりがイマイチ。
 世界観を広げていけばもっと魅力的な作品になると思うのですが、今回だけでは伝えきれてないなぁ。

posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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