![]() | 学戦都市アスタリスク 06. 懐国凱戦 (MF文庫J) 三屋咲ゆう okiura KADOKAWA/メディアファクトリー 2014-06-24 by G-Tools |
激戦の末、鳳凰星武祭を制覇した綾斗とユリス。束の間の日常を楽しむ綾斗らだったがユリスの故国リーゼルタニアに招待される。だがユリスの兄―国王の計らいで優勝凱旋パレードに巻き込まれてしまう。王宮での夜会など豪華なイベントに参加しながらも、綾斗はリーゼルタニアという国家が抱える問題とユリスの苦悩を知る。
凱旋は、新たな戦いの始まり
六つの学園に所属する異能に目覚めた《星脈世代》の少年少女が最強を目指す学園バトルエンタメ
えっ、これ彼氏を家族に紹介する流れですよね。綾斗とユリスは、早く結婚すればいいじゃないか。
冬季休暇にユリスの故国リーゼルタニアを訪れた主人公・綾斗とヒロインたちが、統合企業財体に支配されているユリスと国の抱える問題を知り、<獅鷲星武祭>へ向けてチームの結束を固めていく姿が勇ましかった。
戦いは一休みして、登場人物たちの人物背景や舞台背景の掘り下げを消化するターンでしたね。
ユリスの祖国リーゼルタニアで、国民たちから熱烈な歓迎を受ける綾斗とユリスだけれど、表面上は統合企業財体の資本投資で豊かなようでいて、フローラのような孤児たちや貧困層の問題が棚上げにされていて、上流階級のお姫様でありながら現状を改革するために立ち上がったユリスの原点が描かれて、もどかしい。
しかし、綾斗への評価高すぎである。仮にも一国の王女の相手が異国の民間人なのは問題ないんすかね。
<鳳凰星武祭>を制したユリスと綾斗のタッグも、<孤毒の魔女>との突然のバトルで力押しの通じない相手の絡め手に弱いという欠点が浮き彫りになり、チームとしてどうやって連携していくかが今後の課題ですね。というかチーム全員アタッカーしかいないんですが、それは……。ヒーラーがいないパーティはアカン。
クローディアにチームを組ませないために送り込まれた刺客は、お、おう……いやぁ、評判倒れだったな。
とりあえず、エリスとクローディア周辺の情報開示による、これからの展開の下積みをしてみたというカンジですが、<獅鷲星武祭>始まる前にあと半年以上もあるんだけど、どうやって話を補填する気なんだろうか。
学園祭がありましたね。シルヴィア参戦でヒロインズの動きが積極的になるかな。あれ、なんか戦いとは関係のない方向に話が膨らんでいきそうなんですけど、読者のモチベ維持はラブコメだけで大丈夫なのか?