ダフロン

2014年06月20日

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア 2/大森藤ノ

479737716X【Amazon.co.jp限定】ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア2 書き下ろし4PリーフレットSS付き (GA文庫)
大森 藤ノ はいむら きよたか
SBクリエイティブ 2014-06-12

by G-Tools

怪物祭の騒動を無事解決したのも束の間、アイズ達は謎の殺人事件に巻き込まれてしまう。調査に乗り出す彼女達は、上級冒険者を手にかける凶悪な殺人鬼を追っていく内に、都市と迷宮を揺るがす事柄に直面する。謎の宝玉をめぐって、地上と地下、二つの舞台が交差し、迷宮都市(オラリオ)に潜む闇が静かに蠢き出す!

 風は前へと突き進む

 ロキ・ファミリアの美しき女剣士アイズの視点から描くダンまち最強スピンオフ

 これもうアイズさんがシリーズの主人公でいいんじゃないかな。本編のベルきゅんはヒロイン化してるし。
 資金稼ぎのため、ロキ・ファミリアの仲間たちとダンジョンに潜った女剣士アイズが、途中立ち寄った『リヴィラの街』で冒険者殺人事件に遭遇し、やがてオラリオ揺るがす陰謀に繋がっていくミステリが興味深い。
 本編は痛快娯楽エンタメですが、こちらの外伝はビターテイストなサスペンスと味付けが変わってますね。

 ベル視点だと完璧超人に思えるアイズですが、借金に悩んだり、ファミリア内の仲間に距離を置かれたり、超然としているようで内側に悩みを抱えて空回りして鬱思考に入っていってしまうところが、残念美人ですね。
 そんなアイズを一人にさせない姦しいティオネ・ティオナ姉妹、母親のように見守るリヴェリアや幹部たちが賑やかで、やかましくて、愉快で素敵なんですよね。いい冒険者は、いい仲間に恵まれるということか。

 『リヴィラの街』で起きた殺人事件を調査していくうちに犯人と怪物達との戦闘になり、一方、怪物祭に出た食人花の出処を追うロキとベートも怪物に遭遇して…。ロキファミリアの精鋭たちの戦いぶりに魅せられる。
 地上とダンジョンで起きた事件が次第に点と線で繋がって、オラリオが転覆しかねない陰謀の一角が見え隠れし始め、事態がダンジョンを越えて広がっていくスケールが好奇心を掻き立てました。

 階層主『ウダイオス』とアイズの一騎打ちに手に汗握り、本編のベルきゅんとのストーリーの繋がりを感じるとさらに面白い。張り詰めたアイズの心が、ベルきゅんの前ではほんの僅かにゆるむところが萌える。
 怪物相手なら天下無敵でも、白兎にまた逃げられて、しょんぼりするところがもう可愛いなぁこの人。
 2巻ばかり時間がズレているものの、本編と同時並行で読むと面白いでしょうね。執筆はよ。本編に追いつこ

posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | GA文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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