ダフロン

2014年05月09日

薬剤師協会の治験者募集案内 未経験者歓迎/宮地拓海

4041017017薬剤師協会の治験者募集案内 未経験者歓迎 (角川スニーカー文庫)
宮地 拓海 みじんこうか
KADOKAWA/角川書店 2014-04-26

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キラキラネームに悩む高校生・堀井騎士は謎の蔓に異世界へと引きずり込まれ、上空から落下して瀕死の重傷を負ってしまう。「私の薬を、信じてみる?」彼女は不思議な薬を飲ませてくれ一命を取り留めた…のだったが、目が覚めると不死身のゾンビへと変身していた。行く当てもないナイトは彼女の研究所に住むことになり!?

 楽しい楽しい注射のお時間です

 異世界でゾンビとなってしまった少年が天災薬剤師の下で騒動を繰り広げる治験者ライフファンタジー

 わーい、ポンコツヒロイン! ポンコツヒロインのハーレム好き! ……なかなかにハチャメチャでした。
 謎の植物の蔓に引きずり込まれ、異世界にやってきて重症を負った主人公・ナイトが、そこで出会ったヒロイン・フィオナの作る薬でゾンビとして蘇り、身体を治し元の世界に戻るために奔走する姿が可笑しかった。
 頭からっぽにして読むタイプのラブコメファンタジーで、ゆる〜いノリのキャラに和みました。

 たった一人で父の遺した魔法薬の研究に明け暮れるフィオナと、彼女を応援するナイト関係が微笑ましい。
 異世界に来て早々、いきなり死にかけたところを彼女に命を救われ、副作用で日光や熱に弱いゾンビとなった身体を元に戻すため、新しい治療薬の開発に協力していくのですが、素材一つを集めるのにもモンスターと戦ったり、エルフの涙を求めて街に出向いたら変質者と間違わられて兵士に追い掛け回されたりと笑いを誘う。

 同居生活を過ごすフィオナは魔法薬のことしか頭にない研究バカだったり、薬の素材を提供する商会のお嬢様リズは天然ドMだったり、街を守る最強の女騎士ユリアンは友達のいないボッチだったりと、どこかしらか変わっていたり、抜けていたりして、残念ヒロインなんだけど、そうした隙だらけのところが可愛いいですね。
 そんな美少女たちにお人好しなナイトが次から次へと振り回されていくドタバタの連続が飽きません。

 シリアスにならず、ギャグテイストでサクサク進むのでライトファンタジーとして読みやすかった。
 けれど、薬学あんま関係無かったようなな……。何でもかんでも魔草やファンタジーっぽいアイテムで片付けすぎじゃろうとは思いましたが、ファンタジー世界で現実性を気にしたら負けか。どうしてナイトが異世界にこれたのかとか、そこら辺も適当でいいのかね。薬よりも料理にスポットが当たっていたよーな。
posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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