ダフロン

2014年04月12日

魔法科高校の劣等生 13 スティープルチェース編/佐島勤

4048665073魔法科高校の劣等生 (13) スティープルチェース編 (電撃文庫)
佐島勤 石田可奈
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-04-10

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今年も、魔法科高校生にとって夏最大のイベントである全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称『九校戦』が開催される。しかし今年の『九校戦』はひと味違っていた。競技種目及びルール改定。本番まで残すところ一ヶ月の段階でもたらされた何の前触れもない大幅変更に、魔法科高校各校は慌ただしい対応を迫られる。

 魔法師は兵器なりや

 近未来のエリート校である魔法科高校に入学した兄妹が繰り広げるマジカルバトルアクション。

 真由美先輩、卒業したのにちょくちょく登場するが、もはや扱いがエロ要員である……。美味しいポジだな
 土壇場になって競技の変更が行われた『九校戦』への準備で生徒会や達也たちが慌ただしくするなか、『九校戦』の裏で進められる兵器実験の情報を知り、阻止に動き出す達也や黒羽姉弟の暗躍が見物でした。
 2年生編はさくさく展開が進むなぁ。1年生編で設定やキャラ紹介をあらかた消化してるからこそですが。

 精神生命体パラサイトを用いた戦闘用ドールを開発し、『九校戦』での性能試験を企む九島烈ですが、それもすべて若き魔法師たちを戦争の道具という宿命から解き放つための行為で、善悪の判定が難しいですね。
 さる筋からその情報をリークされた達也と九重八雲と共に調査を進めるのですが、同時に学校では生徒会メンバーとして『九校戦』への準備も進めなくてはいけなくて、二重生活の大変さを改めて実感しますね。

 いざ、始まった『九校戦』は、1年生編と比べると試合中の描写、ページ数が少ないからか、特に奇抜なトリックプレイや新技術のお披露目のようなものもなし、消化試合のように淡々と進んで、ちょっと物足りない。
 パラサイドールとの戦いにしても、達也さん無双すぎて、最初から結果がみえてましたしね。表も裏も、もうちょっと苦戦したり、予想外の展開を読者に見せてくれてもよかったんじゃないかと思います。

 いつもは複数の問題や出来事を同時期にいっぺんに起こさせ、ストーリーを複雑化させることで、このシリーズ独特の読み応えを演出しているのですが、今回は、ストーリーが単調で読者が展開を読みやすすぎた。
 1年生編の時のように、話のスケールと密度を上げていって欲しい気もするけれど、嵐の前の静けさだとでも言うのか。そういえば7月に新シリーズを出すみたいですね。前々から別作品も読んでみたかった!期待

posted by 愛咲優詩 at 00:00 | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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