ダフロン

2014年01月12日

ロストウィッチ・ブライドマジカル 2/藤原祐

4048662236ロストウィッチ・ブライドマジカル 2 (電撃文庫)
藤原祐 椋本夏夜
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-01-10

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雉子野中学で密かに噂となっているおまじないがあった。呪いたい相手の名前を書いた紙と硝子玉を一緒に桜の木の下に埋めておくと『硝子玉の魔女』がそいつを不幸にしてくれる、というものだ。噂を知った水奈たちはそこに『魔女』の影を見、調査を決意する。

 不幸を呼ぶ魔女たち

 魔法の国の女王を決める戦争に巻き込まれた少女たちが繰り広げるマジカルサスペンス

 いやぁ、相変わらず頭と心をぐちゃぐちゃにされるこの醜悪さと美しさの入り混じった読感がタマラン。
 中学校で噂になっている『硝子玉の魔女』に関わってしまった主人公・水奈が、狂信者の魔女集団『バーバ・ヤーガの小屋』と因縁を持ってしまい、他責的に騒動に巻き込まれていく展開と結果に打ちのめされます。
 魔法の力は不幸しか生み出さない。それでもその力にすがるしかできない少女たちの苦悩が痛ましい。

 病気の妹を救うため、『硝子玉の魔女』として魔法の力を使っていたはぐれ魔女・庵子ですが、魔女たちが行っている戦争への常識に疎く、彼女の不注意と無警戒が招いてしまう失敗から始まる失敗の連続が口惜しい。
 水奈の仲間・耶麻音が保護がしたときにはすでに遅く、『バーバ・ヤーガの小屋』の魔女たちに目をつけられて、恨みを抱いた魔女の暴走を阻止したことで、次第に他人事でない状況にハマっていく姿がもどかしい。

 穏便に年長者同士の納得づくの決闘で手打ちにしようと努力しても、寸前のところで余計な横槍が入り、さらに事態がこじれて、お互いの猜疑心、敵対心ばかりが募っていく様子が不毛で虚しくて目も当てられない。
 誰が勝っても負けても失ったものは戻らず、傷つくだけで何も得るもののない泥沼化した戦いでも、引くに引けなく戦うしかなくなって、災いを呼ぶ魔法の力を得てしまった少女たちに憐憫と哀悼の思いが湧き上がる。

 前回、ほとんど出番のなかった耶麻音と栞の姉妹がメインのストーリーでしたが、お姉ちゃんふざけてるけど頑張るし、妹ちゃんはツンデレで他人思いだし、両者とも知略と度胸あふれるキャラでえがったえがった。
 庵子はこのまま水奈の仲間入りなんですかね。最後に登場した人魚ちゃんもラスボスの貫禄を魅せつけて、背筋が凍るような迫力に痺れました。というか、いまさらだが女子中学生のメンタルこっわ!

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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