烈風の魔札使と召喚戦争 2 (オーバーラップ文庫) 森田季節 クロサワテツ オーバーラップ 2013-11-22 by G-Tools |
リカール侯国はついにサクラッド王国の首都コーティアを攻めるための最終段階に入った。エイジは身の危険を伴う奇襲作戦を提案し、エイジをこの世界に呼び出したリッカは、運命を共にして戦うことを決意する。一方、サクラッド王国の王女アルティアは侯国打倒のために単身、動き出していた。
戦場を駆ける英雄
異世界に召喚されたTCGプレイヤーが戦乱のなかで英雄へと駆け上がる戦記ファンタジー。
うわ、幼女つよい。マユとアルティアの幼女キャラ大活躍回でした。このまま幼女のターンでいいのよ!
サクラッド王国の首都コーティアを攻め入る主人公エイジの戦いの裏で暗躍し、魔札使ではない普通の少女の身で各国の情勢を動かし、リカール侯国を窮地に追い詰める王女アルティアの政治手腕と覚悟が見事でした。
てっきりリッカとばかりバカップルするかのと思ってたが、ハーレム化か……主人公補正欲しいですね。
エイジはナチュラルに口説き文句が出てくるオラオラ系なのに女心に疎いって、なんて惜しい奴。
サクラッド王国を攻める作戦行動中もリッカはエイジに秋波を送っているのに、エイジときたらどう相手を攻め落とすか、戦いのことしか頭にないのだから呆れますね。平和になったらどうするのか、侯国を出て傭兵として戦いに明け暮れるのか、それよりも側に居て欲しいと美少女にこれだけ引き止められるなんて羨ましい。
侯国に恨みを持つエルフや欲に釣られた大公国の魔札使を引っ張り出して、手薄になった侯国に攻め入る王女アルティアの外交交渉術、祖国のために命を賭ける捨て身の覚悟は敵ながら惚れ惚れしますね。
自軍の倍以上の大軍、それもこれまでとは違いリソースの概念を理解した相手を前に、切り札に切り札を重ねたエイジの作戦が、これまた大胆不敵な挑戦で、戦場すべてを手玉に取った戦いぶりが痛快でした。
大型クリーチャーやリセットカードは、数多あるTCGの中でも定番の切り札で、強力な分、対策のための妨害カードを仕込んでおくものなのですが、この異世界だとその手のカードは存在しないのか、もしくは近接距離でないと効果を発動できないんでしょうかね。しかし、戦場全体に効果を及ぼすフィールド魔法カードみたいなカードも出てきましたし、今後、どんな新しいメタカードが出てくるか楽しみです。次回ライバル登場か?