灰と幻想のグリムガル level.2 大切じゃないものなんか、ない。 (オーバーラップ文庫) 十文字 青 白井 鋭利 オーバーラップ 2013-11-22 by G-Tools |
見知らぬ世界「グリムガル」へと連れて来られたハルヒロたちは経験を積んでようやく半人前から抜けだそうとしていた。ステップアップのために新たなダンジョン「サイリン鉱山」へと挑む。順調にいくかと思われたが、予期せぬ仲間との別行動を強いられ、更に『死の斑』という異名を持つ巨大なコボルドが襲いかかる。
命を背負う重み
記憶喪失のまま異世界に飛ばされた少年少女たちが生き残るための冒険を始めるファンタジー
MMORPGなどでも、問題起こすプレイヤーは必ず一定数いるんだよなぁ。人間関係リアルで生々しい。
次なるダンジョン「サイリン鉱山」へと挑む事になったハルヒロたちが、強敵との戦いの中で仲間との関係、チームワークを見つめ直し、リーダーとして、義勇兵としてちょっぴり成長していく姿に胸が詰まる。
ラブ寄せはどうしたんですか。もっとエロや恋愛をハッスルハッスル、キャッキャウフフしましょうよ!
ゴブリン退治にも慣れ、生活も安定してきたけれど、同期のレイジの壮絶な戦いぶりを目にして、ずっとこのままの自分でいいのか、後輩に追い抜かれるのではと、次の狩場を求めるハルヒロの焦燥感がもどかしい。
メリィが以前の仲間を失った「サイリン鉱山」に挑むことになったものの、慣れない初めての狩場で仲間たちが緊張している時に、空気を読まないランタの一言一句がチームの和を乱すところは流石に気に障りますね。
ランタ自身も身勝手な自覚はあるのに意地を張って改善しようとしないもんだから、本当に面倒臭い。このままランタをパーティに居させるべきか、追い出すべきか、リーダーとして悩むハルヒロに同情しますよ。
それでも仲間の囮となってダンジョン内で取り残されたランタを見殺しにしないというハルヒロの選択は支持する。仲間を見捨てるリーダーに人はついてこない。みんなも本当は助けに行きたかったんだと思います。
スケルトンや『死の斑』といった強敵の連戦をくぐり抜けて、ハルヒロの成長ぶりが目ざましい。
新しいスキルを覚えたからというだけでなく、仲間たちの連携もレベルアップしてましたし、ハルヒロが時折見ている光の線は、クリティカルなのか、即死攻撃なのかわかりませんが、身につけられたらチートやな。
最後、暁連隊のメンバーと顔を合わせることになってたけれど、次はソウマさん絡んでくるのかね。