ダフロン

2013年11月26日

RPG W(・∀・)RLD 15/吉村夜

4047129585RPG W(・∀・)RLD15 ‐ろーぷれ・わーるど‐ (富士見ファンタジア文庫)
吉村 夜 てんまそ
富士見書房 2013-11-20

by G-Tools

邪神ギャスパルクを倒した勇者PTが解散した後、ユーゴとショウはそれぞれのパートナーと共に、エターナルで穏やかな日々を過ごしていた。数ヶ月後、ガイアに戻ったはずの仲間たちが、突如エターナルへの帰還を果たす。ラムダの謀略、メタボの決意、そしてユーゴの未来への構想。それぞれの思惑が渦巻く

 人生という冒険の旅へ

 不思議な力でRPGの世界にやってきてしまった高校生二人組のドタバタファンタジー。クリア後

 口絵1枚目でショウがエルを妊娠させてて吹き出した。っていうか、みんな結婚しすぎぃ!
 邪神ギャスパルク討伐後、けれど決して終わることのない悪と善の戦い。エターナルの未来のために主人公ユーゴはいち早く動き出し、次の勇者を育て始める。悪に染まるのは一瞬だが、善は種を巻いて、水を注いで、根気強く育てていかなくてはならない。善の意思が広がり継がれていく光景に胸が震えました。

 地球に戻ったラムダとメタボの家族との和解は泣けました。再びエターナルへ帰ってきたラムダがすることが、戦後の混乱に乗じての"国盗り"というのがなんとも彼らしい。ユーゴと別のところで大物だよなぁ。
 無用な騒乱の元になり兼ねないラムダの動きに警戒する諸侯だけれど、そんなラムダの思惑も取引材料として、世界平和のために先手を打つユーゴの駆け引き、ここが俺TUEEEの脳筋主人公とは違うところですね。

 ユーゴとしては、早く勇者としての肩の荷を下ろして美人姉妹とイチャつきたいのかもしれないけれど、すべてがそう思い通りにはいかず、予想外の展開に陥り、改めて悪の根深さ、恐ろしさに冷水を浴びせられた。
 それでもユーゴとレヴィア&イシュラ、ショウとエル、ヴァイオンにアーロメイア、やっと想いを通じ合わせたパールとメタボと、幸福と愛に満ちたそれぞれの姿が眩しくて、エターナルの未来に希望を見出す。

 シリーズ開始当初の頃は、こんなファミコン時代の世界観で大丈夫か?と心配したものですが、周囲にありがちな無双系主人公のイメージから徐々に離れていき、主人公たちだけでなく、ヒロインや脇役たちにも焦点を当て、キャラクターで魅せる群像劇になっていったのがよかったですね。さて次回作も異世界召喚ものとのことですが、あとがきのあらすじは信じていいんかな。いままでの経験からすると限りなく嘘くさい……。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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