ダフロン

2013年11月05日

問題児たちが異世界から来るそうですよ? YES! 箱庭の日常ですっ!/竜ノ湖太郎

4041010608問題児たちが異世界から来るそうですよ? YES! 箱庭の日常ですっ! (角川スニーカー文庫)
竜ノ湖 太郎 天之有
角川書店 2013-10-31

by G-Tools

問題児三人組が箱庭の世界に召喚されて数か月。魔王との戦いの裏で行われていたゲーム“黄金盤の謎を追え”“スティムパリデスの硬貨”“箱庭のとある日常”など書下ろしを含む、他二本の短編集。

 箱庭の友好はゲームにて

 異世界に召喚された最強問題児たちが打倒魔王を掲げてバトルを繰り広げる異世界ファンタジー。

 短編集はこの間もやっただろ! また話が進んでねぇええええええ!!! 黒ウサギの耳hshs
 打倒魔王を掲げる"ノーネーム"の激戦の裏で行われていた小さなギフトゲーム、あるいはひっそりと流れていた日常での思い出の数々。異邦人である問題児たちが箱庭に受け入れられていく様子が微笑ましかった。
 短編を読むと、あのときのアレはこういうことだったか、と本編で感じていた疑問が解消しました。

 ムチャクチャで周囲の迷惑を顧みない、魔王より自分勝手な問題児三人組ですが、第一話『箱庭のとある日常』では、他人が決めたルールよりも自分の中の信念や正義感に忠実な彼らの真っ直ぐな性格が窺えます。
 第二話『黄金盤の謎を追え』では、お約束のバトル展開かと思いきや、コミュニティ同士の駆け引きがあったり、箱庭の生活や文化が見て取れ、なにより見所はヒロインたちのメイド服姿! 超メイドですよお客さん!

 『ウィル・オ・ウィスプ』主催のギフトゲームに参加した飛鳥と耀の活躍が描かれる『キャンドルとオムレットとゴーストタウン』では、参加者も主催者も熱中するギフトゲームの楽しさが溢れていて素敵でした。
 最終話『スティムパリデスの硬貨』では、参加者含めて犠牲者無しにギフトゲームをクリアしてみた十六夜たちですけど、あれ? 話し合いで決着つくならバトる必要なくなくない? 単に戦いたかっただけかー。

 徐々に知名度が上がっていく"ノーネーム"の日々の奮闘が描かれた短編集でしたが、こう見てると、戦闘系のコミュニティまっしぐらだなぁ。ストラテジー脳からすると、もっと生産性や防備を中心に発展させていった方がいいような。水と農業はあるけど、それは最低限の生活資源だからなぁ。バトルもいいですが、短編なら本編では地味で描けないようなコミュニティの土地開発や発展をもうちょっと重点的に描いて欲しかったような。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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