ダフロン

2013年10月03日

召喚主は家出猫 2 魔法じかけの電撃作戦/鷹見一幸

4041009944召喚主は家出猫 (2)魔法じかけの電撃作戦 (角川スニーカー文庫)
鷹見 一幸 唯
角川書店 2013-09-28

by G-Tools

翔馬の戦略と瀬里奈の大魔法のコンビネーションで帝国軍の第一陣を撃退したアンゼリカ王国軍。しかし巨大陸上戦艦を擁する敵の進軍は止まらず、さらには想定外の飛距離を持つ新兵器が投入されてしまう。味方の被害が大きくなり、焦る翔馬だったが

 未知の地平へ導く翼

 異世界に家出中の幼馴染に召喚された少年が危機に立ち向かう異世界サバイバルアドベンチャー。

 ものづくり魂は剣より勝る。未知の技術への飽くなき探究心とチャレンジスピリッツが勝利を切り開く!
 帝国軍の大部隊の侵略が迫り、圧倒的な戦力差と蒸気機関を用いた新兵器に後退を余儀なくされながらも、主人公・翔馬の閃きとクラフト族の技術をフル活用して、活路を見出す展開にワクワクがとまらない。
 瀬里奈と魔法使いのチート魔法、そして翔馬と技術者のびっくり発明、物語を走らせる両輪が揃いました。

 実務魔法と黒魔法の組み合わせで第一波を撃退した瀬里奈と翔馬ですが、敵軍もさるもの。数の利に勝る力押しで圧倒し、後背の砦へ撤退を余儀なくされるものの、最後まで嫌がらせを忘れない翔馬の性格がイイ。
 殿を逃げる途中で捕まってしまい、捕虜となってしまうものの、咄嗟の機転で尋問を切り抜けて脱出する手際は翔馬だからというより、魔法の力に頼りきって過信している者とそうでない者との差でしょうね。

 翔馬の自転車がもたらした新技術よって技術者魂に火がついて大興奮のクラフト族の面々が可笑しい。翔馬も投石機や迷彩服といった知恵を出して『どうしてこれを思いつかなかった』と周囲を驚かせる様が面白い。
 蒸気砲という思わぬ新兵器へ対抗策が閃かない翔馬を見かねて助け船を出す瀬里奈いい子。幼馴染のアシストをしっかり受け止めて逆転の秘策を編み出した翔馬は、今度こそ救国の英雄に相応しい働きでした。

 中ボス撃破。次はいよいよ本命の蒸気機関車との対決。チラッと出てきた限りでは、帝国の皇帝はかなり前の時代から召喚されてきているようだけれども、翔馬が彼の知らない時代の知恵を持ってこられるかが鍵か?
 異世界の魔法で現代の技術を再現してしまうところがシミュレーションとして、ファンタジーとしてよくできていると思います。帝国倒しても終わらずに続けて欲しいな。先生『艦これ』やってる場合じゃないです!

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。