ダフロン

2007年04月02日

占者に捧げる恋物語/野梨原花南

4086008874占者に捧げる恋物語
野梨原 花南
集英社 2007-03

by G-Tools

【極寒のローラント王国。翌日、処刑の決まった占い師スーチャを助けるため、カリカは城の床に魔方陣を描いて長い呪文を唱えた。すると現れたのは魔王と妙な魔法使いで・・・】
「女の子は外で泣かないのよ。いいこと。
 涙を見られて誰かに恋でもされたら大変ですもの」

女の涙は無敵の魔法!

魔王サリタと流浪の美貌の大賢者スマートの放浪記。
理由もなく処刑を言い渡された占い師スーチャを救うため、カリカが召喚したのは異世界の魔王と魔法使いの二人組。
呼ばれたのにまったく働こうとしない彼らに業を煮やし、自らでなんとかしようと奔走するカリカが面白くていいです。
『竜退治』からホントに続いたじゃないかっ!祝シリーズ化!

なんといってもカリカをはじめ女性陣が魅力的です。
自分に自信がなくて男の子っぽく振る舞おうとするカリカが、
王妃や侍女たちの手にかかって、女の子らしく着飾るようになって、徐々に成長していく姿が可愛くてなりません。
いやいや、恋する乙女は存在そのものが可愛いのですが、さらに女の子っぽいと、もうそれだけで男は大興奮なんですよ。

そして相変わらずスマート様が素敵カッコイイ!
いつものようにマイペースな俺様キャラで場を和ませつつ、身の程知らずにも向かってきた敵はきっちりシバく。
頑張るカリカを陰からそっと手助けする気配りがニクイ。
スマート様ファンなら間違いなく悶絶ものですよ今回は。
あー、代わりにサリタはあんまし活躍ないですねぇ。
なんか始めから最後までずっと寝てました。いいのか魔王。

ついついニヤっとしてしまう野梨原ワールドは健在です。
男は分からず屋の石頭かひたすらバカかの二択で、そして何故か女性は惚れ惚れするほど男らしくて逞しい。
バカな男に惚れると女は強くならざるを得ないんだろうな。
スーチャと王様は、なんか確実にバカだアレはwww

この『魔王』シリーズは毎回変わるヒロインの恋をサリタとスマートがテキトーに助けていくってカンジでしょうかね。
『ちょー』シリーズのスピンアウト作品ですが、まあこれ単体でもご飯に三杯はイケるんじゃないでしょうか。
とにかく昔大好きだった作品なので、これからが楽しみです。

ちょー美女と野獣ちょー美女と野獣
野梨原 花南

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王子に捧げる竜退治王子に捧げる竜退治
野梨原 花南

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 集英社コバルト文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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