ダフロン

2013年09月04日

僕は友達が少ない 9/平坂読

4840151296僕は友達が少ない9 (MF文庫J)
平坂 読 ブリキ
メディアファクトリー 2013-08-27

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冬の日の夕暮れ。友達との本気のぶつかり合いによって前に進むことを決意した羽瀬川小鷹は、逃げ出してしまった告白の返事をする。それと時を同じくして、三日月夜空から隣人部の部員たちに一通のメールが届くのだが……。新たな局面を迎えた隣人部は、生徒会と共にスキー研修で宿泊する旅館の下見に行くことになる。

 堕ちたる暗黒騎士

 学校に友達のいない高校生の男女が部活動で友達作りを目指す残念系青春ラブコメディ。

 夜空は、落ちるところまで落ちたけれど、まだ底辺で見苦しい姿を晒すのか……痛々しすぎる。
 星奈からの告白事件を土下座で解決し、夜空も家出から帰り、普段の隣人部に戻ったものの、何かそれまでとはぎこちなくて、それでもお互いに付かず離れずの距離感が彼らの絆を表していて切なくなりました。
 変わっていく隣人部、変わらずにはいられない人間関係。ようやく彼らが人との付き合いを学んでいた。

 「え?なんだって」を封印した小鷹の姿は、なりふり構わずでみっともないけれど一途で心を打ちました。
 星奈よりも部活を取ったも同然で、逃げた件も含めて彼女には腹パンさられても仕方がないけれど、星奈の男の好みはつくづくズレている。もう開き直って小鷹を好きなことを連呼する星奈がチョロ可愛い。
 しかし星奈に対する小鳩の発狂っぷりがガチでビビる。嫌われすぎだ。ダークナイトの好感度はわからぬ。

 夜空は落ち込みぶりまで重い。勝手に思い込んで勝手に落ち込んで、メンヘラ面倒臭い。性格の歪みっぷりが目にあまり、二度と自分勝手なことを言えないように、この手で調きょ……性根を叩き直したいですね。
 生徒会と隣人部の合同温泉旅行では、日向会長と夜空の知られざる関係が明らかになり、夜空が根暗になってしまった過去の境遇には同情しないでもないけれど、日向会長を避けるのは甘えだと思うんですよね。

 友達同士になって浮かれはしゃぐ小鷹と理科の友達ごっこが初々しくて……やめろ、お前ら可愛いな。
 友達宣言して以降も理科の株が天井知らず、隣人部の中では一番理科と友達になりたい。腐女子でも許せる。
 夜空の支配を抜けだしたはいいが、急に女子力とか言い出した幸村の今後がちょい危ぶまれるなぁ。
 夜空にフォーカスが当たっていくことになりそうだけれど、果たして彼女は底辺から抜け出せるのか。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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