![]() | 銀月のソルトレージュ 2 (2) 枯野 瑛 富士見書房 2007-03 by G-Tools |
【自分の身体の中に埋め込まれている魔術書『ひとつめの嘘』の事について調べ始めたリュカ。だが彼の前にライアと名乗る女が現れて……。リュカを巡り、学園内で陰謀が動きだす!】
真実を棄てて選んだ道なのだから。
胸を張って誇りをもって、この嘘を貫き通す――
嘘つきたちの悲哀劇
剣と魔法がすでに廃れた時代の剣と魔法のファンタジー。
魔法書を巡る騒動から一週間後、リュカは学術院の上層部が魔法の存在を認識していることを確信していた。
多くの疑惑を抱える彼の前に再びジネットが姿を現す。
彼女の来訪によって、事態は学術院と王城、二つの勢力が絡んだ陰謀劇へと発展していきます。
相変わらず友達以上恋人未満な関係を続けるリュカとアリスの仲が本当にじれったいなぁいいなぁ青い春だなぁ。
抱きしめたくなってもリュカは必死に自制しているのに、アリスの方がたまに一線を踏み越えて知らん顔なのがもうw
本命はジネットみたいですが、リュカとのカップルとして見ていて楽しいのはアリスですね。私は断然アリス派です。
今回は思っていた以上に物語が膨らんできました。
六年前のエブリオで起きていた真実とそこで産まれた嘘。
何故かリュカを避けるライアの真意も話を読み進めるうちになんとなく掴めて、幼い頃の彼女の決意に目頭が熱くなります。
リュカの叔父のクレマンの昼行灯なキレ者ぶりもいいですw
ラストはそれまでの話の矛盾点に整合性をキチっと当てて、
なおかつ次巻への含みまで持たせて盛大に引いてますね。
いやぁ、前巻と中盤までの方向性が一転して化けました。
アクションよりも謎解きの方に重点がおいたのが正解です。
それにしてもリュカが学園都市を離れてしまったら、ジネットはともかく、アリスはどうなるんだろう。
このまま易々とジネットのかませ犬にはなって欲しくないなぁ。
どちらとくっつくにせよ、アリスにもチャンスはあげてください。