![]() | ソードアート・オンライン (13) アリシゼーション・ディバイディング (電撃文庫) 川原礫 abec アスキー・メディアワークス 2013-08-10 by G-Tools |
カセドラルの外へと投げ出されてしまうキリトとアリス。キリトと離ればなれになったユージオは、相棒の存命を信じ、単身塔を上り続ける。そんな彼の前に現れたのは、最古にして最強の整合騎士、ベルクーリ・シンセシス・ワン。子供の頃から憧れていた伝説の武人を前に、ユージオは青薔薇の剣を抜く。
騎士の使命と果たすべき誓い
現実に限りなく近い仮想世界《アンダーワールド》に閉じ込められた黒の剣士のVRファンタジー。
で、でたーライトノベル主人公の最強の技『説教』からの『仲間に引きいれる』の連携技だー!
塔から落ちたものの協力し合い壁を登ろうとするキリトとアリス。たった一人で塔を登るユージオ。それぞれのルートに分かれながらも、思いを一つに頂上を目指す三人の姿に、今は無き幼き頃の絆を感じました。
キリトの戦いとは別のユージオの戦い、二人の主人公がそれぞれの道を歩み出す巻でした。
高いところに剣一本でぶら下がっているのにのんきに口喧嘩だなんてアリスとキリトは元気だなぁ。
一時休戦として力を合わせて壁を登る合間に、アリスにキリトへの信頼が生まれ、公理教会への疑念が湧きあがっていくのはよかったが、出会って2、3日程度の相手との説得で解けちゃう洗脳って、最高司祭と元老院は普段、整合騎士たちからどんだけ胡散臭いと思われてんの……正直、疑ってるのアリスだけじゃないし。
ユージオと騎士団長ベルクーリとの一騎打ちは、技術も経験も武器も遥か格上の相手に、その場にあるリソースをすべて使って立ち回り、冷静な分析で駆け引きを制しての予想外の大健闘に興奮しました。
キリトの活躍の陰に隠れてやや見劣りしがちだったのを改めて見直したところだったのに、「お前ら簡単に洗脳されてるのが許せないんすよ」とか言ってたユージオは自分だって闇堕ちしてるじゃないですかやだー。
公理教会の闇がまた明らかにされましたが、独裁者と宗教の組み合わせは本当にタチが悪いですね。
色仕掛けにハマり敵になってしまったユージオと対面したキリト、薄々、予感がしていた対決ですが、それでも親友として以心伝心、共にここまで苦難を分かち合って歩いてきた二人だけに、やるせなさが募ります。
キリトの説得は通じるのか、それとも剣士同士の会話は剣を交えなければいけないのか。続きが気になる。