ダフロン

2007年03月27日

パラケルススの娘 6/五代ゆう

4840118000パラケルススの娘 6
五代 ゆう
メディアファクトリー 2007-03

by G-Tools

【遼太郎のもとにジンジャーから「どこでもいいからどっかつれていけ」という手紙届く。仕方なくクリスティーナおすすめのクリスタルパレスへと誘うが、なぜか怒った美弥子と和音までついてきて】

ロンドン鈍感一代男!!


リース警部はバラバラ殺人事件の捜査に。
遼太郎はジンジャーとの約束でクリスタルパレスへ。
二人の仲が気になる美弥子と和音までおまけについてきて。
家に残ったシシィは、はじめてのおつかいに。
そしてクリスティーナのもとには異国からの客人が・・・。
それぞれの出来事が繋がっていく感じの連作短編集です。

お姫様のようにドレスアップしてても、威勢のいいべらんめ口調でぽんぽんやって遼太郎をへこますジンジャーがいいです。
調子に乗って博物品強盗の人質になったのはいいけれど、
頼りの魔法が使えなくて初めて見せる弱さにぐっときますね。
バ(略)にスカートの中を覗かれ、本気で悲鳴をあげてブチキレるジンジャーもいつもと違ってなんだか可笑しいw

レギーネを置いて一人でおつかいに出て迷子になってしまったシシィと幽霊男のやりとりがなんとも微笑ましいなぁ。
ちゃんとした出番もらったのなんて久しぶりなんじゃないか。

それまでのすべての事件が収束する最終話では、クリスとリース警部がドイルの作品を引き合いに出して、事件の黒幕を追い詰めていく、時代観を生かした演出がよかったです。
19世紀末ロンドンといえば、やっぱりホームズだよな。

いつもはストーリーが一直線のアクションですが、今回はいくつかの事件が絡み合った推理物として大いに楽しめました。
クリスの『聖なる血』については触れなかったものの、日常パートが多めで第二部へのインターバルとしてはまずまず。
たまにキャラが年齢不詳になる挿絵も安定してましたかね。

それにしても、三人娘にまったく同じプレゼントを差し出す遼太郎の勇気には恐れ入った。ヤツの鈍感さはいつも私をニヤケさせてくれるwww
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(1) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: パラケルススの娘 6 作者: 五代ゆう 出版社/メーカー: メディアファクトリー 発売日: 2007/03 メディア: 文庫 ストーリー 今回は息抜き編ともいえる展開。 殺人事件なんかも関係ない所で..
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