超粒子実験都市のフラウ Code‐2#足跡無き刻印魔女 (角川スニーカー文庫) 土屋 つかさ 植田 亮 角川書店 2013-07-31 by G-Tools |
実験都市中の研究機関がその成果を見せる祭典・TECHカーニバルが開催されることを知り、「人間を幸せにする技術に興味があります!」と興奮するフラウ。しかも会場でのバイトの話も持ち込まれ、ますます勤労意欲が燃えあがる。その頃、研究施設が連続で狙う“爆弾魔”が世間を騒がしていた。
彼女の笑顔が、教えたこと
奇跡の素粒子"グロア"から生まれた少女と異能を持った少年のノンストップ異能アクション。
人間の少年と作り出された人工生命の少女のラブロマンスは果たして叶うのか。必見です。
グロアポリス全市をあげてのお祭り・TECHカーニバルが開催され、スタッフとして参加することになった隼人とフラウが、巷を騒がせる爆弾魔から都市や住民たちを守るために仲間たちと奔走する姿が胸に迫りました。
優れた技術が人に何をもたらすのか、幸せにするも、争いを産むも、それは扱う人次第ということなのか。
研究所と親公認で同棲を始めた隼人とフラウの私生活の仲睦まじさにニヤニヤ。相変わらず、フラウは世間知らず、自分の見た目の魅力に無自覚、無防備で、初っ端からラッキーハプニング満載で美味しかった。
すっかりフラウにベタ惚れの隼人ですが、しかし、かなめとフラウは、どうして差がついたのか……慢心(幼馴染)、環境(同棲)の違い、おっぱい。うん、おっぱいだな(断言) 桃髪はメインヒロイン感あるよな。
無邪気に自分を慕ってくるフラウだけれど、人間ではない彼女の気持ちは本物なのか、作り物ではないのか、彼女を一人の女の子として好きになっていいのかと思い悩む隼人は、それだけ真剣なんでしょうね。
研究所を襲う爆弾魔の動機には、寂しいすれ違いがあって、それを知って犯行を止めに動く隼人は、自分とも重なるところがあったからではないかなぁ。ロボットたちが我が身を捨てて人間を守る光景が切なかった。
事件の黒幕はちょっと小物すぎたかなというカンジでしたが、感動的にまとまってよかったです。
しかし、アイエエエエ! 打ち切り!? 打ち切りナンデ!? これで完結ですか。どうりで隼人とフラウが結ばれるのが早いと思いましたよ。近未来で夢とロマンがあってこのシリーズはイケると思ったんですけどね。
そんなに売れなかったのか? 角川靴で植田亮絵の作品は打ち切り率が何故か多いような?