ダフロン

2007年03月26日

神様のおきにいり 4 ねこまたの巻/内山靖二郎

4840118256神様のおきにいり 4 ねこまたの巻 (4)
内山 靖二郎
メディアファクトリー 2007-03

by G-Tools

【珠枝を探す黒衣の麗人。この女性から逃げるために野良猫に霊力を与えて放したという珠枝の話を聞き、智宏は猫探しを始めるが、何故か妖怪町内会流しそうめん大会へとそれてゆき・・・】

ぬこカワイス!!www


かわいい妖怪たちが繰り広げるまったり系ご近所物語。
海水浴での事件を通し、妖怪たちとの付き合い方を模索し始めた智宏と小さくなってもワガママ放題の珠枝。
珠枝を元の大きさに戻すため、霊力を預けてしまったという野良猫を探す智宏ですが、そうそう都合よくはいかなくてというお話です。

今回はさまざまな妖怪に触れ、彼らと共存していく方法を考え始めた智宏が物語の基点になっています。
智宏と一緒にいるため、危険な力を自ら捨てようとする珠枝にも成長がみられますが、別に力にあるなしで繋がってるワケじゃないんじゃない?
もうちょっとお互いの絆を信じてもいいんじゃないかな。

まあ、それよか素晴らしいのはコヒロと『縛鎖の小人』。
コヒロのあのぼんやりとして、さり気なく美味しい役を掻っ攫っていくところがたまらん。
尾羽を引っ張るとなんだというのでしょうか、尾羽モエス。
『縛鎖の小人』も頭巾がとれて大騒動に、可愛いのに案外に凶暴だったんですね。飼い主に似て。
真希フラグも順調に稼いでいってます、いつ智宏に転ぶのか楽しみでなりません。

そういえば前回の男湯女湯リバーシブル挿絵に続き、
ネコの足あとがプリントされたページがありました。
これもいままでにない発想で面白い。
MF文庫Jはこの作品で何かの実験でもしてるんですかね。
アイデアがあるなら他の作品でもどんどん反映してほしい。

謎だった珠枝の小さくなった理由が何者かに追われているからだとか、霊力は野良猫に預けただとか、物語のスタートはやや意味不明で強引だが、まあつまらないことは気にすまい。
今回も良質なまったり感を堪能させていただきました。
なんかもうすっかり『愛咲のおきにいり』なシリーズでした。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(3) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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