ダフロン

2013年07月21日

ぼくのゆうしゃ/葵せきな

4829139110ぼくのゆうしゃ (富士見ファンタジア文庫)
葵 せきな Nino
富士見書房 2013-07-20

by G-Tools

兄さんの危篤を知り病院へ急ぐ途中、ぼくはトラックに撥ねられてしまった。目を覚ましたぼくがいたのはファンタジーな異世界で、目の前には謎の毛玉生物・ルウがいて…。勇者の役目―女神さまを眠りから覚ますため、ルウや道中で出会った“自称”大魔導師など、愉快な仲間を引き連れたぼくの旅路に待ち受けているものは

 逃げない負けない諦めない

 勇者として異世界に召喚された少年の想う強さが願いを叶える超王道ライトファンタジー

 悪くない。悪くはないが……対象年齢低くねっ!?っていう。角川つばさ文庫でだせよぉ……。
 勇者として異世界に召喚された小学四年生の少年・トオルが、使い魔のルウ、行きずりで出会った自称大魔導師と共に、モンスターの集団に襲われそうになっている村を助けるために奔走する姿に心が温まりました。
 王道も王道の異世界召喚モノですが、ちょっと読者層が中高生よりも下の世代向けじゃないですかねぇ。

 イマドキの小学生にしては元気溌剌、明るくて素直なトオルですが、これが複雑で寂しい家庭環境で、本人はあっさり身の上話を語ってるけれど、聞いている方は不憫で苦しくてもうやめて!と土下座したくなります。
 勇者として眠れる女神を起こしに行かなくてはいけないのだけれども、モンスターの大移動で滅亡寸前の村を通りがかって、気の良い村人たちを見捨てられないお人好しぶりが甘いが、彼が勇者でよかったと思った。

 勇者として身体能力が強化された肉体を持つものの、<シュ・ロッカ>と呼ばれる、魔物の大移動は天災に近く、村の大人たちの間で諦めムードが漂う中、子供の視点から諦めないことの大切さを真正面から説くトオルの言葉に揺さぶられました。<シュ・ロッカ>に立ち向かうトオルに、次々と続く大人たちの意地が勇ましかった。なんやかんや言いつつも、トオルの窮地に参上するファルディオはいいツンデレでした。

 ライトファンタジーとして非常に読みやすい。読みやすいが……物足りない。『マテリアル・ゴースト』、『生徒会の一存』を読んできたファンが新作に望んでいたのとは、ちょっと違う。まあライトノベル業界も飽和状態ですか。低年齢層の新規読者の獲得をするのはいい戦略だと思うんですが、だからそれは角川つばさ文庫でやれっていう。ともあれレーベルが違えば、いい作品です。あくまでラノベ初心者にオススメではある。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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